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夕張も参考にしてもらいたい大ヒット中の映画

2006年10月05日掲載

夕張が騒がれている今、炭鉱関連の実話で大ヒットをしている映画がある。

昭和40年頃の福島県いわきの炭鉱を舞台に常磐ハワイアンセンター(現:スパリゾートハワイアンズ)のオープンまでの実話を描いた作品「フラガール」である。
東京からやって来たダンス教師と、ハワイアンセンターの広告塔として、見たこともないハワイの踊りを一生懸命踊ってこのプロジェクトを大成功に導いた炭鉱の娘たちとの友情と再生を笑いあり、涙ありで見せてくれる。

実話であるが、驚いた話が2つある。まず、舞台となる常磐炭鉱は、石炭の斜陽化で山の将来を見越した会社側が新しい産業の創出と雇用確保のため、ハワイアン構想を打ち出す。一見、突拍子もないようなアイデアであるが、実は毎分数トンという大量の温泉が坑内に湧き出し、その処理に莫大な費用がかかっていた。
その温泉を有効活用するために考えたのがハワイアンセンターである。弱みを強みに変える発想であるが、よく思いついたものである。ついでに当時は憧れの島・ハワイをコンセプトにしたところもいい。

もうひとつ、凄いのはフラの踊り子さんを外部から招聘するのではなく、炭鉱夫の家族から全員選んだというところだ。全員、度素人であるが、思いつかない発想である。皆仲間であれば、団結力が高まり、お客さんも増えてリピータになる。

この常磐ハワイアンセンター、今もスパリゾートハワイアンズとして人気が高い。40年以上、こういった施設が盛況なのも奇跡といっていいだろう。経営する常磐興産は、札幌でホテルクレストを経営するが、なかなかかんじがいいホテルである。映画を見て、一度も行ったことがない現地へ行ってみたくなった。

印象的なシーンがある。後にフラの踊り子のリーダになる紀美子(蒼井優)を最初に誘った親友早苗(徳永えり)がいる。蒼井は高校に行っているが、早苗は高校へ行けず、選炭工としてはたらいている。この環境から抜け出そうとふたりでダンサーになるため特訓が始まるが、早苗は父親の解雇で夕張へ行くことになる。この別れのシーンは泣かせる。この蒼井優は若いのに芝居が上手い。

「フラガール」を見て夕張も常磐炭鉱のような創意工夫と努力、団結があればマチも違った結果になったのではないかと思った。成功と失敗は紙一重であるが積み重ねの結果である。
やはり、公営や三セクは責任を曖昧にし、ひとりひとりのパワーを活かせなくしてしまうと思う。


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