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函館駅駅弁の「みかど」が撤退 ここは日本最初の食堂車営業を行った伝統ある企業だった

2012年01月14日掲 載

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JR函館駅構内の駅弁店などを運営する「みかど」(大阪市、後藤二郎社長)は15日で、函館営業所(函館市若松町)の営業から撤退する。業績不振が主な要因で、東日本大震災が追い打ちをかけた。弁当製造や同駅で展開する駅弁店やそば店などの業務は、同駅の店舗運営を手掛けるジェイ・アールはこだて開発(函館市若松町)が引き継ぎ変わらず営業する。(1/13付 函館新聞

函館駅構内で駅弁を販売する「みかど」。管理人も何度もお世話になっているが、この「みかど」、大変由緒ある会社である。

本社が大阪市とあるが、もともとは1897年創業の神戸「自由亭ホテル」(後のミカドホテル)で、私鉄の山陽鉄道(今のJR山陽本線)により日本最初の食堂車営業が行われた時から「みかど」の名称で食堂車事業に参入するようになった。また、1914年、新築された2代目門司駅(現門司港駅)駅舎2階に高級フランス料理店をオープンしており、神戸発のハイカラな企業であったようだ。

その後、東海道線・山陽線を中心に食堂車営業や全国主要の駅で駅弁、構内食堂、喫茶などを手がけるようになった。食堂車営業は1938年に譲渡し、みかどの他、5社が合併してあの「日本食堂」が誕生している。日本食堂はJR誕生の頃まで食堂車の代名詞であったが、その後、JRと同じく分社化され現在に至っている。


「みかど」の歴史を簡単に振り返ったが、管理人は函館の「みかど」が日本最初の食堂車営業を行ったそれと同じものとは知らなかった。思い出してみると、昔は「みかど」という名称の構内食堂が上野駅など各地にあったような気がする。国鉄の食をいっきにしきっていた日本食堂とも関連が深そうであり、青函連絡船の飲食部門も「みかど」であったのであろうか。

なお、「みかど」の構内食堂の営業は、発祥の地である神戸駅構内食堂「みかど」が2003年11月に閉店している。

函館は1936年、構内営業の浅田屋構内食堂を吸収合併し、函館営業所を開設している。 また、函館新聞記事によると「函館駅構内の弁当店のほか、ホーム内のそば店・立ち売り弁当販売、同駅敷地内の社員食堂、JR五稜郭駅内そば店の5カ所を運営。」とあるが、連絡船時代は賑わったことであろう。

今後、「ジェイ・アールはこだて開発」が、事業を継承し、営業主体は16日から移行するが、5カ所すべてが残るかどうか未定だという。最近の「駅ナカ」食は駅弁を除き、JR直系の企業が殆どになってきた。ローカル色がなくなり、味気ない気もするが・・・

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江差線の存続問題 貨物向け三セク会社設立と木古内-江差間は存続の可能性

2011年12月09日掲 載

JR北海道の小池明夫社長は8日、北海道新聞の単独インタビューに答え、2015年度の北海道新幹線新青森―新函館(仮称)間の開業後の扱いが固まっていなかった江差線木古内―江差間(42キロ)について、「鉄道として絶対になければ困るという地元の強い要望があれば、そういうことになる」と、引き続き同社が運行する考えがあることを示した。(12/9付 道新

このところ北海道新幹線開業に絡んだ鉄路の再編の話が次々に出ている。 新幹線の函館延伸に伴い、JR北海道から経営分離される並行在来線の江差線木古内―五稜郭間について、道が貨物鉄道として維持するために第三セクターを設立して鉄道施設を保有し、JR貨物が利用する方式が望ましいとの考えを示している。また、函館本線の新函館―函館間についても、道が三セク案を提示した。

まず、木古内-五稜郭間に関しては、貨物輸送の大動脈なので鉄路は維持されることになったが、旅客の方はバス振替えになるかどうかはまだわからない。しかし、JR北の小池社長が江差線・木古内-江差間の存続について可能性を示唆しており、その場合、”貨物鉄道”を間借りする形で五稜郭までの区間も残る可能性がある。管理人は木古内-江差間の存続はないと踏んでいたが、意外であった。

また、先日の拙ブログで寝台列車廃止の可能性について触れたが、三セクの貨物用線路を利用すれば運行することは可能である。しかし、青函トンネルを通らなくてはならないので、新幹線が走らない時間帯などに限定されるであろう。そのため全廃か残っても1~2本往復ではないかというのが管理人の見方である。

