苫小牧市営バス民営化、路線は道南バスへ譲渡 消え行く各地の市営バス
2010年02月16日掲 載
苫小牧市と道南バス(本社室蘭市、坂本慎一社長)は15日、2012年度からの市営バスの移譲に係る基本協定を結んだ。民営化手続きが具体的に動きだした。協定書は8条の構成。移譲後3年間は、12年1月時点の路線や運賃制度を維持していく、11年度をめどに市と道南バス、市民の3者で協議会を設置する、などとしている。岩倉博文市長と坂本社長が署名して握手した。(2/15付 苫小牧民報)
予てから云われていた苫小牧市営バスの民間譲渡が決まった。市営バスの民間移譲は、昨年9月に市役所の労使が合意し、10月の事業者公募を経て、道南バスに決まった。今後、路線や市所有資産の譲渡方法などを協議し、11年度に「基本契約」を結ぶという。
道内では数少ない市営バスである。札幌市、函館市が路線バス事業から撤退。一時、美唄市が美鉄バスを引き継ぎ美唄市営の名称で運行していたが今は民間へ委託している(フラワー観光バスと美唄自動車学校)。純粋な市営ではないが、ふらのバスは富良野市と旭川電軌バスとの三セクである。町営バスはかなりの数あるが、市営となると全国的に絶滅傾向である。
引継ぐのは道南バス。これは当然であろう。バスファンならあつまバスにという願いもあったかも。管理人は苫小牧市営バスの印象は薄い。地域限定バスなので当然であるが、それでも2回ばかし乗車している。一度目は1992年で記憶に違いがなければ苫小牧駅からウトナイ湖まで。2度目は2005年、苫小牧東港フェリーターミナルから苫小牧駅まで。年配の運転手さんできっといいお給料を貰っているのだとろうと車内で思ったりしたものだ。
【参考】苫小牧民報特集記事「公から民へ~公営バス 先進地の選択」
利用価値ある浜松町高速バスターミナル・ここをもっと活用できないものか
2009年11月22日掲 載
日中は閑散としている浜松町バスターミナル 千葉方面行きのバスと昼寝のサラリーマンが目立つ
北海道観光&バス情報HPとして人気があり、リンクもいただいている「北海道紀行」さんのサイトを見ていると、北海道にも高速ツアーバスが登場したという。区間は需要が高い札幌-網走間で札幌の旅行会社、サンビクトリーが主催する。これまで北海道は法律上では旅行ツアー(募集型企画旅行)となる高速ツアーバスはあまり見かけなかったが、これからは定期路線バス会社もうかうかできないということか。
つい先日、浜松町のバスターミナルへ行った。ここは世界貿易センタービル内にあり、JR・東京モノレール駅に隣接、アクセスがよいバス乗り場である。おもに日中は千葉方面、はとバスの定期観光が出発、夜は夜間高速バスが立ち寄るが、始発ではなく、おもに東京駅・品川BT・横浜駅発等のバスが乗客を拾う格好だ。
このターミナル、スペースは大きく、10番乗り場まである。都内のBTは新宿西口や東京八重洲口など狭く、間借りのような所が多いが、ここは広くてゆとりがあるつくりだ。しかし、人は少なく、いつも侘しげ。はとバスツアー客の歓声だけがビル地下の無機質なターミナルに響く。ここは欧米の長距離バスターミナルのような荒涼とした印象があった。
昼過ぎ、房総方面行きのバスは頻繁に通るが、意外であったのはツアー高速バスの「ウィラートラベル」が利用していることであった。これまでツアーバスは”ターミナルにほど近い場所”で乗降するのが常であったが、ちゃんとしたターミナルを利用しているのは初めて見た。降車客を見ていたが、若い女性数人のほか、外国人もいる。どこで情報を知ったのであろうか。また、車両も零細貸切バス会社の車両に自社の塗装をしたものではなく、ウイラー自前のバス会社のものを使っていた。あらためて、ウイラーの車両を見たが、女性好みで、車内もカラフル。一度乗ればリピーターになるのではないかと思った。
知らぬうちにツアーバスは進化している。浜松町BTは閑散としているので、もしここをツアーバスが拠点に出来れば強みになるであろう。スペースもかなり空いているので、パウダールームなどあれば人気が出ると思うが、京急など夜間定期高速バス会社との兼ね合いもあるので難しいであろうか。都内のバスターミナルでホスピタリティ設備を作れそうなのはここだけであると思う。
今回、定期路線高速バスとツアー高速バスのちょっとした違いに気付いた。定期バスは「まもなく○番乗り場に○○時○○分発 定期バス○○行き」が入りますとアナウンスが入るが、ウイラーのバスには入らなかった。その時だけだったのかもしれないが、「定期」とこだわるあたり、意識してのものであろう。
JALツアーで釧路ー羅臼間長距離バス乗車体験コースを1月末まで連日催行(北杜の窓も協力)
2009年10月29日掲 載
![]()
JALツアーHP(パンフ)で使われている管理人撮影の写真(釧路駅前にて)
JALツアーが国内2番目に長い路線バスを利用したツアーを催行している。「北海道・羅臼まで2日間」と銘打った旅行商品で、釧路から羅臼までの区間、この路線バスを利用するというもの。阿寒バスが約3時間半をかけて運行をする釧路羅臼線は国内2番目の走行距離(約170キロ)があり、おもに沿線住民が釧路への通院などに使う生活路線である。途中の景色が素晴らしく、高速道路は走らないので、のんびりとしたバス旅を楽しむことができる。
今回のツアーは釧路空港を利用し、釧路駅から羅臼まで往復この路線バスに乗車、羅臼に宿泊して名物宿「まるみ」で新鮮な海の幸を満喫してもらう。一人でも参加可能な募集型企画旅行であり、1月31日まで毎日出発する(12月26日~1月3日の出発は除く) 。1泊2日のお手軽ツアーだが、魚の種類が豊富で、味もいちばんのオフシーズンのこの時期、”さかなの城下町”羅臼に宿泊するというのも魅力である。管理人は十数年前の12月に中標津から羅臼までこのバスで訪ねたことがあるが、観光客は誰もおらず印象的な旅であった。
実はこのツアーのパンフやwebに載っている路線バスの写真などは管理人が提供をしている。JALツアーの公式サイトやパンフレットには「北杜の窓・写真提供」のキャプションがあるが、実際にJALツアーさんとは会って、ツアー企画についても話し合っている。まあ、協力・北杜の窓といったところである。
今日は手前味噌の内容になったが、バスファンや道東ファンなど興味がある方は是非参加していただきたい。冬の道東には未知なる発見があるはず。
尚、国内や道内の長距離路線バスについては昨年の拙ブログ「釧路羅臼線は日本一に届かず」などで触れているので、興味のある方は見ていただきたい。
【参考】JALツアー公式HP「長閑を楽しむ長距離路線バス紀行 北海道・羅臼まで2日間」
ウィラーが16席の豪華バスを投入、スキーバス黄金時代にも同じようなことがあった
2009年07月27日掲 載
高速ツアーバスを運行するウィラー・トラベルは17日、東京〜大阪間にビジネスクラスの高速バスの運行を開始した。通常40席配置できるスペースを16席でゆったり使う新車両を導入。ホテルの客室のようにくつろげる空間を演出し、「疲れる」「眠れない」などのイメージを払しょく。ビジネス需要の活性化を目指す。(7/25付 観光経済新聞)
ツアーバスの雄であるウィラー・トラベルの付加価値サービス化が進んでいる。ゆとり座席のエグゼクティブシートの設置、車内無線LANの設置など新たな需要拡大をはかってきたが、今度は僅か16席のデラックス車両の投入だ。
新車両の座席は3列の配置で、カーテンの仕切りにより個室のような空間がつくれる1列席の「ビジネスクラスコンフォート」6席と、隣の席との間をパーテーションで仕切れる2列席の「ビジネスクラス」10席の2タイプの座席から成っている。これまでの夜間高速バスのデラックスシートは2階建バスの1階部分や後部座席に設置するなど車両の一部であったが、車両まるごとDXタイプというのは初めてではないか。
これまでわかりにくかった乗り場も東京では品川プリンスホテルや大阪ではホテルニューオータニ大阪などのホテルを活用しており、このあたりにも付加価値を出している。
果たして16席で採算が取れるのか気になったが、料金は8800〜1万800円。通常のツアーバスでは東京-大阪間で平均4千円程度、仮に40席とすれば満席で16万円、DXタイプで満席になっても概ね車両1台当りの売上げは同じで、現状ではDXタイプから先に埋まって行くので設備投資分もすぐに回収できるのであろう。
ターゲットはビジネスマンと公式HPに謳っているが、広めの化粧室など女性を意識したものとなっており、認可制高速バスだけではなく、東海道新幹線にとっても競合である。
寝台バスの認可は国内では無理だが、座席のフルフラット化(ウイラーのビジネスクラスでは162度)や座席テレビモニターの設置など航空機のスーパーシートのレベルには近づこうとしている。しかし、JRのグリーン車や国際線のビジネスクラスと比較すればまだまだである。ウィラーの最高級の座席でも新幹線の普通車運賃より遥かに安く、「ぷらっとこだま」レベルなのだから仕方はないが。
今の状況はスキーバスツアーが華やかであった80年代と似ている。JRの「シュプール号」に対抗して、スキー場エリアに路線も持つ定期バス事業者は夜行スキーバスを運行、さらにウィラーのような旅行会社がサロンバスなどを投入して差別化を図った。当時は夜行高速バスは殆ど走っておらず、3列シートもなかったが、座席が回転して、サロンになる貸切バスがあり、それらがスキーバスに投入された(KM観光が関東ではいちばん豪華ではなかったか)。
事業者はサミーツアーがいちばん有名で、JTB系のサン&サン、ツアーバスで今でも当時のノウハウを活かしているオリオンツアーなどがあったが、基本的な構図は現在と変わっていないのかもしれない。変わったのは利用者の乗車目的の方である。
あまりにもディープな特殊ツアーを函館バスが催行
2009年07月02日掲 載
写真上:江差から大成方面へ向かう路線バス(快速八熊号)95年撮影 下:秘境 太田神社 03年撮影
渡島半島全体をカバーする函館バスが恐ろしくマニアックなバスツアーを7/19に催行する。ツアー名称は、『2175号でゆくリバイバル大成号と太田バス停を訪ねる旅』。
多くの方が漠然とした意味はわかっても、具体的には何のことかわからいないであろう。まず「2175号」とは今年引退するバス車両の車番のようで、「大成号」とは昨年まで函館-熊石・大成学校間に運行されていた快速バスの名称である。ちなみに大成とは現在のせたな町大成区のことで、「太田バス停」とは、1日1便しか停まらない停留所らしい。
この太田バス停は大成学校から海岸線を沿ったどん詰まり、太田神社があるあたりではないか。管理人は一度訪ねたことがあるが、行き止まりになっており、なかなかの寂寥感がある場所だ。太田神社は霊場であり、簡単には登れない。また、円空の仏像がこのあたりは多くある。北海道の中でもトップクラスの秘境といってよいであろう。
なんともマニアックでなツアーだが、あまりにも深すぎてわからない。函館バス社内に相当なバスマニアがいるから実現したのであろうが、どれほど集客があるか。バスファン向けの特殊ツアーでは、沿岸バスが有名だが、それとはまた趣きが異なっている。函館バスでは昨年、日本で二番目に古いボンネットバスを導入して定期観光に運行するなど最近、観光ツアーにも力を注いでいるが、まだまだPR不足である。このツアーで新境地が開拓できるであろうか。
![]()
写真上:「大成号」と太田バス停(函館バスHPより) 下:太田神社地図
まだまだ発展途上の高速バス、不案内な乗り場と係員の対応
2009年06月23日掲 載
昨日夕方東京駅でのこと。高速バスきっぷ売り場でパンフレットを取っていたら隣に老婆の姿が。係員に山形行きバスについて聞いている。
老婆「山形へ行きたいのですが、ここから出てないんですか?」
係員「東京駅からは出てないよ。新宿駅まで行かないと」
老婆「八重洲口から出ていると聞いて来たのです」
係員「あっ、東北急行かな。場所が違うよ。ここじゃ買えないよ」
老婆「どこへ行けば買えるんですか」
係員「東北急行は窓口がないんだよ」
老婆「ないのですか?」(暫く沈黙)
係員「営業所なら知ってるけど」
