罪が大きい東日本フェリー(リベラ)とエアトランセ
2008年09月17日掲 載
東日本フェリーの国内フェリー事業撤退の陰に隠れているが、同じ函館を基地にしているエアトランセも本社機能を今月から東京に移していた。当初は1000億円売上げを目指す女性社長誕生ということで話題になったが、場当たり的ともいえる路線の就航と廃止(休航)の繰り返し、挙句に沖縄や大分、函館-仙台間のチャーター便に活路を見出したが、どれもが三ヶ月程度て撤退。機材の差押さえや融資の焦げ付きによるハコセンの倒産など数々のネガティブな話題を提供してくれた。
これまで拙ブログでエアトランセについては厳しく書いてきた。北杜の窓の方針としてイエローメディア的な人様の悪口や無責任な批判は書かないことにしているが、あまりにも無計画で、公共交通事業者としての意識が欠如するエアトランセに対しては糾弾したこともあった。最近はコミューター会社として機能しておらず、記事にする気もなかったが、東日本フェリー撤退のニュースを聞いて、両社に共通点が多いのでちょっと触れてみたい。
今回、偶然(?)にも函館をベースにする両社が撤退する訳だが、共に乗り込んで3,4年程度であり、かき回すだけ掻き回しての退散である。それぞれ思惑外れもあるであろうが、共通点はマーケティングの甘さである。素人目にも函館発着の道内コミューター便が成功するとは思えない。道が支援しているHACでさえも大幅な赤字である。日本でまだこのジャンルで成功した会社は存在しないのだ。道内限定で地道にやっていれば風向きも変わったかもしれないが、エアトランセ自ら不信感を招くような行動をしていた。
東日本フェリーには好意的に書いてきたつもりだ。道南、青函地域の活性へ貢献してくれると踏んでいたからだが、マーケティングの甘さは昨年9月の高速船就航時からかんじていた。リソースを高速船に集中させたことは再建中の企業にとって大きな冒険である。リソースを集中させること自体、企業の再建・効率経営へ向けたセオリーではあるが、その背景を読み違えていたと言わざるを得ない。エアトランセもそうだが、市場調査が非常にあまい。
東日本Fに関しては、背後にGSなどのハゲタカがおり、高速船売却を狙った計画的な撤退ではないかという噂もある。管理人のヨミでは1隻目就航時は青函航路に社運を賭けたが、伸びない利用者と燃料高で既に発注していた2隻目就航前には方向転換、単なる引取り手探しのデモンストレーション航海ではなかったか・・・・どんな背景があるにせよハイリスクな行為であり、結果的に東日本Fには「庇を貸して、母屋を取られた」かたちになった。罪は重い。
エアトランセの社長のブログを読んでいると道内メディアや北海道財界への不信感がよく出てくる。社長自ら不信感を招く事業展開をしていたので仕方がないのだが、道外からやって来て、それも札幌ではなく、函館ではきつかったであろうとその部分だけは同情する。管理人も函館で仕事をしていたが、歴史があり、ハマの函館は閉鎖性が強く、やりずらかったには違いない。経済も長期低迷する函館での「起業」はやはり無理か。結果的にはお互いを不幸にしてしまった。
不幸なのは大空に憧れてエアトランセに就職したスタッフ、同様に高速船に憧れて東日本フェリーに入ったクルーである。就職の機会に恵まれない地域に、失業者を増やしてしまう結果になった。
東日本フェリー撤退、地域への責任は大きいぞ
2008年09月09日掲 載
東日本フェリーの古閑信二社長は8日、函館北洋ビルで記者会見し、11月末で函館―青森など3航路の国内フェリー事業からの撤退を正式に発表した。燃油高騰や利用客の伸び悩みから採算が悪化したためで、3航路全体で年間の赤字が約50億円に膨らむことを明らかにした。昨年9月と今年5月に相次いで就航した高速船「ナッチャンRera(レラ)」「ナッチャンWorld(World)」の2隻も10月末で運航を休止する。(9/9付 函館新聞)
1年前の今頃、都内でもナッチャン就航のポスターが駅や地下鉄コンコースに大々的に張られていた。一地方船舶会社がここまでプロモーションを掛けるのは異例のことであり、そのヤル気が伝わってきた。反面、果たして費用対効果が合うのか一抹の不安もあった。そしてその不安は的中してしまった。
昨日の会見で社長は、「函館―青森について、昨年同期比で2倍の伸びを見込んでいた夏場の利用が27~28%程度しか伸びず、高速フェリーの利用者も当初見込んだ年間55万人に対し、33万人と伸び悩んだ。このままでは3航路合わせての赤字が40億円に達することが見込まれ、8月末に撤退を決断した」と撤退の理由を語っている。
高速船の利用者を前年比100%増と見込んでいたようだが、そのヨミ甘くないか。いくらなんでもそんなに増えるものではなく、燃料高が仮に無かったとしてもせいぜい4割増しといったところであろう。まだまだ高速船の認知度は高くなく、青函移動の選択肢に入るまでは時間が必要だ。年間の赤字が会社全体で40億円近くあるということだが、38億円もかけて作ったターミナルなど何でここまでやったのか理解に苦しむ。
記者会見では、「当初から高速船は売却ありきだったのでは」との質問が及んだようだが、過剰投資に限らず、この会社は何をめざしているのかわからないことが多い。もともと売り飛ばす目的で東日本フェリーの再建に名乗り出たということはないであろうが、結果的には本州と北海道を緻密なネットワークで結んでいた航路をズタズタにしてしまった。その責任は大きい。
青函の大型高速船就航は、地域振興や観光面に於いて数々の期待を持たせてくれた。飛行機、JRに代わる新たな移動手段としての活用(特に観光客の利用)、北海道本州間の直通都市間バスの運行(実際に計画中だったらしい)、新青森や新函館まで新幹線延伸時にはアクセスの悪い両駅に変わって高速船の活躍の場が広がると可能性などあったが、僅か1年で幕を下ろすことになってしまった。