この新幹線延伸に絡む問題は非常に複雑である。青函トンネルをつくる際、どうして新幹線と貨物・在来線(車道も含めて)を分けて作ろうとしなかったのであろうか。そのあたりの事情は素人だが、結果的に使い勝手が悪い存在になってしまっている。

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津軽鉄道が北海道新幹線・奥津軽駅とをDMVで結ぶ計画あり

2011年12月04日掲 載

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12月4日は東北新幹線が全通して1周年に当たる日だ。

毎日新聞青森版には、全通1周年を検証する「鉄路のゆくえ」という特集記事で津軽鉄道の奮闘ぶりが紹介されている。その中で、「アイデアの段階」と前置きしつつも、津軽鉄道終点の津軽中里駅から直線距離で約20キロにある北海道新幹線の新駅・奥津軽駅(今別町)との間をDMV(デュアル・モード・ビークル)で結んでしまうアイデアを同社社長が述べている。

このアイデア、なかなかではないか。新幹線と辺境のローカル鉄道(失礼)を結ぶ二次交通としてDMVを活用する。これまでDMVの活用というと、閑散区間の代替か空港や観光地への連絡ぐらいしか頭に浮かばなかったが、観光や地域住民の利用促進に繫がる。

津軽鉄道はストーブ列車などで一般にも知られているが、利用者は年々減少し、厳しい経営が続いている。正直、あの区間(五所川原-津軽中里)でよく走っているなと思う。

同じエリア内ではJRの五能線も奮闘をしているが、「リゾートしらかみ」で持っているようなものである。新青森と大湊・蟹田を結ぶ「リゾートあすなろ」もそうだが、観光列車が県内ローカル線の命綱になっている。三沢と十和田市を結ぶ十和田観光電鉄は来年3月で廃止が決まってしまったが津軽鉄道は味がある路線なので奥津軽駅開業まで頑張っていただきたい。

そういえば、JR北海道が鳴り物入りで開発をしたDMVに関する話題をあまり聞かなくなったしまった。具体的な導入に向けて話が進んでいるのであろうが、新幹線が新函館まで延長した時、木古内からの江差線や新函館発から各方面へDMVを使うのもありかなと思ったりした。

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函館駅ナカ立ち飲み屋 「ブォン・ヴィアッジョ」、女性専用パスタ店から驚くべき業態変更

2011年11月03日掲 載

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函館駅も来るたびに少しずつ変化している。2階エスカレータを上がると「いるか文庫」は健在。ラーメン屋はなくなり、1階にあったコインロッカーがそこへ移動していた。連絡船時代からの流れを引く食堂は健在。ここでイカ刺しと青森の地酒(「田酒」や「喜久泉」など)でいっぱいやるのも楽しい。

その食堂の前に「ブォン・ヴィアッジョ」という立ち飲み屋がある。店名と中味が一致しないが、実はここ、かつて女性専用・禁煙パスタ店として話題になったところで、2006年の拙ブログでも紹介している。あまり客は入っていなかったが、2,3年前から喫煙OKの立ち飲み屋に変わっており、今回はじめて寄ってみた。

管理人はタバコは吸わないのでオール喫煙の店は苦手だが、客の多くが喫煙していた割にあまり臭いは気にならなかった。かつての「女性専用」・「禁煙」は何だったのであろうか。

現金引換えで注文をするが、メニューを見るとどれも安い。しかし、日本酒の種類がなく、ワンカップ大関ともう一種類も全国ブランドでガッカリ。正面にある食堂に遠慮しているのであろうか。つまみは缶詰や乾き物が壁に並べられており、酒屋の角打のようで、かなりリサーチしているようである。

管理人は生ビール(400円)と塩辛(100円)を注文。サービスでつまみも付いてくる。2杯目はギネス小瓶にしたが何と400円。ギネスが500円以下で飲めた記憶はない。また、ここの塩辛が美味。店を切り盛りする熟女が塩辛だけは何種類も試食をして決めたというだけのことはある。あまりに美味しかったので、帰りにイカとタコの塩辛を特別に売ってもらった。

入店したのは土曜の夕方4時過ぎ。他の客は椅子に腰掛けコーヒーを飲んでいた。管理人ひとり場違いに立ち呑みをしていたが、やはり北海道では立ち飲みの習慣が根付いていないようである。列車待ちにもいい店だと思ったが、18時閉店は早すぎる!!