老婆「営業所はどこですか」
係員「たしか東雲(江東区)だよ」(東京駅からは車で20分以上かかる)
老婆「・・・・・・・・・・・」(話がわからず押し黙る)
簡略するとこんな会話だ。
係員は消えてしまい、老婆は困った様子だった。
老婆が気の毒だったので、管理人は東北急行バスの乗り場が八重洲通りにあり、東京駅から5分ほど歩くことと道順を教えてあげた。今度は老婆は乗車券がどこで買えるか聞いてきた。PCは勿論ケイタイとも縁遠そうなかんじだったので、管理人はノートPCをカバンから出して、その場で東北急行バスを検索し、電話番号を教えた。
話を聞くと、自宅のある千葉の東金から高速バスで今しがた東京に着いたという。今晩は都内に住む娘の家に泊まり、明日兄弟がいる山形までバスで移動するという。これまで何度か山形行きのバスを利用したことがあるというが今回はひとりなので場所がわからないというのだ。また、東金から東京駅でバスを乗り継げるので便利だと言っていた。
老婆、ちゃんと電話予約は出来たであろうか。管理人はたまたま高速バス関連の知識があったので案内出来たが、一般の人から見ればわかりづらいことこの上ない。東京駅八重洲口(南口)から出る高速バスはJR系各社とその共同運行便で、八重洲通りから出る東北急行バスはJRが加わらない単独運行なので東京駅ではきっぷはおろか、案内もない。
東京駅八重洲口だけでも乗り場が分散している。昨年銚子行きに乗る時、てっきり乗り場が「八重洲南口乗り場」だと思っていたが、信号を渡った「八重洲口前乗り場」にあり、乗り過ごしてしまった。ちなみに前述の東北急行は「八重洲通り乗り場」であり、このほか「八重洲口乗り場」もあるので、狭いエリアに4つあるのである。新宿などはさらに多く7ヶ所、それも広範囲に拡散しており、事前のチェックが必須である。
札幌でも路線や上り下りによって、「駅前ターミナル」、「中央バスターミナル」などに分かれており、高速バス乗り場はわかりづらい。また、先ほどの老婆のようにインターネットなどが出来ない人たちにとって乗車券の購入も課題である。電話予約または旅行会社での購入となるが、制約も多いのだ。
もうひとつ重要なのが情報である。東北急行の老婆と話をした時、時計は17時頃。管理人は「山形行きのバスは多分ないですよ。夜行だけですね」と云うと、老婆は「夜行には乗らない」と言った。帰宅後、HPで調べてみると、東北急行の10時45分発山形行き昼行便は今年1月に廃止されているのだ。山形へ行く昼間の便はこれ一本のみである。東金から乗り継ぎがいいと言うのも、このバスのことであろう。
多分、老婆には路線が廃止になったことも伝わっていない。便利な高速バスだが課題もかんじた。利用者は若者だけではないのだ。東京駅には北関東や千葉方面の小さな町からの直通バスも増えている。乗り換えなしで来られるので利用も増えているという。今後、高齢者にもわかりやすいサービスの提供がバス事業者にも求められるであろう。
![]()
山形行き昼行便廃止を伝える東北急行バスHP 老婆にわかるはずがない
バス協会が千円ETC反対の要望書を提出、このままでは公共交通と地方の衰退が進む
2009年06月06日掲 載
マイカーなどを対象に土日祝日に実施中の「高速千円乗り放題」の拡充を政府が検討していることについて、全国約2300の事業者が加盟する日本バス協会(会長・堀内光一郎富士急行社長)は3日、近く国土交通省に反対の要望書を提出することを決めた。 (6/3付 道新)
ETC割引のいちばんの煽りを食らっているのは高速バス事業者である。利用者が激減している上、GW中は各地で渋滞に巻き込まれ大幅な遅延が起きている。免許届出制の高速バスは勝手にルート変更などが出来ない。貸切バスと同じ扱いのツアーバスならルート変更の自由が利くので、GW中の遅延率も多少低かったようだが、貸切観光バスを含めて、全体的にはかなりの遅れが生じている。
この要望書、当初はツアーバス対策も含まれているのではと解釈したが、ツアーバスもETC千円の犠牲者である。バス業界全体がダメージを喰らっており、これ以上削りようがないところまで節約をしている地方バス事業者にとっては死活問題である。
これはバス業界だけではなく公共交通全体の問題である。GW中はJRも平均数パーセント落ち込み、特に厳しいのはフェリー会社である。瀬戸内航路のフェリー会社は橋が3本架かったおかげで、高速バスに客足を奪われ、今度は自家用車である。すでに多くの会社が廃業しているが、今後も増えそうである。
先日、知人の娘さんが「関ジャニエイト」のコンサートを見に横浜から仙台へ行った。開催が土曜日、会場が中心から離れている利府なので、金曜深夜ETC割引を利用して東北道を走ることになった。ところが連れが急病でひとりとなったため、運転は諦めて、夜行のツアーバスで行ったらしい。ETC割引がダメなら次に安いのがツアーバスということで選択したのであろうが、これでは高速路線バスや新幹線など公共交通はますます落ち込んでゆく。
景気浮揚策で始めたETC割引だが、高速バスやフェリーなどが潰れ、失業者を多く出したら何のための対策なのかわからなくなってしまう。また、そこで犠牲になるのはおもに地方の人たちであり、矛盾だらけの千円乗り放題とも云える。環境面と併せ、一過性の施策にしても、問題が多い。
道内東急系バス会社4社が投資ファンドに売却、さらに厳しさ増す地方バス事業者
2009年05月20日掲 載
東京急行電鉄は19日、道北や網走地方のグループのバス会社4社を投資ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズ(JWP、東京・千代田)に今年10月に売却すると発表した。4社は路線バスや観光バスを営業するが、少子高齢化などで業績が低迷。バス会社の再建ノウハウを持つJWPの支援を受け、業績向上を目指す。 (5/20付 日経新聞北海道版)
譲渡するのは宗谷バス、北海道北見バス、斜里バス、網走交通バスの4社。このほか道外では上電バス(上田電鉄のバス部門)、草軽交通などが投資ファンドに売却される。この数年、売り上げの急激な落ち込みはないが、東急グループ傘下では収益改善が難しいと判断した。
東急本体が2000年頃からグループのリストラ・スリム化を実施しており、その一環と思われる。路線バスの不振は折込積みだが、主力の貸切観光バスが不況と新規参入事業者との価格競争により、大幅に落ち込んでおり、地方バス会社をこれ以上、系列維持する意味がなくなってきたのではないか。
道内では昭和30年代から地方バス事業者の”東急化”がすすめられていた。かつては函館バス、あつまバス、美鉄バス(会社はすでに清算)、北紋バスなどが東急グループであった。
管理人は以前から東急が中小バス会社を傘下に置いて、どういったメリットがあるのか今ひとつわからなかった。JAS、東急ホテルズ、ニッポンレンタカー、東急観光(現トップツアー)などど相乗効果を生みながら支配力を振るういう構図なのかもしれないが、ビジネスモデルとしてはかなり面倒でロスが多いのでは。むしろグループ傘下になった中小バス会社の方が恩恵が大きかった思う。
今回、JWPが設立する新会社が、4社の東急電鉄の所有株式と事業を引き継ぐが、JWP系のグループ会社が06年に「札幌観光バス」(元は名鉄系の会社)や名古屋の帝産観光バスの事業継承を手掛けるなど、地方のバス事業のノウハウを持つことに着目し、譲渡先に選んだという。
バス会社の経営は説明するまでもなく厳しく、これ以上削るものはないところまで削っている。今回のJWPへの移管により、路線バスがどうなるか心配だ。観光バスと乗合事業では全く性質が異なる。
なお、道内4社の雇用は全従業員465人の継続される見込み。今回の株式譲渡により、道内東急電鉄グループのバス事業子会社は「じょうてつバス」だけになる。これで東急カラーのバスが札幌以外では見られなくなる。
![]()
![]()
東急からJWTに譲渡される長野県のバス事業者 上から上電バス、草軽交通
好調な沿岸バスの「萌えっ子きっぷ」、地方バス会社のアイデアに期待するがバス停のネーミングライツなどどうか
2009年05月09日掲 載
留萌市や豊富町などでバスを運行している沿岸バス(羽幌町)が旅行者向けに企画した「萌(も)えっ子フリーきっぷ」=写真=が人気を集めている。利用者減少を食い止めようとの狙いだったが、留萌市にかけて「萌える」美少女キャラクターを作ったところ、道外からも申し込みが殺到。思わぬ反響に同社も「これを機会に乗客が増えてくれれば」と期待を寄せている。(5/5付 読売新聞)
「萌えっ子フリーきっぷ」については先月のブログで取上げたが、なかなか出足は好調のようだ。マスコミの食い付きもよく、道内だけではなく、トレンド雑誌の「DIME」などでも紹介されている。美少女キャラクターと地名を掛け合わせたネーミングが人気を呼んだのであろうが、JR北海道がKITACAを発売した際も、道外からの申し込みが多く、北海道関連の乗車券は付加価値が出やすい。
発売した沿岸バスは、これまで利用者増と認知度アップのために数々の施策を打ち出してきたことは、これまでも紹介したが、既存のバス会社にはない企画力と発想、そして何よりも路線バス事業と地域への愛着が込められている。
道内の大半の路線バス事業者は赤字で苦しんでいる。沿岸バスもご他聞に漏れず、1987年から運行している羽幌線の代替バスも、周辺の人口減少で利用者も廃線時の半分以下に落ち込んでいるという。
路線維持のためにはコストカットが優先事項になるが、沿線住民以外の人にもバスの存在を知ってもらうことが重要だ。とりわけ「楽しさ」、「遊びごころ」を前面に打ち出し、さらに公共交通の意義を啓蒙させることによって、新たな需要を創出することは可能であると思う。また、ネットの有効活用とバスファンへの浸透、メディアへの話題提供など媒体を効果的に活用することも重要である。
沿岸バスの事例はAKB系へ向けた特殊なケースと思う人もいるかもしれない。しかし、路線バス活性へ向けたアイデアはいくらでもあるはずだ。
たとえば網走交通や斜里バスなど道東の路線バスに乗ると「佐藤前」など個人宅名のバス停がけっこうある。昔はJTBの大型時刻表にも斜里バスで「平田宅」という終点バス停が掲載されていた。現在は離農などで廃集落などになったところもあるが、バス停はそのまま残っているところも多い。
こういった誰も乗らないようなバス停をネーミングライツで売り出したらどうであろうか。競技場や公共施設と同じノリだ。路線名自体を売り出してもいい。寄付形式のようなかたちで「♪次は○○前 お降りの方はブザーでお知らせ下さい ○○さんは路線維持の趣旨に賛同され、ご寄付をいただいております」などとテープアナウンスを流す。
最近開業した門司港レトロ地区の観光列車の場合、駅名・路線名がすべてネーミングライツだ。門司港レトロ観光線 のスポンサーは、山口銀行 で「やまぎんレトロライン」と命名。年間契約料は 2,940,000 円。始発の門司港駅 は、九州旅客鉄道がスポンサーで九州鉄道記念館駅と命名し 525,000 円など年間約420万円の収入が入る。
観光鉄道と違い路線バスに大口スポンサーを付けるのは難しいかもしれないが、以前、ふるさと銀河線が寄付を募り、寄付者には好きな駅に自分の名前が書かれたプレートを貼ることができた。路線バスのネーミングライツはこれをもう少し進化させたものだ。
さらにバス停を増やしてもいい。たとえば10万円ポッキリでオリジナルのバス停を制作し、好きな名前を付けることができるなど・・・・・
実はネーミングライツやバス停を増やすことに対して、運輸局の認可が下りるんだろうかという不安があったがどうも問題はないらしい。あるバス事業者でこの話をしたところ、興味を持っていただき、法律面も調べてもらった。
この他にも利用者アップに向けたアイデアはあるはず。奇想天外なカラーリングや車内を改造したバス、このバスに乗ると彼氏ができるといったラッキーバスをつくるなどネタはいくらでもあると思う。
”オホーツクの暴走路線バス”
2009年05月08日掲 載
北海道の政経オピニオン雑誌「北方ジャーナルブログ」で面白い記事を発見!!
