2007年05月01日更 新
NHKスペシャル「高速ツアーバス価格競争の裏で」
30日夜、NHKスペシャルで最近問題となっている高速ツアーバスが取上げられた。「高速ツアーバス 価格競争の裏で」というタイトルで、番組では過酷なバス業界の裏側が紹介された。
おもに登場するのは、ツアーバスで最近急成長したウイラートラベルと下請けの関西零細バス会社である。ウイラーは、ネット販売に限定し、瞬く間に売上げを35億円に伸ばしたベンチャー系企業である。
一方のバス会社は、ウイラーの孫受けであり、法律が定める最低料金より安い金額で仕事を取っている。運転手は関西-東京を夜行で連続3往復する(つまり6日間乗りっぱなし)が、その間は仮眠のみであり、休みは週1回しかない。バスも中古で、消耗が激しく、会社、運転手、車両ともにギリギリのところで稼動をしている。
2月にあずみの観光の事故があって以来、ツアーバスへの風当たりが強くなり、ウイラートラベルでは、安全対策強化のため、社長自ら各バス会社をまわる。
しかし、内容はコストをかけずに安全対策を取れというもので、今後、乗客からアンケートを取り、人気が高いバス会社から優先して契約をするというきびしい要求をした。
番組を見ている限り、旅行会社(ウイラートラベル)のひとり儲けである。そのあたりを社長に聞くと「バス会社はコスト削減の努力が足りない」と答えた。「コスト削減と安全管理は両立する」という論理を展開するが、どこか空々しく、ご都合主義的なものをかんじた。
ウイラーでも自らバス会社を立ち上げ、国産の半額程度の韓国製バスを輸入した。業績目標を達成したウイラーは、社長がシャンパンを空け、大騒ぎをしていたが、以前どこかの会社で見た光景であった。
番組では報じなかったが、ウイラーは楽天トラベルと関係が強い。楽天トラベルの「高速バス」が、すべてツアーバスであり、その問題点は過去に指摘したことがある。
乗り物やホテルなどのインターネット予約の普及は、利用者に利便をもたらしただけではなく、パートナーにも手数料の値下げなどネットの恩恵があった。
しかし、最近では手数料の値上げなどwebのうまみが減っている。webの特長のひとつが省力化によりコストダウンであるが、自分のためだけに儲けていては、人にやさしくないIT社会である。だいぶ前に流行った”win win”の概念こそが、webビジネスの魅力であると思うが、それも実は虚であろうか。
また、バス会社側もあまりに受身で、体質が古い。仕事を貰うばかりではなく、新たな需要を自ら創造するぐらいでないとこれからきびしい。バス会社の社長が「時代だから・・・・・」と言っていたが、虚しかった。
今のままで、大きな事故がまた起きて、バス会社だけの責任にされたら、あまりにもやるせない。


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この記事に関するコメント
私もNHKスペシャルを見ました。あまりのひどさに涙がでてきてしまいました。ウイラートラベルは人のふんどしで相撲をとっているのと同じである。安くすれば売れるのは当たり前である。そのために下請けのバス会社が犠牲になっている。自分の会社は安全のために何もしていない。近畿運輸局もお役所仕事なのでなにもしないし、規制緩和っていったい何だったのだろう?生産しない人がもうけることなのだろうか?
投稿者 くみち : 2007年05月02日 22:38
私もくみちさんのご意見と同じですウイラートラベルは一生涯利用しません。
投稿者 I.K : 2007年05月03日 01:17
くみちさん、I.Kさん、コメントありがとうございます!!
「規制緩和」のあり方にも問題があると思います。ツアーバスに関しては規制が緩くなりましたが、既存の路線バス(正規高速バス)に対しては、依然締め付けが厳しく、運賃や路線を好きなように決められるツアーバスに市場を食われおり、正規高速バスは瀕死のところもあるようです。
バス業界は中小事業者の集まりなので、行政がもう少しリーダーシップを発揮しないといけませんね。
あの番組でウイラーは相当のイメージダウンです。番組の趣旨を知って取材を受けたのでしょうか。事前にチェックはできないはずなので今頃後悔しているのでは。
投稿者 管理人 : 2007年05月03日 10:07
私もテレビを拝見しました。今の時代がはっきり言って、間違っています。ウイラートラベルはいつか倒産します。はっきり言って安全を軽視しています。アンケートで安全をすると言うやり方は間違っています。みんなでウイラートラベルの乗車拒否運動を起こしましょう。
投稿者 やまぼく : 2007年05月07日 01:49