少し気持ちよくなり、「いるか文庫」で洞爺丸台風を記録した「台風との斗い」を購入し、駅を出た。

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「市営谷地頭温泉」が民間へ売却、「市営」だからこそこの温泉のよさがあるのでは

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市電谷地頭駅から歩いて数分の場所 近くには立待岬や函館公園など観光スポットも多い

10年ぶりぐらいに「市営谷地頭温泉」に行った。市電終点の谷地頭から徒歩で5分ほど。函館旧市街にあり、このあたり静かで、散策には適している。立待岬もここが下車駅である。市民や観光客にも親しまれ、道内の公共温泉としては異例の昭和28年創業である。

ところで、谷地頭温泉は民間に売却されることが決まった。このニュースは2009年の拙ブログで紹介したが、既に売却先の公募受付を始めており、公募した事業計画を審査するプロポーザル方式で選定することになった。

最低売却価格は土地、建物を含めて約5億1500万円、売却額は不動産鑑定評価額を基に算定し、対象はいずれも税抜きで、公衆浴場の建物などが約2億8500万円、土地(約7000平方メートル)が約1億7100万円、温泉の供給設備などが約5800万円で、すべて一括して売却譲渡する。

譲渡条件は●公衆浴場として5年以上継続して運営する●市谷地頭老人福祉福祉センターなど3施設への温泉の供給を5年以上継続する●5年間は第三者への譲渡、賃貸を原則禁止する—など。応募資格は3年以上の公衆浴場の経営実績がある法人などが対象で、銭湯以外にもホテル・旅館や福祉施設、フィットネス施設なども含まれる。

この売却額、かなりの高額である。また、譲渡条件も厳しい。「応募資格は3年以上の公衆浴場の経営実績がある法人などが対象」とあるが、新たに谷地頭温泉の経営に乗り出すところがあるであろうか。

管理人は小雨の中、電停から温泉まで歩いた。土曜日ということで混雑を予想したが、意外なほど空いており、入浴者は高齢者が目立つ。以前は客層も幅広く、もっと賑わっていた印象があったが市営温泉離れが進んでいるのであろうか。以前はなかったはずの路線バスも温泉の前まで来てるが。

入浴料は420円。函館市内は天然温泉を完備したスーパー銭湯などの温浴施設の激戦区で、入れ替わりも激しい。首都圏であれば、軽く千円はしそうな施設が500円以下で利用できる。泉質がよいところも多く、車の運転が出来る人であれば、複合施設を兼ね備えたスーパー銭湯に流れていくであろう。

スーパー銭湯は法的にもかなり優遇されているので、挙って参入するのであろうが、その割を喰らっているのが公共温泉である。道内では1990年代の「公共温泉ブーム」により、多くの施設が開業したが、今では売却や廃業が進んでいる。

谷地頭温泉は90年代に誕生した公共温泉とはかなり趣を異にする。まず、歴史があり、家風呂がない時代からの市民銭湯であったこと、連絡船のあった時代から旅人が旅の疲れをここで落とすなど、地域に根付いた温泉であった。現在は高齢者の利用が多いが、それも地域に根ざしている証拠である。

谷地頭温泉の場合、「市営」だからこそその存在意義があるのではないか。果たして、民営化されて同じ形態を維持できろうであろうか。にわか参入の公共温泉とは異なる「格」がここにはあると思う。函館市の文化のひとつと言ってもいいのではないか。

温泉に携わる人も市の職員であろうし、売却をすれば人件費の削減にも繫がる。ついでに市電の谷地頭線(十字街-谷地頭間)も廃止にならなければいいが。

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震災以降はじめて新幹線乗り継ぎで北海道へ  戻りつつあるとかんじた道内観光

2011年10月31日掲 載

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10/23より約4ヶ月ぶりに北海道を訪れた。その間、管理人の「事情」でいろいろな方に心配やご迷惑をお掛けした。この場を借りてあらためてお詫びをしたい。

 

今回は3.11以来の新幹線乗り継ぎによる渡道である。東北新幹線のダイヤも9/23から通常ダイヤに戻っており、東京11:56発の「はやて25号」に乗車。新青森からは15:38発「S白鳥25号」に乗り換え、函館到着は17:54分。約6時間の旅路である。

乗車前、東京駅・駅ナカの日本酒で有名な「「はせがわ酒店」で地酒のワンカップを2本購入して新幹線に乗り込んだ。東北新幹線は東海道新幹線と比べて、ビジネスマンが少なく、カジュアル感がある。なので昼間から気兼ねせずに日本酒を堂々をいってしまう。

今回は記念すべきというべきかJR東日本の「おとなの休日きっぷ」の対象年齢になってしまい初めてその割引(5%)を利用した。人生、既に折り返しを過ぎている。いつも見慣れた景色を通り過ぎるが、福島付近からいつもと様子が変わってきた。