「オホーツクの暴走バス」。こんな路線バスあるんだ。
沿岸バスが異例の長距離フリー乗車券を発売 日本一の乗車距離か
2009年04月03日掲 載
ユニークなツアーの企画や生活交通路線活性のために数々の施策を打ち出している沿岸バス(羽幌町)が5月1日より増毛町~豊富町間の定期路線バスが乗り放題となるフリーきっぷ「萌えっ子」を発売することになった。
このきっぷの特長は、200キロ以上にも及ぶ沿岸バス定期路線エリアが乗り放題になることで、均一運賃区間や同一行政区域を対象としたバスのフリーきっぷはこれまで存在したが、生活交通路線(=赤字路線)が大半を占める広域が乗り放題になるきっぷは全国的に見ても大変珍しい。
発売期間は1年間、1日券2,300円と2日券3,200円。青春18きっぷと絡ませると変化に富んだ旅行コースが作成できる。
管理人は1992年、全くの同ルートで往路は増毛から豊富まで沿岸バスを3泊4日で乗り継ぎ、復路は宗谷本線を利用したが、これまで旅した北海道旅行の中でも最も印象的なもののひとつになっている。
特急はぼろ号、留萌旭川線、留萌市内線などには乗車できないが、周遊型の旅行には最適なきっぷである。久しぶりに登場した使い勝手がよいフリーきっぷと云えよう。
また、19歳のバスガイド「豊岬(とよさき)あゆみ」と18歳の事務員「南沢みるか」の2人の架空キャラクターが「萌えっ子」として登場している。このキャラクターとネーミング札幌市在住のがデザイナーを担当した。こちらの方もバーチャルアイドルとして、その筋の方に人気が出そうである。
余談だが1992年の沿岸バス縦断の旅の時、遠別営業所にいた事務員は息を呑むような絶世の美女であった。
札幌-十勝川温泉 「ポテトライナー」に乗車 大盛況だが改良の余地あり
2009年03月05日掲 載
先日、久しぶりに道内の都市間バスに乗車した。札幌と帯広(十勝川温泉)を結ぶ「ポテトライナー」だが実に14年ぶりの乗車だ。十勝方面への高速道路も部分開通し、経路も変わったが、今回は十勝川温泉に宿を取ったので、1日1便ある温泉直通バスを利用した。
出発は札幌中央バスターミナル。札幌のバスターミナルというと駅前の印象が強いが、中央バス絡みのコースはここから出る。大通の東側に位置しているが不便な場所でホテルからはタクシーであった。ここからバスに乗るのは十数年ぶりだが長閑な雰囲気は変わっていない。
乗車券は「発車オーライネット」で予約し、前日にローソンのロッピーで購入済みだ。既に座席も印字されている。札幌-帯広間は5社の共同運行(中央バス・JRバス・北都交通・拓殖バス・十勝バス)で、会社によって3列シートと4列シートの違いがあるらしい。管理人が乗ったバスは北都交通の担当で3列シートだが、窓口でトイレ休憩はあるか聞くと「ない」と云う。5時間近く座りっぱなしはきつく、事前に昼食も買い込まないといけない。
10時30分にターミナルを出たバスは途中、大谷地で客を拾うが満席になる。後で聞いた話だが、この路線の利用率は高く、昨年は過去最高であったらしい。乗客の多くは若者だが、高齢者もそこそこいる。運賃だけではなく、降車箇所が多いのも支持されている理由であろう。
独立3列シートだが、管理人は大柄のためかなり窮屈である。また、車両の年季も相当入っており、座り心地もよくない。トイレに行くと行っても、鉄道と違い極端に狭く、車内では行き場がない。また、暖房が効きすぎて暑い。途中、穂別で運転手が交代。一部開通した道東道を走り、清水、御影、芽室、帯広市内各所にこまめに停車。必ず下車客がおり、地域密着が伺える。
帯広には定刻より15分遅れの15時前に到着。ここで全員が降りてしまった。何と終点の十勝川まで乗車するのは管理人のみだ。20分弱で温泉に到着したが、十勝川でのバス停は一ヵ所のみで宿によってはかなり歩く。宿泊した十勝川第一ホテルまでは厳寒の中、10分近くかかった。
正直、疲れた。また、課題もいくつかかんじた。まず、中央バスターミナルは不便であり、乗りなれてない人でないとわからない。札幌方面行きの終点は駅前ターミナルなので非常に間違いやすい。また、バス会社によって4列シートや3列シートであったりと統一がされていない。普通は合わせるものだが。また、車両もかなり古く、管理人が乗車した北都交通車両は函館線のお古だと後から知った。トイレ休憩も必要だ。
JRの半分近い運賃(4千円)で十勝まで行けるのだから文句は言えないが、改良の余地は多そう。最近開業した新千歳空港と帯広を結ぶバスとすれ違ったがピカピカの車両であった。
若者には支持され、市民権は得ている都市間高速バスだが、ビジネス利用で、冬季はやはりリスクが大きい。また、折角、十勝川温泉まで直通運転されているのだから、そのあたりのPRも必要では。大きなホテルは札幌からの送迎も行なっているが、「ポテトライナー」の利用価値はある。
高速バスも値段とサービスが2極化の時代か、定期路線VSツアーバス
2009年01月31日掲 載
1/29の朝にオンエアされた「朝ズバ」(TBS系)で、夜行高速バスが取上げられた。「深夜バスの豪華シートが大うけのわけ」というタイトルで、最近、競争が激しい定期路線高速バス(許可制高速バス)とツアー高速バス(募集型企画旅行バス)各社が豪華な座席で競い合っているニュースを報じた。
最初に「深夜バス」という表現、酔客ご用達の「深夜急行バス」を連想してしまう。やはり、夜行か夜間というべきであろう。
番組ではツアーバスの雄「ウイラートラベル」の2階建ベンツバスがTBS敷地に乗り入れ。1階席にある4席のみの豪華席「エグゼクティブシート」をリポーターが紹介した。同時に番組内ではJRバスの「プレミアムシート」も紹介。こちらも2階建バス1階部に4席のみの設置であり、競合する東京-大阪便の場合、JRが9,910円、ウイラーが9,800円とほぼ同額。これまで安さのみがウリだったツアーバスも付加価値サービスによって底上げを図っている。
この豪華シート、管理人も験しに乗ってみたく、東京-大阪間に運行されるJRバスの「プレミアム昼特急」に予約を入れたが、満席日が多く、予約が取れなかった。昼行便の場合、料金がさらに安くなり、7,300円で乗車できる。新幹線を利用することを考えれば、特等席でもかなり安く、時間のある人にはいいであろう。こういった座席に人気が集中するのは、”プチ贅沢”に市場があり、窮屈だが安いのが取り柄という最近の高速バスに一石を投じている。
こういったゆとりがあるシートは最近登場した訳ではなく、高速バスでは老舗路線ではる品川-弘前の「ノクターン号」では、10年ほど前から設置されているがこちらは通常のバスの後部座席にある。また、距離が短い「上州めぐり号」(JRバス関東)でも500円追加で乗れるG席を設けている。
こういったプチ贅沢ともいえるささやかDX市場があるのは、JR東日本の首都圏中距離路線に連結されている「普通グリーン車」(もともとは東海道・横須賀線のみであった)やJALの「Jシート」(JASのレインボーシートの流れをくむ)の利用率の高さをみても頷ける。
”高級化路線”の方に話題がいったが、定期路線高速バスとツアーバスの間で値下げ競争も激しくなっている。需要が高い東京-仙台便では、ツアーバスが3千円程度なのに対し、路線バスは普通運賃で6千円以上はしていた。口コミでかなりの利用者がツアーバスに流れており、危機感を持った路線各社は最近、期間限定で割引をしている。たとえばJRバスでは昼行が3,000円(4列シート)、東北急行バスでは3,900円(3列シート)に一時的に値下げをすることで客足の回復を図っている。
ツアーバスの台頭は路線バス事業者を窮地に追い込んでいる。しかし、ツアーバス事業者は、スキーバスで蓄えたノウハウ、女性客を意識したカラーや内装、HPや携帯での予約のし易さなど、新たな付加価値とマーケティング力で新しいユーザー層を引き出している。
路線事業者が苦手な部分をツアーバス事業者が掘り起こしており、結果的に路線事業者もそれに刺激を受けて、サービス面での改善が進んでいる。そういった意味では両者が競いあう意味はある。
但し、TBSの番組でもそうであったが、一般の利用者には両者の違いがわからない。管理人も便宜的に「定期路線高速バス」と「ツアーバス」という表現に分けて使っているが、それすらも決まった表記ではない。許可制高速バスと募集型企画旅行の高速バスでは更に難解になってしまう。
そのあたり誤解を招かないように「定期(路線)高速バス」と「ツアー(貸切型)高速バス」などに分けるなど表記の一本化が必要で、関係所轄機関で何らかの指針を打ち出す時期に来ているのではないか。
はとバス 定観バス60周年、マンネリとほどよい新しさのバランスがいい
2009年01月15日掲 載
今年、定期観光バスの運行開始から60周年を迎えるはとバスは3月19日、「感謝オーライ、都内遊覧バースデイ号」を限定運行する。戦後の東京遊覧を案内してきたかつてのはとバス名バスガイドも当時の制服姿で同乗し、名調子の遊覧案内や思い出を披露する。(1/14付交通新聞)定期観光バスの撤退が相次ぐ中、利用者を伸ばしているはとバス。定番コースと新しい企画コースのバランスも程よく、常に利用者の視点に立ったマーケティングをしていることが成功の秘訣であろう。究極の定番とでも云おうかお昼の「笑ってもいいとも」のようなほどよいマンネリ感と安心感がそこにある。
都内の定期観光バスは、はとバス以外の参入事業者はおらず、云わば独占事業だが、クオリティが低下しないところがいい。また、はとバス車両は子供の時からの憧れであり、今でも新型車両を見るのが楽しい。
60年前のはとバスといえば島倉千代子の「東京だよお母っさん」を連想する(今でもそうだが)。♪ここが ここが二重橋 記念の写真を 撮りましょうね♪ ♪やさしかった 兄さんが・・・♪ 間奏部にセリフが入り、「おっかさん、戦争で亡くなった兄さんがここで眠っているのよ」という靖国神社を指している部分があるが、これはNHKでは放送禁止である(確かNHKでは「九段の母」も放送できないはず。「岸壁の母」は靖国が絡んでいないので問題なし)。この歌詞、1番が宮城、2番が靖国、3番が浅草と当時の東京観光のゴールデンコースであったのであろう。
少し話が逸れたが、はとバスでは今でも皇居-浅草そして東京タワーを巡るもっとも古いコース「東京一日」、「東京半日コース」が売れ筋NO.1だ。靖国に代わり、お台場が入るようになった。このコースでは「東京のバスガール」が歌われると聞いたことがある。1957年初代コロムビアローズの大ヒット曲だが半世紀以上である。
なお、3/19日に当時の料金250円でリバイバル都内ツアーが3コース用意されるが抽選である。
コースは午前午後便(10:00/14:30発)が 浜松町バスターミナル=東京タワー=六本木=赤坂=迎賓館=靖国神社=皇居=国会議事堂=銀座=東京駅、夜便(18:30発)が 浜松町バスターミナル=東京タワー=レインボーブリッジ=お台場=歌舞伎座=銀座=東京駅。
名古屋、大阪からの定期観光バスが消えたが、はとバスには定期観光バスの顔として頑張ってもらいたい。
【参考】はとバス60周年記念サイト
ウイラー・トラベルが車内無線LANサービスを開始、健全なアイデア競争へ期待する
2008年12月25日掲 載
高速ツアーバスを運行する「ウィラー・トラベル」(東京都港区、村瀬茂高社長)は4日から、商用のインターネットサービスの提供や保守などを行うインターネットイニシアティブ(東京都千代田区、鈴木幸一社長)と共同で、バス車内での無線LANサービス提供を試験的に始めた。車内でインターネットを利用可能にすることで移動時間を乗客が有効活用できるようにし、利用者層の拡大を図る狙いがある。(12/20付 観光経済新聞)
何かと話題の多いツアーバスだが、業界トップのウイラートラベルが提供する無線LANサービスはなかなか魅力的だ。これまで車内誌などに掲載されたQRコードを使いゲームが出来るサービスは実験的に行われたが、本格的なインターネットははじめてであろう。
仕組みはNTTドコモのFOMA網を使い、バス車両全体に無線LANサービスを提供する。同サービスは、2階建て車両で提供する。現在東京〜大阪で1日1便のみの運行だが、すでに「3台でのサービス提供を予定している」(同社)という。
安全対策面などで改善を急いでいる高速ツアーバス業界だが問題も多い。しかし、高速バス利用者のニーズを掴むという点においては、定期路線高速バス事業者の先をいっている。車内設備の充実や予約のしやすさ、そして料金の安さがあるが、今後、ツアーバスと路線高速バスが健全な形での競争ができれば、バス業界全体の底上げにつながる。
既存の乗合バス事業者もウカウカしていられない。ツアーバスの先を行くようなアイデアを期待したい。
