低迷が深刻な北海道の宿泊施設、叩き売りと過剰供給で悪のスパイラルに陥っている
2010年02月18日掲 載
ホテルや旅館など道内宿泊業者の半数が赤字経営に陥っていることが、北海道経済産業局が初めて実施した実態調査から分かった。アンケートでは景気低迷による旅行客の減少と、価格競争による料金値下げがダブルパンチとなって、経営を圧迫している事情が浮き彫りになった。 (2/17付 道新)
函館市内のホテル・旅館などの客室数が2年ぶりに1万室を下回った。市保健所によると、2009年末時点での客室数(ホテル、旅館、簡易宿所)は約9900室で、08年末に比べて1.6%減った。前年を下回るのは4年ぶり。観光客数の低迷が要因で、昨年だけでホテル1軒、旅館4軒が休・廃業した。(2/18付日経北海道版)
昨日のブログで湯の川温泉の一部旅館が行なっている旬の食材提供に関して問題を提起したが、深刻なのは道内宿泊施設の利用者数減少と価格競争による利益率低下、それに伴なう宿の廃業である。
北海道経済産業局が17日公表した道内宿泊業の経営実態調査では、道内87の旅館・リゾートホテル(調査対象は418事業者)の約半数が赤字経営と回答。昨年10月の調査時点の客室稼働率は52%で、全国平均の63%を大きく下回っている。
また、2008年度の収益について、赤字としたのは44社(51%)で、黒字は29社(33%)にとどまった。14社(16%)は無回答だった。収益変動の要因では、客数の減少を挙げたのは46%で、料金値下げによる利益率低下としたのは18%であったと道新では報じている。
さらに日経では函館の宿泊施設の不振についても記事にしている。函館市内では、北海道新幹線の開業を見据え、07年ごろから道外資本によるホテル建設が相次いだ結果、08年末には初めて、客室数が1万室を超えたが、景気の低迷などにより、函館市への観光客数は08年度には前年度比5%減の約456万人と、市が目標に掲げる500万人を4年連続で下回り、09年度も前年を下回るのは確実な情勢と報じている。
市内では客室稼働率を上げるために価格競争が激化し、ホテル関連業界を取り巻く環境は激しさを増し、今年に入っても、1932年建築の銀行の建物を利用した「ホテルニューハコダテ」が宿泊部門を休業したという。
まず、道内全体の数字で見ると、客室稼働率平均が52%で、全国平均の63%を大きく下回っている。北海道観光の低迷がそのまま稼働率低下に繋がっているが、低下イコール客室の安売りであり、空いているならば赤字覚悟でも販売してしまった方がよいということになる。旅行会社からは足元を見られ団体やパック用に言いなりで提供、個人向けの宿泊予約サイトでもダンピング合戦となり、自らの首を絞めることになる。
上記で紹介をした函館がよい例である。新幹線開業を見込んで全国チェーンが多く進出して来たが、夏休みや週末もガラガラの状態。昨日のブログでも紹介したように、客室数が多い大箱温泉ホテルは空いているよりは埋めて土産物販売か何かで多少は元を取れればということで、叩き売りをしている。昨日紹介した高級旅館がキャンペーンを行なっている「地元漁協の旬の地元食材提供」などできる状況ではない。
面白いブログを発見した。函館駅前にある老舗「ホテルニューオーテのオーナーズブログ」だ。このホテル(旅館)は懐かしい駅前旅館の流れを汲んでいるが、周辺の旅館が次々廃業をしていく中、奮闘してる宿だ。函館の宿泊施設の苦境について、適確な分析をされている。この内容は北海道全体に当てはまるので是非読んでいただきたい。
函館に限らず、帯広、釧路、北見など道内の地方都市には道外から多くのホテルが進出したが、最近では撤退も始まっている。空き地だらけの駅前と中心街、ここに目を付けたファンドが次々とホテルを建てたが、リーマンショックと不況によるビジネス&観光客の減少、マーケットリサーチも適当に、ここぞとばかり進出したが待っていたのは空き部屋だらけの現状。古くからある温泉ホテルも旅行会社依存の他力本願から抜け出せず、食い合いが続いている。
函館では、古い銀行を改造をした「ホテルニューハコダテ」が営業を停止した。辻仁成の小説にも出てくるが客室は狭いながらもバーは雰囲気がありよかった。過当競争のなか、函館らしいものがまたひとつ消えて行く。
ホテル客室から撮影、札幌でいちばんよく鉄道が眺められるホテルはどこだろうか
2010年02月14日掲 載
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京王プラザホテルから見た函館本線高架 「旭山動物園号」が待機中
札幌ではあまり姿が見なくなった711系電車と「Sおおぞら」が待機
鉄道ブームが高まる中、JR札幌駅直結のホテルが高層階客室を鉄道ファン向け「特等室」として売り出した特別宿泊プランが話題を呼んでいる。鉄路を一望でき、列車効果音のサービスまである凝りよう。果たして、鉄道ファンの心をつかみ、全国の駅直結ホテルのモデルケースになれるか。 (2/10付 道新経済web特報)
鉄道ブームが続いている。通称「鉄ちゃん」も市民権を得て、最近は「乗り鉄」、「撮り鉄」、「葬式鉄」なるジャンル別の用語もテレビバラエティなどで頻繁に出てくる。過去の鉄ちゃん=暗い・自閉症・ダサいといったイメージが消えてきているのは嬉しいことだが、それだけオタクが市民権を得ていることであろう。今日14日は関西本線で、撮り鉄の”脱線事故”もあり、鉄ちゃんとしては少し複雑な気分であるが。
本題に入るが、JRタワーホテル日航札幌が「鉄ちゃん」向けプランを2009年10月1日~2010年3月31日限定で実施している。 これまで札幌駅周辺のホテルでは鉄道ファン向けのプランを提供している。今回のプランがこれまでのものと異なる点としては、一歩踏み込んだ仕掛けが用意されていることだ。
まず、ベッドマットに組み込まれたスピーカーから列車の走行音が聞こえるのだ。次に振動も再現され、寝台車の旅情も味わえるというもの。 窮屈な寝台車よりも、市内でも指折りのJRタワーホテルのベッドの方が遥かに豪華であるが、「トワイライトエクスプレス」のスイートといったところか。
実は管理人、札幌駅周辺の高層ホテルは概ね泊まっている。どこのホテルから線路や車両が見やすいか私見を述べよう。まず、JRタワーであるが、東側(苗穂方面)と西側(ホーム&手稲方面)にプラン用の客室がある。以前、宿泊をした時は西側であったが、ホームの屋根が邪魔をして展望としては今イチであった。ここでは多くの特急列車の出入りが見れる東側がいいのではないか。また、道内一の高層ビルのため、列車自体がかなり小さく見えてしまうのが難である。模型感覚である。
その他では懐かしの回転展望レストランで有名なセンチュリーロイヤルホテルが駅前だ。客室は北側と南側に分かれているが、鉄道が見れるのは北側。多くのシングルルームが北側だが、障害物が多く、意外にビューポイントが少ない。高層階で西寄りの部屋がよく見れると思われるが、これまで10回以上泊まっていて、当たったのは1,2回か。事前に確認をすると良いであろう。
次は京王プラザホテル。実はここがいちばんよく見える。こちらも北側客室だが、真下が函館線の高架で障害物も殆どない。また、低層・高層関係なく当たりハズレがない。待機する特急列車や寝台列車を撮るならここである。また、大きくカーブをする手稲・小樽方面から来る電車も桑園あたりから確認できるので望遠を使ってもよい。特に夕景をバックにするのがお気に入りである。
管理人は最初、偶然泊まったのだが、京王プラザ北側客室には1993年頃から数え切れないほどお世話になっている。京プラには「鉄旅プラン」もある。ホテル自体もよいのでおススメである。市内のホテルでは客室、食事、ホスピタリティを含めてトップクラスである。
この他、ANAホテルやモントレも見れそうだが泊まった時はそちらの向きではなかった。北口ではホテルクレスト札幌が直下だが、かえって近過ぎ高層でないためダメであった。最近出来た京阪も近すぎる気がする。新札幌のシェラトンは線路と離れているが高層で、周囲に建物がないので面白い写真が撮れるかも・・・
札幌以外ではどうであろうか。管理人が泊まった中でよく見れたホテルを列記する。
●函館 ホテルグランティア函館 函館ホテル駅前(おススメ) ロワジールは駅舎が邪魔になり、高層階以外はよく見えないと思われる
●旭川 旭川ターミナルホテル 位置によって富良野線や石北線の列車が見れる
●釧路 釧路ロイヤルイン 客室によって帯広方面からの列車が見れる スーパーホテルとルートインも見れそうだが宿泊体験なし 北口のラスティングホテルがよく見えると聞いたことがある
旧札幌第2ワシンホテル跡地に道内初進出の三井ガーデンホテルが開業、
2010年02月10日掲 載
JR札幌駅南口近くで建設中の「三井ガーデンホテル札幌」(札幌市中央区北5条西6)が6月2日、グランドオープンする。北海道エリアへの出店は初めて。建物は地上14階・地下1階で、客室数は247室。「NordLivina-札幌、心寛ぐ、旅先のリビングルームへ」をコンセプトに、「プライベート性の高い、デザイン性豊かな滞在空間を提供する」としている。(1/29付 札幌経済新聞)
景気の悪化により、札幌市内のホテル建設ラッシュも延期や凍結などが相次いでいたが、三井ガーデンホテル札幌は予定通りの開業となりそうである。ガーデンホテルブランドの道内進出は初めて。
三井ブランドというと、道内では旧三井観光開発(現:グランビスタグループ)のアーバンホテル(現:ホテルコムズ)や札幌グランドホテル、パークホテルなどがお馴染みであるが、ガーデンホテルは三井不動産系であり、三井観光開発が外資本になった為、現在、両者の関係はあまりないようである。
立地は北5条通、3年前に閉店をした札幌第二ワシントンホテルの跡地にある(明治安田生命から土地を賃借)。駅からも近く、センチュリーロイヤルホテルと京王プラザホテルのちょうど中間あたりに立地する。
ホテルの設備を見ると、客室は18平方メートルと23平方メートルの客室が中心で、米サータ社製ベッド幅広ベッドにワイドデスクにワイドテレビ、加湿機能付空気清浄機、ズボンプレッサー、セーフティーボックス、映画・音楽など約100種類のコンテンツを楽しめるVOD(有料)や光回線による高速インターネット環境(無料)と、今時のやや高級志向ビジネスホテルの条件をクリアしている。また、最近のビジネスHには必須の大浴場「ガーデン浴場」(無料)も完備している。
ガーデンホテルは開業時からワンランク上のビジネスHがコンセプトであり、シティホテルと変わらない客室であったため、管理人も何ヶ所かで泊まったが悪い印象はない。しかし、ガーデンホテルに限ったことではないが、最近のビジネHはどこも設備・サービスが画一化されており、無機質な印象が前より強まっている。快適なことに越したことはないが、味気なさをかんじるのも事実である。
以前あった第2ワシントンホテルには1階にビアホールがあったが、駅前という場所柄、ホテル内で食事をする機会も多いと思われるので、特徴ある飲食テナントにも期待したいところだ。
【ロケーション】
・JR札幌駅より徒歩4分、ビジネス・観光・ショッピングにアクセス良好な立地。
【ターゲット】
・ビジネスユースを中心に、グループや家族、カップルなどのレジャーユースにも幅広く対応。
【客室構成】
・広さ約18m2のシングルルームと約23m2のツインルームを中心に構成。
【ホテル内施設】
・屋外庭園をのぞむ宿泊者専用大浴場を2階に設置。
・北5条手稲通に面した1階部分に賑わいを創出するレストランを配置。
【デザイン】
・雪に描かれたシュプールをイメージしたホワイト系のタイルを基調にブラウンをアクセントカラーとした外観など、デザイン性の高い空間設計。
【参考】三井不動産公式HP
09年国内ホテルCS調査発表、かなり納得行く評価ではないか
2009年12月12日掲 載
顧客満足(CS)に関する調査などを手掛けるJ・D・パワーアジア・パシフィックは11月26日、「09年日本ホテル宿泊客満足度調査」を発表した。全国のホテルグループ・チェーン141ブランドを対象に、宿泊客のホテルでの経験やサービスへの満足度を調べた。今回で4回目。今年8月にインターネット上で調査し、18歳以上の男女約3万3千人が回答した。(12/12付 観光経済新聞)
調査では、ホテルの提示する正規宿泊料や客室面積を基に▽3万5千円以上▽1万5千〜3万5千円未満▽9千〜1万5千円未満▽9千円未満の4部門を設定。予約や客室、料金など8つの要素を設定し評価を得ている。宿泊客の評価を基に、総合満足度スコア(1千ポイント満点)を算出しているといいもの。
●3万5千円以上のホテル
1.ザ・リッツ・カールトン(4年連続1位)819
2.帝国ホテル 773
3.パンパシフィック 747
●1万5千〜3万5千円のホテル
1.ロイヤルパークホテルズ(3年連続)740
2.ホテルアソシア 735
3.リーガロイヤル 714
●9千〜1万5千円のホテル
1.リッチモンドホテルズ(4年連続) 725
2.富士屋ホテル 692
3.ホテルモントレー 686
●9千円未満のホテル
1.コンフォートホテル 674
2.スーパーホテル 674
3.ドーミーイン 664
最高級部門では外資系が圧倒的に強い。国内勢は帝国、オークラが部門平均を上回ったのみで、ザプリンスやニューオータニは平均以下である。外資系には逆風が吹いているが、国内の老舗にも頑張ってもらいたいところだ。
1万5千円から3万円のシティホテルは偶然にも管理人のお気に入りが入っている。ロイヤルパークは全体に質感が高い。アソシアはJR東海系だが、JR系ホテルの中では評価が高い。また、リーガロイヤルは関西出張の際の定番であった。東京・早稲田のリーガも隠れ屋的で和食が美味しく、つい先日も行った。
1万5千円以下のビジネス系となると、利用者の目的によって評価が変わってくるが、9000円以下の部門で平均点以下のホテルは、東横イン、チサンイン、アパ、アーク、アルファワン、ワシントンプラザ、チサンの順である。これは何だか納得してしまうデータだ。
【参考】観光経済新聞詳細資料(PDF)
「天人閣」が民事再生、難しい立地条件と中規模旅館の運営
2009年12月11日掲 載
東京商工リサーチ旭川支店は10日、天人峡温泉(東川町)で最大規模の老舗温泉ホテル「天人閣」が民事再生手続き開始を旭川地裁に申し立てたと発表した。負債総額は約8億4000万円。同ホテルは手続きの間も営業を継続する。(12/11付 読売新聞北海道版)
天人峡温泉については、8月の拙ブログ「天人峡温泉、素材のよい温泉だが改良の余地あり」で紹介をした。良い素材を持ちながらそれを活かしきれていない同温泉に対して書いたものだが、残念な結果となってしまった。
発表によると、天人閣は1900年に創業し、ピーク時の1980年頃には年商約10億円を計上した。だが、景気低迷による観光客の減少などの影響で、昨年の年商は約2億6000万円にとどまっていたという。かつては、道内屈指の老舗温泉ホテルとして知られたが、2007年に無許可で沢の水を宿泊客の飲用水に使用し行政指導を受けたことなどから利用客が減少していた。
天人閣だではなく、この温泉郷全体が厳しい状況なのではないか。その理由としては①大規模旅館がなく、層雲峡のような団体集客が難しい②逆にこじんまりした高級志向の宿もない③隣接する旭岳温泉のリニューアルが進み旅館施設の差がついてしまった③客室規模が100室以下の中規模旅館の集まりであり、もっとも経営が難しいカテゴリーの集まりである④料金は安いが宿に特長がないなどが挙げられる。特に天人閣は唯一客室数が100もあり、埋めるのは大変であったであろう。
折角の旭山動物園効果を活かすことができず、エージェントから見ても扱いずらい温泉ではなかったか。本州の湯快グループや伊東園グループなどに入れば状況も変わっていたであろうが、北海道にはまだこのモデルはなく、歴史ある古い温泉なのでプライドや閉鎖性があったのではないかと想像する。
旅館で増える0泊2食付型日帰り商品、新たな需要の発掘となるか
2009年12月10日掲 載
温泉、昼食と夕食、客室休憩をセットにした「0泊2食」プランが道内の温泉ホテルでも広がっている。長引く景気低迷の中、宿泊するより割安で本格的な料理と温泉を楽しめることから、中高年層を中心に徐々に人気を集めている。 (12/10付 道新)
今回、道新で紹介された0泊2食付きプランを実施しているのは、定山渓の名門旅館・章月グランドホテルだ。正午から午後9時頃まで客室を貸し出し、平日限定だが、9千円と通常料金の6割程度で提供している。この他、野口観光でも10月以降導入をしており、北海道でこのスタイルが定着するであろうか。
0泊2食型のメリットは宿泊するのが難しい主婦のグループや自宅に帰って寝たいお年寄り(中高年齢層)などには魅力があるプランだ。また旅館側から見ても、朝晩の布団の上げ下げも必要なく、マンパワーを含め効率的な運用が可能となる。また0泊プランでお試しをして、次回は宿泊客として来るなどリピート効果も期待できる。
0泊2食スタイルは5,6年前から関西で始まったとされているが、首都圏でもぼちぼち見かける。管理人は3年前に箱根・塔ノ沢温泉にある「福住楼」で体験をしたことがある。ここは大正時代に建てられた文人の宿とした知られ、客室数は僅か18。豪華ではないが、古い木造建築の宿が好きな方ならまずは気にっていただけると思う。
福住楼は0泊夕食付きで、午後3時から8時まで利用が可能。部屋食で、早川の清流を聞きながら、帰るのが残念になる閑静な宿である。料金は8千円であったがHPで確認していただきたい(塔ノ沢には環翠楼というまたいい木造旅館があるがこちらはDX)。その後、機会がなく宿泊はしていないが、0泊プランでファンとなり、絶対泊まりたい宿のひとつとなった。女将が品の良い素敵な方だった。
0泊2食付プラン、帰りの時間があるので、首都圏であれば箱根や熱海、札幌であれば定山渓や小樽方面などに限定されてしまうかもしれないが、泊まってみたい宿の下見として利用する価値もあるであろう。小樽・銀鱗荘も女性向けに入浴+懐石付きのパックを出しているが、男性でも行けるブランがあれば試してみたいと思う。
高い手数料に抵抗感、エージェントに対してもネット系重視へ
2009年12月06日掲 載
飯島綜研が全国の旅館を対象に実施した「旅行業に関するアンケート調査」によると、旅館の多くは旅行エージェントについて「営業戦略上欠くことのできない存在」と認めているが、8割以上が手数料に関しては「高い」と感じていることが分かった。また、9割近い旅館が改善を要望しており、「旅行業に対し、厳しい見方をしていることが浮き彫りになった」としている。(11/28付 観光経済新聞)
旅館の総入込客数に対する直間比率は、「エージェント扱い」が全体で56.6%、「直扱い」43.2%。直扱いの割合は規模が小さいほど大きくなっている。最近の傾向としては、大手からの送客が「増加した」とする旅館は8.5%だったのに対し、「減少した」は70.2%に達した。ネット系については「減少」はわずか2%で「増加」は83.7%と逆の結果になっている。
エージェントの手数料に関しては、「高い」と答えた割合は大規模旅館が100%、中規模79.2%、小規模75%となっており、全体では9割近い旅館が改善を求めている。また、調査は今後のエージェント対策も聞いており、大手エージェントに対しては「提携を強化する」が36.2%あったが、「提携先を絞り込む」は34%、「弱める」も10.6%あった。「特に大規模旅館については『弱める』が15.4%もあることが注目される」と同綜研。
