2008年05月14日更新
これは最安値か?「東京⇔小樽エコノミーきっぷ」は8,900円
新日本海フェリーのHPに「東京⇔小樽エコノミーきっぷ」なるものを発見した。最近流行のフェリーに高速バスを絡めたものだが、8,900円という価格は「青春18きっぷ」などを除けば首都圏-北海道の最安値きっぷではないであろうか(期間限定)。
ちなみにコースは池袋駅発着。【北海道方面】池袋駅発23:35 - 高速バス - 新潟駅前4:07 - 路線バス - 新潟港10:30 - フェリー - 小樽港 翌日4:30着。【東京方面】小樽港10:30 - フェリー - 新潟港 翌日6:00 - 路線バス - 新潟駅前7:05 - 高速バス - 池袋駅12:20着。(*高速バスはこれ以外の便も利用できる)
同様なチケットとしては、商船三井フェリーを使う「パシフィック・ストーリー」(東京・札幌連絡きっぷ)があり、こちらは9,900円で北海道へ行く場合のルートは、東京駅発14:00 - バス高速みと号 - 水戸駅16:32 - 路線バス - 大洗18:30 - フェリーさんふらわあ - 苫小牧 翌日13:30 - 中央バス高速とまこまい号 - 札幌駅15:45着である。(*東京-水戸間の高速バスはこれ以外の便も利用できる)
新日本海F、商船三井Fどちらも所要時間はあまり変わらないが、小樽コースは高速バス乗車が1回なのに対して、苫小牧コースは2回乗らなくてはならない。その分、千円高いのであろうか。また、小樽コースの北海道方面は最速だと2夜行になるのでかなりきつそうだ。
どちらにしても体力(若さ)と時間がある人向けの格安きっぷである。苫小牧コースは札幌でウトロ行きを当日乗継(夜行)すれば割引となり、知床へも格安で行ける。また、当日、空室があり、追加料金を払えば上等客室にも乗れるので使い方次第では面白そうだ。なお、新日本海フェリーのきっぷでは、舞鶴港を利用する大阪発着コース(9,200円)もある。
【参考】「東京⇔小樽エコノミーきっぷ」のページ
【参考】「パシフィック・ストーリー】のページ
2008年03月17日更新
「いい日旅立ち」ソフトバンク犬と急行「銀河」廃止騒ぎ
3/15のJRダイヤ改正で寝台急行「銀河」、特急「なは」、「あかつき」などがダイヤから消えた。どのテレビニュースでも放映していたが見ていてあまり気分がよくなかった。13日夜には2千人もの人が東京駅に集まり、最後の出発の時は「ありがとーう銀河!!」、「さようなら~」と絶叫している。ブルトレ廃止毎度おなじみの光景である。
東京駅にいる2千人の内、いったい何人「銀河」に乗ったことがあるがアンケートを取りたいと思った。更に「ありがとーう」と叫んだ輩にも同様な質問をしてみたい。
昨年、東京-静岡を結ぶ「東海」を廃止になる前日に乗車したが、車内はいつもよりは多いがそれでも7割程度しか埋まっていない。それに引換え、ホームには夕方前にも関わらずカメラを抱えたサラリーマンなど百人以上がかぶりついていた。勿論、大半は乗車をせずに写真を撮るだけだ。寝台でなく、自由席なのだからせめて20分間横浜迄付き合えといいたい。仕事中、サボって来ているのから、それ位の時間はあるだろう。
ここぞとばかし紹介するメディアにも複雑な感情があるが、もし「銀河」に一度も乗ったことがなく、「ありがとー」と絶唱しているとすれば、その神経を疑いたくなる。何に対して「ありがとう」なのか。ただの野次馬である。
管理人は大阪出張の帰り、一度だけ大船まで乗ったことがある。キタで酒を飲み、時計を見計らって確信犯的に銀河に乗ったが、出張清算の時、日帰り申請だったのでドキドキしたが、仕事関連の飲酒・寝台だったので全く問題が無かった。