【参考】過去の関連ブログ「NHKスペシャル「高速ツアーバス価格競争の裏で」
釧路羅臼線は日本一に届かず、長距離路線が目白押しの道内路線バス
2008年10月12日掲 載
昨日に引き続き長距離路線バスの話を。実は”釧路羅臼線国内最長説”をアップした後、道内某バス事業者様からメールをいただいた。それによると阿寒バスの釧路羅臼線の正式距離は166.2キロで僅かに足りなかった。この数字は北海道運輸局に届けられている正式なものである。
また、沿岸バスの快速幌延旭川線は223.4kmで大和八木新宮間の奈良交通168キロをダントツに上回っているが、平成13年より幌延留萌線と留萌旭川線に系統を分割しているため、カウントされていない。実際は通し運転なので、事実上の日本一は沿岸バスか。
参考までにキロ程が100kmを上回る道内の定期路線バス(10/7現在)を紹介する。このデータは上記のバス事業者様からいただいたものである。ちなみにこの事業者は道内でも指折りの長距離路線を持つ会社です。情報ありがとうございます。
100.7km 沿岸バス 遠別留萌線(遠別-羽幌BT-留萌十字街)
101.8km 網走バス 勇網線(網走BT-佐呂間-中湧別)
103.6km 宗谷バス 天北19(稚内BT-猿払-浜頓別高校)
105.3km ニセコバス 寿都線(寿都BT-岩内BT-小樽駅前) ※10/1で廃止
107.0km くしろバス 霧多布線(市立病院-厚岸駅前-霧多布温泉)
111.6km 宗谷バス 天北14(音威子府-猿払-小石)
111.8km 函館バス 函館長万部線(バスセンター-森-長万部BT)
115.2km 十勝バス 帯広陸別線(十勝バス本社-本別-陸別)
134.7km くしろバス・根室交通 釧路根室線(くしろバス本社-厚床駅前-有磯営業所)
135.9km 中央バス 札幌・留萌線(札幌BT-雄冬-留萌BT) ※季節運行
141.6km 沿岸バス 幌延留萌線(幌延駅-羽幌BT-留萌十字街)
144.4km 函館バス 函館瀬棚線(バスセンター-八雲-上三本杉)
159.8km 沿岸バス 豊富留萌線(豊富駅-羽幌BT-留萌十字街)
164.6km 宗谷バス 天北1(稚内BT-猿払-音威子府)
166.2km 阿寒バス 釧路羅臼線(市立病院-中標津-羅臼営業所)
釧路-羅臼を結ぶ長距離路線バス(阿寒バス)の話(2)
2008年10月11日掲 載
![]()
写真上から 羅臼行き1992年頃 中 1996年頃 屋外看板があったスーパーは取り壊され今はルートインに 下 今の羅臼行き乗り場 阿寒バス案内所はスーパーホテルに
先日のブログで日本でもっとも長い距離を走る路線バスについて書いた。日本一は奈良交通の熊野を走る大和八木-新宮線168キロと云われているが、それに拮抗しているのが阿寒バスの釧路-羅臼線で164キロ、途中寄り道があるのでこちらが日本一の可能性があると推論した。
その後、ナビでもう少し詳しく距離を調べてみた。釧路羅臼線は、問題の病院立ち寄りが市立病院(3.4キロ)釧路駅(2.7キロ)日赤病院(1.3キロ)労災病院で、その後、羅臼阿寒バス営業所までが160キロなので合計すると167.4キロになる。
残念ながら日本一には600メートル足りない。しかし、まだオプションが残っていた。中標津では国道からいちど市街地に入り、バスターミナルに寄る。さらに久しく乗っていないので自信がないが標津バスターミナルは国道から入った旧・根室標津駅近くにあるはずだ。中標津と標津分の寄り道分を足せば、不足分の600メートルは十分にカバーでき、奈良交通を越えることが考えられる。
奈良交通の168キロが寄り道を加味しない最短距離ルートだとわからないが、どちらにしても相当拮抗していることだけは間違いない。また、奈良交通は山峡を走る為、所要時間も長く、途中で休憩や運転手交代も入る路線だ。地域の足でもあるが、定期観光バス的な色彩も強い。
一方の阿寒バスは釧路市内の病院3箇所に立ち寄るのを見てもわかる通り、生活路線であるが、車窓の景色が素晴らしいので観光利用としても人気がある。また、奈良、阿寒バスどちらとも世界遺産の熊野・知床へアクセスするバスという共通点もある。
どちらが日本一かわからないが路線バスの魅力を満喫できる魅力できる両路線バスである。
オマケ 釧路駅発霧多布行くしろバス 東邦交通の時代の塗装 1992年撮影
小樽ボンネット定期観光バスと小樽市総合博物館(旧手宮・交通記念館)
2008年10月07日掲 載
10/2(木)、札幌から小樽へミニトリップに出かけた。目的は昨年7月、リニューアルオープンをした手宮の小樽市総合博物館(旧・北海道交通記念館)見学だ。前日からレンタカーを予約していたが、時刻表をパラパラ捲っていると小樽市内定期観光バスのボンネットバスに興味が惹かれ、小樽駅出発が10:40と間に合いそうなので当日の朝、予約を入れた。
レンタカーで出かけ、定期観光バスに乗るというのも変だが、車を駅近くに停めてバス乗り場へ。乗車する「小樽浪漫コース」(北海道中央バス)は、運河周辺の史跡や鰊御殿など3時間程度でまわる効率がよいコースだ。実は10時に一度、小樽駅を出発して、地獄坂・富岡カトリック教会を見学してふたたび小樽駅に戻り、乗客をもう一度ピックアップして運河方面へ向かう。
管理人は富岡協会へは行けなかったが、小樽駅山側に観光バスが立ち寄るコースは初耳であり、さすが地元会社だと思った。富岡教会や地獄坂方面は運河の喧騒が嘘のように、静かな小樽が味わえるお気に入りの場所である。
バスコースは、にしん御殿から旧日本郵船-日銀金融資料館・北運河-小樽運河、最後に旧北海道銀行本店で現在は中央バスの本社も入るワインレストラン「小樽バイン」へ立ち寄り、その後は自由解散となる。
期待のボンネットバスだが小樽定期観光バスに20年以上使われているツワモノだ。以前、このバスのプラモデルを作ったことがあるが、塗装がだいぶ変わっており、乗り心地は6月に乗車した函館バス「浪漫号」よりもよい気がする(函館はロングシート)。乗客は6名ほどで中高年の夫婦が中心。函館の時は男性ひとり旅5人だったので異様な雰囲気であったのでだいぶ違う。大半が小樽は初めてということであった。
管理人は小樽バインで降りここでランチにした。これまでも何度か食事をしているが穴場といってよいであろう。ワイン試飲も体験できるがクルマのため遠慮した。旧たくぎんがあった建物は「ホテルヴィブラント」に変わっていた。たくぎん→小樽ホテル→サンクトペテルブルグ美術館→ホテル123→ヴィブラントと変遷が激しい。ランチ後、小樽文学館・美術館を見学して総合博物館へ向かった。
博物館の前身は北海道鉄道記念館、その後、北海道交通記念館にリニューアルされたが、利用者減少により、現在のかたちとなった。鉄道関係の展示が中心で、これで3度目、総合博物館になってからは初めての訪問である。旧手宮駅構内には多くの車両が展示されているが、以前とはかなり違っている。レールバスやボンネットバスが無くなり、「北海道限定」のラッセル車や貨物客車などが新たに加わっている。
室内に展示されている鉄道資料も一見の価値あるものが多く、鉄道ファンにはきっと満足いく内容であると思う。さいたま市の交通博物館は芋を洗うような混雑が続いているが、ここは見学者も一桁で、ゆったり鑑賞できる。美術館にしてもそうだが、北海道は空いているので落ち着く。
午前中はボンネットバス、午後は総合博物館と充実した一日であった。夕方、札幌で約束があったので急いで高速に飛び乗り、レンタカーを走らせた。
釧路-羅臼線は日本最長距離の路線バスではないか?釧路駅前バス4台(題)
2008年10月03日掲 載
すっかり変わってしまった釧路駅バスターミナルで気になったバスを撮影。羅臼行き阿寒バスは路線バスとして道内最長のはず。旭川-豊富の沿岸バスも距離が長いが一度、留萌で乗換えが入る。また、大和八木と新宮を結ぶ奈良交通路線バス(168キロ)が日本最長といわれているが、羅臼線はナビによる計測で164キロ。羅臼行きは現在、市立病院発着で他の病院も経由するのでその寄り道分も含めるとこちらが日本一か大変微妙である。もし、奈良交通を越えているようだったら大々的にPRしたらどうか。本日はバスファン向けのネタで失礼。
![]()
道内最長路線バス 阿寒バスの羅臼行き ちなみに運賃は4,740円
![]()
年季が入り、浜焼け(?)してしまった路線表示板
![]()
趣があった営業所は取り壊され無骨なスーパーホテルに 阿寒バスとくしろバスが同じ屋根に下に
![]()
窓までラッピングされたくしろバス(他にもど派手なものあり)
![]()
「スーパーおおぞら」に改造されたくしろバス
![]()
地元の雄・クレインツ 阿寒バス
![]()
おまけその1 羅臼営業所で休む釧路行きバス 隣のバスがシブい
![]()
おまけその2 知床5湖ネーチャーセンターの斜里バス タバコを吸いながら散策するツアーバスグループがいた バスに書かれた標記を聞かせたい
![]()
おまけその3 阿寒バスの廃バス 「阿寒」の部分は消されバスのみ 40年以上前の車両か 旧阿寒町内某所にて
都市間バス+定期観光バスがセットになった「ぐるっと道東バス周遊きっぷ」が登場
2008年09月18日掲 載
9月20日が「バスの日」であることをご存知であろうか?明治36年のこの日、京都堀川-祇園間に最初の乗合バスが走ったらしい。
ところで札幌道東間の都市間高速バスと定期観光バスがセットになったお得なきっぷ「ぐるっと道東バスきっぷ」が発売された。目的地までの往復は「スターライト釧路号」(札幌-釧路)と「イーグルライナー」(札幌-ウトロ)を利用。現地での観光周遊には定期観光バスや路線バスなどが利用できる。5コースからチョイスできるが、、たとえば「阿寒湖・摩周湖・知床五胡周遊3コース」の場合、釧路から阿寒湖までは阿寒バスの定観「ニューピリカ号」を利用、阿寒湖からウトロまでは同じく「知床ウトロ号」を乗り継ぐことができる。
同きっぷは北海道中央バス、阿寒バス、斜里バス、くしろバスが発売。10月までの限定きっぷだが、料金は11,500円から15,800円とかなりのお得感がある。
全国的に見ても、都市間高速バスに定期観光バスや距離が長い路線バスを加えた周遊型きっぷは珍しく、画期的といえよう。JRの「道東Vきっぷ」の競合商品になりそうである。今後、道東以外でも函館や十勝、稚内エリアでも期待できそうだ。
利用者が伸びない定期観光バスであるが、目的地までの往復のきっぷや宿泊、観光チケットなどを加えれば拾えていない市場がありそうで注目したい。
ガソリン高をチャンスに、4社が登別-洞爺湖の周遊バスの運転を開始
2008年08月05日掲 載
旅行・運輸各社が、観光地や大型施設を行き先とするバス運行を増やし始めた。ガソリン高や道民の環境意識の高まりを背景に、需要が見込めると判断。バス交通が見直されるきっかけとなる可能性もある。JR北海道とJTB北海道、日本旅行北海道、近畿日本ツーリストは4社共同で、洞爺湖周辺と登別地域を巡る周遊バスの運行を始める。9月6日から11月3日まで。JR登別駅を起点に地獄谷や有珠山を巡る約9時間のコースで、途中で洞爺駅や室蘭駅にも立ち寄る。各社は往復のJR便と登別温泉での宿泊をセットにし、ガソリン代高騰でマイカー旅行を避けたい家族連れなどを取り込む。(8/5付 日経新聞)
【参考】4社共同バス運行に関するJR北海道のニュースリリース
北都交通が再生手続を完了、風向きがバスに傾いてきた
2008年08月02日掲 載
民事再生手続き中の道内バス・タクシー大手、北都交通(北広島)は一日、四億三千万円の残債務を弁済し、今月中にも再生手続きを約六年前倒しで終了する見通しとなったことを明らかにした。 北洋銀行と北海道銀行から計五億円の融資を受け、債権者への返済に充当する。二〇〇五年に認可された再生計画の期間は一四年三月末までだが、業績回復が進んだことなどから前倒しを決断した。(8/2 北海道新聞)
北都交通は千歳や丘珠の空港連絡バスから業務を拡大し、全日空のバックアップのもと、函館市内の定期観光バスや札幌-函館、札幌-根室などの都市間高速バスなどにも進出、根室交通などを傘下に収めた。また、バス事業以外にも進出をしたが、貸切バス事業の不振などで4年前に民事再生法を適用、道内貸切バス最大手の銀嶺バスの支援で再建をすすめていた。
その間、乗合バス事業を見直し強化し、札幌-新千歳空港間など路線バスのダイヤ、運賃などの見直しで収益を改善。再建開始直後から黒字化させ、最近では新千歳空港-帯広間の都市間バスや空港から定山渓温泉への直通バスなどを開設するなど攻めの姿勢に転じていた。