高速フェリー「ナッチャン」(東日本フェリー)の休航に思うこと
2008年09月08日掲 載
東日本フェリーが、11月末で函館―青森など道内と青森県を結ぶ3航路からの撤退することが4日、明らかになった。函館―青森を約2時間で結んで話題となった高速フェリー「ナッチャン」は、就航からわずか1年余りで運航休止に追い込まれた。大量の燃料を消費する高速船は、期待に反して需要が伸び悩み、燃料高騰により赤字が膨らんだ。9月から乗船料を3割値上げし、段階的に減便などの対策をとったが、「焼け石に水」だった。(9/5付 朝日新聞)
これまで数々の話題を提供してくれた青函高速船「ナッチャン」シリーズだが、夏前あたりから雲行きが怪しくなってきた。燃料高による減便、大幅な料金値上げで、これからの閑散期に向かい1隻体制になるのではと危惧したいたが、まさか航路廃止とは想像つかなかった。
今後、その他の東日本フェリー航路に関しては、行政などと運航存続に向けて調整に入るが、高速船に関しては僅か1年での廃止となる。旧経営時代の同フェリーが2度に渡り、高速船を運航させたが、旅客のみでの需要は少なく、早々と撤退しているが、またしても同じ破目に・・・・
6月に「ナッチャンWorld」に乗船したが、その時も100人程度の乗客で閑散としており、積載車両も20台数台程度であった。燃料高という想定外のアゲインストはあったが、この高速船計画自体に無理があったような気がする。まず需要が定かではないのに2隻体制にしたこと。特にあの運賃では業務用の車載需要は期待できない。また、専用ターミナルや豪華な船内をつくるなどその”意気込み”は評価できたが、過剰投資(やり過ぎ)のような気がしていた。
事前に詳細な市場調査はしているはずだが、需要を読み違えていたのではないか。JR特急と対抗できる所要時間を売り物にしていたが、ターミナルまでの所要時間やフリークエンシーなどを考えると対抗馬にはなり得ない。もともと青函往復はJRでさえも集客に苦戦している。青森・函館間に限った往来はもともと需要がなく、そのあたり瀬戸内航路などどは異なる。旅客を中心に考えると青函連絡の市場は少ないのだ。新幹線も出来ていなかったので時期尚早といえないこともなかった。
これまで新体制の東日本フェリーは多くの話題を提供してくれた。短中長距離航路の大幅なリストラ削減では先行きを心配させたが、ナッチャンシリーズの就航発表、さらに青森・函館港の出航地を連絡船時代に近い場所に戻す計画、博多-直江津-室蘭航路(現代版北前船)の境港・金沢寄航と航路復活(結局は休止のまま)、最近では函館港フェリー乗り場からベイエリアまでの小型連絡船就航発表など話題を提供してくれたが、話題先行が多く、地に足が着いていないのではと心配していた。
考えてみると函館からはあのエアトランセも撤退するらしい。奥尻便のエアー北海道も会社を整理しており、公共交通ビジネスでは鬼門か。長期低迷が続く函館市にとって今回の航路廃止はイメージダウンにもつながり、観光集客にも影響するであろう。ナッチャンは函館観光の新しい魅力になり得たはずで、少しずつ定着してきた矢先なので残念な結果である。
東日本フェリーに限らず、フェリー業界はこのままでは休航・廃止が増えることが予想される。国にも何らかのサポートをお願いしたいところだ。
【関連記事】
e-hakodate ブログニュース
函館世界最大級導入の東日本フェリー撤退J-CAST ニュース
「なっちゃんWorld」で行く北海道 乗船体験記 拙ブログ
函館港フェリー乗り場とベイエリアにシャトル航路が誕生
2008年07月28日掲 載
函館港内などの観光遊覧船「ブルームーン」を運航するマルカツ興産は二十八日、東日本フェリー函館ターミナルと函館西波止場前を結ぶシャトル便の運航を開始する。同ターミナル-JR函館駅間のシャトルバスも八月一日から、ラビスタ函館ベイまで運行区間を延長する予定で、ベイエリアからターミナルへのアクセスが向上しそうだ。 (7/26道新)
高速船「ナッチャン」などが発着する東日本フェリー乗り場は函館駅からだいぶ離れており、函館駅とを結ぶシャトルバス(函館帝産バス)以外、中心へ向かう公共交通機関はなかった。今回、西波止場(金森倉庫群)とフェリーターミナルが航路で結ばれたことでベイエリアへのアクセスが大変便利となった。また、シャトルバスもホテルラビスタ函館まで延長するので、乗換えなしで観光スポットまで行けるようになる。
これまでベイエリアへのアクセスは意外と不便であったが、このところ函館市内の公共交通(特にバス)の利便性が増している。函館駅方面から朝市前を通り、金森倉庫群へ向かう循環バスの運行や空港から五稜郭方面への直通バスの運行など新路線の開設が相次いでおり、道内では数少ない公共交通機関で観光ができる場所だ。
以前、函館観光関係のセミナーで管理人は、路面電車を駅前まで乗り入れさせて、さらに朝市前から金森倉庫群まで延長させてドック線とつなげる新路線や元町地区の坂道にサンフランシスコやリスボンのようなケーブルカーを走らせたらどうかという絵空事に近いようなことを発表したことがある。その中の提案ではベイエリアの循環バスは実現したが(管理人以外からの提案であろうが)。
今回のフェリーターミナルからベイエリアまでの航路とバス路線の新設は、東日本フェリーから持ちかけた話であろうが、もし、ベイエリアから高速フェリーが出航できれば、「ナッチャン」が利用し易くなり、函館観光全体から見ても活性化が期待できる。西波止場からドック方面にかけて専用ターミナルは作れそうな気がするが。
今度は東京-富良野 高速バス&フェリーきっぷが登場
2008年06月25日掲 載
最近、高速バスと長距離フェリーのコラボレーションによる格安きっぷが多く誕生している。弊サイトでもこれまで何度かお伝えしてきたが、6月より東京-富良野を結ぶ「ふらの・ストーリー」が登場した。料金は片道11,800円で9月30日まで運行(7/18-8/31を除く)。
