2008年01月28日更新

ホテル・旅館業の旅行業務解禁へ、国交省 滞在型観光促進を目的に

 国土交通省は、複数の市町村にまたがる名所や温泉を2泊以上の連泊で楽しむ観光地作りを促すための新法制定に乗り出したと27日付け読売新聞が伝えている。

新法では、規制緩和や国の補助によって隣接する地域を一体的に開発・整備し、長期滞在型の観光地に育てるのが狙い。観光圏整備法案として今国会に提出する方針だ。

具体的には
●事業費の4割を国が補助する
●旅行業者だけに認められている旅行商品の販売を、圏域ないの周遊ツアーに限って旅館・ホテルに対しても解禁する。
●地元のバス・鉄道会社が割り引き周遊券を作る際の手続きを簡素化する
●地域ぐるみで宿泊施設の外観を統一するために中小企業金融公庫から資金を借り入れる際の金利優遇処置など 

この新法では、旅行会社にしか認めなかった旅行商品取扱いを地域限定ながら旅館・ホテルに広げたことが最大の特徴だ。旅行会社に依存をせずに独自の商品がつくれるので地元にお金がおちやすくなり、地域振興につながるという狙いがある。

たとえば層雲峡や旭岳or天人峡温泉の旅館組合がそれぞれの温泉で1泊づつする旅行商品「旭山動物園と大雪湯けむり紀行」をつくったとする。
1日目は旭川空港(旭川駅)から旭山動物園、その後、層雲峡温泉へ、2日目は黒岳ロープウェイから美瑛・富良野を巡り旭岳or天人峡温泉へ3日目は旭岳ロープウェイで大雪山へ。その後、旭川空港(旭川駅)で解散とする。勿論、連泊や違う観光地のオプション選択でもいい。

道北・旭川圏は旭山動物園効果で旭川市内、周辺の美瑛や富良野も含め観光客(宿泊客)が大幅に増えているが、その「恩恵」が層雲峡や天人峡などに及んでいない。旭川周辺に2泊することで範囲が広がり、滞在客が増えることになる-という目算である(そんなに甘くないが)。

道内では、これまでも各観光協会などが連泊・滞在型のモデルコースを散々PRしていたが、実際はなかなか浸透しておらず、需要は少なかった。
新法の施行により、地域密着型の連泊・滞在型の旅行商品を売り出した場合、滞在プログラムの充実も大切であるが、旅行商品を提供する宿自身に魅力があるかどうかということが重要であると思う。
 

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2007年05月17日更新

隠れ宿の登場など進化する個人型パック旅行

今夏にかけてのJALツアーやANAスカイホリデー、また、旅行会社系の募集型企画旅行(往復の航空機とホテルや旅館などが1泊付いているものでネット版がダイナミックパッケージという)ツアーパンフをひと通りチェックしてみた。

目立つのが、宿泊施設の充実である。サミット会場となるザウインザーホテル洞爺は以前から組み込まれていたが、たとえばJALツアー北海道では、裕次郎が愛したことで名高い小樽・銀鱗荘が登場している。2名1室で5万円はするが、ウインザーより興味があるところである。
また、隠れ屋的ホテルとして知られていた津別・チミケップホテルや標茶・虹別にあるヘイゼルグラウスマナーが登場している。この2ヶ所は、食事で行ったことがあるが、リピータが多いことで知られている。

これらの宿は、基本料金に追加を払えば、泊まることができるが、隠れリゾートや最高級旅館、お籠り系など個性的な小宿が少なかったパック商品に登場したのも時代のニーズであろう。

宿側からしてみれば個人客は、団体客と違い、雰囲気を乱す訳ではなく、そこへ泊まりたいがために、わざわざチョイスをしてくれた「ファン」なので、新規開拓にもつながる。
チミケップやヘイゼルは、JTBや日観連などに加盟していないが、そういう宿でも既に認知されており、良質なものが提供できれば、自然とクチコミで人は寄って来る。敷居が高かった銀鱗荘が、気軽に申し込めるのも魅力である。