このところの燃料高でマイカー、レンタカー利用者の都市間バスへのシフトがはじまっている。バス業界も原油高で苦しいところだが、起死回生の機会と、新たな動きがはじまっているようだ。新生・北都交通の動向にも注目である。
ツアーバスに安全協議会が設立
2008年06月23日掲 載
格安の料金で人気が高まっている「ツアーバス」の業界が、安全性向上のための協議会を9月に立ち上げることを決めた。バス会社だけでなく、旅行会社や販売会社も加わり、業種横断的に連携する初めての試み。国土交通省も「行政との連携もしやすくなる」と期待している。 (6/23朝日新聞)
ツアーバスの問題点についてはこれまで何度か触れてきた。特に安全性よりも安さを重視・旅行会社が無理な日程の運行をバス会社に要請・統一的な安全基準の不備などといった安全面の問題。また、ツアーバスの登場で大ダメージを被っている既存の路線認可高速バスとの調整など課題が大きい。
昨年1月のあずみの観光バスのスキーツアー事故でこの問題がクローズアップされ、昨年5月にNHKで放映されたツアーバス業界の実態を描いたドキュメントは大きな反響を呼び、ツアーバスはダーティなイメージが出来上がったが、安さと快適な車両の導入、口コミなどで売り上げは伸ばしている。
今回はNHKにも登場した最大手「ウィラー・トラベル」や「オリオンツアー」、インターネットでチケットを販売している「楽天バスサービス」など全国の約50社が加盟するとみられ、立ち上げ後は安全の調査や研究、研修、情報交換などを行う。朝日新聞によると「低価格競争に躍起で安全がおろそかにされている」との批判を一掃したい考えとある。
先週、バス会社向けの予約システムを販売している会社のセミナーに出席したが、その席でもツアーバス対策が大きな議題となっていた。正規の路線認可高速バスを走らせている事業者から見れば死活問題であり、ツアーバスがまた事故でも起こせば同じ括りに扱われてしまう。現在は価格競争の消耗戦に突入しており、重複路線を運行する地方のバス会社は悲鳴を上げている。
このままでは自らの首を絞めることになり兼ねない。自由競争に異論はないが、ツアー高速バスと路線認可高速バスのそれぞれの正式な呼び名をつくり、それ以外の紛らわしい名前は広告やネットなどで使ってはいけないなどの法令化も必要ではないか。また、現状ではツアーバスも正規バスも同じ土俵で戦っているのだから最低運賃の設定などあってもいいと思う。ルールづくりが急がれる。
【参考】NHKスペシャル「高速ツアーバス価格競争の裏で」
【参考】あずみ野観光バス事故と優良観光バス会社
現役では日本最古のボンネットバス「函館浪漫号」に乗車(今ならチョロQもどき付き)
2008年05月25日掲 載
昨年秋から函館バスがホンモノのボンネットバスによる定期観光バスを運行している。5/24(土)、元町地区ミニ観光に利用されている「函館浪漫号」に乗車してみた。
予約なしでフラリと函館駅前へ行ったが、出発30分前にも関わらず既に待機していた。係員に「空いてますか?」と訊くと「大丈夫、大丈夫、チョロQもサービスだよ」との返事。約80分のコースで2千円だが、もれなく千円のボンネットバス模型が付いてくるという。なかなかの大盤振る舞いだ。
当日の乗客は4名ほど。すべて男性で停まっているバスを見て”飛び込み”で乗ってきたようだ。運転手さんは詰入りのレトロ風の制服を着用。短時間にも関わらずガイドさんも乗車している。この詰入りの制服、どこかで見たことがあると思ったが、函館市電のハイカラ電車で着用している制服と似ている。車内の広告も昭和30年代風のものを貼っているがやり過ぎ!!最近の函館は「レトロ」にこだわっているが、そこまでやる必要があるであろうか。
バスは10時出発。座席は板張りのロングシートで乗り心地は決していいとはいえない。聞く所、このバスは四国でスクラップ寸前のような状態のものを引き取られ、修復工事には相当な費用がかかったとのことだが、エンジン部はいすゞ製(ボディ部はKANAZAWAと印字してあるプレートが何枚かあった)をそのまま使っているという。また、昭和34年製造とのことで、国内を現役で走るボンネットバスではもっとも古く、最初は小豆島バスで使われていたという。
駅前から十字街・宝来町を通り、旧公会堂の前で下車。約40分間、ガイドさんが案内して元町地区を散策。時間は短いが知らない話も聞けて楽しかった。
「函館浪漫号」は土日祝日のみの運行で1日2本。現在ならチョロQ付だが、実際はチョロQではなく、もっと高級感がある模型である。
この「浪漫号」、昨年は集客に苦労して今年は少し減便するとのころ。今回、気づいたのは、定期観光バスのポスターやチラシがどこにも置かれていないのだ。定期観光では先輩の北都交通のパンフレットは各ホテルなどで置かれているが、函館バスのものは見かけなかった。もともと定期観光やツアーには力を入れていなかった会社だが、最近は方針を変えており、勿体ない気がした。まだ試行錯誤の段階であろう。
また、このボンネットバス以外にも夜景見学用に以前、鎌倉(京浜急行バス)で走っていたレトロ風バスが流れてやってきた。窓が大きく、後部が展望席のようになっているので評判がいいという。
余談だが、この夜景バス、京急時代は鎌倉駅と大仏、鎌倉駅と大塔宮の観光路線を結んでいた。管理人は最寄の大塔宮から通勤で利用しており、まさか函館で再会できるとは思わなかった。
JRバス20周年記念、6日間全国高速バス乗り放題で2万円
2008年04月30日掲 載
国鉄時代の面影を残す西日本JRバス車両 北陸線木之本駅前から北陸線旧線の柳ヶ瀬トンネルを走り敦賀へ向かう。91年頃に乗車したがまもなく廃止され、琵琶湖・北近畿からJRバスは消えた
全国8社のJRバスは5月1日から、全国のJR高速バスが6日間2万円で乗り放題になる「高速バス乗り放題きっぷ」を一斉に発売する。
旧国鉄バスから分社化して20年になるのにちなんで、全国で2千枚を発売。道内は限定50枚。乗車期間は6月1日から1カ月間。北海道から九州まで120路線が利用可能になる。
JRバスになって20年が経過するが、国鉄時代からの「ツバメ」は引き継がれており、マークを見ると嬉しくなっててしまう。やはり管理人は「国鉄世代」である。
発足時は多くの乗合路線や営業所が残っていたが、最近では高速バス会社といった印象だ。北海道でも伊達、岩見沢、滝川、美瑛、帯広、大樹、厚岸、標茶(他にも)などから車両が消えて、札幌圏を除くと日高と深名線代替ぐらいしか残っていないのでないか。
今回の高速バス乗り放題きっぷ、企画ものとはいえ、ある種、画期的である。北は紋別から南は博多まで行ける。さすがJRグループといったところ。これまで広域の高速バスフリー乗車券は西鉄バスを中心とする九州地方にあったぐらいなので是非、JRバス各社でも商品化を検討していただきたい。
ところでJR高速バスポータルサイトのURLがhttp://www.kakuyasubus.jp/であった。割安なツアーバスを意識したドメインであろうが、「格安バス」というネーミングはいかがなものであろうか。これに抵抗をかんじる管理人も国鉄世代のあらわれか。
ばんけいバスが路線事業から撤退
2008年04月15日掲 載
札幌・ばんけい地区で路線バス事業などをしている「ばんけい観光バス」は、現在運行している全2路線3系統を4月20日で廃止し、路線バス事業から撤退することになった。燃料費の高騰などが理由で、貸し切りバス事業は継続する。
廃止路線は円山線(盤渓-円山公園駅)、発寒南・真駒内線(盤渓-発寒南駅、盤渓-真駒内駅)。両路線合わせて年間700万-800万円の赤字を出しており、「他の事業の売り上げで補てんするのは難しくなった」としている。
これらの路線は地域住民や通学児童にとっては重要な交通手段。一部区間には代替路線がないため、札幌市は21日から当面は無料で貸し切りバスによる代替輸送を行う。
「ばんけい」は中央区にあり、都心からもっとも近いスキー場として有名。先月、モーグルの全日本選手権が行なわれ、里谷多英が劇的な復活優勝をした時に名前が露出した。
バスの方は屋根上に大きなロケットのようなものを2本載せた緑色のボディが印象的であった。スノービジネスも厳しい折、いちばん採算も取れそうもない路線バス事業から撤退か。
▼
16日付け道新によると事業存続への支援が受けられるようになったとして、21日以降も当面、バス運行を継続すると発表した。ただ、同事業廃止の基本方針は変わっておらず、今後も札幌市などと連携し、後継事業者を探す。
毎日新聞HPで見つけた動画コーナー、「中央バスエアロエース」
2008年04月11日掲 載
毎日新聞北海道版サイト(大盛り北海道)はよくチェックしている。毎日サイトは以前MSNとの提携サイトで見ずらかったが、MSNは産経と組んだため最近は独自のものに戻っている。
現在、北海道版には動画コーナーがある。その中に「中央バスのふそうエアロエース」というのがあり、札幌ターミナルを出発するシーンが映し出されている。最初は中央バスか三菱ふそうの宣伝かと思ったが、それも考えにくく、チェックするとyou tubeのような一般からの投稿ものであった。
ちなみに視聴回数はこのバスがトップのようである。視聴者はバスファンであろうか。
札幌-根室夜行都市間バスが運賃値上げ、「まりも」撤退も一因か
2008年03月14日掲 載
根室交通は、4月1日から根室―札幌間の定期路線バス(直行便)「オーロラ号」の運賃を平均約9.5%値上げする料金改定を北海道運輸局に申請したと13日付け釧路新聞が伝えている。
根室―札幌間の定期路線バスの運賃は、本来大人片道7140円だったが、JRが2001年に特急「まりも」を根室まで延長運転したのに伴い、その対抗策として6630円に値下げし、暫定運賃でこれまで運行してきた。JRが昨年から特急の根室乗り入れを中止し、さらに最近の原油高騰に伴う燃油の値上げなどコストアップで運賃値上げに踏み切った。
「オーロラ号」は北都交通との共同運行。直行便と中標津経由があり、2往復体勢である。札幌-根室間は直行の交通手段がなかったが、1993年より夜行都市間バスとして運行開始。それにあわせ根室交通も北都交通のグループに入っている(以前は名鉄グループ。その後、北都交通が経営破たんしたので現在は不明)。
2001年から夏季に「まりも」を根室まで延長運転したが、一昨年から運転されておらず、需要が減っていたのであろう。いよいよ今日14日、「銀河」と「あかつき・なは」が廃止になるが、夜行列車を取り巻く情勢は厳しい。運賃の安いバスとて楽ではない。
沿岸バス、今度は路線バス乗り継ぎ札幌-豊富ツアーを開催
2008年02月09日掲 載
沿岸バス(羽幌町)は22日から2泊3日の日程で、地元住民が生活の足として利用している路線バスで冬の道北を巡るバスツアーを初めて企画した。豊富町と留萌市を結ぶ同社幹線「豊富留萌線」を中心に、札幌-留萌間の都市間バス、豊富町内を走るサロベツ線など、行程の大半を同社の路線バスで移動し、豊富町の豊富温泉で2泊するというもの。
沿岸バスはこれまでも旧国鉄羽幌線や未完の名羽線めぐりや羽幌炭鉱探訪ツアーなどを実施。2ちゃんねるなどでも話題になっていた。「チョロQ」もヒット商品になったが、車内に”有能なプランナー”がいるらしい。
今回は真冬のツアーだが、鉄道・バスファン向けの内容として、羽幌営業所車庫での車両撮影、旧羽幌線痕見学などがあり、その他にも、豊富町牛乳公社工場の見学、厳寒のサロベツ原野散策、集団離農で駅前から民家が消えた雄信内(おのっぷない)駅探索、アザラシがいる抜海港などにも立ち寄るなど変化ある構成となっている。乗り物だけではなく、沿岸バス路線エリアの観光資源を活用した体験型のツアーになっている。 代金は札幌発着が税込み3万四4円、留萌発着は3万円。
実は管理人、1992年5月にほぼ同じコースで乗り継ぎ路線バス旅行をしている。札幌から留萌までは、沿岸バスではなく、今は廃止になった雄冬岬行きの北海道中央バス、ここで沿岸バスへ乗り継ぎ、雄冬-増毛(2泊)-留萌-遠別(泊)-幌延-豊富と3泊4日の路線バスツアーを実施している。稚内まで路線バスで行きたかったが、豊富以北はバスがなく、鉄道で向かったものだ。
今思い出すと、いろいろな出会いがあり楽しい旅であった。当初、1泊の予定であった増毛では、暑寒別岳の山開きと重なり、宿(暑寒別YH)の方と山菜取りに出かけ、翌日は小学校に招かれた。遠別で泊った旭温泉は意外にもお湯がよく気に入り、その後2度も泊まりに行っている。また、沿岸バス遠別営業所の女性事務員は滅多にお目にかかれないような超・モデル級美女であったことなど・・・なかなか路線バスの旅などできるものではないが、またいつかやってみたいと思う。
■「路線バスで行く豊富温泉ツアー」資料PDF