東京駅発の場合、水戸駅までは高速バス(JRバス関東・関東鉄道・茨城交通)を利用、路線バスに乗り換え大洗港まで行き、18:30発の商船三井フェリーに乗船、翌日13:30に苫小牧港到着、札幌行きの高速バス(中央バス)に乗り換え15:45札幌駅到着、さらに16:20発の「ふらの号」(中央バス)に乗り、富良野には18:48到着。東京駅発は14時発までの「高速みと号」を利用することになっている。
これまで札幌行きの「パシフィックストーリー」、さらに札幌から知床行きのバスを加えた企画乗車券を発売していたが、今回は人気の観光地・富良野行きを発売。富良野観光はJRもこの時期、直通のリゾート特急を走らせるなどドル箱となっているがバス&フェリーはどこまでニッチ市場に食い込めるであろうか。揺れが少ない時期なので時間と体力がある人にはおススメ。
【参考】商船三井フェリー オフィシャルHP
【参考】これは最安値か?「東京⇔小樽エコノミーきっぷ」は8,900円
「なっちゃんWorld」で行く北海道 乗船体験記
2008年05月25日掲 載
写真は上から①旅客ターミナル用の送迎バス(なぜか函館ナンバー)②高速船ターミナル③車両積載を開始したナッチャンWorld
5/23(金)、青森港からこの5月に就航した東日本フェリー高速船第二弾「なっちゃんWorld」に乗船した。
昨年秋に書いたブログ「高速バス&なっちゃんReraで行く北海道」には今でも多くのアクセスをいただく。ところが、このタイトルには偽りがあり、実際は当日荒天による遅れのため、乗船できなかったのだ。その後、乗り直さなければと心に引っ掛かっていたが、やっと乗船する機会に恵まれた。
乗船当日は前泊地の黒石市・温湯温泉(鄙びた温泉地)からレンタカーで酸ヶ湯、八甲田などを通り、青森市内へ。少し時間があったので青森県立郷土館で開催されている企画展「青函連絡船なつかしの100年」を見学した。内容的には青函交流の歴史は面白いが、連絡船に関してはやや力不足であった。
その後、青森駅でレンタカーを返却。出航は13時45分だが、青森駅12時半発のシャトルバスに間に合わず、タクシーでフェリーターミナルへ(約10分1,400円)。既存の東日本フェリーのターミナルではなく、「ナッチャン」専用のターミナルがつくられている。シャトルバスや高速バスで来た人は、もう一度、フェリーターミナル構内を連絡するシャトルバスのシャトルバスに乗り換えなくてならない。
今回、チケットは購入しておらず、当日窓口で5千円のエコノミークラスを購入。この他にもビジネスクラとエグゼクティブがある。船は、今月から就航したなっちゃんシリーズ第2弾「ナッチャンWorld」であった。既に停泊していたが、イラストが違うのであろうが両船の区別がつかない。それにしても巨大である。これまでのフェリーのイメージを覆すものであり、これに社運を賭ける新生・東日本フェリーのやる気度が伝わってくる。
座席は指定になっており、管理人の席は最前列。前方の視界が開けているが、その前にはラウンジもあり、お客さんは指定された席に座らず、ソファーがあるラウンジに最初から来ている。リピーターであろうか。
当日の乗船客は見たとこ100人強。約800人収容できるので空席が目立つ。上級船室を見学に行ったが上層階にあるエグゼクティブはロープが張られており、乗船客はゼロの模様。船尾にあるビジネスクラスも無人であったが、進行方向と反対に座席が設置されており、エコノミーとそれほど差もないのでビジネスの存在自体が問われそうである。
この日の津軽海峡の波高は1メートル程度で穏やか。スムーズで座席に座っていると船に乗っているというかんじがしない。速度はあまりかんじないが、15分先に出航した室蘭行き「びなす」をあっという間に追い抜いた。また、函館発の「Rera」とすれ違う場面があるが、これまでの同僚船すれ違いとは全く違う次元のスピードで、近づき、そして離れてゆく。
サッポロクラシックビールで気分が良くなり、ウトウトしていると函館山が見えてきた。出航してからまだ1時間ちょいである。実質の所要時間は1時間40分程度で函館フェリーターミナルに到着した。確かに速く、早い。
自動車の乗客から先に下船となるが、ほぼ全員が動き出したので管理人も席を立ち、エスカレーターを降りたが何と車両甲板へ行ってしまった。乗客の多くがオバサンでてっきり”旅客のみ”だと思ったが、観光バスやマイカーの利用者が多かった。車両甲板には乗用車が20台ぐらいとトラックとバスが5台。管理人はお願いして、ふたたび船室へ戻してもらったが、乗船のみの客は僅か5人だった。乗務員の案内がまだ不慣れで、誤解を招く。
港から函館駅まではシャトルバスを利用した。床が木製、両替機も故障している古びた路線バス(帝産バス)であった(約15分300円)。
「ナッチャンWorld」初乗船、感想は順調なクルージングだったせいもあるが、全体に好印象である。最大のネックは青森、函館両港共に中心部・駅から離れており、所要時間ではJRに軍配が上がる。やはりフェリーはクルマのためにあるのかもしれない。
写真は上から①津軽海峡で姉さんの「Rera」とすれ違い②エコノミークラス③ビジネスクラス④木製床の函館駅行きシャトルバス
これは最安値か?「東京⇔小樽エコノミーきっぷ」は8,900円
2008年05月14日掲 載
新日本海フェリーのHPに「東京⇔小樽エコノミーきっぷ」なるものを発見した。最近流行のフェリーに高速バスを絡めたものだが、8,900円という価格は「青春18きっぷ」などを除けば首都圏-北海道の最安値きっぷではないであろうか(期間限定)。
ちなみにコースは池袋駅発着。【北海道方面】池袋駅発23:35 - 高速バス - 新潟駅前4:07 - 路線バス - 新潟港10:30 - フェリー - 小樽港 翌日4:30着。【東京方面】小樽港10:30 - フェリー - 新潟港 翌日6:00 - 路線バス - 新潟駅前7:05 - 高速バス - 池袋駅12:20着。(*高速バスはこれ以外の便も利用できる)