これらの旅行商品は、一部を除き、旅行会社の窓口に行かないと申し込めないが、これからは、グローバルパッケージでも、魅力的な宿が選べる時代が来る。
旅行ビジネスの激しい変革は、当分続くはずだ。

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2007年03月29日更新

四季倶楽部が北海道へ初進出

日経新聞によると1泊朝食付き5250円をウリに全国進出している四季リゾーツが初めて北海道の宿泊施設と契約、道内進出することになった。

今回、道内では定山渓万世閣ホテルミリオーネ、ラマダホテル札幌、登別万世閣、洞爺湖万世閣の4ヶ所が加盟した。

四季リゾーツのビジネスモデルは、企業保養施設やホテル・旅館などと委託契約し、施設ごと、あるいは客室単位で四季側に提供し、売上げの5%が四季側に支払われるシステムで三菱地所の社内ベンチャーで誕生している。

四季リゾーツのようなビジネスモデルは、企業の経費削減などで余剰した福利厚生施設が問題となった時期に保養施設の運営委託から始まり、その後、一般ホテル旅館との契約へ進出。
個人会員(誰でも泊まれる)と法人会員(企業の福利厚生)に分かれている。

今回、加盟した道内ホテルは客室数が多い大箱ばかり、旅行会社に高い手数料を取られたり、空けとくのであれば販売した方がいいということであろう。

四季リゾーツでは企業保養所を豪華な直営運営ホテルに変身させるなど何度もテレビで取り上げられている。
その一方で企業の保養所などは老人福祉施設になったり、そのまま取り壊され廃業した施設も多い。最近では旧・営林署系の定山渓温泉・豊林荘が営業をやめたのは残念なニュースであった。環境もお湯も、料理も素晴らしい宿であった。

時代を象徴しているニュースであったが、合理性に欠けるものは生きていきない時代であろうか。

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2007年01月21日更新

「沖縄観光」と北海道

今週、有楽町の国際フォーラムで「ベンチャーフェア」が開催され、全国から新進気鋭の企業が参加した。そのなかで沖縄から参加したIT企業で観光予約のポータルサイトを運営している会社があり、話を聞いてみた

この会社では、個人旅行者を対象にレンタカーやウエディング、滞在型の宿泊施設などの予約サービスを行なっている。自由旅行型のパックツアー利用者を中心に滞在型の対応まで現地会社ならではのきめの細かいサービスを売りにしている。
ターゲットは沖縄リピータであり、年齢的にも比較的若い層を狙っているであろう。

管理人は以前から沖縄観光客(ファン)は、客層、嗜好などがまとまっており、セグメンテーションがし易いと考えていた。北海道と比較するとエリアも狭く、行動パターンも限られてくる。
昨年も沖縄を訪れた観光客数は約563万人と前年度増しで健闘しているが、マーケティング面での実績もあるであろう。
沖縄観光が頑張っているのは、個人旅行者(リピータ)に支えられている面が多く、既存の「観光」という言葉が似合わなくなっているほど進化している。

それに対して北海道はどうであろうか。滞在型に外国人誘客、体験型や食などの各種ツーリズムなど観光プロモーションはてんこ盛りであるが、これといった特長が見えてこない。
道外客から今、北海道観光に関するキーワードアンケートを取れば旭山動物園とニセコ、夕張あたりであろうか。
冬季観光もさっぽろ雪まつり、流氷、旭山動物園など相変わらず物見遊山の点から点の観光が中心である。

沖縄と較べて北海道は広く、リソースに恵まれ過ぎているため、絞込みが難しいかもしれないが、何か個性がなく、物足りなさをかんじる。
北杜の窓の姉妹サイトとして北海道観光ポータルサイト「観光まるごと北海道」を運営しているが、あらためて見てみると北海道の捉えどころのなさが見えてきた。