エージェント離れは、大規模旅館を中心に加速している。高い手数料、カウンターでの商品知識のなさ、旅館側がエージェントに営業活動を行なっても売ってもらえない等(本来は旅館側がクライアントのはずだが)の問題がある。特に個人客中心の時代となり、団体送客は期待できないため、個人客に強いネット系エージェントにシフトをするのは当然である。実際、今回のアンケートでは、ネットエージェントについては「弱める」はゼロで、「強化する」が73.5%に上っている。
ネットエージェントの手数料も今は決して安いとはいえないが、旅館の規模を問わず、利用者には情報が均等で紹介されるので、これまで無名であった宿が口コミ効果によって人気の宿になっているところは多い。
また、「直扱い」だが、エージェント依存が少ない規模が小さい旅館は比重が大きいのは当然としても、今後規模が大きい旅館が生き残るのはいかに直扱いを増やすにかかっている。北海道でも複数の大手旅館チェーンがこの課題に取り組み始めているが、遅いという感は拭えない。直扱いの顧客は口コミが多いので、いかにファンづくりをするか、やみくもに広宣費をかけるのではなく、地道な積み重ね・イメージづくりが重要なはずだ。
十勝川温泉が札幌からの無料送迎バスを運転 宿泊付き直行バスにはガイドライン設定を
2009年11月26日掲 載
十勝管内音更町の十勝川温泉観光協会(林文昭会長)は、冬場の観光客誘致を強化する。平日に札幌市と温泉とを結ぶ週1便の無料送迎バスを来年1月下旬から2カ月間運行する。マイカー客が減る冬場に移動の足を確保し、宿泊客増につなげる。(11/25付 日経新聞北海道版)
十勝川温泉には今年の2月に行った。実はこの時、札幌から直通バスを利用、といっても無料送迎バスではなく、一日1便ある帯広経由の十勝川温泉行きに乗ったのだ。この時の模様については3月のブログ「ポテトライナーに乗車 大盛況だが改良の余地あり」で触れている。内容が重複するが、十勝川温泉での停留所は一ヵ所で、管理人が泊まった十勝川第一ホテルへは徒歩7,8分かかった。厳寒の中、重い荷物を持っての移動は堪えた。
今回、運行されるバスは、日経記事によると「十勝川モール温泉号」として来年1月26日から3月23日の間、JR札幌駅北口を毎週火曜日に出発し、十勝川温泉で2泊した後、木曜日に札幌に戻るというもの。人口が多い道央圏からの観光客、特に中高年女性らを誘致する。無料送迎は昨秋初めて実施。利用客数に応じて1回2、3台に増やし、3カ月間で宿泊人数は延べ約1470人に上ったという。
十勝川温泉の試みは温泉街全体で行なうもので、JR路線バス利用だとアクセスが悪い同地に行くには助かる。また、もっとも空いている火曜~木曜の連泊用に設定しているあたり、掘り起こしにつながるかもしれない。
ホテル旅館単位での送迎バスは珍しくないが温泉街全体で取組む例は珍しい。北海道はテレビCMを見てもおわかりの通り、札幌からかなり離れた場所へも無料送迎バスがある。野口観光やカラカミ観光など洞爺・登別・層雲峡は完全無料で送迎、以前は湯の川・阿寒湖も条件付き無料であったと記憶しているが、最近はコストや旅行法の問題もあるのか、宿泊+バスの旅行商品として販売している。
この無料送迎バス、首都圏や大阪圏でも増えてきている。東京発なら伊豆や北関東・信州などの温泉&リゾートへの直通バスが「無料」をうたい文句に走らせている。この温泉地への直通バス、法律的にはかなりのグレーゾーンで、完全無料以外にも往復3千円程度の料金を取るものもあり、そうなると旅行業資格がないと本来は取り扱えない(伊東園グループや湯快リゾートなどの大手はハウスエージェンシーのようなものがある)。
自前の専用バスを使いただで送迎している限りは問題はないが、貸切バスをチャーターした段階で、有料・無料に関係なくグレーなってくる。無料を謳っている直行バス付き宿泊プランはバス代が乗っけられているはずで、温泉への送迎バスは曖昧な部分が多い。
規制緩和で、ホテル旅館業に旅行業資格を与えて着地型ツアーなどが自前で組めるようになってきているが、宿泊付き無料送迎バスについても、何らかの指標・指導目標を設定し、出きることと出来ないことをはっきりさせる時期に来ているのではないか。
地域いちばんホテルとなった函館と釧路の「ラビスタ」を検証する
2009年11月24日掲 載
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「ホテルラビスタ釧路川」ツインタイプと眺望(海側)・ダブルルーム(街側)
よく拙サイトを紹介していただいている函館発地域情報サイト「IZA Hakodadi」さんが「ホテルラビスタ函館ベイ」の人気の朝食について取上げている。函館ベイエリアの中心・安田倉庫跡に2008年4月に開業をした同ホテルは競争が激しい函館の宿泊施設の中でダントツの人気がある。何が利用者を惹きつけたのか、検証してみたい。
まず函館市はこの3年ほどホテルの建設ラッシュで、年間400万人以上が訪れる観光都市と云えども、市場規模は越えている。おまけに深刻な観光不況に見舞われており、ホテル間のダンピング競争も激しい。かつては地域トップクラスのシティホテルであった函館国際ホテルやロワジールホテル(元・ハーバービューホテル)クラスでもシングル5千円台はザラ。先日、じゃらんを見ていたら2千円台のビジネスホテルや何とカプセルだが千円ポッキリというものも登場(ホテルフィート函館です。元のホテルリッチ)、デフレ・観光不況もここまで来たかと云う感じである。
私が初めて函館市を訪れた1988年10月、函館国際ホテルに2泊したが、当時の領収書を見るとルームチャージ(シングル)が8,500円、朝食が1,300円、その他バーやルームサービスを利用しており、しめて28,963円とある。やはりバブルである。
ちなみに今日24日、函館国際ホテル本館のルームチャージは4,700円、レイトインアーリーアウトだと3,700円である。これに対して、ラビスタはルームチャージのみで7,150円、朝食付きで8,500円なので、かなりの差である(じゃらん23日検索)。
オフ期の平日でこれだけ強気の料金設定には驚くが、ラビスタは値下げ競争に加わらない。それだけ稼働率が高いということだが、観光スポットに立地しているとは云え、それほどアクセスがよい訳ではない。この人気なぜか。実は道内にラビスタブランドのホテルは函館以外にも「ホテルラビスタ釧路川」、「ホテルラビスタ大雪山」と3箇所ある。大雪山はリゾート型だが、釧路は函館とコンセプトがほぼ同じだ。
共通点を列記してみると①観光スポットの中心に位置する②客室からのロケーションがよい③展望型天然温泉を完備④女性好みの客室やアメニティ⑤朝食バイキングが人気など挙げられる。また、客室はシャワーブースのみが中心であり、スタッフ人数も含めて、見えないところで合理化が進んでいる。
特にHAKODADIさんでも紹介をしている目の前で魚を焼いてくれる朝食バイキングには人気がある。品数やオカズが豪華という訳ではないが、地元の食材を小皿で取り分け、品数多く食べられるようにするなど女性ウケする内容だ。客室も同様で、特に函館はリゾート・お篭り系のような造りで、なかなかよく出来ている。実は調度品などは安物だが、一見高級感があり、騙される(満足する)マダムや若い女性も多いであろう。
また、温泉が本格的なところもウリである。最近、ビジネスホテルに温浴施設は必須になっているが、ラビスタの温泉はスケールがでかい。特に函館は風呂の種類も多く、眼前が函館山と海。なかなか爽快である。駅前のルートインホテルグランティアや谷地頭と同じ鉄分が濃い茶色の塩泉だがとても温まる。
ラビスタはドーミーインチェーン(共立メンテナンス)が経営しているが、ドーミーイン自体、温泉や個性的な客室を持つビジネスホテルで、アイデア力が抜群である。ドーミーインで培ったビジネスホテルの合理性とニーズを基に、ラビスタでは観光客やカップル、女性客を意識したワンランク上の宿泊特化型ホテルとなっている。館内は朝食施設のみで、飲食施設や宴会場なども存在しないいわばビジネスホテルの延長線上にあるのだ(函館はテナントレストランあり)。
なお、最近小樽駅前に「ドーミーインプレミアム」が出来た。長く閉鎖されていた小樽国際ホテルを改造したものだが、独自性を出しているようなので一度泊まってみたい。
国際ホテルのような泊・食・宴型シティホテルの苦戦を尻目に、ラビスタの好調は当分続くであろう。なお、管理人は函館は1回のみの宿泊(連泊)、釧路は3回泊まっているが、両者にはかなり設備面で開きがある(釧路はドーミーインと函館の中間位である)。
それは、そのまま宿泊料金に反映されているが、釧路でも地域いちばんホテルとなっている。スタッフの対応などは、シティホテルと比較すると物足りないが、総合的に判断をすれば、人気が出て当然のホテルといえよう。
5万軒を割りそうな旅館、増え続けるホテル・・・しかし将来は
2009年11月01日掲 載
厚生労働省は27日までに、08年度の全国の旅館・ホテルの営業施設数と客室数をまとめた。それによると、今年3月末現在の旅館数は5万846軒、客室数は80万7697室となり、前年度に比べそれぞれ1449軒、1万4871室減少した。対して、ホテルは9603軒、78万505室で、161軒、1万4208室の増加。施設数では5倍以上の差がある旅館とホテルだが、客室数ではそれほど差がなくなりつつある(10/31付 観光経済新聞)
旅館軒数が来年には5万軒を割りそうだ。旅館・ホテル、簡易宿泊所(ペンション・民宿含む)、下宿を含めた「旅館業」の営業施設数は全国で8万4411軒。前年度比1155軒減だが、そのほとんどは旅館によるものだ。旅館の5割近くは赤字と云われている。多くが零細な家族経営であり、後継者がいないために廃業が目立つ。
観光地や温泉地の旅館、駅前旅館なども含め、競争力のない旅館は、駅前シャッター商店街のように、著しい勢いで消えている。管理人は出張に出ても、少し離れた温泉地や駅前旅館など以前は敢えてチョイスして泊まっていたが、ホテルの機能性・利便性には勝てず、旅館宿泊数は減っている。駅前旅館などは殆どが開店休業のような状態だ。
逆にホテルは増えており、客室数では既に旅館と拮抗している。ホテルがもっとも多いのは東京都で、以下、北海道の660軒、長野県の535軒、兵庫県の402軒と続く。もっとも少ないのは徳島県の35軒となっている。 北海道は旅館数でも静岡県の3661軒に次いで北海道の2844軒、客室数では5万3598室とトップになっており、観光立国の面目躍如といえよう。
旅館は退潮傾向にあるが、大分県や沖縄県は増やしている。これらの県は観光が元気で、ニューツーリズムというべきものがある地域だ。旅館の淘汰は進むが、新しいスタイルの旅館も増えてくるであろう。また、現在は元気なホテルであるが、既に過剰供給に達しており、景気動向も考えても大都市部を除き、地方都市では淘汰が始まるのはでないかと予想される。
これまで駅前シャッター商店街の空き地などに出店をしていたビジネスホテルであるが、最近では出店の延期や撤退も目立つ。今後、淘汰が進めば、新たな中心街の衰退が生まれる危惧もあり、危うい状況になっている。
北見東急インが来年3月で閉鎖
2009年09月19日掲 載
東急ホテルズ(東京、犬飼徳比児は17日、100%子会社の北見東急イン(小林秀樹社長)の営業を来年3月31日で終了すると発表した。東急ホテルズは「老朽化した施設の改修費と将来の事業性を考え、継続を断念した」と話している。(9/18付 道新)
北見東急インに関しては昨年10月の拙ブログ「北見東急インが閉鎖、泊・食・宴型のビジネスホテルは時代遅れか」で触れたが、その後も営業は続けており、7月のブログ「元・北見東急の複合施設、一人立ちができるか」でも紹介をした。ホテルがある建物は、旧・きたみ東急デパート(現・パラボ)が入る3セクテナントビルだが、家賃だけで年間4300万円かかるらしい。
北見東急インは1982年、北見駅前に開業。地上12階建て127室のビジネスホテルで、東急ホテルズによると、この1年余りの稼働率は50%台後半だった。 周辺には東横インやドーミーインなど宿泊特化型ホテルが増えて、経営を圧迫しており、さらにグループ企業の百貨店撤退もあり、閉鎖が噂されていた。
東急インが入居するビルは、旧きたみ東急百貨店の2007年の閉店に伴い、関連会社から北見市に譲渡され、第三セクター「まちづくり北見」が管理運営。まちづくり北見は、ホテルの営業終了後については「白紙」としている。
これで北見市から泊・食・宴型のホテルが消えることになる。次はどこの町か。
稚内全日空ホテルが売却を検討、三セクシティホテルに存在意義はあるか
2009年08月12日掲 載
稚内市が51.4%出資する第三セクター「稚内シーポートプラザ」(社長・横田耕一稚内市長)は、所有するリゾートホテル「稚内全日空ホテル」の事業譲渡に向けた検討を始めた。今年度末の累積債務が20億円に達する見通しとなるなど経営難が続いており、自力再建は難しいと判断した。コンベンション機能を持つ大型ホテルとしての存続と雇用の維持を前提に売却先を探す。(8/12付 日経新聞北海道版)
昨年、稚内全日空ホテルの経営危機が表面化したが、実は三セクであったという事実を知り、拙ブログでもこのあたりのことは紹介をした。
昨年4月、稚内市が2億8千万円の追加援助をすることで、当面の危機は脱したが、その後も赤字は増え続け、2008年度決算は営業収入が前年度比3.9%減の9億6700万円となり、1994年の開業以来初めて10億円を割り込んだ。純損失は1億4700万円、累積債務は18億8230万円に達している。ここ数年は年間売上高が4億円減少しており、09年度も減収傾向に歯止めがかかっておらず、事業譲渡へと大きくかじを切ることになった。
このホテルの開業は1994年。ちょうど三セクによるホテルや温泉開発が盛んな時期であり、ANAによる東京-稚内の通年運航が実現したのがこの頃である。通年運航維持のため、稚内市が援助するかたちで首都圏から2万円以下の激安ツアーを毎年開催して名物になっていたが、これらもすべて稚内全日空ホテルと絡んでいる。
ANAホテルからすれば、あくまでも「ブランド貸し」の運営委託であり、債務の大部分は稚内市が損失補償しているので、他のANA系ホテルが売却されたにも関わらず、ここは残っている。逆にマネジメント契約が数年残っており、「全日空の名前は残すことも含めて考えたい」と市長は述べている。
行政がホテル運営に乗り出す、観光に力を入れている稚内市にとって全国ブランドチェーンに入るという意図も時代背景から考えれば理解できるが今は違う。財政問題だけではなく、観光を取り巻く環境、特に宿泊施設がこの10年で様変わりしてしまった。泊・食・宴型のホテルビジネスモデルが崩れかけ、稚内にも温泉付きの「ドーミーイン」などが進出。全日空よりもかなり安い料金で販売をしている。ANAの通年運航もいつまで維持できるかわからない。
管理人は全日空ホテルブランドに拘る必要はないと思う。契約が残っているのであれば仕方ないが、利用者がANAやJALなどのブランドを頼って宿泊する時代は終わっている。その辺り、航空路線の問題とは切り離して考えるべきで、稚内市も気付くべきであろう。
お気に入り宿・湯駒別温泉(旭岳)「アートヴィレッジ杜季」がテレビに登場した
2009年08月03日掲 載
先日の「自遊人の温泉宿大賞」に関するブログで、管理人のお気に入りの宿もいくつか紹介した。その中で湯駒別温泉(旭岳温泉)の「アートヴィレッジ杜季」を勧めたが、1日、テレビ東京系でオンエアされた「高速道路・鉄道・船で行く!夏の日本列島乗り放題お得旅」で、この宿が番組に登場した。
番組では、千円ETC高速の旅などバラエティに富んだ交通手段を利用した夏休み旅行を紹介している。その中で、高速バスとフェリーをパッケージにしたお得なきっぷ「あさひかわ・ストーリー」を利用して、元TBSアナウンサーの山本文郎・由美子夫妻が旭川からバスを乗り継ぎ、「アートヴィレッジ杜季」に宿泊する模様が放映された。詳しいことは、たまたまフェリーに同日乗り合わせたK氏のブログで詳しく書かれているので参考にしていただきたい。
管理人が、「アートヴィレッジ杜季」に宿泊したのは1996年と2001年なのでだいぶ前のことである。何も宣伝をしていなかったが、気になっていた宿で、東川の観光協会に問合せたところ、食事が美味しく、かなりのこだわり系とのこと。当日は料理講習会で無理と言われたが、電話で話しているうちに宿泊OKとなった。
既に銀世界となった11月初旬ひとりで宿を訪ねてみた。建物はいたってシンプルで年季が入っている。後で聞くと国立公園内なので建築制限があり、元の営林署建物を利用しているという。雪道を慎重に運転しているとすぐに宿が見えてきたが、窓から男性がじっと管理人の車を注視している。何だか不安であったが、この方がオーナーの内藤さんでひとりで切り盛りされていた。無駄口は一切たたかず、最初は気難しい方かと思ったが、話をするとダンディズムのようなものを持たれた魅力的な人柄だった。
ちょうど夕方、旭岳に夕陽が落ちようとしていた。オーナーは窓からじっと外を見つめている。管理人も一緒に眺めていたが、会話がいらない世界であった。男ふたりで夕陽を眺めるというのも異様だが、そこで人柄がわかった気がした。自ら撮った写真もいっぱい飾ってあるので、趣味色と自己顕示欲が強い宿かと思ったが全くそうではないのだ。
オーナーは東京で和食料理店を経営していたが、旭岳に惹かれて移り住んだという。なので食事にはこだわりがあった。客は管理人ひとりにも関わらず、一品一品、コースで出してくれる。そして簡単な料理の説明だけして、その場から消えてしまう。そこに住んでいるはずだが、夜になると物音ひとつしない。個人宿では珍しく、客と宿主の距離があり、そのバランスが絶妙とかんじた。
雪景色が気に入り、その後は3月に訪れたが手製の渓流沿いにある露天風呂はサイコウである。但し、客室は狭く、あまり期待しない方がよいであろう。
テレビでは1泊2食で1万9千円と出ていたが、寛ぎを買うと思えば安いと思う。客層は登山や紅葉・花めぐり・スキーなどの目的ではなく、ただ空気を吸いに来るような人たちが多いと言っていた。今もそうであれば素晴らしい。テレビで荒らされないことを祈る。
なお、高速バスとフェリーを利用した「あさひかわ・ストーリー」だが、商船三井フェリーと北海道中央バスでは、札幌行きの「パシフィック・ストーリー」、「ふらのストーリー」など同様の割引きっぷも発売している。
消え行くホテルのナイトテーブルとBGM
2009年07月29日掲 載
最近のホテル客室は合理的に出来ている。目覚まし時計・空調調整ボタン・照明調整・果てはテレビから携帯の充電器までがベッド脇の壁に収納されており、部屋が広く使えるようになっている。ベッドサイズも大きくなり、高級ベッドや枕をビジネスホテルでも使用している。それはそれで便利で、結構であるが、管理人は無機質なかんじがしてどうも馴染めない。
やはり、枕元には独立したナイトテーブルが欲しい。シングルかダブルルームならスタンドがひとつ、ツインなら二つあり、その下には、オーディオのスイッチ(AM2 FM1 BGM3が基本)、メッセージランプ、目覚まし時計、自動ではない温度調整スイッチ、フットライト、電話、厚いメモ帳とペン(それも良質なもの)があれば正しいホテルである。
管理人は客室に入るとBGMを付ける癖がある。ところが最近のホテルにはこの設備がない。テレビのホテルチャンネルやCS、センチュリーロイヤルホテルのように440チャンネルの有線でBGMが聴けるところもあるが、ベッドに入った瞬間、クラシックやイージーリスニングを選択して、子守唄代わりに眠るのは気持ちがいいのだ。ガチャ、ガチャとボタンを選択する楽しみがなくなってしまった。
余談だが、管理人が100回近く乗車している寝台特急「北斗星」のB寝台個室にも3チャンネルのBGMがある。寝台内の照明をすべて消し、外の灯りだけでBGMを聴くのは至福の時間である。マルチメディアの時代、選択も限られる無用の長物のようなBGMだが、自由があまりない環境の中で、居心地の良さを求めるのはある種の快感である。