当時、広島出張へ行った時に「あさかぜ」を飛行機より安いなどど理由を付けて使い、新幹線も食堂車と個室を連結する「グランドひかり」ばかり乗っていたので同僚は管理人の乗り物好きを察知していたことであろう。
管理人は「銀河」に対して、とても「ありがとう」などと言える資格はない。北斗星には80回程度乗っており、もし、廃止になれば、思いでも多いので「ありがとう~」とホームで絶唱しないまでも、「おつかれ、ありがとう」と静かに最後の雄姿を見送ってあげるであろう。思い出は静かにしまっておいた方がいい。
乗車回数には関係ないが、こういった「廃止フィーバー」に便乗する人たちは本当に鉄路を愛しているのか疑いたくなることもある。多くのレールファンは今回の件を冷静に受け止めているはずだ。
もうすぐ「北斗星」も1往復になる。「はやぶさ」・「富士」もなくなる。今年は未乗車の「きたぐに」と九州ブルトレに久しぶりに乗りたいと思う。「はやぶさ」は生まれて初めて乗ったブルトレ、鹿児島まで20時間以上かかり、車内では3度食事をした。復路は新大阪まで廃止になった「あかつき」に乗ったが、★★★の2段寝台で快適であった記憶がある。
最近の鉄道ブーム、そしてブルトレやローカル線の廃止フィーバーを見ていると昭和40年代後半からのSL廃止を思い出してしまう。管理人が小学生から中学にかけてだが、SLには思い出もないのであまり興味がなかった。ちょうど「ディスカバー・ジャパン」キャンペーンの時代だが、地方が切り捨てられ、都市へ一極集中する現在、もう一度、忘れ去られた光景(既になく過去のものだが)への再認識とノスタルジーが増しているのかもしれない。
ソフトバンクのお父さん犬が、「いい日旅立ち」をバックに、日本の田舎を旅するが、携帯がかかり、「どこほっつき歩いているの」と嗜めらるとショボンとしてしまうCMには腹を抱えてしまった。しかし、この内容、時代そのものであり、ブルトレや廃線が惹きつけるのも、このあたりかなとも思ったりした。
携帯とノートPCを捨てて旅に出よう-そんな「勇気」も必要かもしれない。どうしても情報収集やメールチェックが必要ならネットカフェに入ればいい。肩の荷物が少ない旅は思い出深いものにさせる。
2008年01月24日更新
東日本フェリーの高速船、青森-室蘭線にも就航、課題もあるが
昨日のブログで青函航路に2隻目の高速フェリー、「ナッチャンWorld」が就航することを紹介したが、運行する東日本フェリーでは、2隻体勢になったことで一部の便を5月をメドに青森-室蘭間に振り分ける計画があることを明らかにした。(1/24付け道新記事より*道新記事は2週間で削除されます)
青森-室蘭航路はリストラを進めた東日本フェリーの中で生き残った航路。この航路は明治末期の青函連絡船就航時の頃から民間(北日本商船など)で運行されていた歴史があるルートである。トラック利用など物流輸送が中心で現在の所要時間は7時間程度。「ナッチャン」により、3時間台に縮小されるというが、運賃が高いため、トラックドライバーなどが利用するであろうか。
東日本フェリーの山本会長は「室蘭は札幌にも近く、首都圏からの高速バスなどの利用も見込める」と言っているが、フェリーターミナルまでのアクセス問題や高速バス利用者はあくまでもニッチ市場であり、たかが知れている。
また、高速船の就航には、車両や旅客が乗り降りするための専用可動橋を室蘭港の岸壁に整備する必要があるという。新会社になってから青函航路を旧青函連絡船の乗り場(青森側)から出航させたいという発言もあったがその後どうなったかわからない。また、博多-直江津-室蘭を結ぶ日本海ルートも休航したまま廃止か再開か情報がない。
夢がある話を提供するのはいいが、もう少し固まった段階で発表するべきではないであろうか。
青函高速船、2隻目船名は「ナッチャンWorld」に、大型連休から就航