屋根にブルーシートが覆われた家屋が目立ち、まだ3.11を引きずっていることがわかる。仙台の手前、長町付近では被災者住宅と思われるプレハブの家屋が眼に飛び込む。修繕中の家が目立ったのは郡山・福島間から仙台にかけてだが、阪神大震災の後、山陽新幹線から見た新神戸付近の光景と比べると被災した家の数は少ない。しかし、その距離は長く、被災地は海岸沿い(浜通り)なので、その被害の大きさが伺い知れる。

仙台を過ぎると一息つく。既に仙台は首都圏の延長線上であり、「みちのく」と云われても、今ひとつピンとこない。最近は仙台を過ぎて、初めて「みちのく路」に入ったことを実感させてくるようになった。

盛岡で多くの乗客が下車し、新青森へ。未だに3時間半程度で東京から青森まで来れることに違和感を感じる。数年前まで寝台車を利用していたことが不思議である。新青森からは「S白鳥」に乗り換え。

管理人は最近自由席を利用している。青森-函館間の特急は指定席利用の場合、団体客が多く、忙しない。特に外国人団体とぶつかると苦痛だ。自由席は繁忙期を除けば空いており、まだ都会の余韻を引きずる新幹線から、いっきに開放してくれる。

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「S白鳥」は竜飛海底駅で数人の見学客をピックアップし、定刻17:54分に函館駅に到着をした。既に暗闇に包まれていたが、北の空気を吸うとホッとする。ホームには「ようこそ函館へ」の看板が目立つが、管理人にとっては「おかえりなさい」といった方がいいかもしれない。

その夜はホテルが混んでおり、駅前の安いビジネスホテルに投宿した。翌朝、朝市周辺を歩いたが外国人(台湾人?)を中心にけっこう賑わっていた。道の営業努力もあってか観光客は戻って来ていると感じた。しかし、昨年までと比べるとまだまだ少ない。

また、日本人観光客もそこそこいたが、気になるのは北海道を訪れる国内客の高齢化である。この数年それを強くそれを意識しているが、目立つのはシニア客のみである。若者の旅離れがさけばれて久しいが、この問題は根深く、蔑ろにはできないはずだ。

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なお、今回、行きか帰りのどちから「北斗星」を利用する予定であったが、まったく取れず直前キャンセルも出なかった。唯一、個室の空席検索ならびに予約できる「JR北海道インターネット予約サービス」をしつこく覗いていたが最後まで取れなかった。団体ユースかもしれないが、寝台特急は堅調のようである(「トワイライトエクスプレス」はかなりかなり空席があった)。

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弘前版バル街”ひろバル”を開催  青函交流の促進に繫がるか

2011年06月29日掲 載

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弘前市内の喫茶や飲食店を回ってワンドリンクと小料理を楽しもうという新企画「弘前バル街」が7月9日に開かれる。「バル街」が人気の北海道函館市からも友情出店が予定されており、新幹線の北海道延伸後も考え、「互いの交流に発展させたい」と意気込む。(6/25付朝日新聞青森版

函館市西部地区の飲食店をスペインの"バル"に見立てて飲み歩くイベント『函館バル街』はすっかりと地域に定着した。 その後、函館をヒントにアレンジをした「さっぽろタパス」や、全国各地でバル街を手本にした同様なイベントが開かれている。

レストラン山崎」のオーナーは、函館の発起人・スペインレストラン「バスク」の深谷宏治さんと交流があり「洋館とフランス料理の街ひろさき」をPRするため、函館バル街に特別出店してきた。北海道新幹線開業に向けて、弘前と函館が食を通して連携した観光を提案するきっかけにしようと、弘前版「弘前バル街」(通称・ひろバル)を企画した。

弘前は歴史があり、文化的レベルも高い街だ。訪れるとこ洒落た喫茶店やレストランなど見かけたが、最近は中心街の衰退が激しく、以前とは町のイメージがだいぶ変わっていた。管理人が初めて弘前を訪れたのは22年も前だが、寝台特急「あけぼの」で到着した後、モーニングで入った弘前城近くの喫茶店のコーヒーが美味しかったこと、2泊したホテル「ニューキャッスル弘前」のフレンチディナーがなかなかいけたことを覚えている。その後も「あけぼの」乗車、弘前下車を何度かやっているが、市内には宿泊しないようになってしまっていた。

今回のイベント、「バル街」がきっかけとなり、青函交流に繫がることを期待する。青函交流は以前から叫ばれていながら、本格的な動きになったことがなかったが、新幹線という共通のキーワードが出来たことで、これまであまり関心がなかった函館側も無視できなくなるであろう。個人的には、弘前は青森よりも、函館と「相性」がよいような気がする。