そういえば最近シティホテルでも冷蔵庫はカラのところが多い。ミニバーなども見なくなった。ルームサービスも縮小ややめてしまったところも多い。金額の高いホテルの冷蔵庫を使う客は少なく、自己申告なので伝票をチェックアウトの際に持っていかない輩も多く、ホテル側も困っているらしい。冷蔵庫どころか宿泊料金も払わずにトンズラする者も増えているらしく、最近ではチェックインの際に室料を支払うシティホテルも増えてきている。この国の民度は明らかに落ちている。
確かに客室の快適性は増したが、オフィスの延長線上のようになってしまった。質感を求めるヨーロッパでも朝食がバイキングとなり、ビデ(初めて海外へ行った時、使い方がわからずとんでもない利用をしてしまった)があるホテルが無くなっているというが、地球上から「ゆとり」が消えて行こうとしている。古いものがいいとは言わないが、最近お目にかかる機会が減ったナイトテーブルとBGMを思い出しながら少し寂しい気持ちになっている。
ルートインが私的整理へ、飽和状態で曲がり角に来た宿泊特化型チェーンホテル
2009年06月26日掲 載
上田市で創業したビジネスホテル全国チェーンのルートインジャパン(東京)が、第三者機関の調整による私的整理の手法「事業再生ADR」での経営再建を目指し、融資を受けた金融機関と協議していることが24日、分かった。金融危機などの影響で資金繰りが急速に悪化したためで、金融機関に債務返済期間の延長などを求め、営業を継続しながら立て直しを図る。(6/25付 信濃毎日新聞)
これまで飛ぶ鳥を落とす勢いであった宿泊特化型ホテルだが、金融危機による資金繰りの悪化や宿泊出張の減少などで陰りが見えてきたようだ。今日は信毎の記事をペーストしたが、ルートインはもともと上田市の会社、長野県から全国へ展開をしていったホテルチェーンだ。当初は郊外ロードサイドが多かったが(北海道は白石が最初)、次第に駅前など中心街に出店、あわせて他のホテルチェーンとのM&Aを進め、現在、海外を含めグループ全体で222施設を展開している。
事業再生ADRとは、民間の第三者機関を仲介役にして企業再生を図る手法で、実現には銀行など大口債権者の同意が必要となり、今後、金融機関との調整が不調に終わった場合は法的整理に移行する可能性もあるという。東京商工リサーチによると、今年3月末時点の金融債務は97機関で計939億円。今後、営業は継続し、予定通り出店も続けるという。
ニュースの詳しいことはわからないが、宿泊特化型ホテルは東横インに代表されるような土地オーナーに代わってホテルを建て、運営委託を任され、売上げ配当をオーナーに支払う方法やFC展開,直営などに分かれるが、ルートインは直営が多いのであろうか。
道内では、札幌や旭川、函館などに16軒のホテルを運営しており、特に、06年以降は釧路や北見、苫小牧など地方都市への出店を加速させ、09年3月の東室蘭駅前の開業までの間に、8軒を展開していた。 全国駅を降りれば、東横インとルートインが競うように建っており、その出店の早さには驚いたものだ。
中心街の衰退を横目に、宿泊特化型ビジネスホテルの出店ラッシュが続いたが、市場的にも飽和状態であり、曲がり角に来ていると云えよう。他のホテルチェーンの動向と合わせ、注意深く見守りたいニュースだ。
塘路湖の「ピルカトウロ」がヘイゼルグラウスに、地産地消はオーベルジュでなくてもいいのでは
2009年06月15日掲 載
標茶町塘路湖畔の食材供給施設「ヘイゼルグラウスロッジ・ピルカトウロ」が7日、グランドオープンした。同施設を営業するラグーン(本社東京、内海通代表取締役社長)は、道外からの観光客誘致とともに、町民にも親しまれる、地域振興の拠点としての運営も模索している。(6/11付 釧路新聞)
塘路湖畔には一昨年まで三セク運営の「オーベルジュ・ピルカトウロ」があったが営業不振で閉鎖。その後、民間売却されると聞いたが、今月に入り、同じ標茶町内虹別で英国風ゲストハウスを運営する「ヘイゼルグラウスマナー」が同所を引き継ぐことになったようだ。
旧ピルカトウロは、真狩村の「マッカリーナ」や四国の「オーベルジュ土佐山」など三セク型オーベルジュの成功が話題となり、地産地消ブームと重なり、オープンをした。しかし、利用者が少なく、建物・客室などもオーベルジュにしてはややお粗末。周囲の自然環境は素晴らしいが、ミスマッチの感はあった。
管理人も2度ほど昼食で訪れたが、2度とも閉まっており、仕方なく近くの「茅沼憩の家」で入浴、ジンギスカン定食を食べて帰ってきて、全く予定が狂ってしまった。
新しい運営者が経営する「ヘイゼルグラウスマナー」が英国風マナーハウスとして10年近い実績がある。一度、寄せていただいたことがあるが、オーベルジュほど畏まっておらず、しかし品のよい大人の空間といったところでまた泊まりたい好印象の宿である。
今回、塘路湖ではオーベルジュではなく、「ロッジ」と名乗っているあたりにもコンセプトが伺える。料金も前施設や虹別と較べて手ごろになっている。
それにしても他所でオーベルジュが成功したからと聞いて、同じものを作るというのは安易である。これではバブル期から90年代前半にかけて道内各地に出来た豪華公共の宿と掘削温泉のセットと変わらない。
オーベルジュと名乗らなくても、美味しい料理を提供する小規模宿は世界各地にある。英国式のマナーハウス、欧州各地にあるペンション(民宿)、スペイン式のオスタルやパラドールなど各国独自の宿スタイルが存在するのだ。少し頭を捻れば旧ピルカトウロも違ったことになっていたのでは?管理人のイメージではドイツ風ペンションの「ガストホフ」であるが。
先日、江差に出来たおこもり系宿記事でも触れたが、安易に流行に乗るのではなく、地域の特性・予算などから何が出来うるのか市場調査をちゃんとするべきであろう。三セク・民間を問わず道内にはかなりのオーベルジュが出来たが、現実と理想の間にかなりにギャップがあるように思える。
1986年、勝又シェフが箱根につくった最初のオーベルジュ「オー・ミラドー」は時代的背景もあり、画期的、羨望のレストランホテルであったが、20数年が経過し、オーベルジュそのものが過度期に来ているような気がする。
札幌市内ホテル、開業の延期や事業の白紙が相次ぐ
2009年05月27日掲 載
札幌市内でホテルの開業延期や建設計画の白紙撤回が相次いでいる。景気後退に伴いビジネス客や観光需要が冷え込む一方、すでに170棟近いホテルがひしめき合う市内では、開業しても収益確保が難しいためだ。6月には新たに2ホテルが開業し、宿泊料金の引き下げなどの集客競争も激しさを増しそうだ。(5/27付 日経新聞北海道版)
昨日のブログで札幌市内の新設ホテルの話題をお伝えしたが、開業が延期になっているススキノ地区のホテルなどについて、今朝の日経新聞が詳しく伝えている。やはり、客室供給過剰と金融危機の影響が大きいようである。以前、ウエスティンホテルが市内に開業する話があったがどうなっているのであろうか。
(以下、日経新聞記事から抜粋)
【ススキノ地区の中心部に今春、完成した中層のビル。1階でコンビニエンスストアが営業するのみで、フロアの大半は埋まっていない。このビルでビジネスホテルを計画していたルートインジャパン(東京・品川)は「開業時期は未定」と話す。同社は旭川市内で計画していたホテルも開業未定としている。
不動産ファンドのダヴィンチ・ホールディングスがやはりススキノ地区で今夏に予定していたホテルの開業もメドがたっていない。16階の建物自体はほぼ完成しているものの、「ホテルの運営事業者が見つからない」(地元関係者)もようだ。
不動産開発会社の価値開発と大和ハウス工業が狸小路商店街近くで建設を計画していたビジネスホテルも、現在は白紙となっている。
年間の観光客数が1400万人の札幌市は国内有数の観光地。出張などのビジネス客も多く、ホテル側には「魅力的なマーケット」(ダヴィンチ)だった。だが、昨秋以降の世界的な金融危機で宿泊需要が減退。当面はホテルを開業しても収益確保が難しいと判断し、延期などで観光客などの回復を待つ状況だ。
景気後退による開発主体の経営破綻が、開業に影響する例も出ている。昨年11月に会社更生法を申請した東京の建設会社、オリエンタル白石は札幌市内でのホテル建設を中断している。
ホテルチェーンのサンルート(東京・豊島)の運営で今秋には開業する予定だったが、「年末か年明けにずれ込む」(オリエンタル白石)見通しという。
札幌市内のホテルの客室数は約2万3000室に達する。すでに「供給過剰」との指摘もあり、観光シーズン以外の冬場の閑散期の値引き合戦も常態化している。開業延期などの動きの一方、不動産ファンドなどの資金流入で地価が比較的高かった時期に計画が進んだホテルの新規開業も、このところ市内で相次いでいる。】
メルキュール、京阪など札幌に新しいホテルが開業
2009年05月26日掲 載
6月から本格的な観光シーズンを迎える札幌だが、新たに二つのホテルが開業する。
まず、外資系アコーグループの「メルキュールホテル札幌」(札幌市中央区南4条西2丁目)が6月1日にオープンする。場所はススキノのど真ん中、36号線線沿いで、「エンペラー」があった場所で、隣が「第一ススキノグリーンホテル」である。メルキュールブランドの国内出店は銀座・成田に続いて3軒目であり、アコーグループの道内出店は、「ノボテル札幌」に続いて2軒目。外資系ホテルとしては、比較的廉価な中級ホテルである。
また、6月6日には「ホテル京阪札幌」(札幌市北区北6条西6丁目1番)がオープンする。京阪グループの「宿泊特化型ホテル」としては近畿圏外初の出店となる。ホテル京阪各店が、関西地区において、客室稼働率で、エリアトップ(ホテル協会加盟ホテル)を争っているが、知名度が低い北海道でどこまで支持を得られるか。これで札幌駅北口はホテル激戦地区となり、すでに価格競争が起きている。
参考までに6/8(月)宿泊でメルキュール、京阪両ホテルの最安値を調べてみた。ホテル公式サイト、じゃらん、楽天トラベルの3サイト比較で、メルキュールが8,500円(シングル)、京阪が「おけいはんスペシャル」と銘打ち4,800円で提供している。メルキュールはアコーグループサイトで、最安値宣言をしているが、今回、両ホテルとも公式サイト、ネット予約サイトとも価格は同一であった。
それにしてもアコーのサイトはワールドワイドの雛形をそのまま日本で使っているため、わかりづらく、時間もかかる。このwebサイトではきびしい。せめて独自ドメインの独立したホテルサイトを作ってもらいたい。
ススキノ(南5西5の13の1)のSEGAゲーセン跡地に建設中のホテルも6月オープンと聞いたが、全く情報が入ってこない。
鶴雅が支笏湖観光ホテル跡地に高級ホテルを開業
2009年05月15日掲 載
鶴雅グループの鶴雅観光開発(釧路市、大西雅之社長)が昨年購入した支笏湖温泉の旧「支笏湖観光ホテル」の改装工事が終了し、十五日に中長期の療養滞在向け高級リゾート「しこつ湖鶴雅リゾートスパ 水の謌(うた)」として新装オープンする。 (5/13付 道新)
「しこつ湖鶴雅リゾートスパ 水のうた」は鶴雅グループはじめての道央進出のやど。昨年3月、経営難だった支笏湖観光ホテルを買収し、「美と健康」をテーマにした滞在型高級ホテルを完成させた。
客室数は53で宿泊料は1万8千円から5万5千円。全室にマッサージチェアを導入し、本格的なスポーツジムやエステ施設、ミネラルウオーター約30種が楽しめるバーなどを整備するなど新しいコンセプトを導入している。
鶴雅グループは阿寒湖を拠点に営業拡大をしており、最近では網走湖やサロマ湖のホテルを買収、また、屈斜路湖畔にオーベルジュを開業させるなど積極展開をしている。 旅行会社や宿泊予約サイトでの評価も高く、各調査でも1位を獲得している。
オーナーの大西社長は北海道の”観光カリスマ”としても有名だが、念願だった道央エリアへの進出。支笏湖はロケーションやアクセスなど鶴雅の営業哲学に向いている場所だと思う。
鶴雅の道東での客単価は2万円を超えているが、このエリアでの業務拡大には限界がある。空港にも近く、道外客をターゲットに出来る支笏湖は魅力的だ。稼働率は期待できそうだが、連泊・滞在型客をどこまで獲得できるかがカギか。客層は違うが、同じ支笏湖の国民休暇村はバードウオッチングなど自然と親しみたい滞在型の客が多いと聞いたことがある。
それとひとつ気になったのは宿のネーミングだ。まず長すぎて抽象的過ぎる。最近のやど名の特長だが、管理人はシンプルで、普遍的なものの方が好きだ。また、支笏湖を「しこつ湖」と表記しているのも気になる。十分に認知されている地名なので安っぽくかんじてしまう。
先日、テレビのドキュメンタリー番組で鶴雅の特集を見た。なかなか緊張感のある職場であったが、大西社長が銀行出身のせいか、朝礼などの雰囲気が金融機関のようであった。完璧なおもてなしを求めるのはいいが、もう少し、おおらかさがあってもいいのではないかと思ったりした。
あの値段なら完璧さは求められるが、北海道らしいおおらかさと高品質感をいかにバランスを取っていくかが今後の北海道観光全般の課題かもしれ知れない。
【参考】「支笏湖の宿買収が続く、ターゲットは道外観光客か」(拙ブログ)
ビジネスホテルランキング1位に「スーパーホテル」、宿泊特化型が上位大半を占める
2009年04月01日掲 載
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1位となったスーパーホテル 写真は釧路駅前のスーパーホテル バスターミナルと兼用
オリコン・リサーチは先ごろ、過去3年以内にビジネスホテルに宿泊した全国の20歳以上の男女3066人を対象に調査を実施。「顧客満足度の高いビジネスホテルランキング」を発表した。 「コストパフォーマンス」「利便性の良さ」「客室の清潔度」「設備の充実度」「ベッドの快適さ」「予約の取りやすさ」など13項目を設定して質問した結果8つのホテルチェーンがランクインした。(3/26付 ZAKZAK)
■ユーザー満足度の高いビジネスホテルランキング(オリコン調査)
1.スーパーホテルチェーン
2.三井ガーデンホテル
3.東横イン
4.ホテルルートイン
5.アパホテル
6.ワシントンホテル
7.サンルートホテルチェーン
8.チサンホテルチェーン
■コストパフォーマンス
1.スーパーホテルチェーン
2.東横イン
3.三井ガーデンホテル
4.ホテルルートイン
5.アパホテル
■利便性のよさ
1.東横イン
2.ワシントンホテル
3.三井ガーデンホテル
4.スーパーホテルチェーン
5.アパホテル
この結果、皆さんどう見るであろう。ビジネスホテルの選択は何を求めて泊まるかによってかなり異なる。「寝床が確保できればいい」、「広めの客室にゆったりしたベッド」、「朝食は無料」、「駅前」、「ポイントが溜まりやすい」、「ブロードバンドやVODの充実」、「夕食が取れるところ」などいろいろあるが、「清潔」と「サービスのよさ」は必須条件か。
今回の総合ランキングを見ていると、寝床が確保できるだけでよく、あとは安く、朝食も無料がいいというコストパフォーマンス派はスーパーホテル、ルートイン、東横イン、アパホテルなどの宿泊特化型ホテルを選択しているのでは。少しゆとりがあった方がよく、夕食も取れるような滞在型出張派は、三井ガーデンホテル、ワシントンホテル、サンルートなどを選択していると思う。
それにしてもスーパーホテルの合理性は抜きん出ている。自動チェックイン精算機は当たり前として、連泊でもチェックアウトタイムを過ぎると一度、客室の外に出なくてならないなど徹底している。宿泊特化型ホテルはどこもコスト管理は徹底している。今回のランキングでドーミーインチェーン、リッチモンドホテル、東急インなどがランクされなかったのは意外だ。
最後に管理人の道内おススメのビジネスホテルチェーンを加えておく。
■総合(順位はなし)
★リッチモンドホテルチェーン(札幌2・帯広など) 客室水準が高い
★ドーミーイン(ラビスタ含む)(札幌2.・小樽・函館・釧路・北見・稚内・旭岳温泉)
合理的だが温泉付きも多く、アイデアがいい
★東急インチェーン(札幌・帯広・釧路・北見) サービスがよく食事が美味しい
★ホテルパコチェーン(道内主要都市) ビジネスマンご用達 温泉付きや直営居酒屋などある
★JR北海道グループ(札幌3・旭川・帯広・大沼など) どこも平均して水準が高い
★ワシントンホテルチェーン(札幌・旭川・帯広) 老舗ビジネスホテルの安心感 夕食も取れる
★法華クラブチェーン(函館・札幌) 経営が替わりリニューアル 浴場と朝食がいい
苗場プリとホテルパシフィック東京、電鉄系老舗ホテルの営業縮小と廃業 ホテルは生きものだ
2009年03月28日掲 載
湯沢町三国の苗場プリンスホテルは25日、効率的な営業展開をするため、これまでの通年営業を改め、冬と夏に重点を置いた季節営業に転換することを明らかにした。バブル崩壊後のスキー客などの減少と、昨秋以降の景気悪化が主な理由。(3/25付 毎日新聞)
京浜急行電鉄は3月25日、東京・品川駅前でグループ会社が運営するシティホテル「ホテルパシフィック東京」の営業を2010年9月末で休止すると発表した。設備や内装が老朽化しており、大規模な投資や長期間の改修工事が必要になるため、営業の維持を断念した。( 3/26日経BPネット)
西武グループ・ウインターリゾートのシンボルとも云える苗場プリンスホテルが通年営業からスキーシーズンと夏季の季節営業に変更された。1961年に開業したホテルは増築を重ね1300室を誇るマンモスリゾートホテルである。しかし、バブル期には年間300万人を越えた利用客も昨年は127万人まで減少、今年もユーミンのコンサートが行なわれたが、憧れの「Surf &Snow」の舞台も過去のものとなり、色褪せている(ユーミンファンには失礼だが苗プリとユーミンは同じ時代を生き、似た運命を辿っている気がする)。
もともとスキーシーズン以外は何もないところ。とりたてて涼しい訳ではなく、ゴルフコースも地形的に恵まれていない。バブル崩壊・スキー人口減少後、よくここまで通年営業を続けられたというのが率直な印象だ。”苗プリブランド”は今やブランドではなくなってしまった。
管理人が初めてスキーをしたのが小学校2年生の時、この苗場プリンスホテルであったので格別な思いがある。日本で最初にアルペンのワールドカップが開催されたのも苗場で、今はなき「ワールドカップロッジ」(プリンスホテルよりも安い)に泊まったこともある。昔の「JJ」で出てくるような憧れのお姉さんが泊まる苗場プリンスホテルに早く行けるようになりたいと思ったものだ。
ところが80年代中頃からはスキーブームでいっきに苗プリも大衆化。増築に増築を重ね、リフト2食付きのお手軽パック料金に代わり、そのブランドも色褪せた。管理人は苗場は避けるようになり、奥志賀高原ホテル、志賀高原ホテル、赤倉観光ホテル、草津のビレッジなどの老舗リゾートホテルに興味が移り、バブル期に入ると各地にゴージャスなリゾートが続々と登場。その頃になるとリゾートホテルは特殊なものでなくなり、同時に興味もなくなった。
かれこれ30年は行っていない苗場スキー場。筍山からの景色が雄大であった。規模は縮小してもスキーリゾートの伝統は守ってほしく、以前、ここで一夜を迎えたカップルにも戻ってきてほしいものだ。
もうひとつプリンスホテルが林立する東京・品川駅前にある京急系のホテルパシフィック東京が来年9月で営業を休止することになった。ホテルパシフィック東京は地上30階建て客室数954室の大型ホテル。1971年に高層ホテルの先駆けとして、京急電鉄が持つ約2万5000m2の敷地に開業したが最近は老朽化が目立っていた。