同様なチケットとしては、商船三井フェリーを使う「パシフィック・ストーリー」(東京・札幌連絡きっぷ)があり、こちらは9,900円で北海道へ行く場合のルートは、東京駅発14:00 - バス高速みと号 - 水戸駅16:32 - 路線バス - 大洗18:30 - フェリーさんふらわあ - 苫小牧 翌日13:30 - 中央バス高速とまこまい号 - 札幌駅15:45着である。(*東京-水戸間の高速バスはこれ以外の便も利用できる)
新日本海F、商船三井Fどちらも所要時間はあまり変わらないが、小樽コースは高速バス乗車が1回なのに対して、苫小牧コースは2回乗らなくてはならない。その分、千円高いのであろうか。また、小樽コースの北海道方面は最速だと2夜行になるのでかなりきつそうだ。
どちらにしても体力(若さ)と時間がある人向けの格安きっぷである。苫小牧コースは札幌でウトロ行きを当日乗継(夜行)すれば割引となり、知床へも格安で行ける。また、当日、空室があり、追加料金を払えば上等客室にも乗れるので使い方次第では面白そうだ。なお、新日本海フェリーのきっぷでは、舞鶴港を利用する大阪発着コース(9,200円)もある。
【参考】「東京⇔小樽エコノミーきっぷ」のページ
【参考】「パシフィック・ストーリー】のページ
「いい日旅立ち」ソフトバンク犬と急行「銀河」廃止騒ぎ
2008年03月17日掲 載
3/15のJRダイヤ改正で寝台急行「銀河」、特急「なは」、「あかつき」などがダイヤから消えた。どのテレビニュースでも放映していたが見ていてあまり気分がよくなかった。13日夜には2千人もの人が東京駅に集まり、最後の出発の時は「ありがとーう銀河!!」、「さようなら~」と絶叫している。ブルトレ廃止毎度おなじみの光景である。
東京駅にいる2千人の内、いったい何人「銀河」に乗ったことがあるがアンケートを取りたいと思った。更に「ありがとーう」と叫んだ輩にも同様な質問をしてみたい。
昨年、東京-静岡を結ぶ「東海」を廃止になる前日に乗車したが、車内はいつもよりは多いがそれでも7割程度しか埋まっていない。それに引換え、ホームには夕方前にも関わらずカメラを抱えたサラリーマンなど百人以上がかぶりついていた。勿論、大半は乗車をせずに写真を撮るだけだ。寝台でなく、自由席なのだからせめて20分間横浜迄付き合えといいたい。仕事中、サボって来ているのから、それ位の時間はあるだろう。
ここぞとばかし紹介するメディアにも複雑な感情があるが、もし「銀河」に一度も乗ったことがなく、「ありがとー」と絶唱しているとすれば、その神経を疑いたくなる。何に対して「ありがとう」なのか。ただの野次馬である。
管理人は大阪出張の帰り、一度だけ大船まで乗ったことがある。キタで酒を飲み、時計を見計らって確信犯的に銀河に乗ったが、出張清算の時、日帰り申請だったのでドキドキしたが、仕事関連の飲酒・寝台だったので全く問題が無かった。
当時、広島出張へ行った時に「あさかぜ」を飛行機より安いなどど理由を付けて使い、新幹線も食堂車と個室を連結する「グランドひかり」ばかり乗っていたので同僚は管理人の乗り物好きを察知していたことであろう。
管理人は「銀河」に対して、とても「ありがとう」などと言える資格はない。北斗星には80回程度乗っており、もし、廃止になれば、思いでも多いので「ありがとう~」とホームで絶唱しないまでも、「おつかれ、ありがとう」と静かに最後の雄姿を見送ってあげるであろう。思い出は静かにしまっておいた方がいい。
乗車回数には関係ないが、こういった「廃止フィーバー」に便乗する人たちは本当に鉄路を愛しているのか疑いたくなることもある。多くのレールファンは今回の件を冷静に受け止めているはずだ。
もうすぐ「北斗星」も1往復になる。「はやぶさ」・「富士」もなくなる。今年は未乗車の「きたぐに」と九州ブルトレに久しぶりに乗りたいと思う。「はやぶさ」は生まれて初めて乗ったブルトレ、鹿児島まで20時間以上かかり、車内では3度食事をした。復路は新大阪まで廃止になった「あかつき」に乗ったが、★★★の2段寝台で快適であった記憶がある。
最近の鉄道ブーム、そしてブルトレやローカル線の廃止フィーバーを見ていると昭和40年代後半からのSL廃止を思い出してしまう。管理人が小学生から中学にかけてだが、SLには思い出もないのであまり興味がなかった。ちょうど「ディスカバー・ジャパン」キャンペーンの時代だが、地方が切り捨てられ、都市へ一極集中する現在、もう一度、忘れ去られた光景(既になく過去のものだが)への再認識とノスタルジーが増しているのかもしれない。
ソフトバンクのお父さん犬が、「いい日旅立ち」をバックに、日本の田舎を旅するが、携帯がかかり、「どこほっつき歩いているの」と嗜めらるとショボンとしてしまうCMには腹を抱えてしまった。しかし、この内容、時代そのものであり、ブルトレや廃線が惹きつけるのも、このあたりかなとも思ったりした。
携帯とノートPCを捨てて旅に出よう-そんな「勇気」も必要かもしれない。どうしても情報収集やメールチェックが必要ならネットカフェに入ればいい。肩の荷物が少ない旅は思い出深いものにさせる。
東日本フェリーの高速船、青森-室蘭線にも就航、課題もあるが
2008年01月24日掲 載
昨日のブログで青函航路に2隻目の高速フェリー、「ナッチャンWorld」が就航することを紹介したが、運行する東日本フェリーでは、2隻体勢になったことで一部の便を5月をメドに青森-室蘭間に振り分ける計画があることを明らかにした。(1/24付け道新記事より*道新記事は2週間で削除されます)
青森-室蘭航路はリストラを進めた東日本フェリーの中で生き残った航路。この航路は明治末期の青函連絡船就航時の頃から民間(北日本商船など)で運行されていた歴史があるルートである。トラック利用など物流輸送が中心で現在の所要時間は7時間程度。「ナッチャン」により、3時間台に縮小されるというが、運賃が高いため、トラックドライバーなどが利用するであろうか。