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函館で市民向け「スイートルーム体験ツアー」を実施、外部へ魅力を訴えることができるか

2011年06月13日掲 載

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写真 左からロワジールホテル函館、函館国際ホテル別館スイートルーム

函館市内にある五つのホテルのスイートルームを巡るバスツアーが19日に開かれる。2015年度の北海道新幹線開業に向け、地元ホテルの施設の良さを口コミやネットで広めてほしいと、北海道新幹線新函館開業対策推進機構が企画した。(6/6付 朝日新聞北海道版

このツアー、大人気で定員の45名がすぐに埋まってしまったと云う(詳細はこちら)。第二回目を計画しているというから意外な反響である。

北海道新幹線新函館開業対策推進機構が主催するが、ツアー目的は、「市民に、地元のホテル・旅館についてよく知って貰い、口コミやネットなど地元PRに協力して貰う。また、東日本大震災以降、全国と同様に函館への旅行客も減少傾向にあることから、地元市民が地元ホテルを利用するきっかけにもしていただきたい」とある。

さらに、朝日記事によると、「毎年春と秋の2回、旧市街地・西部地区を食べ飲み歩くイベント「バル街」を参考にした。」という。バル街とスイートルームめぐりを繋げるにはかなり無理もありそうだが、市民にとって普段は縁がない(?)地元ホテルのスイートホテルを体験するというアイデアは面白いと思う。

よほどのホテルファンでなければ、地元のホテルに泊まることはない。函館であれば、湯の川温泉泊まりは宴会などであるかもしれないが、都市ホテルに泊まることはまずなく、名前は聞いたことはある程度が多いのではないか?

函館は個性的なホテルが多い。そして、今回訪れる5つのホテルのスイートをネットで調べてみたがなかなかである。上記写真右側の函館国際ホテルスイートは65平米もある。管理人は数え切れないほど函館へ行っているが、何度も泊まったことがあるホテルでも、こんなに豪華な部屋があることは知らなかった。

今回のツアー参加者が、外部へ向けて情報発信をしてくれるかどうかはわからないが、函館の宿=豪華という切り口があってもいいかと思った。道内都市ホテルは、札幌でさえも、超一流が存在しない。函館は観光地として個性的な高級宿が存在することをもっと訴えてもいいのではないか。

ラビスタの人気が高いが口コミ効果が大きい。女性客の”プチ贅沢”の心理を掴むような展開に期待したいところだ。

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木古内駅前で頑張る「駅前飯店急行」、土地の顔が見えてくる駅前食堂の灯を守りたい

2011年05月15日掲 載

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味わいのある看板と店内 とても温かい雰囲気であった

「駅前飯店急行」。北海道南部のJR木古内駅前に、こんな名前の食堂がある。 カウンターと古びたテーブルが五つ。石油ストーブから延びた銀色の煙突が壁を伝い、小上がりには「急行ですがドンコウで営業して居ります」と書かれた紙が張ってある。 1957(昭和32)年の開店以来、垣内キミさん(82)が切り盛りする。(5/14付 朝日新聞北海道版

昨年の今頃、「駅前飯店急行」を訪れた。函館-木古内-小谷石(知内町)を結ぶローカル路線バスの取材(その時のブログはこちら)で木古内で途中下車をした折、ネーミングに惹かれて入った。木古内の駅前は他のローカル駅と同様、飲食店の数が激減しており、選択肢がなかったこともあるが、入って正解。なかなか味わいのある店だった。

実は昨年閉店をしたという情報を聞いた覚えがあったがまだ営業していた。正直、嬉しい。しかし、2015年の新幹線駅開業に伴い、駅前が整理されるので閉店は時間の問題かもしれない。

記事によると、「急行」のネーミングは、普通列車しか走っていなかった当時、「急行でも来ればいいね」と願いを込めて店名を付けたのが由来だそうだ。 その後、松前線や江差線に急行が走るようになったが、松前線は1988年に廃止。江差行きの急行もなくなり、新幹線が通れば、木古内から江差へ行く列車もなくなるであろう。

管理人は駅前食堂が大好きだ。地方へ行くと昼食は車でもわざわざ駅前に立ち寄り、それらしき処を探す。どこも個性的な店が多く、メニューも豊富。昼から一杯やっている人も見かける。先月、士別の駅前で入った食堂(名前を失念)もいい雰囲気であった。駅を降り、暖簾を潜れば、その土地の顔が見えてくる。