東日本フェリーは22日、今春に函館―青森間で就航を予定している2隻目の高速船の概要を発表した。船名は「ナッチャンWorld(ワールド)」で、船体には「パレード」をテーマに、恐竜や動物などのイラストが描かれている。4、5月の大型連休前後からは、昨年9月に就航した同型の高速船「ナッチャンRera(レラ)」との2隻体制で、さらなる顧客獲得を狙う。(1/23付け函館新聞)
新たに導入する船は、「ナッチャンRera」と同タイプ。これで2隻揃うことになり、東日本フェリーの主力体勢が整うことになる。
管理人は昨年11月、時化で「ナッチャンRera」に乗り損ね、その時の体験をブログに残しているが、乗船した何人かに聞くとかなり揺れるらしく、それほど混んでいないようだ。津軽海峡は波が高いので、それに耐えられる高速双胴船を導入したらしいが、冬季は1時間45分の所要時間を2時間15分に変更している(1時間45分という触れ込みだが実際は係留作業やイカ釣り船迂回などの為に2時間以上かかるようだ)。
これまで青函航路に東日本フェリーは、1990年にジェットフォイル「ゆにこん」、1997年には2代目「ゆにこん」を就航させているが、冬季欠航の多発、燃費の悪さ、乗船率の悪さなどで失敗に終わっている。
それが原因で屋台骨が崩れた訳ではないであろうが、「ナッチャン」の就航はかなりのリスクもあると思う。
船を利用して青函を移動する客(プロドライバーは別)がどのくらい居り、潜在需要があるのか管理人も読めないところがある。
2隻目の「ナッチャン」の就航で高速フェリーが認知され、利用が促進されて地域に根付いた乗り物になれるか注目である。
2008年01月16日更新
東日本海フェリーが社名変更、ハートランドフェリーへ
利札航路や奥尻、サハリンとの国際航路を運航する東日本海フェリーが1月1日より、社名を「ハートランドフェリー株式会社」に変更した。
新社名は、利尻・礼文や奥尻を「ハートランド」と名付け「思いやりの心が根付いた自らの地域を住民が誇りに思い、島を訪れる観光客にもその魅力に触れて欲しい」(同社)との願いを込めて名づけたという。
実際は資本関係(親会社?)であった東日本フェリーが経営破綻し、広島の会社(リベラ)の傘下に入った為、東日本海フェリーとの関係がなくなり、社名変更をしたのであろう。もともと東日本海フェリーと東日本フェリーは、名前が紛らわしく、塗装もよく似ているので同じ会社と思っている人も多かったであろう。
新しい塗装(コーポレートカラー)は濃紺とピンクでなかなか新鮮なカラーリングだ。
それにしても「ハートランド」という社名、ビールの銘柄を思い浮かべてしまう。
2007年10月05日更新
ナッチャンReraの乗船率は29%、この数字どう評価する
東日本フェリーが3日までにまとめた新型高速船「ナッチャンRera(レラ)」の就航一カ月間の運航実績によると、乗客は4万640人で、乗船率は29%だったと道新が報じている。
乗船車両は乗用車が7559台、トラックなど貨物が1874台、バスが95台、オートバイが585台だった。 同社によると「高速船の乗客は、(在来船4隻で運航していた)昨年同月のほぼ二倍。乗船率はまだ低いが、乗客をさらに増やしていきたい」と話している。
乗客数が昨年の2倍ということであるが、新造船就航前の青函航路は貨物輸送が中心であったので29%という数字をどう判断したらいいであろうか。首都圏でも大々的にプロモーションを掛けていたのでやや物足りない印象もあるが、馴染みが薄いフェリーであり、浸透には少し時間が必要かもしれない。今月中旬以降、観光客が減り、来年春までどれくらい頑張れるかが見ものだ。
料金はかなり高めの設定だが、同区間のJR特急より早い所要時間1時間45分をもっとPRすべきであろう。また、冬に向かい荒天時の揺れがどれくらいなのかも知りたいところだ。今月中に乗船してみようと思う。