東日本フェリーの山本会長は「室蘭は札幌にも近く、首都圏からの高速バスなどの利用も見込める」と言っているが、フェリーターミナルまでのアクセス問題や高速バス利用者はあくまでもニッチ市場であり、たかが知れている。
また、高速船の就航には、車両や旅客が乗り降りするための専用可動橋を室蘭港の岸壁に整備する必要があるという。新会社になってから青函航路を旧青函連絡船の乗り場(青森側)から出航させたいという発言もあったがその後どうなったかわからない。また、博多-直江津-室蘭を結ぶ日本海ルートも休航したまま廃止か再開か情報がない。
夢がある話を提供するのはいいが、もう少し固まった段階で発表するべきではないであろうか。
青函高速船、2隻目船名は「ナッチャンWorld」に、大型連休から就航
東日本フェリーは22日、今春に函館―青森間で就航を予定している2隻目の高速船の概要を発表した。船名は「ナッチャンWorld(ワールド)」で、船体には「パレード」をテーマに、恐竜や動物などのイラストが描かれている。4、5月の大型連休前後からは、昨年9月に就航した同型の高速船「ナッチャンRera(レラ)」との2隻体制で、さらなる顧客獲得を狙う。(1/23付け函館新聞)
新たに導入する船は、「ナッチャンRera」と同タイプ。これで2隻揃うことになり、東日本フェリーの主力体勢が整うことになる。
管理人は昨年11月、時化で「ナッチャンRera」に乗り損ね、その時の体験をブログに残しているが、乗船した何人かに聞くとかなり揺れるらしく、それほど混んでいないようだ。津軽海峡は波が高いので、それに耐えられる高速双胴船を導入したらしいが、冬季は1時間45分の所要時間を2時間15分に変更している(1時間45分という触れ込みだが実際は係留作業やイカ釣り船迂回などの為に2時間以上かかるようだ)。
これまで青函航路に東日本フェリーは、1990年にジェットフォイル「ゆにこん」、1997年には2代目「ゆにこん」を就航させているが、冬季欠航の多発、燃費の悪さ、乗船率の悪さなどで失敗に終わっている。
それが原因で屋台骨が崩れた訳ではないであろうが、「ナッチャン」の就航はかなりのリスクもあると思う。
船を利用して青函を移動する客(プロドライバーは別)がどのくらい居り、潜在需要があるのか管理人も読めないところがある。
2隻目の「ナッチャン」の就航で高速フェリーが認知され、利用が促進されて地域に根付いた乗り物になれるか注目である。
東日本海フェリーが社名変更、ハートランドフェリーへ
2008年01月16日掲 載
利札航路や奥尻、サハリンとの国際航路を運航する東日本海フェリーが1月1日より、社名を「ハートランドフェリー株式会社」に変更した。
新社名は、利尻・礼文や奥尻を「ハートランド」と名付け「思いやりの心が根付いた自らの地域を住民が誇りに思い、島を訪れる観光客にもその魅力に触れて欲しい」(同社)との願いを込めて名づけたという。
実際は資本関係(親会社?)であった東日本フェリーが経営破綻し、広島の会社(リベラ)の傘下に入った為、東日本海フェリーとの関係がなくなり、社名変更をしたのであろう。もともと東日本海フェリーと東日本フェリーは、名前が紛らわしく、塗装もよく似ているので同じ会社と思っている人も多かったであろう。
新しい塗装(コーポレートカラー)は濃紺とピンクでなかなか新鮮なカラーリングだ。
それにしても「ハートランド」という社名、ビールの銘柄を思い浮かべてしまう。
ナッチャンReraの乗船率は29%、この数字どう評価する
2007年10月05日掲 載
東日本フェリーが3日までにまとめた新型高速船「ナッチャンRera(レラ)」の就航一カ月間の運航実績によると、乗客は4万640人で、乗船率は29%だったと道新が報じている。
乗船車両は乗用車が7559台、トラックなど貨物が1874台、バスが95台、オートバイが585台だった。 同社によると「高速船の乗客は、(在来船4隻で運航していた)昨年同月のほぼ二倍。乗船率はまだ低いが、乗客をさらに増やしていきたい」と話している。
乗客数が昨年の2倍ということであるが、新造船就航前の青函航路は貨物輸送が中心であったので29%という数字をどう判断したらいいであろうか。首都圏でも大々的にプロモーションを掛けていたのでやや物足りない印象もあるが、馴染みが薄いフェリーであり、浸透には少し時間が必要かもしれない。今月中旬以降、観光客が減り、来年春までどれくらい頑張れるかが見ものだ。
料金はかなり高めの設定だが、同区間のJR特急より早い所要時間1時間45分をもっとPRすべきであろう。また、冬に向かい荒天時の揺れがどれくらいなのかも知りたいところだ。今月中に乗船してみようと思う。
「ナッチャンRERA」はフェリーの輸送概念を変えるか
2007年08月27日掲 載
9月1日から青函航路に就航する高速船「ナッチャンRERA」が大々的にPRをしている。首都圏でもテレビCMや駅張り広告などフェリー会社がこれほどプロモーションに力を入れているのは、最近では見たことがない。
再建を進める東日本フェリーにとって青函航路への大型高速船投入は、「新生・東日本フェリー」として社運を賭けたプロジェクトであり、採算が見込まれるこの航路にリソースを投入している。
外見、デザイン、船内、ネーミングとも斬新で、これまでフェリーを知らなかった人たちに訴求する魅力があるのではないか。
これまで青函航路のような中距離航路は、貨物と車積が中心で、旅客は二の次であったが、1時間45分で結ぶ高速船の登場は、観光客だけではなく、ビジネス客を取り込むこともできそうだ。
最近、瀬戸内海の中距離航路(本州四国連絡)でも旅客、特にビジネス需要を考えた利用者開拓を進める動きがあり、フェリーの新しい利用活路が期待される。