今は駅前旅館と共に姿を消して行く駅前食堂。道の駅やコンビニでお昼を取るのもよいが、駅前食堂には人間味がある。

近いうちに、「駅前飯店急行」をもう一度、訪ねてみたい。ご当地B級グルメが盛んな折、正統派の木古内名物として残せないものか。

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名代の焼きそば 700円なり

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湯の川温泉が道民プランを実施、団体客が激減した今、個人客への「おもてなし」が試される

2011年04月15日掲 載

函館湯の川温泉旅館協同組合(金道太朗理事長、22軒)は、東日本大震災の自粛ムード打破を狙った「みんなで乗り越えよう!被災地応援キャンペーン」を実施する。道民限定で18日から6月30日までの間、全加盟施設が5000円、7000円、1万円の3つの料金プランで宿泊や食事などのサービスを提供。売り上げの3%を義援金として寄付する。(4/15付 函館新聞


湯の川温泉の多くの宿泊施設が加盟する同組施設では震災後、3、4月だけで3万3000人のキャンセルが相次ぎ約4億円の減収となった。 キャンペーンは、観光旅行などを控える自粛ムードを打破して客を呼び戻そうと企画した。

観光地から人が消えた。管理人の実家がある鎌倉はサクラの季節なので多少は戻っているが外国人は殆ど見かけない。こんなことは初めてである。今日は銀座まで出かけたが、普段はアジア系買い物客で賑わう銀座通りに、それらしき人影はない。浅草も同様らしい。

先週まで道内に12日間滞在したが、外国人観光客は皆無で、道外客も殆ど見かけないに近い状態であった。3月の道内観光客は3割減で、浸水被害の函館は半数になっている。これは震災前も含まれた数字なので以降は7割減ぐらいではなかろうか。6月までの三ヶ月間に約1千億円の損失が出ると北海道観光振興機構では計算しているが、年間の観光総収入が1兆3千億円なのでダメージは計り知れない。

今回、湯の川温泉が道民限定プランを打ち出したが、道内宿泊客の8割以上は道内客が占めている。「じゃらん北海道版」が売れるのも、道民宿泊客が多いからだ。特に北海道民は、自分が住んでいる地域より温かい南へ観光する「南志向」があり、函館は定番人気スポットである。

管理人は以前からインバウンドも重要だが、国内客、特に道内客への周知をあらためて行うべきだと何度か言ってきた。今回のような非常事態の場合、いちばんの顧客は道内客である。

湯の川温泉の道内客向けプランでは5千円・7千円・1万円のコースを設けているが、函館の宿泊施設の安売り合戦を見慣れているせいか普段と大して変わらないといった印象だ。2食付きで7千円以下はザラであり、5千円以下も珍しくない。また、「若松」、「竹葉新葉亭」、「望楼NOGUCHI」などの高級旅館は食事コースのみである。よほどの差異化を打ち出さない限り、客足は戻ってこないと思う。

湯の川はこれまで集客へ多岐に亘る努力をしてきているが結果として現れていない。その原因を述べると長くなるが、個人客への対応とおもてなし,それと温泉街としての資質(情緒や風情など)にあると思う。団体客が激減した今、変化が試される時だ。

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函館の宿泊者が15%増、一過性で終わらせない為には魅力ある宿を増やすことである

2011年01月25日掲 載

函館市や函館商工会議所などで構成する「北海道新幹線新函館開業対策推進機構」は24日、昨年12月4日の東北新幹線新青森開業に伴う波及効果調査として、函館市内の宿泊施設の12月の利用状況を発表した。それによると12月1—31日に市内10施設に宿泊した人数は、前年同期比で約15%増だった。同機構では「増加傾向は新青森開業効果と推測されるが、今後も調査を継続し動向を見極めたい」としている。(1/25付 函館新聞

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前回のブログで「大人の休日きっぷ」による函館観光への効果について書いたが、こちらのデータによると、新幹線の延伸により、昨年12月の函館市内宿泊者が前年比で15%伸びたという。

週末に利用が集中しており、「東北新幹線の新青森開業効果とクリスマスファンタジー実施のタイミングが相乗効果となって現れたのではないか推測される」と推進機構では分析している。クリスマスファンタジーが相乗効果かどうかは?であろうが、新幹線効果は間違いない。

それにしても15%も伸びるとは驚きである。その前年が悪かったはずなので、”数字のマジック”もあり、発表した団体が北海道新幹線関連なので、多少の景気付けもあるかもしれないが函館にとっては低迷脱出のチャンスである。

函館の観光地としての強みは宿泊者の多さである。道外客の宿泊率では札幌の次であるが、最近では個性的な宿が増えている。バラエティに富んでいるという意味では道内屈指であろう。しかし、個性的な宿があっても、どこかミスマッチであることも多く、どうも提供する側と利用者との間にギャップがある気がする。