2007年08月27日更新
「ナッチャンRERA」はフェリーの輸送概念を変えるか
9月1日から青函航路に就航する高速船「ナッチャンRERA」が大々的にPRをしている。首都圏でもテレビCMや駅張り広告などフェリー会社がこれほどプロモーションに力を入れているのは、最近では見たことがない。
再建を進める東日本フェリーにとって青函航路への大型高速船投入は、「新生・東日本フェリー」として社運を賭けたプロジェクトであり、採算が見込まれるこの航路にリソースを投入している。
外見、デザイン、船内、ネーミングとも斬新で、これまでフェリーを知らなかった人たちに訴求する魅力があるのではないか。
これまで青函航路のような中距離航路は、貨物と車積が中心で、旅客は二の次であったが、1時間45分で結ぶ高速船の登場は、観光客だけではなく、ビジネス客を取り込むこともできそうだ。
最近、瀬戸内海の中距離航路(本州四国連絡)でも旅客、特にビジネス需要を考えた利用者開拓を進める動きがあり、フェリーの新しい利用活路が期待される。
なお、「ナッチャンRERA」では、盛岡-青森港間を高速バスで利用し、函館まで行ける「盛岡・函館きっぷ」を発売した。料金は大人片道6千円。所要時間は平均5時間半程度である。
JR東北新幹線八戸乗換と比較してみると、運賃は9800円、所要時間は3時間50~4時間10分程度なので所要時間では負けるが、運賃は4千円近く安い。
2007年07月13日更新
東日本フェリーの日本海ルート再開はならず
まもなく夏休みがはじまり、長距離フェリーを使った船旅を計画されている方もいるであろう。特に北海道と本州を結ぶ便は、旅客数が閑散期の5,6倍に跳ね上がるから稼ぎ時である。
ところで昨年、11月から休航している東日本フェリーの日本海縦貫ルート(博多-直江津-室蘭)であるが、運航再開が延期されることになった。
運航再開へ向けて、船体の改造やダイヤの大幅見直し、寄港地の追加(金沢港?)などが検討されていたが、費用的に合わなかったようだ。会社自体が再建中であり、これまで何度も計画が変更になっているので今回も驚かなかったが、夏休みを前に残念な知らせである。
特に、これまでの貨物中心から旅客志向(クルーズ志向)へシフトするようなことを言っていたので期待をしていたが・・・・
先日、青函航路に高速船「ナッチャンRERA」を就航させることを発表し、久々に明るい話題を振りまいた東日本フェリー。11日発表のリリースでは、「最優先の再建策であります函館ターミナルの新築、高速船建造を進め、弊社フェリー事業の根幹でもあります函館~青森航路の改善を成し遂げるべく、全ての経営資源を投入して取り組んでいるところであります。」とある。まずは青函航路を固めてからということか。
【参考】日本海航路再開延期について(東日本フェリーリリース)
2007年05月15日更新
東日本フェリーのその後
大幅なリストラにより、会社再建を進めている東日本フェリー(現在はリベラが運営しているが、東日本フェリーのブランドで運航している)。航路の縮小や変更・休航が続き、昨年秋からは、博多-直江津-室蘭の現代版・北前船が休航に入り、苫小牧-大洗航路も商船三井フェリーに売却したことで、長距離航路が地図から消えていた。
その後、新しい情報がなかったが、道新によるとかねてから発表されていた青函航路の高速船が、9月から運行されることになった。当初、6月からと発表されていたが、新造船は、36ノット約1時間45分で青函間を結ぶというから魅力だ。総トン数も約1万トンあり、既存船の2~3倍の大きさだ。
1時間45分の所要は、JR特急よりも単純計算で早く、貨物だけではなく、旅客でも十分な競合になる。高速バスと連絡するなどで人気が出るであろう。