なお、「ナッチャンRERA」では、盛岡-青森港間を高速バスで利用し、函館まで行ける「盛岡・函館きっぷ」を発売した。料金は大人片道6千円。所要時間は平均5時間半程度である。
JR東北新幹線八戸乗換と比較してみると、運賃は9800円、所要時間は3時間50~4時間10分程度なので所要時間では負けるが、運賃は4千円近く安い。
東日本フェリーの日本海ルート再開はならず
2007年07月13日掲 載
まもなく夏休みがはじまり、長距離フェリーを使った船旅を計画されている方もいるであろう。特に北海道と本州を結ぶ便は、旅客数が閑散期の5,6倍に跳ね上がるから稼ぎ時である。
ところで昨年、11月から休航している東日本フェリーの日本海縦貫ルート(博多-直江津-室蘭)であるが、運航再開が延期されることになった。
運航再開へ向けて、船体の改造やダイヤの大幅見直し、寄港地の追加(金沢港?)などが検討されていたが、費用的に合わなかったようだ。会社自体が再建中であり、これまで何度も計画が変更になっているので今回も驚かなかったが、夏休みを前に残念な知らせである。
特に、これまでの貨物中心から旅客志向(クルーズ志向)へシフトするようなことを言っていたので期待をしていたが・・・・
先日、青函航路に高速船「ナッチャンRERA」を就航させることを発表し、久々に明るい話題を振りまいた東日本フェリー。11日発表のリリースでは、「最優先の再建策であります函館ターミナルの新築、高速船建造を進め、弊社フェリー事業の根幹でもあります函館~青森航路の改善を成し遂げるべく、全ての経営資源を投入して取り組んでいるところであります。」とある。まずは青函航路を固めてからということか。
【参考】日本海航路再開延期について(東日本フェリーリリース)
東日本フェリーのその後
2007年05月15日掲 載
大幅なリストラにより、会社再建を進めている東日本フェリー(現在はリベラが運営しているが、東日本フェリーのブランドで運航している)。航路の縮小や変更・休航が続き、昨年秋からは、博多-直江津-室蘭の現代版・北前船が休航に入り、苫小牧-大洗航路も商船三井フェリーに売却したことで、長距離航路が地図から消えていた。
その後、新しい情報がなかったが、道新によるとかねてから発表されていた青函航路の高速船が、9月から運行されることになった。当初、6月からと発表されていたが、新造船は、36ノット約1時間45分で青函間を結ぶというから魅力だ。総トン数も約1万トンあり、既存船の2~3倍の大きさだ。
1時間45分の所要は、JR特急よりも単純計算で早く、貨物だけではなく、旅客でも十分な競合になる。高速バスと連絡するなどで人気が出るであろう。
以前、青函間には、ジェットフォイルが運行され、1時間40分で結んでいた。しかし、船体が小さい、揺れも大きく、欠航も多かった。管理人も一度、乗船したことがあるが、津軽海峡が凪であったのにも関わらず、振動があり、狭いため、船酔いはしなくても窮屈であった記憶がある。
新造船は、船体も大きいので、船酔いだけではなく、船内の「くつろぎ」という面でも期待をしている。
船名は、「ナッチャンレラ」である。写真を見ると、これまでの塗装からイメチェンし、斬新なデザインとなっている。
新造船に続き、博多-直江津-室蘭航路の早期の復活も望みたい。当初は5月連休前に再開と聞いていたが、その後の情報はない。金沢へ寄航するようなので、その関係もあるかと思うが、貨物から旅客へ長距離フェリーがシフトをしている時期であり、どういう船に生まれ変わっているのか楽しみである。発表を待ちたい。
東日本フェリーの再生はなるか
2007年01月25日掲 載
昨日の引き続きフェリーの話を。
大洗航路から撤退した東日本フェリーは呉市にあるリベラという会社のもと再建中である。
唯一残った長距離航路である日本海ルート(室蘭-直江津-博多)は12月から運休となっている。燃料費高騰や貨客減による経費節減と改修のための運休のようであるが、運行再開が4月下旬からに決まったようである。
再開後は金沢に寄航する予定と道新にあったが、今後は観光を視野に入れ、貨物から旅客の方へシフトするらしいが、今回の船舶改修もその一環であろうか。
東日本フェリーは傍目で見ていると試行錯誤を繰り返している。航路の大幅削減や港の集約などリストラを継続中である。減らすたけではなく、リソースの集中を目指しており、青函航路には高速船を就航させる。また、昔の青函連絡船で利用した青森の桟橋を復活させたいという話もある。
東日本フェリーのホームページなどを見ても以前のものと比べると一般利用者(旅客)を意識した見やすいものになっており、やる気は窺える。
本気で旅客をターゲットにするなら太平洋フェリーや新日本海フェリーに負けない客室設備やサービスでろう。
▼
この記事を書いた翌日、大きな動きがありました。東日本フェリーの再建は進んでいるようです。
(以下毎日新聞)25日、「リベラ」に吸収合併された「東日本フェリー」は、リベラからフェリー事業の譲渡を受ける認可申請を北海道運輸局(小樽市)に出した。引き継ぐのは函館-青森、函館-大間、室蘭-青森、日本海航路(室蘭-直江津-博多)の計4航路。同フェリーはリベラのもとで経営体制を整備し、昨年10月、受け皿会社を設立、分社化準備を進めていた。
新生会社は今後、物流より旅客に比重を置きたい考えで、約2000万人の観光客がある金沢市を日本海航路に加えることも検討している。来年までに在来の約2倍となる時速約70キロの高速フェリー(8000トン、定員800人)2隻も導入する。
東京駅と札幌駅をバスとフェリーで結ぶ企画きっぷが登場
2007年01月24日掲 載
最近、高速バスとフェリー航路のコラボレーションが盛んになっている。
昨年の夏から東京-青森線の高速バスが青森フェリーターミナルまで延長され、さらに青森-函館間のフェリーと函館駅までのシャトルバスの運賃を含んだ商品を発売したところ反響があった。