駅前周辺や五稜郭地区にはシティホテルやビジネスホテルが競いあっている。湯の川には古くからある温泉宿が、西部地区にはペンションや古民家を改造したような民宿など、ベイエリアにはリゾート&スパ系ホテルなどがあり、ホテル選択には不自由はしない。しかし、定番・定宿にしたいような宿がないのが函館である。これはどうしてであろうか。

理由として考えられるのはリピーターや連泊客が少ないため、ホスピタリティが高い宿が育ちにくい土壌などが考えられるが、やは前述したように宿側の認識にズレがあるような気がする。高級志向を目指している宿も多いが現状ではなかなか難しいのではないか。

今後、函館にリピーターを増やし、さらに客単価を上げるためには宿泊施設の意識改善が必要であると思う。先日のブログでトリップアドバイザーが選ぶ人気ホテルでラビスタ函館が上位に来たことを取上げた。失礼な言い方かもしれないが、あのクラスでも人気宿となってしまう。どうして人気があるのか分析をしてみることでいろいろなことを見えてくるはずだ。

新幹線やおとなの休日効果以外にも昨年は函館空港の利用者が8年ぶりに増えている。泊まりたい宿が増えればおのずと観光客は増えるはずである。是非、宿泊施設はこの追い風を捕まえていただきたい。

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「大人の休日パス」で今回も函館が大盛況、新幹線延伸の恩恵を持続できるか注目

JR東日本が、満50歳以上の会員を対象に販売した格安旅行切符「大人の休日倶楽部会員パス」が、函館観光に好影響をもたらしている。利用は13日から25日までの期間限定だが、会員パスの発売は東北新幹線の新青森延伸開業後初めてで、新幹線を利用して道南まで足を延ばす観光客が増加。函館での宿泊をセットにしたプランも大幅に予約が伸びており、地元の観光関係者は利用客に熱い視線を送っている。(1/22付 函館新聞

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新青森で降りた客の多くが在来線の「白鳥」へ。津軽海峡線利用者の多くが「大人の休日パス」だ。函館駅へ着くと特典のポスターなどが目立つ

昨年7月の乗り放題期間、函館が大いに賑わったことは拙ブログで紹介したが、それ以来のフリーパス実施である。あらためて、仕組みを簡単に説明すると、JR東日本の50才以上限定のクラブカード「大人の休日倶楽部」に加入すると、年2回、JR東日本全線と西日本の北陸エリア、民鉄の一部に加え、JR北海道管轄の函館駅と江差駅までが、新幹線や特急も含めて3日間乗り放題となるものだ。

今回は1月13日から25日まで実施されたが、昨年は北陸エリアまで出かける客が多かったという。冬の金沢や越前ガニなどが目当てであろうが、今回は新幹線延伸効果もあり、管理人の予想通り函館へ来た。

新幹線と津軽海峡線特急を乗り継いで函館へ行く場合、片道で約1万9千円、金沢だと約1万2千円(上越新幹線経由)なので函館は相当なお得感がある。通常なら函館市内のホテル旅館は閑散期であるが、宿泊予約サイトで調べると、かなり埋まっている。このパスを使えばホテル代を入れてもこの時期、2泊3日・2万円程度で来れてしまうのだ。この料金ならパスを利用して毎度、函館へ来るリピーターも増えるであろう。

大人の休日カードの会員は123万人という。会員が集中してやって来るので観光地によっては大きな波及効果を生み出すことになる。函館バスではこの時期に合わせ、松前史蹟コースなどの定期観光バスを運行した(記事はこちら)。また、湯の川温泉でも会員を対象にしたパッケージ商品を出しているホテル旅館もある。飲食店や土産物店などでは会員カードを提示すれば安くなるところもある。

この休日きっぷ、観光業者からは回数を増やせないかという声も出ている(以前は年3回)。確かに実施期間は短い。しかし、これは会員獲得への目玉商品であり、破格値なのでこれ以上は期待できないであろう。むしろ、金額が高くなっても通年でのフリーきっぷの発売、エリアを全道に拡大するなどに期待をしたいところだ。昨年4月に廃止された「ぐるり北海道フリーきっぷ」のようなパスが会員向けに再登場すれば需要が期待できる。また、JR北海道の「悠悠旅倶楽部」と連携できないものであろうか。

次回はまだ発表されていないが、例年通りだと6月下旬である。この頃には東北新幹線にE5系が登場、さらに函館までが速くなる。青森が新幹線全通の効果をあまり受けていないようだが、6月は観光シーズンで青森下車客も増えるであろう。また、函館はどこまで新幹線効果を持続できるか。青函観光の相乗効果に期待したいところだ。