以前、青函間には、ジェットフォイルが運行され、1時間40分で結んでいた。しかし、船体が小さい、揺れも大きく、欠航も多かった。管理人も一度、乗船したことがあるが、津軽海峡が凪であったのにも関わらず、振動があり、狭いため、船酔いはしなくても窮屈であった記憶がある。
新造船は、船体も大きいので、船酔いだけではなく、船内の「くつろぎ」という面でも期待をしている。
船名は、「ナッチャンレラ」である。写真を見ると、これまでの塗装からイメチェンし、斬新なデザインとなっている。
新造船に続き、博多-直江津-室蘭航路の早期の復活も望みたい。当初は5月連休前に再開と聞いていたが、その後の情報はない。金沢へ寄航するようなので、その関係もあるかと思うが、貨物から旅客へ長距離フェリーがシフトをしている時期であり、どういう船に生まれ変わっているのか楽しみである。発表を待ちたい。
2007年01月25日更新
東日本フェリーの再生はなるか
昨日の引き続きフェリーの話を。
大洗航路から撤退した東日本フェリーは呉市にあるリベラという会社のもと再建中である。
唯一残った長距離航路である日本海ルート(室蘭-直江津-博多)は12月から運休となっている。燃料費高騰や貨客減による経費節減と改修のための運休のようであるが、運行再開が4月下旬からに決まったようである。
再開後は金沢に寄航する予定と道新にあったが、今後は観光を視野に入れ、貨物から旅客の方へシフトするらしいが、今回の船舶改修もその一環であろうか。
東日本フェリーは傍目で見ていると試行錯誤を繰り返している。航路の大幅削減や港の集約などリストラを継続中である。減らすたけではなく、リソースの集中を目指しており、青函航路には高速船を就航させる。また、昔の青函連絡船で利用した青森の桟橋を復活させたいという話もある。
東日本フェリーのホームページなどを見ても以前のものと比べると一般利用者(旅客)を意識した見やすいものになっており、やる気は窺える。
本気で旅客をターゲットにするなら太平洋フェリーや新日本海フェリーに負けない客室設備やサービスでろう。
▼
この記事を書いた翌日、大きな動きがありました。東日本フェリーの再建は進んでいるようです。
(以下毎日新聞)25日、「リベラ」に吸収合併された「東日本フェリー」は、リベラからフェリー事業の譲渡を受ける認可申請を北海道運輸局(小樽市)に出した。引き継ぐのは函館-青森、函館-大間、室蘭-青森、日本海航路(室蘭-直江津-博多)の計4航路。同フェリーはリベラのもとで経営体制を整備し、昨年10月、受け皿会社を設立、分社化準備を進めていた。
新生会社は今後、物流より旅客に比重を置きたい考えで、約2000万人の観光客がある金沢市を日本海航路に加えることも検討している。来年までに在来の約2倍となる時速約70キロの高速フェリー(8000トン、定員800人)2隻も導入する。
2007年01月24日更新
東京駅と札幌駅をバスとフェリーで結ぶ企画きっぷが登場
最近、高速バスとフェリー航路のコラボレーションが盛んになっている。
昨年の夏から東京-青森線の高速バスが青森フェリーターミナルまで延長され、さらに青森-函館間のフェリーと函館駅までのシャトルバスの運賃を含んだ商品を発売したところ反響があった。
今回、新たにフェリーと既存の高速バスを組み合わせ、東京-札幌を結ぶ企画きっぷ“パシフィック・ストーリー(東京・札幌連絡きっぷ)”が12月15日からスタートした。
航路は大洗と苫小牧を結ぶ商船三井フェリー、バスは東京駅と水戸・大洗を結ぶ高速バス(JR関東、茨城交通、関東鉄道)と苫小牧-札幌(北海道中央バス)を結ぶもので運賃は片道9500円に設定している(2等客室利用の場合)。予約をすればきっぷの購入は乗車当日でいいので気軽に使えるのも魅力となっている。