今回、新たにフェリーと既存の高速バスを組み合わせ、東京-札幌を結ぶ企画きっぷ“パシフィック・ストーリー(東京・札幌連絡きっぷ)”が12月15日からスタートした。
航路は大洗と苫小牧を結ぶ商船三井フェリー、バスは東京駅と水戸・大洗を結ぶ高速バス(JR関東、茨城交通、関東鉄道)と苫小牧-札幌(北海道中央バス)を結ぶもので運賃は片道9500円に設定している(2等客室利用の場合)。予約をすればきっぷの購入は乗車当日でいいので気軽に使えるのも魅力となっている。
以前このブログでも書いたが、最近高速バス業界は、楽天高速バスなど格安のツアー型バスに客足を奪われている。既に首都圏-札幌間はツアーバスが青森経由で運行しているが、今回のパシフックストーリーは、フェリー乗船に重点を置いているのがこれまでのものとは違う。
現在、首都圏と北海道を結ぶ航路は大洗-苫小牧航路だけとなった。共同運航していた東日本フェリー(リベラ)も会社再建のために撤退、東京発の貨物航路も3月から休止するなどフェリー業界は取り囲む情勢は相変わらず厳しい。
乗客の少ないこの時期、青春18きっぷに対抗するわけではないであろうが、新たな客の掘り起こしも狙ってのものであろう。
きっぷは3/31まで有効、約25時間の行程である。
函館-青森航路に高速船が就航,連絡船復活の動きも
2006年10月06日掲 載
東日本フェリーを運航するリベラが、函館-青森間に高速フェリーを就航させることになった。現在、3時間40分の所要時間を約半分の2時間に縮小する。
また、フェリー業界でははじめてのETCの導入を検討、詳細はまだわからないが、事前に車の登録をしておけば乗船名簿への記入や出航1時間前に集合するなどの順番待ちをすることなく、乗船することができる。
青函航路のスピードアップや合理化はこれまでも何度か試された。東日本フェリー時代、旅客のみの高速船を運航したことがあるが、利用者が少なく数年で廃止された。
今回は貨物と旅客の両方をターゲットにしているようである。2時間で結ばれればJRとも競うことができるが、新幹線開業を控えているのでどうであろうか。
また、リベラが投入する新型高速フェリーを、将来的にJR青森駅、函館駅周辺にも接岸させるという「平成の青函連絡船」構想もある。既にリベラが県フェリー埠頭(ふとう)公社や青森港振興協会に伝えているらしい。
もし、これが実現すれば奇跡の青函連絡船復活であり、駅前の衰退が続く青森市では歓迎の姿勢を示している。しかし、連絡船廃止から18年が経過し、周囲が様変わり、以前の岸壁を活用することは不可能なようだ。
函館、青森ともに駅前の閑散化が進む。駅前からフェリーが出れば人の流れが大きく変わるであろう。フェリーの旅客が減っているのは、現在のフェリーターミナルが駅、中心街から遠く離れ、シャトルバスでしか行くことができないということも大きい。
今は一般の人が乗らなくなってしまった青函航路であるが、もう一度陽の目の当る場所へ登場すれば存在意義も大きく変わるはずである。
函館港でも摩周丸や金森倉庫群付近がフェリー岸壁になれば人の流れが大きく変わる。先日、青函連絡船の記憶をいつまで残すことができるか疑問という内容のブログを書いたが、それも違ってくる。
やはり、函館、青森の駅には接岸する船がよく似合うと思う。
洞爺丸沈没から52年が経過した
2006年09月27日掲 載
今から52年前の今日(26日)、洞爺丸台風事故が起きた。説明するまでもなく、台風15号による突風、高波で青函連絡船洞爺丸をはじめ、第十一青函丸、日高丸、十勝丸、北見丸の5隻が沈没・座礁し、乗員379人、乗客1051の計1430人の犠牲者が出たものだ。客を乗せていた洞爺丸は、函館港外に投錨後、高波で流され、七重浜に座礁・転覆をして大惨事を招いた。
この犠牲者数は海難事故では、あのタイタニックに次ぐものである。気象観測網が発達している今ならありえない事故であるが、当時は船長の判断ミスが裁判で問われたらしい。
GHQやお偉いさんが乗っており、これ以上出航を遅らせることができなかったなど諸説があるが、レーダー網が発達しておらず、天候を読み違えたのが最大の原因であろう。
なお、洞爺丸台風があった翌年には宇高連絡船の紫雲丸が濃霧で仲間の船と衝突、就学旅行生の多くが海に投げ出され、亡くなった紫雲丸事故も起きている。
青函連絡船はその後、波高対策が施され、1988年3月の廃止まで死亡事故を起こしていない。
洞爺丸が出航をした函館駅は新築され、連絡船の面影を留めるものは殆んどない。曲線を描いたホームと上野駅のような櫛型(ターミナル式)構造が当時を思い出させてくれる。青森駅も駅前が開発され、大きく変わってしまった。
また、函館駅2階にある「いるか文庫」は青函連絡船関連の図書館があり、書籍や模型、CDなどを販売している。レアなものもあるので列車待ちの時でも訪ねてみたらどうであろう。
青函連絡船が廃止された年に生まれた子供は高校3年生になっている。いつまで語り継がれるであろうか。
長距離フェリー会社が頑張りはじめている
2006年08月26日掲 載
このところ首都圏で新日本海フェリーのテレビCMが頻繁に流れていた。もともと宣伝には熱心な会社で系列の阪九フェリーとセットのCMを土曜朝に流していたが、最近何本かスポットで「秋の北海道クルーズ」をPRし、詳細は「明日の朝刊で」という通信教育のユーキャンのような手法のCMを放映していた。
早速、翌朝、朝刊を見たがユーキャンのような全面広告ではなく、中頁の5段程度の広告で地味に出ていた。あれでは気づかなかった人も多いであろう。
原油高の中、最近長距離フェリー会社が旅客向けの企画を打ち出している。先日のブログでは東日本フェリーの室蘭-直江津-博多航路で途中、金沢と境港へ寄航、観光需要を探る実験について書いた。フェリー業界は景気回復で貨物がやや盛り返しているとはいえ物流の流れが変わった今、多くは望めない。そこに代わるものとして観光需要への期待がある。