このホテルに関しては拙ブログでも紹介しているが、都内でもっとも利用しているホテルである。1月には久々宿泊をしたが老朽化は隠し切れなかった。ここの魅力は都内のホテルで現在唯一、芸能人のショーが楽しめる「ブルーパシフィック」があることだ。とても良心的なホテルなので残念である。西武村の中で孤軍奮闘していたホテルだが、こちらも時代の波であろう。
パシフィックに限らず、70年代に出来たようなシティホテルの維持・管理は難しい。建物だけではなく、顧客も齢を一緒に取ってしまうので、どうやって新陳代謝をしていくのか課題だ。
小樽グランドホテルが閉館、中心商業街の衰退がさらに進む
2009年01月17日掲 載
小樽市稲穂1のシティーホテル「小樽グランドホテル」(竹内恒之社長、100室)は、経営不振のため2月15日で閉館することを決めた。従業員120人は同日付で全員解雇される。05年10月まで同じビルで営業していた丸井今井小樽店とともに、中心市街地のシンボル的存在だった。(1/16付 毎日新聞北海道版)
グランドホテルは稲穂アーケード商店街にあり、地域のコンベンション的な役割をしていた。印象で云うと宿泊よりは飲食・宴会のイメージが強く、観光需要よりは地元志向が強かったような気がする。周辺にはオーセントホテル、また運河方面にも何軒か新しいホテルが誕生し、宿泊施設としての個性がなかったグランドホテルは宴会需要の減少もあり、赤字であったようだ。
また、運河方面には系列のレトロホテル「小樽グランドホテルクラシック」もあるが、同時に閉館することになった。
ホテルは稲穂地区再開発事業として1990年、丸井今井小樽店と同時に開業。丸井今井の方は一昨年閉店となっていたが、その跡地に「おたるサンモール・ネオ」が入居。しかし、こちらも3月で閉鎖になることが決まり、小樽中心街の衰退が加速するのではという危惧が高まる。
管理人は小樽は大好きな街。特にグランドホテルがある商店街付近を歩くのは好きだが、買い物客の多くは高齢者で、人通りも疎ら。運河方面は通年賑わっているが、中心商業地域の衰退が目立つ。観光客の入込みも頭打ちであり、打開策を練っているが、まだ効果として現われていない。
また、小樽市は人口減少と高齢化率の増加に悩まされている。空き家も目立つ。札幌からJRで40分弱、首都圏の感覚でいえば都心から横浜あたりの距離であり、通勤にもちょうどいい。それも海を見ながら座っていけるのだから憧れるが。以前から住んでみたい小樽である。
多くが日帰りで通過型の小樽だが、是非1泊してもらいたい場所だ。
【参考】小樽グランドホテル公式サイト
「人気温泉旅館ホテル250選」が発表、登場する北海道の宿をどう評価するか
2009年01月04日掲 載
旅行業界紙「観光経済新聞」が主催する「2008年人気温泉旅館ホテル250選」が昨年暮れに発表された。専用投票ハガキを全国の旅行会社社員など旅のプロたちに配布して実施するもので1年に1回行われる。また、250選に通算5回以上入選し、かつ08年度250選に入った宿が、08年度「5つ星の宿」となる。
道内から「250選」に選ばれた宿は以下の通りである。初登場は「サロマ湖 ホテルサロマ湖鶴雅リゾート」、ウトロの「ホテル知床」、「望楼NOGUCHI登別」。また、登別の「花ゆら」と「定山渓ビューホテル」が新たに5つ星の宿となった。
あくまでも「プロ向け」のアンケートなので利用者の評価とは異なるところ。JTBの利用者宿泊アンケートと概ね登場している宿が同じなので旅行会社の尺度で考えて、評価の高いところとなる。道内では鶴雅グループ、野口観光、カラカミをはじめ、大手や業界のプロが中心に名を連ねている。
【250選の宿】
阿寒湖 あかん遊久の里鶴雅
同・鄙の座
サロマ湖 ホテルサロマ湖鶴雅リゾート
知床ウトロ 知床第一ホテル
知床グランドホテル北こぶし
ホテル知床
養老牛 湯宿だいいち
十勝川 十勝川温泉第一ホテル豊洲亭
同三余庵
観月苑
層雲峡 ホテル大雪
洞爺湖 ザ・ウィンザーホテル洞爺
丸駒 丸駒温泉旅館
朝里川 蔵群
登別 第一滝本館
祝いの宿登別グランドホテル
登別温泉観光ホテル滝乃家
旅亭花ゆら
望楼NOGUCHI登別
定山渓 ホテル鹿の湯
定山渓ビューホテル
定山渓第一寶亭留 翠山亭
ぬくもりの宿ふる川
湯の川 竹葉新葉亭
湯の川プリンスホテル渚亭
湯の川観光ホテル
平成館しおさい亭
想い出づくりの宿飛天
【五つ星の宿】
阿寒湖温泉 あかん遊久の里 鶴雅
阿寒湖温泉 あかん鶴雅別荘 鄙の座
ウトロ温泉 知床グランドホテル北こぶし
ウトロ温泉 知床第一ホテル
定山渓温泉 ホテル鹿の湯
定山渓温泉 ぬくもりの宿ふる川
定山渓温泉 定山渓第一寶亭留 翠山亭
登別温泉 祝いの宿 登別グランドホテル
登別温泉 第一滝本館
層雲峡温泉 ホテル大雪
十勝川温泉 十勝川温泉第一ホテル豊洲亭
十勝川温泉 三余庵
湯の川温泉 湯の川プリンスホテル渚亭
湯の川温泉 花びしホテル
【参考】「2008年度人気温泉旅館ホテル250選」公式サイト
狸小路にHIS系の「ウォーターマークホテル札幌」開業、市場過熱気味だが狙いは豪州人?
2008年12月23日掲 載
札幌市内でホテルの開業、建設ラッシュが続いている。道内随一の観光客数や出張需要の取り込みを狙うが、市内の客室数は「すでに供給過剰」(地元ホテル)との指摘も。閑散期の値引き合戦も常態化し、消耗戦の様相を一段と強めている。旅行代理店大手エイチ・アイ・エス子会社のウォーターマークホテル・ジャパン(東京・新宿)は19日、札幌・狸小路商店街内に客室デザインにこだわったホテルを開業した。(12/20付 日経北海道版)
札幌のホテル建設ラッシュが止まらない。来年度にはこの他にも「メルキュール」、「ウエスティン」、「ホテル京阪」など千室以上増える見込みだ。先日、札幌に4泊したが、どこも閑散としていた。12月というせいもあるが、平日だけではなく、土曜も極端に少なく、これほど空いていたのは初めてのことである。
札幌のホテルの埋まり方は観光地型に近い。6月~10月の観光シーズンとイベント時期に集中し、それも週末型というのが特徴である。同じホテル・客室でも時期によって料金が3倍、4倍になるのも珍しくない。変動はあるが、充分需要があるということであろうが、そう云われてからも3,4年が経過している。ホテルが増えるということはダブついた不動産物件が多い証拠で、土地も安い証し。現在の札幌の経済状況をあらわしているが、ホテルが増えるのは好ましい現象ではないのだ。
ウォーター・マークホテルは一昨年、ニセコの中古コンドミニアムマンションを取得し、同時のニセコモイワスキー場の経営権も手に入れたが、昨シーズンは営業しなかったのではないか。その後、どうなったかはしらないが、札幌の新しいホテルも豪州人集客ターゲットのひとつにしているようである。円高で豪州人がダメならHISの国内ツアーに組み込むか。
【参考」「ウォーターマークホテル札幌」公式HP
ウォーターマークホテルに関する過去のブログ
ヒルトン小樽が売却、外資の転売続くが顧客無視では
2008年12月02日掲 載
シンガポールに拠点を置く高級ホテルチェーンのパークホテルグループ(アレン・ロー代表)は一日、小樽市築港の大型複合商業施設ウイングベイ小樽のホテル「ヒルトン小樽」を買収したと発表した。当面は「ヒルトン」のまま営業を続け、来年一月から「グランドパーク小樽」と名称変更する。パーク社は日本初進出。(12/2付 道新*リンクなし)
ヒルトン小樽はこれで2度目の経営母体変更である(マイカル小樽の倒産により2005年外資のイシン・ホテルズが買収)。今回はヒルトンブランドが外され、「グランドパーク小樽」となる。グランドホテルとパークホテルが合体したような、どこにでもありそうな面白みのない名称である。
シンガポールに拠点を置く「パークホテルグループ」は初めて聞いた名前だが、イシンが買収した際の9億円をかなり上回る金額で取得したというからかなり高価な買い物である。
最近、北海道でも外資に転売されたホテルが増えた。特に札幌市内はこの3,4年で10ヶ所以上の外資系ホテルができ、来年には「メルキュール」や「ウエスティン」も進出する。
果たして経営母体が外資に変わり、ホテルは以前よりいいものに変わっているであろうか。管理人の答えは「No」である。ビジネス系を除き、Gホテル、Pホテル、Nテル(旧H・A)などどれもがクオリティが低下している。特に老舗のGとPには泊る気がなくなった。最近どうなったか知らないが、中身は顧客無視の勝手な変更であり、値段だけが上がっている。
最近、都内でも外資系ホテルの退潮が叫ばれている。そうであろう。一期生と云われた「フォーシーズン東京」や「ウエスティン東京」、「パークハイアット」の頃までは良かったが、六本木ヒルズにできた頃から様相が変わってきてしまった。高価で手軽に利用できるものでなくなり、そういったホテルとは疎遠となった。麻生首相がオークラのバーがお気に入りのようだが、間違いなくそちらの方が心地よいはずだ。
横道に逸れたが、転売目的のホテル購入(外資の大半は不動産物件という概念なので仕方ないが)、既存の顧客を無視するような営業方針、安易な値上げ、従業員の理不尽な首切り・・・・これだけはやめてもらいたいものだ。「ヒルトン小樽」のラウンジバーから見る海は素晴らしい。安らげるホテルにしてもらいたい。
老朽化激しい「ひらたない荘」を解体新築(八雲町・熊石)
2008年10月10日掲 載
温泉ホテル八雲遊楽亭(八雲町浜松152、黒島竹満社長)は、八雲町から移譲を受ける、国民宿舎ひらたない荘を解体し、跡地に温泉宿泊施設を新築する。町が実施した公募プロポーザルで、同社を事業者に特定。11月中にも現施設を無償譲渡する。(10/2付 北海道建設新聞)
八雲町(旧・熊石町)にある町営国民宿舎「ひらない荘」が遂に解体・新築されることになった。キャンプ地で有名な「熊石自然休養村」内にあり、町営温浴施設「あわびの湯」を併設する。現施設は1972年建設で、相当にガタが来ている。また客室も狭く(4畳半の部屋もある)、勿論、室内には洗面施設やトイレはなく、ホーロー流し台に肩を寄せ合って歯を磨く。
実は管理人、熊石町の仕事に携わっていた時、ひらたない荘の民営化プロジェクトに顔を突っ込んでいた。おもに施設面・サービス部分での事業計画を行っていたが、運営委託寸前の段階で諸般の事情があり、話が頓挫した。
当時、帳簿を見せてもらったが、人件費や食材・備品納入等の異常な高さに驚いたことがある。客室稼働率も相当低い。あまりくわしいことは書けないが、コスト意識に欠如する公営の宿の実態を見てしまった。
その後、八雲町と合併となり、暫くなりを潜めていたが、八雲遊楽亭が指定管理者になることになった。遊楽亭は八雲でいちばん規模の大きい温泉ホテルであり、地元の有力土木事業者が運営、以前からひらたない荘に興味を示していた。
八雲町は知る人ぞ知る湯どころだ。八雲側には銀婚湯温泉、上の湯温泉、桜野温泉、鉛川温泉、浜松温泉、熊石側にはひらたない温泉、見市温泉、熊の湯と秘湯ムードがあることろが多く、泉質もいい。
ひらたない荘に関して言うと、秘湯ムードはなく、温泉は町営の「あわびの湯」を借用、食事やサービスについてはここでは触れまい。
是非、生まれ変わって、満足できる「ひらたない荘」になることを期待する。
北見東急インが閉鎖、泊・食・宴型のビジネスホテルは時代遅れか
2008年10月02日掲 載
全国にホテルを展開する東急ホテルズ(東京、犬飼徳比児(よしひこ)社長)は一日までに、100%子会社の北見東急イン(小林秀樹社長)を閉鎖する方針を固めた。北見市内でのビジネスホテルの競争激化などを受けて、事業継続を断念したとみられる。(10/2付 道新*リンクなし)
管理人は6月に北見東急インのレストラン「シャングリラ」で食事をしている。道内の東急インの飲食は趣向を凝らしているが、ここで食べた「北見玉ねぎカレー」は美味だった。しかし、ホテルが入居する建物から「きたみ東急デパート」が昨年11月に撤退。その後、市へ無償譲渡され、市役所機能の一部が入居していた。閑散としており、最初はホテルも閉まっているのではないかと思ったほどだ。
北見駅周辺は宿泊特化型ホテルの進出が相次いでいる。市内の客室数は既に3千室を越えているらしいが、出張需要が高く、土地も安い北見は釧路などど共にターゲットにされている。
東急インチェーンは1973年に創業。シティホテルとビジネスホテルの中間的位置付けであり、宿泊・飲料・宴会というホテルの3機能が備えられいる。それまで高級なイメージであったホテルを大衆化し、且つクオリティが低かったビジネスホテルに市民権を与えた貢献度は高い。道内では北見のほか、札幌・帯広・釧路にあり、かつて旭川にもあった。道内の東急インには相当回数お世話になっているが、最近は建物の老朽化や利用者の減少などが気になっていたところだ。
実は3日前に釧路東急インの「シャングリラ」で夕食を取った。釧路では繁華街に出ない時は他所のホテルに泊まっていてもここで食事をすることが多い。中心街が衰退した釧路では食の選択肢が少ないせいもあるが、間違いないのでここに入る。しかし、最近は泊まらなくなってしまっている。2日前は札幌東急インへ出かけたが、夕方にも関わらずロビーの人は少なく、「ススキノでの待合わせは東急イン」も過去のものになってしまうかもしれない。
東横インやルートイン、スーパーホテルのような宿泊特化型ホテルの台頭は、シティホテルとしての機能を持つビジネスホテル(ワシントンHやサンルートなどもその類)から客を奪ってしまった。宿泊特化型ホテルは飲食や宴会機能を持たないので、人件費もかからずえらく合理的に出来ている。そういう意味では東急インのようなビジネスモデルは時代遅れかもしれない。
東急インのホテルのよさは、宿泊客だけでなかく、地域の人が宴会や食事で利用できることである。地域に根付いていたともいえる。こういったホテルが消えていくのは地域の衰退にもつながる。残念なことである。
カラカミの阿寒ビューホテルが閉館、マスプロ型ホテルは終焉か
2008年09月27日掲 載
観光ホテルチェーン道内大手のカラカミ観光は二十二日、釧路市阿寒町阿寒湖温泉の観光ホテル「阿寒ビューホテル」(二百十七室)を、売り上げ不振のため十月二十日で閉館すると発表した。正社員二十四人の雇用を継続するが、パートや契約社員計二十四人については未定という。 (9/23付 道新*リンクなし)
CMで御馴染みの阿寒ビューホテルが閉館するとは驚きである。カラカミ観光は阿寒湖にニュー阿寒ホテル、ホテルエメラルドをあわせ3館を営業しているが、阿寒湖のホテルの不振がカラカミ観光全体の売上げを落としているようだ。カラカミのマスプロ的なビジネスモデルは、前時代的であるが、それでも大量の広告宣伝で道内で知らない者はおらず、いろいろな意味で北海道観光の象徴といえよう。
管理人はたまたま27日(土)、阿寒湖の温泉街を通ったが、閑散としていた。最近の阿寒湖はホテル単位ではなく、地域(温泉街)単位で売り出そうと鶴雅の大西氏などが中心となり、新たな企画を打ち出しているが、それも危機感を感じているからであろう。カラカミ系のホテルは既に時代に乗り遅れており、大型レジャーセンター型のホテルが生き残っていくのは厳しい。どこを目指していくのであろうか。
旅館へのネット予約率は平均9%、この数字どうみるか
2008年08月05日掲 載
インターネットの存在感がますます増している。コンサルタントのリョケンはこのほど、全国の旅館を対象に、ネット予約に関するアンケート調査を実施した。それによると、宿泊客全体に占める宿泊予約サイトからの予約の割合は平均9%、自館ホームページからの予約の割合は平均5%──にのぼることなどが分かった。(8/2付 観光経済新聞)
この数字、多いと見るか少ないと見るか。管理人は「まだそんなもの?」というのが正直な感想である。ネットエージェントと自前サイトを合わせても平均15%に達していないので、あとの8割以上がどういう手段なのか興味がある。
宿泊予約サイト別でみると、「じゃらんnet」が最も多く、回答旅館の98.3%が登録している。3年前の同調査に比べて14.4ポイント増えた。以下、「楽天トラベル」81.7%、「JTB」75.0%、「宿ぷらざ」66.7%、「るるぶトラベル」63.3%、「ステイプラス」50.0%、「ぐるなびトラベル」46.7%、「knt!」41.7%──など。1軒あたりの宿泊予約サイト登録数は平均7サイトとなった。
札幌にウェスティンホテル、初めての本格高級ホテル誕生か
2008年07月29日掲 載
三井不動産が札幌市中央区北二西四で今秋着工する札幌三井ビルディング(地上三十六階、地下四階)に、外資系高級ホテルの「ウェスティン」が進出する方向で調整が進んでいることが二十五日明らかになった。三井不動産とホテルを運営するスターウッド・ホテルズ・アンド・リゾート・ワールドワイドが交渉しており、年内にも合意する見通し。 (7/26付 北海道新聞)
ウェスティンは、本社をニューヨークに置くスターウッドグループが運営する高級ホテル。札幌三井ビルはJRタワーを抜いて、道内一の高層ビルとなるが、ホテルはオフィス階の上の上層階に入る。札幌市内の外資系ホテルはルネッサンス、ノボテル、シェラトン、ラマダなど増えており、来年には旧青木ビル跡地にメルキュールが入る予定だ。
外資系ホテル=高価格というイメージであるが、札幌の場合、超高級化路線の外資系ホテルは少なく、JRタワー日航やモントレ・エーデルホフ、クラビー、クロスホテルなどの新興国内組の方が宿泊料が高かったりする。また、外資系といってもかなり内容的には落ちるホテルも存在する。
管理人は高級外資系ホテルに泊まることなどないが、ウエスティンは仕事の関係で恵比寿と梅田に泊まったことがあり、どちらも印象はよい。札幌でリッツカールトンやマンダリンのような超高級路線は難ししいであろうが、ウエスティンクラスであれば市場はあるとみる。
センチュリーロイヤルがリニューアル、応援したい地場企業とホテル
2008年07月16日掲 載
札幌国際観光(札幌)は、JR札幌駅前で運営するセンチュリーロイヤルホテル(札幌市中央区北五西五、三百室)の営業力強化に本腰を入れる。民事再生法の適用を申請してから八月で一年。約三億円でロビーやフロントなどを改装、来年には新卒採用も再開するなど、一九七三年に開業した老舗ホテルの復活を期す。(7/16付北海道新聞)
6月末で姉妹ホテルであった札幌ロイヤルホテルが閉鎖された。大好きなホテルなので残念な知らせであったが、ゴルフ場経営の恵庭開発の支援により、札幌国際観光は再生手続きを終了した。センチュリーロイヤルホテルは、札幌駅周辺が開発される前は唯一、地下道から濡れずにチェックインできるホテルとして優位性があった。バスルームのテレビや有線放送完備(ロイヤルホテルも同様)などが新鮮であったが、 ホテルの老朽化と共に次第に輝きを失った。
昭和の面影を残す展望回転レストランに地ビールレストラン、エスポのサウナなどよく利用させてもらったが、残るは階上レストランの「ロンド」だけになってしまった。
札幌の飲食店を訪ねるとロイヤルホテル出身という料理人に何人が出会っている。そのどれもが良質な店で札幌国際観光は三井観光開発と共に札幌のホスピタリティ向上に貢献してきた企業と評価したい。外資資本が入らなかったのは不幸中の幸いだったかもしれない。
管理人はホテルを予約する際、できるだけ地場資本のホテルに泊まるよう心掛けている。「地場」と「外部」の判断基準は難しいところだが、昔からある地域の老舗のようなところを選んでいる。地場企業を応援したいささやかな抵抗でもあるが、資本力のない地場資本シティホテルは設備の陳腐化が進んでいるところが多く、辛いところだ。
話が変わるが、北広島プリンスホテルが㈱アンビックスに買収され北広島クラッセホテルとして生まれ変わったが、8月4日、北広島温泉「楓楓」(ふうふう)が開業する。料金は600円と安めの設定。アンビックスは公共の宿の運営委託などをやっているが、商売のうまい会社だ。