以前このブログでも書いたが、最近高速バス業界は、楽天高速バスなど格安のツアー型バスに客足を奪われている。既に首都圏-札幌間はツアーバスが青森経由で運行しているが、今回のパシフックストーリーは、フェリー乗船に重点を置いているのがこれまでのものとは違う。
現在、首都圏と北海道を結ぶ航路は大洗-苫小牧航路だけとなった。共同運航していた東日本フェリー(リベラ)も会社再建のために撤退、東京発の貨物航路も3月から休止するなどフェリー業界は取り囲む情勢は相変わらず厳しい。
乗客の少ないこの時期、青春18きっぷに対抗するわけではないであろうが、新たな客の掘り起こしも狙ってのものであろう。
きっぷは3/31まで有効、約25時間の行程である。
2006年10月06日更新
函館-青森航路に高速船が就航,連絡船復活の動きも
東日本フェリーを運航するリベラが、函館-青森間に高速フェリーを就航させることになった。現在、3時間40分の所要時間を約半分の2時間に縮小する。
また、フェリー業界でははじめてのETCの導入を検討、詳細はまだわからないが、事前に車の登録をしておけば乗船名簿への記入や出航1時間前に集合するなどの順番待ちをすることなく、乗船することができる。
青函航路のスピードアップや合理化はこれまでも何度か試された。東日本フェリー時代、旅客のみの高速船を運航したことがあるが、利用者が少なく数年で廃止された。
今回は貨物と旅客の両方をターゲットにしているようである。2時間で結ばれればJRとも競うことができるが、新幹線開業を控えているのでどうであろうか。
また、リベラが投入する新型高速フェリーを、将来的にJR青森駅、函館駅周辺にも接岸させるという「平成の青函連絡船」構想もある。既にリベラが県フェリー埠頭(ふとう)公社や青森港振興協会に伝えているらしい。
もし、これが実現すれば奇跡の青函連絡船復活であり、駅前の衰退が続く青森市では歓迎の姿勢を示している。しかし、連絡船廃止から18年が経過し、周囲が様変わり、以前の岸壁を活用することは不可能なようだ。
函館、青森ともに駅前の閑散化が進む。駅前からフェリーが出れば人の流れが大きく変わるであろう。フェリーの旅客が減っているのは、現在のフェリーターミナルが駅、中心街から遠く離れ、シャトルバスでしか行くことができないということも大きい。
今は一般の人が乗らなくなってしまった青函航路であるが、もう一度陽の目の当る場所へ登場すれば存在意義も大きく変わるはずである。
函館港でも摩周丸や金森倉庫群付近がフェリー岸壁になれば人の流れが大きく変わる。先日、青函連絡船の記憶をいつまで残すことができるか疑問という内容のブログを書いたが、それも違ってくる。
やはり、函館、青森の駅には接岸する船がよく似合うと思う。
2006年09月27日更新
洞爺丸沈没から52年が経過した
今から52年前の今日(26日)、洞爺丸台風事故が起きた。説明するまでもなく、台風15号による突風、高波で青函連絡船洞爺丸をはじめ、第十一青函丸、日高丸、十勝丸、北見丸の5隻が沈没・座礁し、乗員379人、乗客1051の計1430人の犠牲者が出たものだ。客を乗せていた洞爺丸は、函館港外に投錨後、高波で流され、七重浜に座礁・転覆をして大惨事を招いた。
この犠牲者数は海難事故では、あのタイタニックに次ぐものである。気象観測網が発達している今ならありえない事故であるが、当時は船長の判断ミスが裁判で問われたらしい。
GHQやお偉いさんが乗っており、これ以上出航を遅らせることができなかったなど諸説があるが、レーダー網が発達しておらず、天候を読み違えたのが最大の原因であろう。
なお、洞爺丸台風があった翌年には宇高連絡船の紫雲丸が濃霧で仲間の船と衝突、就学旅行生の多くが海に投げ出され、亡くなった紫雲丸事故も起きている。