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2006年09月04日更新

別府温泉に見たおもてなしの心

3日(日)午前、NHK総合テレビで「湯けむりの中のニッポン~外国人たちの見た別府~」という番組が放映された。別府で暮らす外国人ガイドや訪問をした外国人観光客の目を通じて別府温泉の魅力を紹介している。
はじめて日本に来たスイス人は鉄輪温泉の湯治宿(別府では自炊型の宿を貸間という)を気に入り、旅館の女将や滞在客との交流が生まれる。別府の湯と町並み、そこに暮らす人々が好きになったアメリカ人は、やがて居を構えるようになり、外国人ガイドになるなど日本の温泉文化に魅了された外国人の姿を紹介していた。

テレビで見ていても別府の魅力が充分に伝わってきた。特に療養温泉として栄えた鉄輪温泉のライフスタイルは、外国人から見れば自然なスタイルで日本情緒を満喫することができる。
お仕着せではない普段着の日本が残っており、もっとPRをして大いに体験してもらいたいものだ。

別府は古くから温泉として栄え、常に新しいものを取り入れてきたマチだ。日本で最初に女性観光バスガイドを採用(亀の井バス)したのが別府である。交通網の発達により、大正時代からの旅行ブームをいち早くキャッチ、関西圏から大勢の観光客が訪れるようになり、戦後は大型ホテルを建設、娯楽慰安、療養のどちらにも対応できる温泉として、キングの位置を占めてきたが、バブル前あたりから翳りがみえはじめた。
大型ホテルや古い療養宿は飽きられ、湯布院のような文化テーマパーク型温泉地に人気を奪われたが、このところの温泉に対するホンモノ志向、ロングステイ型への関心、外国人の受け入れなど別府温泉への評価が高まっている。

特に別府八湯地域において温泉を核としたウェルネス産業を起こす事を目的で、各種の観光プログラムを提供する別府八湯温泉泊覧会(=オンパク)の立ち上げなど地域が一体となって再生へ向けたおもてなし事業を実施している。

最近、函館の湯の川温泉が別府のノウハウを借りて「湯の川オンパク」をスタートしたが、温泉地としての規模や文化的成熟度を考えると横綱と十両ぐらいの差がある。
別府には長年培われたおもてなしの心があるが、北海道には残念ながら別府のようなホスピタリティ文化は育っていないと思う。土壌が違うのだから同じことを追ってもホンモノは育たないはずだ。

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2006年08月30日更新

四国4県がロングステイに関するポータルサイトを開設

このところ団塊退職者層を対象にした「北海道移住」に関する動きが盛んだ。首都圏では「お験し移住」など旅行会社パンフに体験ツアーと自治体の資料などが置かれるようになってきた。
「団塊移住」の是非についてはこれまで何度も意見を述べてきたが、もうひとつの柱であるロングスティ(滞在型)観光に関する動きは少し遅れている気がする。

そういったなかで四国経済連合会が、四国への長期滞在者向けに、四県の自然や文化を楽しめる施設を紹介する情報サイト「四国でロングステイ(長期滞在)を楽しむ!」を開設した。定年を迎える都市圏の団塊世代をメーンターゲットに、四国の多様な観光資源をアピールし、長期滞在の地として認知度向上を狙っている。
このサイトは、四国各県の経済連が四国の情報を一元的に発信するサイトが必要と判断し、縦断的な試みとして四国の総合ホームページ「ウェルカム!四国」内に設置した。

コンテンツは「自然に親しむ」「ふるさとの味づくり」「農林漁業を体験する」などの6項目別に体験型の270施設をリストアップし、各施設や運営団体のホームページへリンクさせた。宿泊施設は公的、民間、農家民泊の三分類で約131を掲載している。

北海道では官民入り混じり、玉石混交で同様なサイトが乱立しているが、ロングスティに関する情報を一括して管理しているものはみたことがない。「四国でロングステイ(長期滞在)を楽しむ!」は親ページの「ウェルカム!四国」も含め、まだまだ改善の余地が多いが、四国は施策を具象化し、民間主導でビジネスに乗せるのが上手い地域。北海道がもっとも見習わなければならないエスプリが隠されていると思う。

なお、私事であるが、私が以前、釧路で体験をしたロングステイ経験を本HP内「観光ミシュラン」内の旅行記をアップした。当時の日記をベースにして拙文であるが、興味がある方は寄っていただきたい。

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