道内宿、ターゲットは富裕層だけではない 堅実性も必要では
2008年07月14日掲 載
道内ホテル業界で、料金は高めだが、設備や食事、サービスにこだわった高級施設が健闘を見せている。宿泊客数が伸び悩む道内で、低価格プランに走りがちな既存施設とは一線を画し、富裕層や個人客の支持を得る。洞爺湖サミット(主要国首脳会議)の効果で来道者の増加が期待される中、多様な旅行ニーズの受け皿として、停滞する北海道観光に変化をもたらす可能性を秘める。 (7/12付け日経)
富裕層ターゲットが言われるようになって既に2,3年が経過する。宿泊予約サイトの「一休トラベル」の成功、平均単価3万円程度の宿に根強い支持があることから道内でも「差別化」を図るとということで高級宿が登場するようになった。
鶴雅グループ、第一寶亭留(ほてる)系列、野口観光の望雲などこのところ高価格帯の宿が増えている。平均単価が3万円以上あれば客室数を減らしてもかなりの利益率があるはずだ。
それはそれで時代の流れであるが、北海道の場合、中間価格帯、たとえば1万2千円から1万5千円クラスのいい宿が少ない。特に小規模の個人宿が少なく、層の薄さをかんじてしまう。たとえば八雲町・落部にある銀婚湯などは道内で数少ない、その価格帯の人気個人宿であるが、このレベルの宿は本州ではざらである。北海道では多少の高級感があり、そこそこの価格で、こじんまりとした宿がえらく少ないのだ。
本州での高級化路線は個人宿の方が占めるウエイトが大きいが、道内では相変わらずチェーンホテル系が占める割合の方が大きい。これでは大手が客単価を上げたに過ぎず、団体客から個人客へシフトといってもエージェント中心で成り立つこれまでの構造とあまり変わらないのではないか。
1泊3万円の宿もいいが、1万2千円~1万5千円程度の宿の充実の方が底上げにつながると信じる。3万円の宿は特別な日しか一般庶民は行けないが、1万2千円であれば違う。実態が掴めない富裕層と称するものをターゲットにするのもいいが、もう少し堅実に中間層を狙えないものか。道内宿泊施設のレベルアップには、中間価格帯の宿の充実、特に個人宿の高品質化が不可欠である。
ホテル競争激化の駅前で安心して泊まれる釧路ロイヤルイン(最近泊まった宿)
2008年07月10日掲 載
この2年間で駅前周辺に4,5軒のホテルが建ち、競争激化が進む釧路市内ホテル事情。先日、拙ブログでもこのあたりの事情は書いたが、釧路川沿いにあった昭和天皇も泊まった老舗・パシフィックホテルは無残にもベニ板で入口が封鎖されていた。
今回お世話になった釧路ロイヤルインはかれこれ7,8回は泊まっており、前身の釧路東映ホテル時代を含めると30泊以上はしていると思う。最近、人気のリッチモンドホテルのノウハウが入っているらしいが、資本関係はないようで地場ホテルといってよいであろう。
釧路は昨年オープンしたMOO横にあるホテルラビスタ釧路川が、天然温泉と客室グレードの高さでNO.1といっていい存在になってしまったがアクセスが中途半端である。荷物がなければ歩くが、タクシーだとワンメーターで、営業で苦しむ釧路の運転手さんはいい顔をしない人が多い。今回はJR利用であったので慣れ親しんだロイヤルインにした。
客室は写真を見ての通り、狭いが目の前が釧路駅と線路なので鉄ちゃんにはいいかもしれない(駅前や和商向きなどいろいろあり)。ユニットバス・トイレなどは東映時代からのものを引き継いでいるが、客室は空気清浄機、加湿器、液晶TVが兼ね備えられ、有線LAN対応も当然である(PC貸出しあり)。
オープン時から朝食無料であったが、焼きたてパンのほかサラダや素麺など以前よりメニューが豊富で、手作りのところが好感持てる。東映時代はバーと鉄板焼きレストランがあり、昼・夜と食事が出来たが、現在釧路駅周辺の衰退化が急速に進んでおり、食事ができる店が少なくなった。夜、レストランか和食系居酒屋を復活させれば需要があると思うが。
今回料金は5600円(無料朝食付き)。以前より安くなっており、価格競争に巻き込まれているせいか。500円だった駐車場も無料になっていた。(7/1宿泊)
管理人もできるだけ地場経営のホテルに今後も泊まりたいと思う。
【参考】釧路ロイヤルイン公式HP
【参考】拙ブログ 「飽和状態の釧路市のホテル、地方都市の駅前はどうなってしまうのか」
閉鎖された釧路パシフィックホテル 痛々しい・・・
若者が旅をしない今、これからのユースホステルは 屈斜路原野ユースゲストハウス
2008年07月09日掲 載
最近、若者の旅離れというテーマで何度かブログを書いた。旅離れによる被害を蒙っているものの代表としてユースホステルがある。70年代から80年代にかけて若者の宿の定番として全盛を迎えたユースホステルだが、その後は雪崩式にホステルと会員の減少が続いている。
北海道を例に取ると1989年は81ヶ所あった施設が今年度は48ヶ所までに減っている。また、会員も3分の一程度になっており、大変厳しい状況が続いている。ユースホステル利用者減の傾向は、若者が旅をしなくなったここ10年というよりはバブルが始まる80年代後半からはじまっている。
その背景には、旅行スタイルの多様化など理由はいくつかあるが、ユース=規則が厳しく自由がない・個室ではない・夜のミーティングがウザイいなど時代と合わなくしまったこともあるが、むしろユースに対するそういったイメージが先入観となり、利用しずらいもの、旅の選択肢から除外されてしまったことも大きいと思う。実はユースもその間、改善・進化しており、普通の宿と変わらなくなっているのだが、そのあたりのPRがされていなかったのも問題である。
今回、16年ぶりにユースホステルに泊まった。お世話になった屈斜路原野ユースゲストハウスは初めてたが、オーナーの奥様からユースの活性化方法などについてのご質問や現況報告をいただき、メール交換をしていた関係だ。
場所は国道243号線を美幌峠方面からは約20分(20km)、弟子屈方面から約15分(15km)のところにあり、屈斜路湖の南端、243号線から少し入った山側のだだっ広い畑の中にぽつんと立っている。丘陵地帯に教会のようなウッディな建物で、建築物としては目をひくものである。また、丘陵地帯に立地しているので屈斜路湖の一部を眺めることができて気持ちいい環境だ。
館内は2階建吹き抜けとなっている。客室は2階にありロフト形式、一室3人まで収容できる。トイレはないが大きめな洗面台が付いている。また、お風呂は天然温泉で源泉掛け流し、浴槽は小ぶりで、湯量はそれほど多くないが、ユースで温泉が楽しめるのだから十分であろう。管理人としては周囲に障害物がなく、自然環境が素晴らしいので丸太の露天風呂などあったら人気が出ると思った。
驚いたのは食事である。席に着くと旅館ばりに今日のお品書きがセットされている。懐石とまではいかないが、出来立ての料理が一品一品供されていく。オーナーは大阪の八尾市出身の方だが、和食の調理人だったので、食事には力を入れられている。また、別料金でエゾ鹿料理もある。量的にはもう少しあっていい気がしたが、バランスはいい。また、グラスワインが美味しく、一杯300円はお値打ちだ。食事をしている限り、とてもユースに居るとは思えない。
昔はミーティングといった夕食後の交流会のような時間帯があるが、今はフリーでコーヒー&パブタイムになっている。奥様が手作りの菓子を出してくれる。その間、地元産のアイスクリームの販売などもあり、なかなか商売熱心だ。当日は日曜にも関わらず満室、20人程度いた宿泊客の内、10人程度が席に着いた。
各地から来られていたが、皆さん意外にも北海道旅行に関してはビギナーの方が多かった。これほど旅行情報がある時代にも関わらずアバウトなガイドブック一冊程度で旅している人が目立つ。皆さん、メジャーな観光地の情報しかなく、このあたりも北海道の情報一極集中型観光の課題をかんじた。
また、最近話題となるユースの高齢化であるが、当夜の平均年齢は50才といったところか。やはり、若い時にユース旅をした人、ハーレーで道内をまわっている中高年ライダーグループなどユース全盛期を知っている人が多い。もっとも若手で30才。昔ならかなり高齢の部類の旅行者である。
屈斜路原野ユースゲストハウスは体験型ツアーの紹介(夜は自前の屈斜路湖露天風呂ツアーあり)、エゾ鹿料理のランチ営業など大変営業努力をされているのが伺えた。オーナーご夫妻は地域との連携など観光活性にも熱心に取り組まれている。ユースには変わりないが、旅館やホテルに泊まった時と同じ快適度で過ごせるようなホスピタリティを提供している印象を受けた。
全館無線LAN対応、食堂にもフリーPCがあって重宝、ノートPCのレンタルもあるので大変便利である。苦戦が続くユース業界であるが、現代の利用者の視点に合わせて頑張っているホステルである。若者の呼び戻しには時間がかかるかもしれないが、大人をターゲットに十分やってゆける印象を受けた。
最後にユースはいろいろな人に出合い、情報交換ができる場であるとあらためて思った。最近旅先でもナマで会話をする機会が減っているので貴重である。若者にはオススメだと思うが。
管理人は半分仕事で行ったが、楽しい時間を他の利用者と共有することができた。夕食でグラスワイン2杯とビール、トークタイムでも缶ビールを2缶呑んだが、酒を供する人は30才の彼のみ。ユースの客は酒はあまり呑まないのか・・・・・
大変、いろいろな勉強をさせていただき、楽しませてもらった。山本ご夫妻、お世話になりました。
6/30宿泊 1泊2食付7,400円(ユース非会員料金)
【参考】屈斜路原野ユースゲストハウス公式HP
【参考】日本ユースホステル協会公式HP
鶴雅グループが屈斜路湖でオーベルジュを開業
2008年06月26日掲 載
道内で観光ホテルを展開する鶴雅グループ(釧路市)は二十八日、宿泊設備を備えたレストラン「ナチュラルオーベルジュ ソラ」を釧路管内弟子屈町の屈斜路湖畔に開設する。道内の観光ホテル大手がオーベルジュを開設するのは初めて。(6/26北海道新聞)
レストランは宿泊者以外も利用でき、昼食は2,625円から、夕食は8,400円から。宿泊は一室(定員6人)31,500円(ルームチャージ)。
最近、道内でオーベルジュが増えている。先日、増毛町にオテル三国プロデュースによる「オーベルジュましけ」がオープンした。JTBの宿泊大賞を受賞して躍進著しい鶴雅グループだが、道東観光の新たな拠点として設けたのであろう。ターゲットは道外個人観光客と札幌エリアのアンテナが高い層か。
今回、オープンする屈斜路湖畔にはオーベルジュではないが、レストランホテルがあった記憶がある。管理人は大好きなエリアであるが、隣接する川湯温泉を含めて地味な印象で、宿の代替わりも目立つ。
また、道東のオーベルジュとしては釧路湿原・塘路湖にある「オーベルジュ ピルカトウロ」があるが現在休業中。同じ標茶町・虹別にある英国風オーベルジュの「ヘイゼルグラウスマナー」は頑張っているようだが、清里にあったポリーニャ(素晴らしい建築物であった)は、廃業して今は知床第一ホテル系の「ホテル清さと」になるなど個人客相手のオーベルはなかなか厳しいようだ。
「あかん・鶴雅別荘鄙の座」がJTBの大賞を受賞
2008年06月06日掲 載
JTBは四日、同社協定旅館ホテル連盟の総会を東京都内で開き、二〇〇七年度サービス最優秀旅館・ホテルを表彰した。小規模部門のトップには鶴雅グループ(釧路)が運営する「あかん鶴雅別荘鄙(ひな)の座」(釧路市阿寒町)が輝いた。 (6/5道新)
北海道を代表する温泉旅館・ホテルとなった鶴雅が受賞をした。鶴雅の躍進はこのところ際立っているが、これまでの北海道観光の問題点であったマス・ツーリズムからの脱却、旅行会社のいいなりの低価格販売をしない、地域との共生といった部分に力を注いだ。鶴雅グループのHPを見ると大西社長の戦略が紹介されている。
経営戦略1 競争しない個性を持つこと (1)個人化に向けた設備投資の加速(2)新コンセプト旅館「鄙の座」による品質の追及
経営戦略2 システムとしての顧客満足づくり(1)IT活用による「私だけのサービス」の推進(2)インターネットによる顧客情報の収集と差別化
経営戦略3 100年ブランドの創造(1)環境対策の強化(ISO14001)とメッセージの発信(2)地域活性化(阿寒湖温泉再生プラン2010)への貢献
非常に志が高く、「観光カリスマ」などど呼ばれているが、正直、価格設定は高いと思う。大西社長を見て思い出すのは、星野リゾートの星野社長であるが、大西社長にはほどほどのドラスティックさで、地域に根付き、共生・貢献できる観光モデルを作ってもらいたいと思う。
【参考】鶴雅グループ 公式ホームページ
老舗の札幌ロイヤルホテルが閉館
2008年06月05日掲 載
札幌国際観光(札幌)の運営する札幌ロイヤルホテル(札幌市中央区南七東一、八十五室)が六月末で閉館することが四日、明らかになった。婚礼や宴会などの不振で赤字運営が続いているため。同ホテルは一九六四年開業の札幌で二番目に古いシティーホテル。(6/5道新)
札幌ロイヤルホテルには実は先週の木、金と宿泊する予定であった。再開後、初の宿泊であったので楽しみにしていたが、出張が急にキャンセルになってしまった。本当に残念である。
ホテルを運営する札幌国際観光は、ゴルフ場を経営する恵庭観光開発㈱の支援を受けて、老舗の再開にこぎつけたが、再開後も主力の宴会で客足が戻らなかった。道新記事によると休館中に収益性の高い婚礼や宴会の予約をすべてキャンセルした影響で売り上げが回復せず、赤字運営が続いていたとある。
閉館後の土地は売却される予定で、札幌駅前にあるセンチュリーロイヤルホテルはこのまま営業を続ける。先日のブログでも地場ビジネスホテルの苦戦について触れたが、シティホテルでも例外ではない。
【参考】札幌ロイヤルホテル 公式HP
【参考】過去のブログ 「札幌ロイヤルホテルが民事再生を申請、老舗のいいホテルなので残念」
【参考】過去のブログ「お気に入り札幌ロイヤルホテルが営業を再開」
ニセコ東山プリンスがヒルトンホテルとして7月にオープン
2008年05月28日掲 載
米ホテルチェーン大手のヒルトン・ホテルズは二十二日、後志管内ニセコ町のヒルトンニセコビレッジ(旧ニセコ東山プリンスホテル)を七月一日に開業させると発表した。数億円をかけて館内を改装し、エステ施設などを新設。通年型の国際リゾートを目指す。(5/23付け北海道新聞)北海道にヒルトン・ブランド初登場である。東山はヒラフとアンヌプリに挟まれたエリアを80年代中頃に開発、スキーゲレンデとしてはかなり無理して造った感があるが上部で2スキー場と連絡している。ゴルフコース、温泉もあり(泉質はいい)、リゾートとしての条件は最低限、充たしている。
あとは、大衆的なプリンスからヒルトンに代わり、如何に高級感を出すことが出来るか。ターゲットは海外であろうが、集客力が問われる。
【参考】ヒルトンニセコの公式サイト
公共の宿、ただ売ればいいというもんじゃない
2008年05月12日掲 載
先日の本ブログで上川支庁にあった公共の宿K(道関連の施設)が、民間のM(温泉ホテルを複数展開)へ売却されたことを書いた。
実は、このニュースに関して投稿があった。この施設は、Mに超破格(40万円~80万円)で売却されたという。 数百万円の重機なども含めた売却価格のようで、競売にもかけられず非公開のうちに売却されたいう情報だ(確証はありません)。
最近、公共の宿の施設売却、特に道や健保・年金関連運営のものが多いが、中には惜しい施設がいくつもある。また、売却への経緯が不透明なものもある。ただ、闇雲に「努力していますよ」というポーズで処分すればいいという問題ではないのではいか。
本体の問題は別にして、施設が赤字なのは、施設に魅力がなく、経営努力が足りないということもある。売却する施設の中には黒字のものも含まれているが、儲かっている施設まで処分する必要があるであろうか。やり方を変えれば充分に集客できる施設はいくつもあると思う。
安く売るのは勝手だが、これでは閉店セールの在庫一掃叩き売りと一緒である。これらの施設の多くは税金によって建てられている。それらを二束三文で売却してしまうのは納税者へ対する裏切りでもある。
支笏湖の宿買収が進む、ターゲットは道外観光客 潜在能力高い観光地への期待
2008年04月10日掲 載
今週に入り、閉鎖されていた支笏湖の宿泊施設2ヶ所の売却が決定した。
まず、阿寒湖畔などで旅館を展開する鶴雅グループが支笏湖温泉の支笏湖観光ホテルを3月末に買収したと8日付け日経新聞が伝えている。
また、2004年4月から営業を停止している支笏湖温泉のホテル「翠明閣」の経営権を「支笏湖丸駒温泉旅館」を経営する丸駒温泉取得したと9日付けの道新が伝えている。
支笏湖観光ホテルは1949年に創業した老舗で支笏湖観光が経営。収容規模は62室で350人と支笏湖畔で最大級の温泉旅館である。大手旅行会社と提携し札幌や本州から主に団体客を受け入れてきたが、個人客を呼び込めず、近年は売上高が2―3億円前後に低迷し、赤字が続いていた。
鶴雅グループは本拠地の阿寒湖に高級志向の宿を展開するほか、最近では網走湖やサロマ湖のホテルを買収し、鶴雅ブランドで新展開を図っている。鶴雅の大西社長は道東観光のカリスマとして有名だが、道東以外に進出するのはこれが初めてである。
今後、札幌圏や道外からの集客を狙い、改装後は室数を53室に減らして露天風呂付きの客室やエステ施設、料亭なども設けるという。これで道東観光への基地にもなるであろう。
一方の 翠明閣は大正初期、王子製紙の作業員の宿泊施設として始まった伝統ある宿だが、支笏湖対岸にある丸駒温泉が、王子製紙から株式会社「翠明閣」の株の大半を取得した。支笏湖観光ホテルと同じく、客室を減らし、全室とも湖を臨める温泉風呂付きの高級志向で道外客を狙い、宿泊料は一泊二食3万円以上に設定する。
丸駒温泉も業務拡張に熱心の宿だが、これまでの丸駒はどちらかというと道内客が多く、料理サービスは決して洗練されていれとは思えなかったが、どういうものができるであろうか。
支笏湖は札幌、千歳空港から近いアクセスに恵まれた観光地である。近いわりに俗化されておらず管理人は大好きな場所でこれまで幾度となく足を運んでいる。行く度に宿が減り、また、魅力的な宿が乏しく残念な思いをしていたがこれで変化が起きそうである。これまで「氷濤まつり」などの有名イベント開催時でも観光客の多くは支笏湖に泊らずに移動してしまっていた。
バブル期には、道外客をターゲットに高級志向の宿「あしり支笏湖」がオープンしたが、数年で閉鎖され、不動産サイトに9千万円に売りに出されていた記憶がある。その後、「支笏湖第一寶亭留 翠山亭」として定山渓第一ホテルグループの新ブランドホテルができ、少し変ってきた気配はあった。国立公園内で勝手にホテルを建てられないなど規制はあるが、以前は三井観光系のホテルもあり、高級感のある落ち着いた観光地であった。
支笏湖はもともと潜在能力がある観光地である。しかし、札幌から近いため道内客からは敬遠されてしまう。本来なら北海道の箱根になりうる可能性があるのに魅力的な宿が少なかった(丸駒温泉の孤軍奮闘か)。今後、道外客を中心に、札幌宿泊の代わりに、道内観光の1泊目や最終日の利用にと個人客が中心になりそうだが、新たな集客に期待したい。
鶴雅の大西社長は「支笏湖は札幌の近くなのに未成熟で、今後磨かれていく素材が多い。札幌圏のお客さまが滞在してじっくり楽しむリゾート地にしたい」と話しているが、ポテンシャルは十分にあるはずだ。
ちなみに管理人、「支笏湖国民休暇村」の中を散歩し、鳥の囀りを聞きながらお茶を飲むのがお気に入りである。温泉は循環だがヌルヌル感があり、誰もいないので何度か行っている。露天では丸駒や伊藤温泉が有名だが、早い飛行機に乗る時、札幌に泊らず休暇村に宿を取ったことがある。
バンダイナムコが経営不振の湯の川観光ホテルを売却、安易なテーマパーク志向がアダに?