特に2007年問題を睨んだ団塊層をターゲットにしたクルージング型旅行やゆったり型のツアーに目を付けている。今回の新日本海フェリーのCMもそれを意識していることがすぐにわかる。
現在、本州-北海道を結ぶ長距離航路は新日本海フェリーが舞鶴・敦賀-新潟-秋田-小樽・苫小牧(数ルートあり)、東日本フェリーが博多-直江津-室蘭と商船三井との共同運航で大洗-苫小牧、太平洋フェリーが名古屋-仙台-苫小牧線を運航している。
大体の航路に乗船しているが、航路(使用船舶)によってかなりの差がある。クルーズとしては太平洋フェリー(やや料金が高く、太平洋航路のため揺れやすいのが難点)がいちばんオススメ。以前は新日本海フェリーを押していたが、合理化が進み、サービスが落ちている。その他の航路は客室や船内の設備などかなりグレードが落ちる。その辺、よくチェックして乗られるといいであろう。
これから秋の船旅はサイコウ、しかし怖いのは台風、太平洋にも日本海にもやってくるので出発まで落ち着かないのがフェリー旅行の頼りなさでもあるが・・・・
東日本フェリーが金沢、境港に寄港、観光需要を探る
2006年08月16日掲 載
6/9のブログで「室蘭-直江津-博多便フェリー、観光需要を探る」という題で、長距離フェリー寄航による地域観光活性化について触れたが、9月1日より、金沢、境港へ試験的に寄航、観光需要を探ることになった。
私のブログでは既存ダイヤでの航行では深夜到着など観光利用には無理があると書いたが、国土交通省が掲げる「公共交通活性化プログラム」のため、1回限りの特別ダイヤが組まれ、寄航する金沢港、境港ではそれぞれ10時間程度の停泊時間があり(北上コースのみ)、観光を楽しむことができる。
北海道発の南下コースの場合、金沢は寄航のみだが、境港では10時間停泊するので松江、出雲大社、足立美術館など1日をかけて観光ができる。
使用船舶は通常この航路に利用している「ニューれいんぼうべる」と「ニューれいんぼらぶ」を使用。上等客室の数は少ないが、カイコ段式の寝台室がある。北海道と本州を結ぶ競合の新日本海フェリーや太平洋フェリーと較べるとやや見劣りするが、国内フェリーでは初めての海遊型3泊4日の旅である。
これまでも北海道発の主催旅行ツアーの場合、鉄道や航空機アクセスが悪い観光地向けにお手軽なフェリーを活用したパックを催行してきた。
今回はクルーズ型であり、おもに中国地方から北陸地方の観光需要を探る側面が強い。お気軽クルージングとして地方の人でも気軽に遠距離観光ができる選択肢のひとつとして定着してくれるといいが、航路で結ばれることで、日本海航路に多様性を持たせ北海道観光の振興だけではなく、関西-山陰、北陸-山陰間などこれまでコース設定が難しかった観光ルートに新しい道筋をつくり、山陰地方などの活性につながってほしい。
なお、モニターツアー参加者を東日本フェリーでは募集している。
■北上コース (ニューれんぼうべる)
9月1日 博多港 23:00発
9月2日 境港 09:35着
境港 21:30発
9月3日 金沢港 06:30着
金沢港 15:00発
直江津港 22:00着
9月4日 直江津港 01:00発
室蘭港 17:35着
■南下コース (ニューれんぼうらぶ)
9月1日 室蘭港 20:00発
9月2日 直江津港 12:50着
直江津港 15:50発
金沢港 22:40着
9月3日 金沢港 00:40発
境港 09:25着
境港 19:00発
9月4日 博多港 05:30着
室蘭-直江津-博多便フェリー、観光需要を探る
2006年06月09日掲 載
東日本フェリーを運航する海運会社のリベラ(広島県呉市)が、不採算の室蘭-直江津(新潟県)-博多(福岡県)航路に寄港地の追加を検討している。九月にも金沢(石川県)、境港(鳥取県)の二港に寄港して、乗船客へのアンケートや観光セミナーなどを行い、需要を探る。 (北海道新聞)
東日本フェリーは首都圏、新潟、青森と北海道間を結ぶ多数の航路があった(以前は三厩、大畑、野辺地などからも就航)。青函間のジェットフォイルや高速フェリーの運航、九州・博多と新潟・直江津(子会社の九越フェリーが就航)、さらに室蘭までを結ぶ現代版・北前船の就航など拡大路線を取っていたが、経営が破綻し、現在はリベラという海運会社が支援をしている。
その後、航路はリストラ策で削減され現在は7航路を運行するが、2隻体制で週3回運航の室蘭-直江津-博多間の需要開拓が最大の課題であり、東日本フェリーが経営破たんする要因にもなっている。
東日本フェリーは同じ日本海航路を持つ新日本海フェリーと比べ、トラックなど物流比重が多く、一般の利用者は少ない。新日本海フェリーはどちらかというとクルーズ志向であり、豪華な船内設備を誇っているが、東日本フェリーは客室、船内設備を含め地味である。
また、合理化により特等や1等客室を廃止したことも一般利用者を減らしていると思う(最近は上級客室を復活させている)。東日本フェリーと新日本海フェリーを乗り較べると旅客に力を入れていなかった会社の違いがよくわかる。
今回、境港、金沢に試験的に寄航をする。観光利用を当てこんでのものだが新日本海フェリーや太平洋フェリーと比較すると困難も予想される。北海道基点で考えた場合、船中2泊となり、金沢着が早朝、境港が昼前後になり、乗船時間が金沢で30時間を越える。
また、客室や船内設備が長時間の船旅に耐えうるほど充実していないので退屈であろう。船体もやや古小さく、新日本海フェリーと較べると半分程度の重量である(約1万1千トンと2万トン)。
時間と設備面の問題をいかにクリアし快適な船旅が提供できるかが観光需要を呼び込むためのカギである。
北海道ではクルーズ旅行に力を入れている。シニア層だけではなく、若年層のフェリーへの呼び込みなど気軽に乗れるフェリーの価値を見直すべきだ。また、フェリー会社も発想の転換が求められる時である。