青函連絡船はその後、波高対策が施され、1988年3月の廃止まで死亡事故を起こしていない。
洞爺丸が出航をした函館駅は新築され、連絡船の面影を留めるものは殆んどない。曲線を描いたホームと上野駅のような櫛型(ターミナル式)構造が当時を思い出させてくれる。青森駅も駅前が開発され、大きく変わってしまった。
また、函館駅2階にある「いるか文庫」は青函連絡船関連の図書館があり、書籍や模型、CDなどを販売している。レアなものもあるので列車待ちの時でも訪ねてみたらどうであろう。
青函連絡船が廃止された年に生まれた子供は高校3年生になっている。いつまで語り継がれるであろうか。
2006年08月26日更新
長距離フェリー会社が頑張りはじめている
このところ首都圏で新日本海フェリーのテレビCMが頻繁に流れていた。もともと宣伝には熱心な会社で系列の阪九フェリーとセットのCMを土曜朝に流していたが、最近何本かスポットで「秋の北海道クルーズ」をPRし、詳細は「明日の朝刊で」という通信教育のユーキャンのような手法のCMを放映していた。
早速、翌朝、朝刊を見たがユーキャンのような全面広告ではなく、中頁の5段程度の広告で地味に出ていた。あれでは気づかなかった人も多いであろう。
原油高の中、最近長距離フェリー会社が旅客向けの企画を打ち出している。先日のブログでは東日本フェリーの室蘭-直江津-博多航路で途中、金沢と境港へ寄航、観光需要を探る実験について書いた。フェリー業界は景気回復で貨物がやや盛り返しているとはいえ物流の流れが変わった今、多くは望めない。そこに代わるものとして観光需要への期待がある。
特に2007年問題を睨んだ団塊層をターゲットにしたクルージング型旅行やゆったり型のツアーに目を付けている。今回の新日本海フェリーのCMもそれを意識していることがすぐにわかる。
現在、本州-北海道を結ぶ長距離航路は新日本海フェリーが舞鶴・敦賀-新潟-秋田-小樽・苫小牧(数ルートあり)、東日本フェリーが博多-直江津-室蘭と商船三井との共同運航で大洗-苫小牧、太平洋フェリーが名古屋-仙台-苫小牧線を運航している。
大体の航路に乗船しているが、航路(使用船舶)によってかなりの差がある。クルーズとしては太平洋フェリー(やや料金が高く、太平洋航路のため揺れやすいのが難点)がいちばんオススメ。以前は新日本海フェリーを押していたが、合理化が進み、サービスが落ちている。その他の航路は客室や船内の設備などかなりグレードが落ちる。その辺、よくチェックして乗られるといいであろう。
これから秋の船旅はサイコウ、しかし怖いのは台風、太平洋にも日本海にもやってくるので出発まで落ち着かないのがフェリー旅行の頼りなさでもあるが・・・・
2006年08月16日更新
東日本フェリーが金沢、境港に寄港、観光需要を探る
6/9のブログで「室蘭-直江津-博多便フェリー、観光需要を探る」という題で、長距離フェリー寄航による地域観光活性化について触れたが、9月1日より、金沢、境港へ試験的に寄航、観光需要を探ることになった。
私のブログでは既存ダイヤでの航行では深夜到着など観光利用には無理があると書いたが、国土交通省が掲げる「公共交通活性化プログラム」のため、1回限りの特別ダイヤが組まれ、寄航する金沢港、境港ではそれぞれ10時間程度の停泊時間があり(北上コースのみ)、観光を楽しむことができる。
北海道発の南下コースの場合、金沢は寄航のみだが、境港では10時間停泊するので松江、出雲大社、足立美術館など1日をかけて観光ができる。
使用船舶は通常この航路に利用している「ニューれいんぼうべる」と「ニューれいんぼらぶ」を使用。上等客室の数は少ないが、カイコ段式の寝台室がある。北海道と本州を結ぶ競合の新日本海フェリーや太平洋フェリーと較べるとやや見劣りするが、国内フェリーでは初めての海遊型3泊4日の旅である。