2008年03月17日掲 載
バンダイナムコホールディングス(HD)はこのほど、ナムコの子会社、湯の川観光ホテルの株式を旅館・ホテル経営のスタディー(東京都、木下泰一社長)に売却すると発表したと3月15日付け観光経済新聞が伝えている。
売却額は1億8千3百万円(ニュースリリースより)。
ナムコは99年、湯の川観光ホテルを連結子会社化し、現在は発行済み株式の93.6%を保有する。同ホテルは59年に設立され、客室数は約200。しかし、宿泊客の減少などで07年2月期には最終赤字が13億7000万円に達した。
数年前、親会社のナムコが得意とするテーマパークをホテル内に建設した。函館ラーメンの「ラーメンブギ」、昭和意30年代を意識した街並みなど集客力がある「ラーメン」と「昭和ノスタルジー」で訴求したが、結果は出なかった。
この計画は発表された時から違和感はあった。温泉ホテル旅館にわざわざこんな施設を目的に客が来るであろうか。昭和30年代風のセットの中で同窓会の開催や中高年齢層の集客、アジア系団体観光客にラーメンなどど目論んだのであろうが、安易であったと思う。テーマパークとホテル旅館では明らかに違う。
湯の川温泉は団体需要が多く、値引きも激しい。価格は維持するため各ホテルは付加価値をつくるが、中途半端なエンタメ型では魅力にかける。
昭和レトロを意識した宿づくりは道内の他の温泉ホテルでもやっているが、あるホテルに対して、以前は良質な温泉と露天風呂などで好印象があったが、それを実施したため、値段が上がり、行きたくなくなった所もある。
エンタメ施設で団体需要を見込むなら、もっと徹底したマーケティングと中途半端ではない施設づくりが重要であろう。
ナムコバンダイHDは湯の川をテストマーケティングの場にしたのであろうか。だとしたら湯の川観光ホテルが気の毒でもある。このままでは湯の川の経営交代が他でも続きそうである。
「メルキュールホテル」が来年6月に札幌にオープン
三井不動産は13日、札幌・ススキノで老舗キャバレー「エンペラー」があった旧アオキビル(札幌市中央区南四西二)の跡地で、地下1階地上15階建ての複合ビル建設に着工したと発表した。3-15階には仏大手ホテルチェーン・アコーグループの高級ホテル「メルキュール」が入居し、来年6月にオープンする。 (3/14付け道新記事より 道新記事は2週間で自動削除されます)
メルキュールホテル建設については昨年、6/22のブログでお伝えした。国道36号線に面したススキノの超一等地で、道路の反対側には「東横インすすきの」がある。ホテルの客室はダブルとツインを中心に285五室で、フランス料理を主体としたレストランや約200平方メートルの広さの宴会場なども備え、ビジネス、観光客両方をターゲットにするという。
アコーグループはフランス本拠で世界100ヶ国で3800以上のホテルを運営。12ブランドは、札幌にもある「ノボテル」や「クラブメッド」などのお馴染みのものもある。今回札幌に進出するメルキュールは、国内では既に銀座や成田で展開しており、そこそこの高級感がある実用的なホテルだ。
最近は宿泊特化型ホテルの進出が目覚しいが、宴会場やレストランを備えたホテルはよほど高級なもの意外、数が減ってきた。札幌にとっても久しぶりの本格的シティホテルの登場である。
「ホテル増毛」がオーベルジュに変身
2008年03月11日掲 載
増毛町にある公共の宿「ホテル増毛」がオーベルジュになる。経営難のため、昨年11月に町が町内から経営主を公募し、国稀酒造一社がこれに応じたが、同酒造は町と建物の賃貸借契約を結び、現在、経営を引き受けたホテル増毛の建物改修工事が行われている。オーベルジュマシケの直接の運営は、関連会社のクニマレリゾート開発が行う。
「ホテル増毛」は、増毛出身のフランス料理人三国清三氏の監修で、宿泊できるレストラン「オーベルジュマシケ」に生まれ変わり、4月1日に仮開業し、5月1日の全面開業を目指している。
新しい施設は料理がメーンで、シェフは和食、洋食全般、フレンチの三人おり、メニューには三国氏のアイデアも取り入れる予定。
「ホテル増毛」は今から16年前に予約を入れたことがあったが、宿の不祥事で営業停止になっており、泊る宿がなく、ユースホステルに泊った思い出がある。
「オーベルジュマシケ」。最近、道内でもオーベルジュが増えている。「マッカリーナ」の成功もあるだろうが、道東にある三セク型のオーベルジュはイマイチという評判である。
増毛といえば三国清三だが、この人もよく店をプロデュースする。すでに”過去の人”という印象もあるが、最近では増毛の活性に力を注いでいる。運営する国稀酒造も勢力を伸ばしている。増毛自体いつのまにかに観光地になっている。
期待と不安はあるが、一度訪ねてみたい。
稚内全日空ホテルが経営危機、三セクだったとは驚き
稚内市議会が稚内港のランドマークとなっている「稚内全日空ホテル」の運営会社への市の融資を認めない内容の議案を可決した。稚内市が筆頭株主の第三セクターが運営する同ホテルは、市の地域振興計画の中核施設だが、3月末に短期借入金1億5千万円の債務返済期日を控えており、市の融資が認められなかったことでホテルの経営は厳しい局面に立たされていると4日付け朝日新聞が伝えている。
稚内全日空ホテルが三セクとは知らなかった。オープンした当時、いくらANA便が飛んでいるとはいえ稚内市に全日空ホテルとは驚いた。ちょうど釧路全日空ホテルが出来た後である。管理人も宿泊やお茶をしたことがあるが、市のランドマーク的な位置付けであり、稚内市の宿泊施設の中では別格という印象だった。値段も観光地の稚内とはいえかなり高めの設定である。
最近では天然温泉付きの「ドーミーイン稚内」なども出来たので苦戦してると思っていたが経営危機とは知らなかった。
稚内市はANA便を通年運行する為に冬季、羽田-稚内往復に宿が付き、2万円程度のパックツアーを出していた。運賃の半分を市が負担したいると聞いたことがあるが、流石にこのご時勢のため、最近は見かけなくなった。
稚内全日空ホテルは、宿泊客数は02年をピークに下落。06年度末の累積赤字は16億3千万円余り、金融機関からの借入金残高は08年度当初見込みで20億円を超える。無理やりつくった観がある三セクのシティホテルが成功するとは思えない。
お気に入り札幌ロイヤルホテルが営業を再開
2007年12月03日掲 載
経営破たんでいったん9月から閉館していた老舗のシティホテル、札幌ロイヤルホテルが先月の23日から営業を再開した。
札幌ロイヤルホテルは、札幌駅前にあるセンチュリーロイヤルホテルと同じ経営(札幌国際観光)だが、経営難に陥り、センチュリーは営業を継続したもののロイヤルに関しては、閉鎖をして新たな運営会社を探していた。
その後、新しい運営会社としてゴルフ場運営の恵庭開発が同ホテルを購入。廃業を免れ、営業再開にこぎつけた。新しいHPを見る限り、これまでのロイヤルのサービスを継続している。ホテルが転売されると新会社の方針でシティホテルだったものがビジネスホテルなどに鞍替えされることがよくあるが、ロイヤルホテルはシティホテルとしてやってゆくようである。
また、道新記事によると「再開後の新たな試みとしては、帯広の人気ベーカリー「十勝ベーグル」の商品を毎日100個限定で販売。同店の商品が帯広以外で購入できるのは同ホテルのケーキ売り場だけで、午後1時からの販売ながら、連日ほぼ完売という好評ぶりだ。また、営業再開を口コミで観光客らに伝えてもらおうと、タクシー運転手向けに特別ランチ(840円)を設けるユニークな試みも。」とある。
休業が決まった際、8月のブログでも書いたが、札幌ではグランドに続く歴史があるホテルで、以前はかなりの高級感があり、良質なホスピタリティがかんじられたお気に入りホテルであった。従業員の多くが戻ってくるようなので以前と変わらないサービスを期待したいものだ。
建物は老朽化しているが、今後、新生ロイヤルホテルとしてどういった集客戦略を打ち出すか?このホテルは以前から「食」がウリであったので飲料部門の充実(時代に逆行しているようだが)や親会社のゴルフ客を取り込むなど泊まる以外の部分に価値を見出すべきではないか。
阿寒ロイヤルホテルが民事再生を申請
2007年10月10日掲 載
阿寒ロイヤルホテルと関連会社の阿寒総合開発が民事再生法の適用を東京地裁に申請していたと10日付けの道新が伝えている。2社の負債総額は約47億7千万円。取引先への支払いは滞っておらず、両社で経営する三ホテルの営業は続ける。
グループは、阿寒ロイヤルホテルの他にホテル御前水とホテル阿寒湖荘を経営している。御前水と阿寒湖荘は90年代に買収している。
先日のブログで躍進が著しい鶴雅グループについて述べたが、阿寒湖観光の実態は厳しいようだ。ホテル阿寒湖荘は10年前までは、皇室が泊まる宿としてもっとも格式があったが、最近は鶴雅に抜かれた印象であった。個性が乏しく、旧態依然とした大箱ホテルの今後は厳しいと言わざるを得ない。決して悪い宿ではなかったので残念である。
鉄ブーム、京プラ札幌が眼下の鉄道鑑賞(?)プラン開始
2007年09月23日掲 載
京王プラザホテル札幌は、JR函館本線を眼下に見渡せる部屋を用意し、札幌近郊にある鉄道関連の販売店や施設を紹介するガイドブック、京王電鉄グッズをプレゼントするなど鉄道ファン向けの宿泊プランを開始した。
商品名は、「京王プラザの鉄ちゃん・鉄子の宿プラン」で、朝食付きのシングルプランが平日1万6000円、ラージツインプランが2万8000円で通年で販売する。 ホテルの13―14階の計4部屋を利用する。
京王プラザホテル札幌は函館本線小樽方面のカーブに沿うように立地している。管理人は京プラ札幌にはパークホテルの次に宿泊しているが、シングルルームの多くが線路側に面している。札幌駅へ入線する列車や回送列車などが入れ替わり立ち代り登場し、大きな窓から眺めていると楽しい光景だ。また、朝は動き出す合図を送る列車の警笛音で目が覚めることもある。
料金はやや高いが、鉄道プランでなくても、鉄道好きな方は一度、泊まってみるといいだろう。鉄道が鑑賞できるのは北側の客室である。同じく線路際にあるセンチュリーローヤルホテルは意外に列車が見にくいことも申し上げておく。
旭川グランドホテルが大和証券系投資ファンドへ譲渡
2007年09月01日掲 載
旭川を代表するシティホテルである旭川グランドホテルが大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツグループに譲渡する契約を締結した。同ホテルは10月からPI傘下となるが、従業員の雇用は継続する。
旭川グランドホテルは日本製紙が運営するホテルで、年商約30億円。日本製紙は、2004年に閉館したニュー北海ホテルも運営するなど、旭川で長く都市型ホテルを手がけていた。旭山動物園ブームなどもあり、黒字であったが、製紙会社単独の運営には限界があり、「売り時」と判断し、大和証券SMBCへ譲渡したのであろう。日本製紙はホテル運営事業から撤退する。譲渡額は80億円程度とみられ、運営会社とホテル名称は変更しない。
大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツは、2005年、札幌グランドホテルや札幌パークホテルを運営する三井観光開発(現グランビスタホテル&リゾート)を傘下に収めている。
新体制となった札幌のホテルについては賛否があるが、旭川グランドホテルは、管理人が旭川でいちばんお気に入りであったところ。閉鎖したニュー北海ホテルと共にクラシカルなサービスで、クオリティが高いホテルであった。
旭川には、代表するホテルとしてもう一軒、旭川パレスホテルがあったが、こちらは外資ファンド系のソラーレホテル(チサンホテルなどが傘下)に買収され、ロワジールホテル旭川と名称を変更している。
【資料】旭川グランドホテル譲渡に関するニュースリリース
札幌ロイヤルホテルが民事再生を申請、老舗のいいホテルなので残念
2007年08月17日掲 載
札幌ロイヤルホテルとセンチュリーロイヤルホテルを運営する札幌国際観光が16日、札幌地裁に民事再生法の適用を申請し、手続きの開始決定を受けたと道内版各紙が伝えている。。負債総額は44億2千万円。駅前のセンチュリーは営業を続けるが、ロイヤルは売却先が見つからなければ9月末で閉館させるという。
札幌ロイヤルホテルは、グランドホテルに続く老舗で1962年に開業。中心街からはやや外れ、創成川と豊平川の間に位置する割と静かな環境にある。管理人はロイヤルホテルはお気に入りで、一時、定宿にしたことがある。客室数が少なく(85室)、家庭的な雰囲気、札幌のホテルでは珍しく、ホスピタリティがしっかりしていた。
最近では少なくなったロングの黒タキシード型の制服が伝統と格式をかんじさせてくれた。同じ経営のセンチュリーロイヤルとは、同じ系列とは思えないほど寛ぎがあった。1泊なら駅前のセンチュリーだが、連泊ならロイヤルである。客室は両ホテル似たような構造であったが、最低でも25㎡程度ありゆとりがあった。バスルームのテレビや有線放送なども他に先駆けて導入したが、最近は客室内の老朽化が目だっており、この2,3年泊まっていなかった。
札幌市内では、ホテルの進出ラッシュが続き、競争が激化。93年1月期に102億円あった売り上げは07年1月期は35億円にまで落ち込んでいる。93年頃はシングルルームが1万5千円で市内でもトップクラスの価格であったが、10年ほど前からはネット予約の場合、6,7千円程度で泊まれるようになった。
駐車場は無料、ルームサービスも安く、これで本当にいいのだろうかと思っていたが、裏では厳しい経営が続いていたのだ。
ロイヤルホテルは、営業譲渡を目指したものの交渉はまとまらず、民事再生を決断した。ホテル売却が決まらなければ閉館である。立地や建物の経年を考えると厳しいものをかんじる。
もし、ロイヤルホテルに行かれることがある方は、エレベータに乗ってほしい。
懐かしいアナログ式のエレベータであり、ピカピカに磨かれている。以前、ホテルの方にエレベータについて質問すると「こだわり」があり、古くなっても守り続けたいと話されていた。
グランド、パークの三井観光も母体が変わってしまったが、老舗ホテルはいつまでも続いてもらいたいものである。
【参考】2005年2月「札幌シティホテルミシュラン ススキノ編」でロイヤルホテルについて書いています。サイト開設当初で、今と文体も違う稚拙な文章ですが参考までに。
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10/9現在、ロイヤルホテルのホームページはアクセス不可になっている。センチュリーロイヤルホテルのサイトではこの件に関して一切触れられていない。
客室数別の売れ筋宿ランキング(じゃらん発表)
2007年08月16日掲 載
14日のブログでじゃらんネットの1ヶ月間の宿泊取扱額上位のチェーンホテルををお伝えしたが、今回は、2007年6月1ヶ月間の宿泊取扱額上位の施設をご紹介する。宿泊施設は、部屋数別(101室以上、51~100室、11~50室、10室以下)になっているのがポイントである。
-101室以上-
1.札幌グランドホテル
2. ヒルトン小樽
3.札幌プリンスホテルタワー
4.湯の川プリンスホテル渚亭
5.札幌ワシントンホテル
6. ロイネットホテル札幌駅前
7.チサンイン札幌
8.ホテルまほろば
9.ラビスタ釧路川
10.第一滝本館
100~51室
1.定山渓第一寶亭留 翠山亭
2.ぬくもりの宿 ふる川
3.湯元白金温泉ホテル
4.トーヤ温泉ホテル
5. ビジネスインノルテ
6.ホテルノイシュロス小樽
7. ラビスタ大雪山
8.札幌クラッセホテル
9.ホテルノルド小樽
10.大通公園ホテル
50~11室
1.御やど 清水屋
2.望楼 NOGUCHI 登別
3.温泉 宏楽園
4.ホテル クレール札幌
5. SPA&HOTELRESORTふらのラテール
6.札幌オリエンタルホテル
7.ホテルキクヤ
8.支笏湖第一寶亭留 翠山亭
9.ホテルテトラスピリット札幌
10.ロテル・ド・ロテル
10室以下
1.知床ヴィラ ホテル フリーズ
2.旅亭 雪の屋
3.旅館 美国観光ハウス
4.旅の宿しらかば
5.ラ・コリー
6.ギャラリーペンション当麻
7.ペンション あしたや
8.ペンション a Dish(アディッシュ)
9.コテージケイダス
10. ファミール・イン・ラミーナ
【感想・評価】10室以下の宿になると管理人も知らない宿が多い。個人的には客室数25程度以下の充実が重要と考えている。小規模宿のレベルアップこそが北海道の宿泊施設の底上げにつながるからだ。先日、じゃらんネットの口コミ高評価の宿を地域別に見ていたったが、小規模な宿は九州が群を抜いてレベルが高い。
道内の高評価の宿は、口コミを読んでもピンとくるものが少なかった。今回の集計ではペンションや比較的リーズナブルな宿が目立つ。
【参考】じゃらんnet売れ筋宿ランキング
アパが1位に、チェーンホテルランキング(じゃらん発表)
2007年08月14日掲 載