■沿岸バスに関する過去ログ1「沿岸バスにみた地方交通事業者の新たな動きと流れ」
■過去ログ2「旧羽幌炭鉱の産業遺産ツアーを沿岸バスが実施」
札幌から雄冬までは中央バスの特急 運転手さんと岬でお茶をした もう定年でしょう
雄冬からは沿岸バス 増毛ターミナルにて
留萌から豊富までの沿岸バス 遠別ターミナルにて
豊富からは宗谷本線で
幌延で農家の作業小屋に使われていた廃バス
増える温泉地への直通バス、一度システムを利用者に説明したら
2008年01月30日掲 載
![]()
温泉協会(稲取温泉観光合同会社)が主催する東京-稲取直行バス
28日付けのブログで旅行業の規制が緩和され、地域限定付きという条件ながらホテル・旅館でも旅行商品の取り扱いが可能になる法案が今国会に提出される運びになりそうだという話題に触れた。
今月20日から東伊豆の稲取温泉が自ら東京-稲取温泉直行バスの運行を開始した。稲取温泉観光合同会社が主催するバスでバス会社が運行する路線型高速バスや旅行会社が主催する観光ツアーバスとも形態が異なる。観光協会自ら旅行取り扱い資格を取ったものだが思われるが、稲取温泉は昨年、観光協会事務局長を全国公募するなどこのところ動きが活発だ。温泉自らバス会社と契約し、集客をはかる。
料金は片道3千円なのでJRの「スーパービュー踊り子」利用の約半額である。首都圏から温泉地へ向かう直通バスは最近急増えており、草津、那須、四万、伊香保直行便や路線を延長して湯村や下呂、昼神へ伸ばすなど定期路線便の進出が目立つ。
また、北関東などの大型温泉ホテルが都心から現地まで無料送迎するものや、片道2千円程度の有料のものもある。「無料」であれば送迎扱いなので旅行業法に接触しないが、有料ならば旅行商品扱いとなる。その場合、ホテル旅館側が旅行会社と組むか、みずから旅行会社を保持して催行するということになる。このあたりの線引きは非常に曖昧であり、国交省も頭を悩ましているところであろう。
北海道ではかなり昔から札幌などからかなり遠いところへ無料送迎バスを走らせていた。今でもカラカミ観光や野口観光では、定山渓、登別、洞爺湖などには「無料送迎バス」を走らせている。カラカミなどは以前、札幌から阿寒湖までの無料送迎があった気がするが、現在は「ツアー形式」となっており、カラカミ観光の旅行部門が取り扱っている。
野口観光でも函館の啄木亭までのツアーバスがあるが「無料送迎バス」扱いになっている。
「無料送迎」と「有料送迎(旅行商品扱い)」の境界線は微妙。札幌から阿寒湖まではあまりにも距離がありすぎて行政指導が入ったのか。それてもコストの問題か?しかし、函館も遠い。洞爺湖や登別にしても首都圏から考えれば、「よくも無料で」といった距離である。
今後、高齢化社会が進み、乗換なしで気軽で行ける都市部と温泉地を結ぶ直通バスは増えてゆくであろう。直通バスには、「定期バス」、「バス会社主催型ツアーバス」、「旅行会社主催型」、法案が通れば新たに資格なしでも可能な「ホテル旅館主催型」など形態はいくつかある。このあたりの違い、法令面を含め安全性の問題もあるので一度、利用者にわかりやすく説明する必要があるであろう。
あずみ野観光バス事故と優良観光バス会社
2008年01月26日掲 載
昨日25日 昨年2月、27人が死傷したあずみ野観光スキーバス事故の判決が出た。大阪地裁は、「利益を優先し、過労運転を命じた」として、道交法違反などの罪に問われた社長に懲役1年、執行猶予3年、被告の妻で専務にも懲役10月、執行猶予3年の有罪を言い渡した。
事故から間もなく一年が経過するが記憶に新しい。家族経営の零細バス会社が旅行会社からの無理な依頼に断ることができず過重労働の結果、大事故を起こした。社長の息子の運転手が亡くなるという何とも痛ましい、やるせない事故であった。
また、この事故により過酷なツアーバスの実態が明らかになり、世間に実態を知らしめた。本ブログでも何度かこのテーマを取上げたが、昨年5月の「NHKスペシャル」に関するブログ記事(動画付き)には今でも多くのアクセスがある。
先日も十和田湖でクラブツーリズムのツアーバス転落事故があったが、規制緩和により貸切事業へ多くのバス会社が参入。供給過多となり、ダンピング競争が始まったが、事故件数も大幅に増えている。事故を起こしたバスは首都圏の会社で、慣れない雪道運転をさせたのだから責任はそこを選んだ旅行会社側にあるといえる。
責任があるクラブツーリズムのHPを見てもトップページにはお詫びのひとこともなく、「新着情報」で簡単な謝罪があるだけである。これがJRであれば西日本や東日本はいまだに尼崎事故と余部事故のお詫びがトップにきている。車内誌の盗用程度でも北海道はトップにもってきている。
貸切バス事業への自由参入を放置していいのか、参入へのガイドラインの設定やダンピング競争を抑えるための最低価格の設置、ドライバーや車両に関する労働・安全基準の更なる徹底など必要だ。
また、旅行会社とバス会社の関係も根本から見直さなければならないが、簡単に業界構造を変えることはできない。今日も安い値段で契約した観光バスが全国を走っている。よく「日帰り1万円ポッキリツアー」などあるが、バス会社の「協力」によって成り立っている。このあたりも行政側にメスを入れてほしいところだが、自由競争を阻害する危険もあり、痛し痒しだ。
ツアーバス関連の話題でいうと先日、業界紙「旅行新聞社」が主催する第17回 「プロが選ぶ優良観光バス30選」が発表された。参考までに上位10社を挙げる。
第1位 はとバス (東京都大田区)
第2位 アルピコハイランドバス (長野県松本市)
第3位 名阪近鉄バス (愛知県名古屋市)
第4位 山交バス (山形県山形市)
第5位 三重交通 (三重県津市)
第6位 新潟交通観光バス (新潟県新潟市)
第7位 両備バス (岡山県岡山市)
第8位 名鉄西部観光バス (愛知県一宮市)
第9位 三八五バス (青森県八戸市)
第10位 東野観光 (栃木県宇都宮市)
登場したバス会社の多くは地域を代表するバス会社であったり、その貸切部門の関連会社だ。また、自社で旅行会社部門を持っているところも多い。値段もそここそ取るであろうが、当然、「安全」という意味も含まれているのであろう。
新千歳と帯広を結ぶ都市間バス開業か、期待できる新千歳発便
2008年01月18日掲 載
新千歳空港と帯広市内を結ぶ都市間バスの新設を北都交通(北広島)と帯運観光(帯広)が17日に帯広運輸支局に申請したと18日付け道新が伝えている。認可が得られれば4月25日から1日2往復運行する。帯広と新千歳空港を結ぶ定期直通バスは初めて。
これまで道内の都市間長距離バスは札幌発着が中心であり、新千歳発着便は冬季のニセコや室蘭、登別など比較的短い距離路線に限られていた。
出発時刻は、帯広駅前が午前5時と午後2時、新千歳空港が午前11時と午後9時半と航空機利用を意識したダイヤ設定となっている。道内で早朝発の便が登場するのは初めてと思われるが、首都圏では真夜中2時頃から羽田や成田空港行きの高速バスが北関東や甲信越方面から運行されており、”すき間”を狙ったものとして定着してきている。
帯広空港は航空機の本数が少なく、料金も高い。以前から新千歳利用者が多かったが、そこを狙ったものであろう。今後、旭川・旭山動物園や函館道南方面、道東、道北地区からの新千歳直通バスができるのではないか。
また、道外客の観光利用しての需要も期待できる。たとえば道東方面の観光地へJRで行く場合、南千歳乗換え、さらに最寄の駅で別の交通手段に乗り換えになるが、直通バスができれば十勝川温泉や阿寒湖、知床方面の旅が乗り換えなしで楽になる。道東にも空港はあるが、本数が少なく、パックツアー以外では料金が高い。
新千歳-帯広線のバスは27人乗りで独立3列シートのようである。道内の昼行便、それも所要3時間強程度の路線で採用するのははじめてであろう。九州では当たり前の昼行3列シートだが、長距離バスのサービスが遅れているといってもいい北海道では大いに評価できることだ。
北都交通と共同運行する帯運観光は、「おびうん観光」という名前で観光貸切をやっている会社だ。道内各地で見かけるおなじみの「ブルーバス」である。十勝バスや拓殖バスではなく、おびうん観光が参入したのも興味深い。
高速バス&「なっちゃんRera」で行く北海道
2007年11月26日掲 載
![]()
![]()
上 「盛岡函館きっぷ」の告知 下 盛岡-青森フェリーターミナルを結ぶ高速バス「あすなろ号」
ちょっと古い話で恐縮であるが、11月初旬に盛岡から高速バスで青森港フェリーターミナル、さらに9月に就航した高速フェリー「なっちゃんRera」で北海道上陸するプランを立てて旅に出た。
東京からは新幹線で花巻へ、なぜ花巻へ行ったのかというと花巻温泉郷にはお気に入りの古い木造温泉旅館がいくつかあり、鉛温泉の藤三旅館、台温泉の滝の湯旅館に1泊ずつした。このあたりは別記事で書きたい。
盛岡と函館間は、バスとフェリーを利用する結ぶ安い切符があることを知った。「盛岡・函館きっぷ」という名称で、青森までは高速バスの「あすなろ号」を利用する。東日本フェリーとバス会社の共同きっぷだが、最近バスとフェリーを抱き合わせてものが増ええいる。6千円なので盛岡-函館をJRで移動するよりも3千円以上安く、旅に変化が付けられるが、何よりも目的は新造船の乗船体験である。
当日、花巻から普通電車で盛岡へ、ここから高速バスに乗換え、青森フェリーターミナルへ行く予定だったが、津軽海峡の波高が予想で5~6メートルという台風並みの嵐。2,3日前から荒天が予想されていたのを知っていたが、当初予想が4メートルというのでとりあえずフェリーの予約は入れてみた。
管理人は船酔いをするので予報で3メートル以上と聞くとフェリーはキャンセルすることにしている。だが、新造船は揺れない、というフレコミであったので待ってみようと思った。
盛岡駅で下車し、高速バスターミナルでふたたびフェリー会社へ連絡を入れてみると現在、函館港で天候調査中とのこと。再開予定とは言っていたが、2時間以上は遅れるとのことであった。
それよりも船酔いが心配なので何度も「揺れますか?」と訊くと、渋々「かなり揺れると思います」という答えが。東日本FのHPを見ると「最新装置を設置したため揺れが少ない」と書いてあるが、新造船ができると必ず「揺れない(揺れが少ない)」とどこの船舶会社でも言うのだ。そんなのは嘘。
バスターミナルで青森行きを待つ人の多くが、このバス&フェリーきっぷを持っていたが、行列の隣のおばさんに「フェリーが時化で遅れており、接続しないかもしれませんよ」と教えてあげると、一瞬、困った顔に。おばさんは、「函館から行きにも乗船したがえらく揺れた」と言う。どうも船の構造(双胴型)が関係しているかもしれない。
結局、「なっちゃんRera」乗船は諦めたが、また新幹線の切符を買うのも癪なので岩手県北バスの「あすなろ号」で青森駅まで乗車。そこから「白鳥」に乗換えて、函館まで行ったが、払い戻しができないため、高いものについた。
後で聞くと2時間半程度遅れで、フェリーは青森へ到着したようだが、待ち時間や津軽海峡の時化を津軽海峡線の車窓から見て乗らなくて正解と思った。
その日は久しぶりに函館山へ登った。ロープウエーが風で止まり、バスでの登山。津軽海峡の波も納まってきたが、頂上は恐ろしい強風と寒さ。しかし、その風のおかげで最高の夜景が見れた。最後は少し得した気分になれた。
![]()
![]()
▼
2008年5月に「なっちゃんWORLD」に今度は乗船しました 乗船記はこちら
定観バスのポータルサイト「遊覧バスネット」、北海道中央バスなどからスタート
2007年10月09日掲 載
今日は管理人の仕事絡みの話(PR)をさせていただきます。
この度、全国の定期観光バス(一部会員制バス)を含む検索・情報予約サイト「遊覧バスネット」を一般に公開しました(まだ仮オープンなので告知はしていません)。このサイトは、情報収集が困難で、予約方法、乗り方などがわかりずらい定期観光バスに関する情報を集め、コース紹介だけには留まらず、具体的な楽しみ方や体験記などを交えながらお伝えしてゆくサイトです。
サイト運営は、全国の高速(都市間)バスの最大手検索予約サイト「発車オーライネット」(約100万人の会員)を運営する㈱工房が行います。高速バスや路線バス運行システムなどで培ったノウハウを定期観光バスに活かし、退潮気味の定観バス事業の再生に貢献できればと思います。
サイトネーミングの「遊覧バス」は、戦前から親しまれている表現であり、50才台以上の人にとっては懐かしい響きがあるので、あえて「定期観光」ではなく、「遊覧」を使用させていただきました。
現在、予約が可能なのは北海道中央バスと宮城交通の2社ですが、順次掲載を増やしてゆき、JTB大型時刻表などに掲載されているコースはできうる限り、掲載する予定です。