これまでも北海道発の主催旅行ツアーの場合、鉄道や航空機アクセスが悪い観光地向けにお手軽なフェリーを活用したパックを催行してきた。
今回はクルーズ型であり、おもに中国地方から北陸地方の観光需要を探る側面が強い。お気軽クルージングとして地方の人でも気軽に遠距離観光ができる選択肢のひとつとして定着してくれるといいが、航路で結ばれることで、日本海航路に多様性を持たせ北海道観光の振興だけではなく、関西-山陰、北陸-山陰間などこれまでコース設定が難しかった観光ルートに新しい道筋をつくり、山陰地方などの活性につながってほしい。
なお、モニターツアー参加者を東日本フェリーでは募集している。
■北上コース (ニューれんぼうべる)
9月1日 博多港 23:00発
9月2日 境港 09:35着
境港 21:30発
9月3日 金沢港 06:30着
金沢港 15:00発
直江津港 22:00着
9月4日 直江津港 01:00発
室蘭港 17:35着
■南下コース (ニューれんぼうらぶ)
9月1日 室蘭港 20:00発
9月2日 直江津港 12:50着
直江津港 15:50発
金沢港 22:40着
9月3日 金沢港 00:40発
境港 09:25着
境港 19:00発
9月4日 博多港 05:30着
2006年06月09日更新
室蘭-直江津-博多便フェリー、観光需要を探る
東日本フェリーを運航する海運会社のリベラ(広島県呉市)が、不採算の室蘭-直江津(新潟県)-博多(福岡県)航路に寄港地の追加を検討している。九月にも金沢(石川県)、境港(鳥取県)の二港に寄港して、乗船客へのアンケートや観光セミナーなどを行い、需要を探る。 (北海道新聞)
東日本フェリーは首都圏、新潟、青森と北海道間を結ぶ多数の航路があった(以前は三厩、大畑、野辺地などからも就航)。青函間のジェットフォイルや高速フェリーの運航、九州・博多と新潟・直江津(子会社の九越フェリーが就航)、さらに室蘭までを結ぶ現代版・北前船の就航など拡大路線を取っていたが、経営が破綻し、現在はリベラという海運会社が支援をしている。
その後、航路はリストラ策で削減され現在は7航路を運行するが、2隻体制で週3回運航の室蘭-直江津-博多間の需要開拓が最大の課題であり、東日本フェリーが経営破たんする要因にもなっている。
東日本フェリーは同じ日本海航路を持つ新日本海フェリーと比べ、トラックなど物流比重が多く、一般の利用者は少ない。新日本海フェリーはどちらかというとクルーズ志向であり、豪華な船内設備を誇っているが、東日本フェリーは客室、船内設備を含め地味である。
また、合理化により特等や1等客室を廃止したことも一般利用者を減らしていると思う(最近は上級客室を復活させている)。東日本フェリーと新日本海フェリーを乗り較べると旅客に力を入れていなかった会社の違いがよくわかる。
今回、境港、金沢に試験的に寄航をする。観光利用を当てこんでのものだが新日本海フェリーや太平洋フェリーと比較すると困難も予想される。北海道基点で考えた場合、船中2泊となり、金沢着が早朝、境港が昼前後になり、乗船時間が金沢で30時間を越える。
また、客室や船内設備が長時間の船旅に耐えうるほど充実していないので退屈であろう。船体もやや古小さく、新日本海フェリーと較べると半分程度の重量である(約1万1千トンと2万トン)。
時間と設備面の問題をいかにクリアし快適な船旅が提供できるかが観光需要を呼び込むためのカギである。
北海道ではクルーズ旅行に力を入れている。シニア層だけではなく、若年層のフェリーへの呼び込みなど気軽に乗れるフェリーの価値を見直すべきだ。また、フェリー会社も発想の転換が求められる時である。