じゃらんネットは、2007年6月1日~2007年6月30日1ヶ月間の宿泊取扱額上位のチェーンホテルを発表した。トップはアパホテルで、以下、プリンスホテル、ワシントンホテルと続く。東横イン、東急イン、法華倶楽部、ルートイン、三井観光(アーバンホテル)などがランキングされていなかった。じゃらんへ未加盟のチェーンホテルもあるが、全体的には安さよりもクオリティが高く、女性でも安心して宿泊できるホテルが上位にきている。楽天トラベルと比較すると利用層の違いがわかって面白いデータだ。
上位10位にランキングされたホテル
1.アパホテル
2.プリンスホテル
3.ワシントンホテル
4.サンルートホテル
5.ドーミーイン
6.阪急阪神第一ホテル
7.共立メンテナンス
8.スーパーホテル
9.ソラーレホテルズアンドリゾーツ
10.リッチモンド&ロイネットホテルズ
【感想・評価】1位のアパホテルは建物によって新築・買収(かなり古いもの)と条件が違い、客室の広さなど含め差が大きい。統一感がないのが欠点だが、社長が女性のせいか、女性客が多いビジネスホテルであり、すべて直営である。2位のプリンスホテルは、西武グループの再編成ですっかり変わってしまった。ブランドを再構築中であり、ブランド名(例・グランドプリンスなど)もグレードによって変えているが、今のところピンと来るものがない。このままでは東急ホテルズと変わらなくなる。
3位のワシントンはビジネスホテルの王道であったが、東横インなどの宿泊特化ホテルの圧されて、一時の元気がない。東急インなどど同様に難しいポジションにある。同系列で軽朝食付き宿泊特化ホテルとしてR&Bチェーンがある。
4位のサンルートは老舗である。ここは最初にFCを始めたところだが、APA以上にホテルによって中身が異なる。オーナーにかなり任せている印象があるが、知らないサンルートに泊まるのには不安がある。また、チェーンからの脱退なども多く、定宿のチェーンホテルにはしにくいかも。当たり外れあり。
5位のドーミーインは急成長。浴場を備え、畳付き、靴を脱ぐ和室シングルという寮経営会社ならではのアイデアだ。貧乏くさいかんじもするがファンも多いようだ。
6位の阪急阪神第一は、経営統合系だが、全体的にクオリティが高い。シティホテルクラスやバブル期につくられたものが多く、設備はいいが老朽化やメンテ面が心配だ。。7位共立メンテナンスは、ビジネスだけではなく、リゾートや温泉宿にも進出。釧路川ホテルはオススメだ今後、楽しみなチェーンである。8位のスーパーホテルは、安いのがウリ。天然温泉付きも多いが、連泊でも一度、チェックアウト時間には部屋を空けなければならず面倒くさい。9位のソラーレは、外資ファンド系だが、チサンホテルが多い。なぜか「CHISUN」と表現している。ホテルごとのばらつきも多そうだ。10位のリッチモンドは、ダイワハウス系で、クオリティが高い。やや高めで、住友系のビラファンテーヌに印象が似ている。
全体的にみると「宿泊特化」、「客室が広め」、「朝食無料」、「女性客を意識」、「新しくきれい」、「ネット対応」がキーワードだが、何よりも知名度と価格がじゃらんを見る限り、上位にくる条件である(一休とはここが違う)。競争力のない地場資本のホテルは、ますます淘汰され、ここでも格差が広がってゆくであろう。
箱根リ・カーブが1位、道内は湯の川渚亭が上位に、楽天が人気温泉と宿を発表
2007年08月09日掲 載
楽天トラベルが、2007年上半期「人気温泉地ランキング」を発表した。箱根温泉郷が1位に、以下、伊東、鬼怒川、熱海と続き、関東近郊の温泉地が強かった。北海道勢は、13位湯の川、14位登別、18位定山渓がつけている。
また、エリア別人気温泉宿も発表され、1位の箱根は、 仙石原温泉「リゾートホテル リ・カーヴ箱根」に、北海道では、「湯の川プリンスホテル渚亭」、「登別グランドホテル」、「定山渓第一寶亭留 翠山亭」がそれぞれ選ばれた。
全体的にみると首都圏など大都市圏の大型旅館ホテルが上位を占めており、量で圧倒している印象がある。これまでネット系エージェントの人気宿は旅行会社系の人気宿と異なる傾向があったが、今回の調査を見る限り、JTBなどと変わらなくなってきている。
■全国の人気温泉地ランキング TOP 10
ランク 県名 温泉地名
1位 神奈川県 箱根温泉
2位 静岡県 伊東温泉
3位 栃木県 鬼怒川温泉
4位 静岡県 熱海温泉
5位 和歌山県 白浜温泉
6位 兵庫県 有馬温泉
7位 愛媛県 道後温泉
8位 群馬県 草津温泉
9位 群馬県 伊香保温泉
10位 大分県 由布院温泉
■エリア別人気温泉宿ランキング
1位 神奈川県 箱根温泉 仙石原温泉 リゾートホテル リ・カーヴ箱根
2位 静岡県 伊東温泉 伊東温泉 ハトヤホテル
3位 栃木県 鬼怒川温泉 鬼怒川温泉 鬼怒川ホテルニュー岡部
4位 静岡県 熱海温泉 熱海温泉 あたみ百万石
5位 和歌山県 白浜温泉 白浜温泉 梅樽温泉ホテルシーモア
6位 兵庫県 有馬温泉 有馬温泉 有馬ロイヤルホテル
7位 愛媛県 道後温泉 道後温泉 道後グランドホテル
8位 群馬県 草津温泉 草津温泉 ホテルヴィレッジ
9位 群馬県 伊香保温泉 伊香保温泉 ホテル天坊
10位 大分県 由布院温泉 由布院温泉 御宿 ゆふいん亭
【参考】楽天プレスリリース
エンペラー跡地に「メルキュール」ホテル
2007年06月22日掲 載
キャバレー「エンペラー」があった旧アオキビル(札幌市中央区南四西二)の跡地に、外資アコーグループのホテル「メルキュール」が建設されると、21日付けの道新が伝えている。
旧「エンペラー」跡地は現在、取り壊し中だが、日本で唯一といっていいほどのマンモスキャバレーが昨年の9月に廃業したことは、このブログでもお伝えした。
その後、三井不動産の手によって再開発が進められているが、ホテル激戦区・札幌に久々の大型ホテル誕生となる。アコーグループのホテルは、中島公園に隣接する旧アーサーがノボテル札幌として、昨年から営業をしている。
メルキュールは、銀座、成田などにあるが、リッツカールトンやマンダリンのようなラグジュアリー路線ではなく、比較的こじんまりしたつくりで、値段の方も高級ビジネスホテル(銀座のメルキュールでシングル1.5万円程度)といったところである。
旧アオキビルの周辺には、ラマダホテル札幌(旧ホテルサンフラワー・客室が恐ろしく狭い)や、少し南へ歩けば、ルネッサンスホテルやノボテルなどの外資系ホテルがある。また、グリーンホテルや東横インなども徒歩1分圏内にある激戦区だ。
今回は、純粋な新築ホテルなので楽しみである。場所はススキノのど真ん中で、賑やか過ぎるかもしれないが、ビルのコンセプト・テナントの内容によってはススキノ自体が変わってゆくかもしれない。
余談だが、今は、小さなスナック(♪昔、こんな歌があったっけ)や飲み屋が入る雑居ビルの時代ではなく、アルコール臭くない飲食店が入るようなビルが増えれば、ススキノも変わるかもしれない。
目まぐるしく変わる札幌市内ホテル事情
2007年05月28日掲 載
札幌で定宿というものが、なかなかみつからない。宿泊回数でいえば、京王プラザか札幌パークホテルがダントツであるが、満室や、オンシーズンの週末は料金が高いなどの理由で、「常連」の域には達していなかった。
宿泊回数では、京プラやパークに負けるが、よく利用していたビジネスホテルがあった。南3条西2丁目の「ホテルアタッシェ」である。立地はススキノだが、36号線の北側なので意外に静かで、豊水すすきの駅の出口にあった。客室数が少なく(70ぐらい)、部屋もまあまあ広い(シングルで18㎡)、フロントの対応も家族的で、隠れ屋的なビジネスホテルであったが、惜しくも昨年閉鎖された。
そのアタッシェの後に、ホテルラッソ すすきの が最近オープンした。沖縄でホテルを経営している会社がやっているようだが、客室はリニューアルされ、小樽の海鮮レストランが新たに入居したようだ。
札幌市内のホテルの入れ替わりは激しい。しばらくチェックをしていないと聞きなれないホテルが出来ている。
最近、気づいたものは、大通にあった老舗の札幌第一ホテルが、南7条西1丁目の、かつてNTT系のホテルがあった建物へ移動して、再オープンした。
また、駅前通りには、「ティアラホテル札幌すすきの」(昨年11月にオープンしてすぐに閉めたラピドホテルが名前を変えて再オープン?)、他にも ホテルブーゲンビリア札幌 (このホテルは新築?、北海道でブーゲンビリアはないだろう)などリニューアルオープンも目立つ。
また、新築ホテルとして、時計台の近くにクロスホテル札幌が7月に開業する。オリックス系のホテルであるが、ススキノの「ブルーウエーブイン」よりは、高級路線である。
過剰とも思われる札幌ホテル市場であるが、相変わらず動きが激しい。
さまがわりする旭岳、「ラビスタ大雪山」がオープン
2007年04月26日掲 載
旭岳温泉(東川町)に新しいリゾートホテル「ラビスタ大雪山」が25日、オープンした。
「ラビスタ」は、ビジネスホテルチェーン・ドーミーインなどを展開する共立メンテナンスが運営するが、先月にも釧路・幣舞橋に「ドーミーイン釧路川」をオープンさせている。
廉価なドーミーインと違い、ラビスタは高級路線である。このあたりのことは2月のブログでふれている。
新しいホテルは旧旭岳パークホテルの跡地に出来たものである。この地域は国立公園保護区域のために新規の土地に建物をつくることができない。2,3年前に開業した「万世閣ベアモンテ」も、記憶では「えぞ松荘」の跡地に建てたのではないか。
旭岳温泉は以前、湯駒別温泉といった。中学・高校とワンダーフォーゲル部にいた管理人にとって「湯駒別」は、憧れの地であった。スキーは上手くはないが、旭岳のロープウエーで上まで行き、オフピステを滑り降りるのは、本州では味わえない醍醐味である。まだ航空機が高かった時代、TDAのスキーツアーもあったが、手が出るものではなく断念した思い出がある。
湯駒別の名称もいつのまにか旭岳温泉に変わり、宿も代替わりしている。ロープウエーの経営も複数代わっているはずだ。「山屋」の憧れであった旭岳は、最近では高級路線となり、山歩きを兼ねた熟年夫妻がターゲットになっている。山と温泉も利用者の高齢化とともに変化している。健全な変化を望みたい。
グランドホテルの伝統が消えてしまった
2007年04月06日掲 載
久しぶりに札幌グランドホテルへ足を運んでみた。大幅にリニューアルされていたが、以前の重厚感がなくなっていてちょっとガッカリした。
札幌へ行った際は必ずランチに立ち寄る「ライラック」は「ノード43」という少しお洒落なレストランに変わっていた。ライラック時代は、円卓テーブルに座り、お気に入りのコロッケランチをよく注文した。何しろ洋食の代名詞のようであるカニクリームコロッケにサラダ、コーヒー、デザートとしてバニラアイスまで付いて千円なのである。札幌に着くとよくそのままグランドまで直行して、黒ビールとコロッケランチをオーダーしたものだ。
ところが今回のリニューアルにより、コロッケランチどころか1,600円(?)のステーキランチも無くなり、「新・北海道キュイジーヌ」などというランチでも2,500円ぐらいするものに変わってしまった。
通りに面したブラッセリーに入ったが、ランチは1,800円、洋食メニューも一部残っていたものの大幅な変更である。
個人的には今さら新・北海道キュイジーヌではないと思うし、新生三井観光開発の戦略はどこかずれているようで新鮮味をかんじない。
値段だけではない。グランドホテル伝統の古きよき正統派の「洋食」が消えてしまったことが残念である。気楽にランチができる気分でなくなってしまったことが大きい。また、「ビッグシェフ」も別の店に変わっていた。
三井観光開発は新会社となり、収益アップに躍起のようであるが、これでは道民のファンを失うのではないかと心配になった。
三井観光開発がグランビスタホテル&リゾートに社名変更
2007年03月16日掲 載
北海道新聞によると三井観光開発が社名を変更し、グランビスタホテル&リゾートになることになった。今後、三井ブランドが付く「三井アーバンホテル」チェーンやゴルフ場も名前が変わる。
三井アーバンホテルが誕生した頃は、高品質なビジネスホテルが少なく、さらに財閥系でも気位が高いイメージがある三井ブランドなので高級感があったが、バブル崩壊後はそういったイメージが薄らいだ。三井観光開発は、北海道炭鉱汽船(ほくたん)がルーツであり、30数年前までは北炭観光開発という社名であった。なので三井アーバンホテル(三井ガーデンホテル系の一時系列であった)は北海道が生んだホテルチェーンともいえる。
かっては道内に多くのホテルを所有していたが、現在は札幌グランド、パークホテル、定山渓の章月グランドホテル、千歳空港の三井アーバンのみである。しかし、札幌のホテルに代表されるように北海道ブランドの印象が強い。
新社名のグランビスタであるが、北海道の雄大な景色をイメージしてネーミングしたそうであるが、「ビスタ」ブランドは他にいくつかあるのが気になる。
中島公園にも新しいビジネスホテルで「ビスタホテル」があり、先日、お伝えした釧路でオープンするドーミーイン系の新ブランドホテルが「ラビスタ」、信州松本には地域を代表するホテルとして「ホテルブエナビスタ」がある。グランドやパークもどこでもある名前なので気にすることもないであるが、ビスタは固有名詞に近い気がする。
是非、中央資本(実際は三井観光開発も中央資本であるがサッポロビールや雪印以上に北海道色が強く、拠点にしている)に負けないホテルを目指してほしい。
釧路に都市型リゾートホテル ラビスタ釧路川が3/12開業
2007年02月28日掲 載
シャッター商店街化が進む釧路北大通りで2年以上前から開発中の建物があった。釧路のシンボル、幣舞橋のたもとで工事現場には「幣舞橋ホテル(仮称)」と書かれていたが、「ホテル・ラビスタ釧路川」として3/12開業することになった。
このラビスタ釧路川、温泉掘削もしており、かなり高級志向のホテルのようだ。運営はドーミーインチェーンの共立メンテナンスだが、宿泊特化型のビジネスではなく、リゾート志向のアーバンホテルだ。客室もゆったりしているようで料金もシングルで1万円を越えている(釧路では最高値)。
同社ではドーミーイン以外にも差別化で別ブランドを展開している(ラビスタは旭岳にもオープン)。
釧路は最近ビジネスホテルが増えた。これは企業が、経費削減のため釧路から支店を撤退させ、出張に切り替えた。そのため宿泊施設の需要が増えたためである。
しかし、釧路には以前からこれといったホテルがない。昭和天皇も泊まり老舗であったパシフィックホテルは閉鎖したらしい。シティホテルとしてはプリンスと全日空があるが、駅前のロイヤルインの方が使い勝手がいい。
オープンするラビスタ釧路川は、市内のホテルではもっともロケーションがよさそうである。建物もかなり時間をかけて作っていたので大丈夫であろう。幣舞橋から太平洋が海側の客室なら一望できるので夕陽を見るには最高だ。
ラビスタができて少しでも駅前商店街や繁華街に賑わいが戻ってほしいと願うが、反面、古くからある地元ホテルはチェーン系の進出で苦戦をしている。個人的にも地場のホテルを利用してあげたいと思うが、どうしても価格・設備面を総合的に判断すると新しいチェーン系に予約を入れてしまうジレンマがある。
北海道NO.1のビジネスホテルは釧路ロイヤルインに決定
2007年01月26日掲 載
久しぶりに釧路関連の明るい話題をお伝えしよう。
楽天トラベルがユーザー評価をまとめた「楽天トラベルアワード」の北海道地区シティビジネスホテル部門で釧路ロイヤルインが、「お客様アンケート大賞」を受賞した。
釧路駅前にあるロイヤルインは、豊富な種類の焼き立てパンをはじめとする無料の朝食が有名、最近、朝食無料のホテルが増えているがお粗末な内容のところが多い中、千円はとってもいようなメニューである。また、客室アメニティも充実しており、女性利用者の評判もいい。
管理人は開業以来、6,7回は利用させていただいている。以前は釧路東映ホテルといったところ。東映ホテルもいい宿であり、その時代からの常宿なので16年以上は利用している。
東映ホテルが撤退した時はショックであり、サービスが自動化されているロイヤルインには期待をしていなかったが、一度泊まってみてその評価が大きく変わった。
このホテルは、ダイワハウス系のロイネットホテルチェーンのノウハウが導入されているようだが、直接の資本関係やFCではないようである。
釧路も東横インやスーパーホテルなど宿泊特化型が増えた。さらに幣舞橋のたもとには、高級感のあるビジネスホテル「釧路幣舞橋ホテル」が春にはオープンする。
これまで宿が横並びで個性に乏しかった釧路であるが、泊まることが楽しみになってきた。
ロイヤルインに対する管理人の評価は、2005年の観光ミシュラン内「ホテルミシュラン道東釧路編」でも詳しく述べている。
JR北海道がビジネスホテルへ進出
2006年11月10日掲 載