管理人は、外部スタッフとしてサイト全体の企画やコンテンツ制作などに携わっていますが、今後、乗車体験記やバス会社さんのブログ、メルマガなど高速バス予約の「発車オーライネット」と併せ、個人旅行やビジネス利用に役立つようなサイト展開を考えています。
もし、定期観光バス(会員制バス含む)の掲載にご興味があるバス事業者様は、ご連絡をいただければ詳しい説明をさせていただきます。また、バス会社様以外でも業務提携や協業などにご興味がある会社様はご一報下さい。
★連絡先 ㈱ 工房 ホームページ
〒335-0012埼玉県戸田市中町2丁目1-21
<システム事業部> TEL 048-433-2228 FAX 048-433-2177
両備グループの赤字ローカル交通再生事業に注目
2007年06月20日掲 載
最近、無責任な公共交通事業者が多い。このブログでも某ツアーバス会社やコミュータ航空会社のことを取上げてきた。そういう経営者に見てもらいたい番組があった。
テレビ東京系「ガイアの夜明け」(19日22:00~)で、「地域の足を守れ!規制緩和に揺れるバス業界」が放送された。内容は、ツアーバスに押され、地方バス会社にとってドル箱であった高速バスで利益が出せなくなり、そのしわ寄せが地域の路線バスにくる。補助金など出ない路線は、廃止され、規制緩和が地方の衰退を招くといったような内容だ。
番組では、両備グループが取上げられた。この会社は、最近、南海電鉄の貴志川線を無償で譲り受け、和歌山電鉄として「いちご電車」や実在の猫タマが貴志川駅長になるなど話題を提供している。赤字は大幅な圧縮され、黒字も夢ではさなそうな勢いだ。この両備、もともと両備バスや岡山電気鉄道などを率いる岡山の会社であるが、県外の私鉄&バス会社へも積極的に進出している。
番組では、広島県の中国バスに資本参加し、地元へ愛されるバス会社へ変身を遂げる過程を紹介した。中国バスは一度倒産し、地元にもそっぽを向かれたいたが、社員への教育や地域住民へのPRにより、信頼を取り戻しはじめている。
両備グループの小嶋社長の言葉が印象的だ。「路線バスはほっといたらなくなる。しかし、なくしてはいけない」。この「なくしてはいけない」は重い言葉だ。なくすことは、イコール地域の衰退へつながる。それは、まわりまわって自分たちの首を絞めることになる。
地方の路線バスに乗ると、今どき珍しいような乱暴な運転や粗雑な客対応をする運転手に出くわすことがある。窓口の対応などにも問題がある。最近は、都会の方がタクシーも含めてドライバーの応対が総じてよい。路線バス事業者は、サービス業であるということを忘れてしまった事業者が多いのではないか。
管理人はだいぶ前に乗り物とは関係ないが、情報システム系の仕事で両備グループと仕事をしたことがある。その時の印象は、地方の企業とは思えないような先取性があり、スピードが早い会社という記憶がある。
鉄道もバスも廃止を決めるのは簡単だが、地域住民の意思、公益性という観点から、こうした成功例が出ていることも視野に入れ、存続か否かを判断すべきなのではないであろうか。
また、両備の小嶋社長には、是非、成功モデルを確立し、地方交通のあり方を示してもらいたいと思う。
それにしても、ベンチャー系公共交通事業者の経営者は、人間が本来備えていなくてはならない何かがひとつ抜け落ちている気がする。乗り物の世界だけではないが、いつからこういう「劣化」がはじまったのであろうか。
ウトロから羅臼・標津方面への定期観光バスが誕生
2007年05月30日掲 載
利用者の減少により、低迷が続いていた定期観光バスであるが、このところ復活の動きがある。
定期観光バスの老舗、阿寒バスでは、6/2からウトロから阿寒湖まで標津サーモンパーク、開陽台、裏摩周を回る観光バス「阿寒号」コースを新設することになった。
ウトロから知床峠を越えて、羅臼、マッカウス洞窟、標津サーモンパーク、裏摩周展望台などを見学して、川湯温泉経由で阿寒湖へ向かうものだ。
阿寒バスでは、知床が世界自然遺産に登録された2005年から、網走バスと共同で阿寒湖-ウトロの「知床ウトロ号」往復運行を行ってきたが、今年から阿寒バス単独で、復路でまったく新しいコースで「阿寒号」を走らせる。
管理人の記憶では、ヒカリゴケで有名なマッカウス洞窟やサーモンパーク、裏摩周へ行く定期観光は初めてではないかと思う。これまで、網走からウトロ方面はコースが充実していたが、羅臼から釧路・根室方面には、定期遊覧のコースが設定されていなかった。ツアーバスではまわるこれらのスポットだが、クルマなしの個人旅行で行くのは難しい。今後、尾岱沼やトドワラ、藻琴山など立ち寄りも希望したい。
定期観光バスは、先日、このブログで紹介をした北海道中央バスでも日替わりコースを設定するなど再生へ向けた取り組みがなされている。
魅力的なコースとPRが行き届けば、「復活」は十分に可能である。
■参考 「阿寒コース」
運行期間:6/2(土)~10/10(水)
コース:ウトロターミナル、各ホテル(7:45~発)~知床観光船~知床峠~羅臼~マッカウス洞窟~
しおかぜ公園(車窓案内)~サーモンハウス(昼食)~開陽台~裏摩周展望台~川湯温泉(16:20着)~阿寒湖バスセンター、各ホテル(17:40着)所要時間:9時間55分
料金:大人5,000円 小人2,500円(いずれもウトロ~阿寒湖畔の予定運賃)
高速バス向け車内モバイル情報誌「バスモバ」
2007年05月19日掲 載
日本旅行は、高速バス向けに携帯電話カメラで撮影すると情報が読み取れる2次元コードを掲載した車内情報誌を発行する。
雑誌名は「バスモバ」といい、高速バス利用者は車内で、読書サイトやゲームサイト楽しむことができ、JR西日本バスから配布を開始する。
高速バス(路線)は、ツアーバスに押され気味で、後手後手にまわっている。運賃競争では太刀打ちできず、付加価値を出す意味で、「バスモバ」を始めたのであろう。
携帯電話カメラを使ったサービスでわかる通り、ターゲットは若年層(30代以下)である。先日、ブログで取上げたウイラートラベルのようなところに、価格の敏感な若者、特に女性はツアーバスに流れている。
日本旅行は、旅行会社の中でもっとも高速バス予約に力を入れている会社であるが、果たしてツアーバスから奪還することはできるであろうか。
NHK高速ツアーバス番組について
2007年05月07日掲 載
連休が終わった。通常、休日期間中は当サイトへのアクセス数がかなり減るが、この連休は大幅に増えた。理由は、NHKスペシャルで放映された「高速ツアーバス価格競争の裏で」に関するブログに連日千以上のアクセスがあったためだ。
バスに関する情報は、ニュースが少なく、検索エンジンの上位にかかりやすいせいかもっとも読まれているジャンルである。また、頂いたコメントもツアーバス旅行会社に対し、辛らつな意見が目立った。あの番組構成では、どう考えてもW社は「悪役」である。
また、今朝のNHK「おはよう日本」では、今度は路線高速バス(正規のもの)の特集をしていた。ツアーバスの進出で苦戦している路線高速バスであるが、先日のドキュメンタリーでは、そのことには触れられなかったが、別番組用に用意をしていたとは驚きである。
このところNHKが精力的にこの話題を追っている。地味なテーマであるが、NHKだからこそ丁寧に取材ができる内容である。
昨日は稚内から札幌へ向かっていた都市間バス(路線)が北竜で事故を起こし、多数のけが人が出してしまったが、このところ何かとバスが注目を集めている。
路線高速バス、ツアー高速バスともども、世間の注目を集めている今こそ、底上げを図らなくてならない。国交省は、ツアーバスへの監視を強めるようだが、身動きがとれない路線バス会社へ柔軟性がある対応をするなど現在の規制緩和のあり方そのものを見直していただきたい。
NHKスペシャル「高速ツアーバス価格競争の裏で」
2007年05月01日掲 載
30日夜、NHKスペシャルで最近問題となっている高速ツアーバスが取上げられた。「高速ツアーバス 価格競争の裏で」というタイトルで、番組では過酷なバス業界の裏側が紹介された。
おもに登場するのは、ツアーバスで最近急成長したウイラートラベルと下請けの関西零細バス会社である。ウイラーは、ネット販売に限定し、瞬く間に売上げを35億円に伸ばしたベンチャー系企業である。
一方のバス会社は、ウイラーの孫受けであり、法律が定める最低料金より安い金額で仕事を取っている。運転手は関西-東京を夜行で連続3往復する(つまり6日間乗りっぱなし)が、その間は仮眠のみであり、休みは週1回しかない。バスも中古で、消耗が激しく、会社、運転手、車両ともにギリギリのところで稼動をしている。
2月にあずみの観光の事故があって以来、ツアーバスへの風当たりが強くなり、ウイラートラベルでは、安全対策強化のため、社長自ら各バス会社をまわる。
しかし、内容はコストをかけずに安全対策を取れというもので、今後、乗客からアンケートを取り、人気が高いバス会社から優先して契約をするというきびしい要求をした。
番組を見ている限り、旅行会社(ウイラートラベル)のひとり儲けである。そのあたりを社長に聞くと「バス会社はコスト削減の努力が足りない」と答えた。「コスト削減と安全管理は両立する」という論理を展開するが、どこか空々しく、ご都合主義的なものをかんじた。
ウイラーでも自らバス会社を立ち上げ、国産の半額程度の韓国製バスを輸入した。業績目標を達成したウイラーは、社長がシャンパンを空け、大騒ぎをしていたが、以前どこかの会社で見た光景であった。
番組では報じなかったが、ウイラーは楽天トラベルと関係が強い。楽天トラベルの「高速バス」が、すべてツアーバスであり、その問題点は過去に指摘したことがある。
乗り物やホテルなどのインターネット予約の普及は、利用者に利便をもたらしただけではなく、パートナーにも手数料の値下げなどネットの恩恵があった。
しかし、最近では手数料の値上げなどwebのうまみが減っている。webの特長のひとつが省力化によりコストダウンであるが、自分のためだけに儲けていては、人にやさしくないIT社会である。だいぶ前に流行った”win win”の概念こそが、webビジネスの魅力であると思うが、それも実は虚であろうか。
また、バス会社側もあまりに受身で、体質が古い。仕事を貰うばかりではなく、新たな需要を自ら創造するぐらいでないとこれからきびしい。バス会社の社長が「時代だから・・・・・」と言っていたが、虚しかった。
今のままで、大きな事故がまた起きて、バス会社だけの責任にされたら、あまりにもやるせない。
定期観光バス事業に力を注ぐ北海道中央バス
2007年04月19日掲 載
北海道新聞の記事によると北海道中央バスが定期観光バスの新路線として、6月から北海道遺産に選定された道央の観光名所などを日替わりコースで走る札幌発着の定期観光バスを初めて運行する。馬産地や炭鉱関連施設などのコースを曜日ごとに設定し、札幌に中長期間滞在する観光客らの利用を見込む。
先日、函館バスのボンネットバス購入による定期観光バスの話題をお伝えしたが、中央バスの新コースは、社台ファームや夕張・歌志内の炭鉱遺産・白老アイヌ・モエレ沼公園などこれまで定期観光バスが訪れていなかった場所へ行く。公共交通機関ではアクセスが悪いところが多いので個人旅行者には便利である。
道内の定期観光バス(観光ツアーバスも含め)は、お決まりの場所ばかりで旭山動物園に代表されるように一極集中していた。たとえば、これまでモエレ沼や北大農場に行かなかったこと自体が不思議である。
現在、はとバスに代表される定期観光バスは、全国的に利用者が減り、廃止が相次いでいる。そんな中、中央バスは札幌市営バスの定期観光事業を引き継ぎコースを拡充。2006年度では前年度比15%増の約8万3000人が利用している。
全国的に見ても利用者が増えているところは珍しいはずだが、その背景には企業努力が伺える。マンネリ化しないようにコースの新設や変更を繰り返す企画力、HPやパンフレットでの積極的な宣伝、外国人観光客向けの外国語対応など定期観光事業を本気でやっていることが理解できる。
苦戦する定期観光バス事業であるが、積極的に取組めば成功するという事例がここにある。
函バスがボンネットバスによる函館市内観光を開始
2007年04月16日掲 載
北海道新聞によると函館バスがボンネットバスを購入し、定期観光バスや貸切用に使用する。この古いバスは「函館浪漫号」の愛称で28日から市内観光に登場する。
最近、レトロ風のボンネットバス(実は新しい車両)は各地で見かけるが、ホンモノのボンネットとなると出所が限られている。四国から購入したとあるが、ボンネットを所要している徳島の四国交通のものであろうか?