JR北海道がJR札幌駅西口の所有地に、10階建て客室数200室のビジネスホテルを建設、二○○八年四月に開業することが分かった。JR北海道のホテル建設は03年のJRタワーホテル日航札幌以来。同社は宴会、飲食部門があるシティホテルを札幌や旭川など道内五カ所で運営しているが、低料金が売り物で宿泊に特化したビジネスタイプは初めてとなる。
これまでJR北海道が運営するホテルは、JRタワーを除くと国鉄時代からあるターミナルホテルチェーンを踏襲するようなものが多かったが、宿泊特化型ホテルの台頭でニーズが大きく変わった。
JR東日本では、宿泊に絞ったホテルチェーン「メッツ」を首都圏のターミナル駅に多く進出している。
北海道の場合、主要都市は大手ビジネスホテルチェーンが進出しているので難しいかもしれないが、同じく東日本が小都市や観光地に進出しているB&B型ホテル「フォルクローロ」と同形態のようなホテルなどは市場があるはずである。
今年、美瑛に運営受託の形態で「ホテルラブニール」を出したが、今後も同様なものに期待したい。
ウインザーホテル洞爺の新展開
2006年11月04日掲 載
3日の日経新聞によると「ザ・ウィンザー・ホテル洞爺が米リーマン・ブラザーズ証券グループ、セコムなどと、国内初となる分譲型の超高級リゾートホテルを建設し、2011年の開業を目指すと発表した。国内外の富裕層に販売。分譲ながら世界の一流ホテルと並ぶサービスを提供する」とある。
ウインザーホテルの前身はカブトデコムのエイベックス洞爺であり、2度の閉鎖があったが、見事に北海道を代表する高級リゾートホテルに成長した。当初、あまりに豪華すぎる内容と料金に北海道では難しいと不安視する声も多かったが、時代の風に乗ったようだ。道内ではこの手のホテルがないので目新しく、競合が少なかったことも追い風になっていると思うし、何よりもホンモノを持ってきたことが消費者心理をくすぐったであろう。
パック商品などを見ていると、単なる富裕層向けではなく、幅広い層に合わせた商品展開をしている。たとえば道内客向けにはJR北海道と組みランチのみの日帰りツアーや、道外からのパックツアーでもランチのみから宿泊はウインザーでするが夕食は別の場所で取る(あまり価値はないが)ツアー、 「ミッシェルブラス」や「美山荘」といった高級店ではなくリーズナブルなレストランで食事を取るコースなど幅を持たせている。
おためしで一度来てもらうリピータづくりであろうか。
次は長期滞在を意識したコンドミニアム型ホテルの運営であるが果たしてどうなるか。
動きの激しい札幌市内ホテル事情 新たに2軒開業
2006年10月30日掲 載
札幌ススキノ地区でこれまで何度かお世話になったホテル2軒がつい最近廃業をした。
ひとつが南3条西2丁目にあったホテルアタッシェ、もう一ヶ所は南9条西3丁目にあったホテルラフィーネである。
アタッシェはオープンした当時(89年頃?)は客室が広く、防音もしっかりしており、高級感のあるビジネスホテルであった。スタッフも家族的で何度となく利用させていただいた。最近はすぐ傍に東横インが出きたのでそちらに取られてしまったのであろうか。
ラフィーネは一度だけ泊まった。デザイナーズ系ホテルのはしりでガラス張りのシャワールームとトイレ・バスが別々につくられていた。客室が広く、ひとりで泊まるには手持ちぶささであった。周囲はラブホテルが多く、環境はあまりよくなかったが、フロントの女性がかんじよかった。同じ経営(東京建物)で北口にあるホテルダイナスティがあるがここもなかなかお気に入りのホテルである。
札幌のホテルの移り変わりは激しい。廃業、新設のほか経営が代わり、名称がかわったところも多いのでチェックをしていないとわからなくなってしまう。
辞めるところもあれば開業もある。同じススキノ・中島公園地区に2つのホテルがオープンする。
ラピドホテル札幌(南8西3)とビスタホテル札幌中島公園(南9西4)であるが、どちらも宿泊特化型のビジネスホテルである。最近、快適度の追求し、リーズナブルで朝食付きといったこの類のホテルが増えてきた。
来月にでもこの新規オープンホテルのどちらかに泊まってみようかと思う。その際はまたレポートする。
ANAがインターコンチと業務提携、全日空ホテルはよくなるか
2006年10月25日掲 載
全日空が世界最大規模のホテルチェーンであるインターコンチネンタル・ホテルズ・グループ(IHG)とホテル運営事業で資本・業務提携し、運営会社を設立すると発表した。全日空とIHGのブランド力を生かし、経営効率を高めるのが狙いである。
資本構成は、全日空が25%、IHGが74%、残り1%を両社が設立する持ち株会社が出資し、資本金は8億3千万円。
現在、国内外33カ所で展開するANAホテルズは、高級ホテルの「ANAインターコンチネンタル」、シティ型の「ANAクラウンプラザ」、ビジネス型の「ANAホリデイ・イン」の三類型に分けられ、「東京全日空ホテル」は来春、「ANAインターコンチネンタルホテル東京」に改称する。
道内には札幌全日空ホテル、函館ハーバービューホテル、千歳全日空ホテル、釧路全日空ホテル、稚内全日空ホテルなどがある。
管理人は千歳以外の各ANAホテルに泊まっているが、率直なところブランドと価格、サービスが釣り合っていないという印象を受けている。札幌以外はビジネスホテルとさして変わらず、客室などはどこも今時の宿泊特化型のビジホに負けている。それでいて飲食を含めて高いので泊まりたいと思わない。
札幌のANAホテルなどは老朽化が進み、部屋は狭い、ベットも狭い、IT化は遅れているなど評価は高くない。
ライバルのJAL系ホテルは、ブランドによって名称が違うのでその差がわかるが、ANAホテルの場合はわかりずらい。今後は3ランクに分かれるようであるが、札幌がクラウンプラザでそれ以外はホリディインになるのであろうか。
ホリディインというと少しグレードダウンした印象を受けるが、JALシティと同じ位置付けであろう。
どちらにしても新会社の誕生によるANA系ホテルのレベルアップを望む。
道の宿格付け案が中止、一方通行のミシュラン形式はもはや古いのでは
2006年09月20日掲 載
高橋はるみ知事肝いりで始まった「道内宿泊施設の格付け制度導入に関する懇談会」による格付け制度の導入を当面見送ることになった。この制度、一見よさそうであるが問題点がいくつかある。
まず、サービスや味といった主観要素が強い個人評価によって決まるミシュラン形式なのか、または、欧州の政府観光局のように施設内容(おもにハード面)による格付けなのかによって大きく違ってくる。
いちばん大きな問題は公平な立場である道が官主導で民間の格付けに関わっているということが大きい。
現在、サイバーエージェントや旅行会社が運営するサイトの口コミや星評価で既にかなりのものがわかる時代になっている。それらの情報が客観的で公平かというと別問題であるが、そのあたりは利用者が情報を選択する目を持ち始めており、以前ほどの情報レスや誤った選択はしなくなっている。
また、米国のZAGATのようにホテルやレストランをアンケートにより、客観評価するサイトがいくつか出てきている。
数年前に日本温泉協会が温泉施設の格付けをはじめた途端に多くのクレームが入り、骨抜きの内容となった。その後、白骨温泉などの「偽装」が社会問題となり、結果的に地域レベルで評価基準を設定、温泉協会もあらたなガイドラインを示したが、宿の格付けは似ているところがあり、温泉よりさらに困難を極める。
宿を束ねる団体だけでも道観連や日観連、日本ホテル協会などいくつかあり、民間でもJTBなど旅行会社が独自の「格付け」を行なっており、コンセンサスを得るのは難しいであろう。
単純に施設内容(収容人員、客室内容、宴会場の数、レストランやバーの有無など)で格付け、★で表すことができるが、これでは外国人観光客には参考になっても日本人相手ではあまり意味がない。
宿泊ではないが、「あすらんて」という食を中心とした格付けサービスがはじまっている。道東地域を中心に約30名のコンシュルジュが、おススメの店を紹介するものである。ここは人気モデル旅館として注目を集めている阿寒・鶴雅を運営する阿寒グランドホテルの大西社長などが中心に動いているものだが、宿の格付けも検討していることを聞いたことがある。
評価というよりは、それぞれの宿泊施設の強み、自慢を紹介でき、こういったお客さんに来て欲しい(ターゲット)といった宿側からのメッセージが伝わるようなサービスがあってもいい気がする。
施設や食事、サービスなどは口コミサイトなどで大体想像できるので、むしろHPが無いなど情報発信をしていない隠れた宿などを紹介してほしい。また、宿側に自らの強み、弱みを評価させてみるのも面白い。
宿側の姿勢というものを知りたい。
利用者からの一方通行の情報ではなく、それに対し宿側がどう考えているのかわかれば、web1.0から2.0の時代に沿ったサービスになるであろう。
評価を一方的に受け入れるのではなく、宿側から発信される情報を含め、それぞれの評価をさらに検討・評価し、オープンにした方がオブジェクティブである。
もはやミシュラン形式の評価は古いかもしれない。
狙い目!JR北海道宿泊予約サイト
2006年09月15日掲 載
先週と今週、札幌に滞在したが、先週は平日からホテルが満室であった。楽天トラベルやじゃらんネットなどのサイバー系エージェントでも難しかったが、唯一、真っ当なホテルの予約ができたサイトがあった。
JR北海道が運営する「ツインクル旅予約サイト」を通してであるが、ここは混雑時でも空いているケースが多く、値段がオークションのように変らないので繁忙期などはかなりお得である。
今回、札幌駅北口にあるホテルダイナスティを予約したが朝食付きで5,900円、楽天を通すと朝食なしでも8,500円なのでかなりのお得感がある。
また、帯広でもこのプランを利用させていただいたが、他社サイトやホテルサイトでも満室であった人気の北海道ホテルを取ることができた。朝食付き8,500円であるが、これも楽天トラベルより千円安い。
ポイントなどは付かないが、混雑時や価格面でも使い勝手がよいサービスになっている。ホテルのほか温泉宿のプランなどもかなりお得なものがあり、オススメである。
最近、サイバーエージェントの手数料アップやホテル料金そのものの価格上昇により、ネット予約の旨味が失われつつある。ネット予約が普及してかなりが経つが、そろそろこれまでのやり方が過度期に差し掛かっているのではないか。
楽天トラベルが中小宿泊施設へ進出
2006年08月22日掲 載
事業拡大を続ける楽天トラベルであるが、宿泊予約事業で、地方の民宿や小規模旅館への予約取り次ぎを強化することになった。
これまで楽天はビジネス宿泊需要が多かった。理由としてはインターネッによるト宿泊予約に革命を起こした「旅の窓口」がビジネス客中心であり、その旅の窓口を楽天が買収したため、引き継いだ顧客もビジネス客が多い。もともと宿泊予約サイトはビジネス需要から入っているが、最近では旅行のポータル化が進んでいる。
競合である「じゃらんネット」(りクルート)は個人旅行志向、女性利用者の多い傾向があり、楽天としてはこの分野でシェアを伸ばしたかったのであろう。
しかし、実際は民宿やペンション、小旅館への予約は少なく、口コミ情報も殆んど書かれていないのが現状だ。加盟はしたものの「休業中」が目立つが、数を増やす、加盟料を稼ぎたいのが楽天の狙いであろう。
最近、ホテル旅館の中では手数料が高いといいわれる楽天を避ける傾向がある。数で稼ごうという魂胆か。
知床需要を見込みホテルの買収が進む
2006年05月28日掲 載
阿寒グランドホテル(釧路市、大西雅之社長)は網走グランドホテル(網走市)の土地と建物を買収した。運営会社として鶴雅リゾート(網走市、大西雅之社長)を設立済みで、今秋から6億―7億円をかけて全面改装する。観光シーズンを迎え、知床への観光客が増えることからグループの収容能力を拡大する。
(北海道新聞より)
先日のブログで清里町の「ホテルポリーニヤ」を知床第一ホテルが購入し、営業が再開される見通しであることを書いたが、今度は網走グランドホテルが阿寒湖の鶴雅グループに買収されることになった。
網走グランドホテルは網走湖畔に面する観光ホテルだが、最近この地区の入り数は減少が続いていた。
鶴雅グループは道東屈指の温泉ホテル「鶴雅」を阿寒湖で経営するなど地域の名門企業であり、このところ拡大路線を取っている。網走周辺では東急リゾートであった「サロマ湖鶴雅リゾート」を運営している。
知床の世界遺産登録による周辺のホテル不足や2007年度からの団塊層の需要見込みなどがあり、このエリアではM&Aが進んでいる。
これまで団体ツアー客が中心でサービスがあまりよくないといわれた網走湖周辺のホテルであるが、鶴雅グループになったことで変わるであろうか。ホテルの名称も変える予定である。
札幌駅周辺のホテルラッシュが続く
2006年05月18日掲 載
JR札幌駅前地区で、宿泊特化型のビジネスホテルの進出が相次いでいる。外食のロイヤルグループのアールエヌティーホテルズ(東京)は二十七日、札幌市中央区北三西一にロイネットホテル札幌駅前店をオープン。藤田観光(同)も八月十六日、中央区北四西四に札幌ワシントンホテルを開業する。オリックスグループのオリックス・リアルエステート(同)も十九階建てホテルを建設中だ。 (北海道新聞より)
JRタワー効果により、いっきに札幌の中心街となった駅周辺であるが新ビルの建設ラッシュが続いている。ホテルの方もあらたにロイネットホテルが狸小路に続き二号店を出す。このホテルは宿泊特化型だが客室が広く、快適度が高い。泊まったことがあるがなかなかオススメのビジネスHである。
また、ビジネスHの老舗、ワシントンも古い方の第一を取り壊しオフィスビル兼用型に建て替え。16階建ての7階から16階までが客室となる。客室も大幅にグレードアップされる模様。このホテル、以前は窓がない客室があり評判が悪かった(安かったが)が時代ニーズに合ったものになりそう。
余談であるがワシントンや東急イン、サンルートなどの"元祖チェーン系ビジネスホテル"の景気はどうなのであろうか?
札幌市内ではシティホテルの苦戦は伝えられるが、これらのチェーンの動向はあまり伝わってこない。想像だが、東横インやルートインなどの宿泊特化型ホテルに較べ、レストラン設備などを併設し、スタッフも多い旧来型のビジネスホテルチェーンは明らかに不利のはずだ。
シティホテル、従来型のチェーン展開BH、宿泊特化型BHの価格差があまりなくなっており、利用者の目は客室の快適度と使い勝手、そしてアクセスへ目が向けられるであろう。
いくら価格が安くてもネット接続が出来なかったり、シャワートイレがないホテルは敬遠される。また、ススキノの外れにあるような札幌駅からタクシーで千円以上かかるところも厳しい。
そういう意味でも札幌駅周辺という立地は大きなウリであろう。
私が市内でホテルを選ぶ場合、札幌駅から徒歩圏では京王プラザか全日空、無理してグランドあたりの概ね7.8分以内が限度である。
客室のアコモでいえばシングルで17.8㎡以上、シャワートイレ付き、ネット接続が容易で無料、タバコ臭くない、ちゃんとした朝食が食べられる・・・このあたりが最低条件であろうか・・・
客室単価が上がらないのに設備投資がかかる厄介な時代ともいえる。
清里町のポリーニヤが再興
2006年05月12日掲 載
知床第一ホテル(網走管内斜里町)は十一日までに、同管内清里町所有の宿泊施設(旧ホテル・ポリーニヤ)=同町上斜里八一五=の購入を決め、新装して来年春にも開業する。知床の世界自然遺産登録による観光客増に対応し、隣町・清里を含めた東オホーツク地域の滞在型観光の振興を目指す。
(5/11北海道新聞より)
ポリーニヤは1992年にオープンしたオーベルジュ形式のデザイナーズホテルであったが1999年に営業停止になっていた。
オープン当初は道内でもプチホテルがいくつか建てられたが、現存しているのは津別のチミケップホテルと小樽・銭函のオーベルジュ・セ・ラ・セゾンぐらいであろうか。
チミケップホテルなどは何もない環境、ペンションの延長線上のような建物、それにしては高い価格設定で維持しているのは不思議でもあるがそれだけのリピータがいるからであろうか。
ポリーニヤは場違いなホテル(清里町には失礼)であった。道東のはずれにオーベルジュは無理があったのだろうか。確かに個人ユースが頼りで既存のエージェント観光のラインからははずれている。
ポリーニヤの場合、PR不足もあったと思う。こういう宿の成功にはある種の「神話」と口コミが必要である。
最近は先日メルマガで紹介をした「マッカリーナ」の成功、また、標茶町・虹別の「ヘイゼルグラウスマナー」も固定ファンを摑んでいる。北海道でもこういったホテルが存続できる土壌が少しずつだが出来つつある。
今回、ポリーニヤを購入した知床第一ホテルはウトロ、知床観光の先駆けであり、エージェントと共に大きくなってきたホテルである。また、鮭のチャンチャン焼きを夕食メニュー(バイキング)で載せたのもここがはじめてではないか。
ウトロ観光のリーダである第一ホテルがポリーニヤをどういうホテルにするのであろうか。
購入金額は1107万円とのこと。安い!!