これまで函館バスは定期観光バス事業(都市間バス含め)にあまり力を入れていなかった。おもに北都交通が函館山・旧市街・五稜郭などの市内観光を担当し、函バスは道南広域の史跡めぐりを夏季に運行していた程度であったが、地域を代表するバス事業者として方針を転換したのであろうか。
定期観光バス事業がそれほど儲かるとは思えないので函館観光プロモーションの一環で動いているのであろう。また、函館市電でもレトロ車両の「箱館ハイカラ号」の運行を始めている。
なお、このニュース、函館バスのHPを見ても載っていない。バスロケなどIT化を進めているが、ボンネットバスに関する話題が道新以外で拾えなかったのが残念である。
今、函館は若者の人口流出が激しく、高失業率や都市部の空洞化など明るい話題が少ない。北海道では数少ない歴史と文化・エキゾチズムが売りのマチとして産・学・官で頑張っているが、それらが官やアカデミーの実験レベルに終わらず収益モデルに昇華することを期待したい。
ツアーバスと定期バス、高速バスに関する呼び方の統一を
2007年03月02日掲 載
先日、長野県から大阪へスキーツアー客を運んでいたあずみ野観光バスの事故は、大きな社会問題となった。先日のNHKクローズアップ現代でも取上げられていたが、零細バス会社のその過酷な状況が明らかになった。
朝日新聞によると今回の白馬-大阪チャータを1台あたり運転手2名で5万5千円で旅行会社と契約していたと記事にあった。北海道の貸切バスの相場が1日4万円以下に下がっていることを以前お知らせしたが、こちらは二人乗務の夜行なのでさらに安い計算となる。
現在、スキーバスは全盛期の1990年前後と比較して市場は20~30%に落ちている。旅行会社はその分、バス会社へ無理を要求する。
特に最近は「高速バス」と称するツアーバスが急速に伸びている。このツアーバスについては、何回かこのブログで紹介しているが、最近では過当競争になり、東京-大阪間で3千円台、なかには補助席利用で1,900円というものもである。
ツアーバスは、名前の通り単なる貸切バスであるが、一般的には堂々と「高速バス」と謳っている。これまで高速バスといえば、JRバスのような定期路線の高速バスを指していたが、現在では混同されている。一般の利用者にはその違いなど伝わっていないであろう。
楽天トラベル内の「高速バス予約」はすべてツアーバスである。ツアーバスを取り仕切る旅行会社を作り、ツアーを集めている。天下の楽天がクリアすべき問題が多いツアーバスを高速バスと称しているが、詳しい説明もなくこれでいいだろうか。
今回の事故が契機となってツアーバスと定期バスの違いがかなり伝わったと思うが、まぎらわしさを払しょくするためには、それぞれの呼称を明確にして統一化する必要があるのではないか。
たとえば「定期高速(都市間)バス」と「ツアー高速バス」に分けるなどパンフレットやネットに掲載する際に基準を設ける。
また、その違いを必ず明記するなど利用者に伝えるべきで法制化することも考えていいのではないか。
今回の一件は旅行会社の責任が大きいと思う。弱い立場のバス会社は泣き寝入りである。行き過ぎた規制緩和は利用者にデメリットをもたらす。
沿岸バスにみた地方交通事業者の新たな動きと流れ
2007年01月22日掲 載
留萌地方を中心に日本海オロロンライン沿いに路線を伸ばす沿岸バス(本社:羽幌)のチョロQが大人気で売り切れになったと朝日新聞や日刊スポーツなど全国版紙面で取上げられた。
沿岸バスは、旧羽幌線沿線がエリアのローカルバス会社であるが、ご他聞に漏れずにバス事業では路線の廃止などが相次ぎ苦戦している。ところが2ちゃんねる掲示板で沿岸バスが話題となり、有志による沿岸バスオリジナルツアーが開催されるなど1年ほど前から沿岸バスは隠れた「ネットアイドル」になっていた。そして今回、旧型バスチョロQによる増毛行きが大当たりしてしまった。
余談であるが、管理人は1992年に札幌から雄冬-増毛-留萌-羽幌-遠別-幌延を3泊4日の沿岸バス乗り継ぎで旅した思い出がある(札幌-雄冬間のみ中央バス)。長閑な路線バス紀行が忘れられない。遠別営業所の窓口でひとりはたらくお嬢さんはぞっとするぐらいの美人であった。
最近、廃止の危機に直面している銚子電鉄がホームページ上で煎餅販売を始めたところ窮状を知った有志から申し込みが殺到し、生産が追いつかなくなったのは有名な話だ。インターネットの力恐るべしである。
もし、ネットの力により銚子電鉄が廃止から免れ、沿岸バスの収益が向上したら地方の中小交通事業者活性のユニークなモデルになるであろう。
今後、ネットを活用した物販や支援のコミュニティなど新しい動きが各地で起きてくるであろう。
地方の交通事業者はただ手を拱いているだけではダメだ。保守的な業界だが、異業者やファンとの交流、ホームページの強化や新規事業の企画など大胆な発想の転換が求められる。
2ちゃんねる絡みといって印象を悪く持つ人もいるかもしれないが、沿岸バスのブレイクを単なるお遊びと思ってはいけないし、むしろお遊び感覚が硬直して弱った業界企業に求められるのではないか。
楽天なども参入 激安ツアーバスについて語る
2006年11月15日掲 載
今朝(15日)のNHK「おはよう日本」で観光バスを利用したツアーバスについての特集をしており、そのなかで北海道が重点的に取上げられた。
ツアーバスについてはこれまでも何度か紹介したが、要は定期(正規)の高速バスではなく、旅行会社が主催し、バス会社からチャーターをして扱うもので大きく分類すると都市間輸送の片道・往復乗車型と格安ツアー型に分かれる。
たとえば東京-大阪間をツアーバスで利用すると4千円を切っているものもあり、定期高速バスの半額近く、新幹線の三分の一程度で利用できるので若者層を中心に人気となっている。
告知は旅行代理店にチラシなどがあるほか、インターネットも進んでおり、楽天トラベルではこれらのツアーバスを傘下におさめ、「高速バス」と表記して集客をしている。楽天以外の旅行会社でもツアー型高速バスに力を入れているが、その背景には高速バス予約は全国4社程度(発車オーライネットなど)でネットワーク化されており、参入が難しい点やJRきっぷの委託予約などもJR自社内で囲い込んでいるため参入は難しく、融通が利き、旅行会社ベースで仕切れるツアーバスに参入をしているという背景が考えられる。
また、観光を取り込んだツアーバスについては、今朝のNHKでも報じられていたが、知床1泊付き1万円、函館2泊付き1万円といった破格商品が目立ち、しわ寄せを食うのは安く叩かれる中小バス事業者である。
貸切料金が暴落している理由は、公共事業の削減で仕事がなくなったダンプなどの事業者の転入で、道内だけでもこの3年で3割以上増えている。
この煽りを食った”正規”の貸切事業者は、採算が取れず、北海道中央バスや沿岸バス(羽幌本社の札幌営業所・道内のローカルバス事業者は地元エリアのほかに札幌に貸切向け拠点をもっているところが多い)は、貸切事業が撤退をした。これまで10万円だった単価が3万円程度にまで下がったらしい。
車庫で休ませているよりはいいということで採算ギリギリで動かすのであろうが、勤務体制、車両の安全性など不安が多い。
また、ツアー型都市間バスでは、乗り場の不案内や事故の際の補償問題などもある。
現状では楽天のような大企業がツアーバスを高速バスと銘打って堂々と商品にしていることも問題である。何でもかんでもビジネスになればといいという発想は企業としてのモラルハザードを疑ってしまう。
ツアーバスに対して自由競争なので運輸局が極度に口出しをするのはどうかと思うが、何らからのガイドラインはつくるべきであろう。現状のままでは業者間の首も絞め、それが利用者に跳ね返ってくる可能性がある。
もともと高速バス(都市間バス)は地方事業者が大都会と路線を持てるために、赤字補填で各社のドル箱となった。それが定着・認知されたが、今度は不況の煽りを受けた貸切事業者や旅行会社、土建業などの心新規参入などで混線となっている。
こういった現象も一極集中、都会へ出なければお金が稼げないという時代を表していると思うがいかがであろうか。
"バス王国"の北海道だが
2006年09月23日掲 載
札幌市の中心部にいると多くの大型バスを見かける。特に貸切観光バスと都市間(高速)バスが目立ち、路線バスは意外と数が少ない。観光王国・北海道なのでツアーバスが多いのは当然であるが、北海道のバスの特長として早い時期から都市間バスが発達していたことがある。
今でもドル箱の札幌・小樽線は戦前から、札幌・室蘭線は昭和30年頃から運行しており、鉄道ローカル線廃止が一機に進んだ1980年代前半からは不便な国鉄に代わってバスが中・長距離輸送の一翼を担うようになった。その後、高速バスは全国へ普及したが、北海道が都市間バス発展に貢献した役割は大きい。
今朝の道新を読んでいると道内の乗合バスにノンステップバスを導入しているのは5.19%にとどまり、全国平均の15%を大きく下回っているという記事があった。
道内の38事業者が所有する3796台のうち、ノンステップバスは197台。都道府県別の導入率は東京都の43.33%がトップ、道内では旭川電気軌道が32.38%で18位に入ったのが最高とある。
大赤字の道内乗合バス事業者に新型のノンステップバス導入は厳しい要求である。地方の乗合バスの多くは中古車両を導入しており、最近になり、ワンステップ型の中古が回ってきた頃である。
今後、排ガス規制と共にノンステップバスの一定割合導入が義務付けされるかもしれず赤字事業者には負担である。
しかし、乗合バスにノンステップを導入することは当然の流れである。私が住んでいる周辺ではワンステップを含めると7,8割程度の導入率であるが、乗り降りは楽である。
また、バリアフリーが遅れている観光バスにもノンステップや何らかの補助装置導入が必要であろう。観光ツアー参加者は高齢者が多く、一日のうちで何度も乗り降りする。これから高齢者の旅は増えてゆき、バスが担う役割は大きい。これらにいくらかの補助金を出しても文句は言われないであろう。
かっては「バス王国」といわれ、観光王国の北海道である。ノンステップに代表されるやさしいバスの積極導入を希望する。
JRバスのバス停QRコードが好評
2006年08月25日掲 載
ジェイ・アール北海道バスが札幌、小樽など道央圏の停留所約1300ヶ所で4月から掲示したモザイク状の四角いバーコード「QRコード」を通して、同社の携帯サイトへのアクセスが殺到。携帯電話の画面に時刻表を映し出すためで、主に高校生や大学生らの利用とみられ、8月も接続件数は一日平均2千件を超えている。(北海道新聞)
▼
QRコードはバーコード化された時刻表やクーポンなどの機能をカメラ付き携帯電話があればデータを読み取り、保存閲覧することができる。 これまで路線バスなどの地方公共交通のPCサイトなどからはQRデータを取得することができたが、サイト自体が認知されていないことが多く、あまり利用されていなかった。
最近、行政や自治体が積極的に地域交通のナビゲーションサービスを始めている。しかしながら実証実験レベルのものが多く、予算消化といわれても仕方ないようものも見うけた。
首都圏でもいくつか実用化されているが、国際興業バスの「ケータイバスロケ」ではロケーションシステムにより、位置情報・遅延情報までもわかる。バスダイヤは情報を取得するのが面倒だが、QRコードや携帯電話によるサービスの進化で非常に便利になっている。
また、QRコードだけではなく、携帯電話のお財布機能による定期券や高速バスのチケットレスもまもなく実現しそうである。スイカやイコカに代表されるJRや鉄道会社が先行しているが、バス事業者も地味ながら革新がはじまっている。
何と東京-札幌間の高速バスが登場
2006年07月14日掲 載
12日発行のメルマガで東京-函館間の高速バスきっぷ(国際興業)が登場したことを書いたが、東京-札幌を結ぶ高速バスがあることがわかった。正規の高速バスではなく、昨日のブログでも書いたような旅行商品扱いのツアー型バス(スキーツアーバスなどど同じ)である。主催するのはWILLER TRAVELというツアーバスに特化している旅行会社で、楽天トラベルで予約できる高速バスである。
東京発の場合、TDLを21時30分に出発、翌日の19時35分には札幌へ到着する。途中、青森駅と青森フェリーターミナル間はシャトルバスに乗り換え、その後フェリーに乗船し、函館港から札幌へ向かう。3度の乗換えと22時間を要するが料金は9400円である。
この会社、東京-函館線やこれまでツアーバスがなかった道内都市間線も運行しており、ちょっとした業界の風雲児である。たとえばバスの到着が1時間以上オーバーした場合は500円を下車時に返金したり、韓国製の2X1列、既存の独立3列の高速バスよりも広いバスを投入したりと話題も多い。
既存の定期路線高速バス事業者にとってはウカウカしていられない存在だ。