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12月4日 東北新幹線全通 懐かしの青森行急行列車と「421鈍行」

2010年12月04日掲 載

 

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東北新幹線が新青森まで全通した。当初の計画からは38年かかったが、整備計画が決定した1972年(昭和47年)当時は上野から青森まで最速の特急「はつかり」でも8時間半程度はかかった。異国のように遠くかんじた青森が今や高崎や宇都宮へ行く感覚になった。

かつて、青森までの移動といえば夜行が主流。特急に乗るなどはかなり贅沢な印象であった。青森までの夜行の代表といえば、東北本線を走破する急行「八甲田」、常磐線経由の「十和田」、また 福島から奥羽本線経由で向かう急行「津軽」が有名で、どちらも1990年代の半ばまで現役で活躍した。

特に、急行「津軽」は”出世列車”と呼ばれ、長く愛された列車だ。高度成長期、土産をいっぱいぶら下げて、「津軽」で帰郷するのがステータスだったようである。特にグリーン車での里帰りは、成功の証であり、帰省時期はまっ先に売り切れたようだ。来年、「はやぶさ」にグリーン車よりも上の「グランクラス」が登場するが、昔であったらいちばん先に売れたことであろう。

同じ頃、上野-青森間を奥羽本線経由で約24時間かけて走る鈍行列車があった。「421列車」といって、子供ながらもその列車名は強烈に覚えている。上野を22時台に出発するが、「津軽」が先発であり、その後を追うように発車する。

真偽のほどはわからないが、「津軽」が出世列車なのに対して、「421列車」は鈍行で青森到着も深夜。421の客は訳アリの客が多く、午前中に到着する「津軽」に対して、夜遅い時間帯に隠れるように故郷へ戻る人が乗る列車だと同級生の鉄道ファンが自慢げに語ってくれた思い出がある。

その421列車は東北新幹線の整備計画が決まった1972年に上野-青森間が廃止された。チョコレート色の旧型客車で丸々24時間かかる列車は当時でも超レアであったが、乗りたいとは思わなかった。子供ながらも侘しさが伝わってきたものだ。

 

それから38年が経過。青森は訪れる度に変貌する。実際の距離だけではなく、そこに暮らす人々の暮らしや言葉から遠い、遠い場所とかんじたが今では首都圏の延長である。津軽便も加速度的に標準語化しており、青森へ来た実感が薄れるようになってきた。吉幾三や千昌夫の歌の世界ではなくなった。

便利になれば地方色も薄れる。しかし、青森(東北)の人には自分たちの文化・アイデンティティに誇りを持ち、大事にしていただきたいと思う。九州や西日本と較べると、東北はこの部分が弱い気がするからだ。「おらさ東京さ行くさ」の時代ではない。

 

youtubeから「ああ青森」という歌を貼り付けた。青森駅のホームアナウンスが入って連絡船時代を思い出させてくれる演歌だ。唄う平川幸男は、吉本のWヤングの片割れ。大好きな漫才師で、相当な御年だが、舞台ところ狭しと動き回り、相方にブチュっとやるのが定番ギャグ。

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新幹線の新青森延伸関連のニュース 使い勝手がよかった「青森函館フリーきっぷ」が廃止に

2010年11月22日掲 載

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12月4日に東北新幹線が新青森まで延伸するが、それに関連するニュースを2題紹介する。

①「青森函館フリーきっぷ」が廃止、「北東北函館フリー乗車券」に

新幹線延伸に伴ない青森函館フリーきっぷが廃止される。都区内発で29,100円、7日間有効で東北新幹線の他にもブルトレ「あけぼの」のB寝台個室も利用でき、函館・森まで特急指定席の利用できた。このきっぷの魅力については拙ブログでも何度か紹介したが、12月3日利用をもって廃止される。 「ぐるり北海道フリーきっぷ」も3月で廃止されており、使い勝手がよいフリーきっぷがどんどんと消えてゆくのは残念なことである。

新たに登場する「北東北函館フリー乗車券」は18,000円。「秋田大館フリーきっぷ」のエリアと統合して北東北に拡大した。料金には新幹線特急料金など含まれておらず普通運賃のみ。東京から新青森までの特急料金は片道6,500円なので、新しいフリーきっぷだど青森往復だけで31,000円になる計算だ。さらに函館まで行けば約35,000円。有効期間も2日削られ、実質、かなりの値上げである。

本来、新幹線延伸に伴ない送客数を増やすため、料金は据え置くのが筋でないであろうか。函館開業を踏まえ、鉄路で北海道まで行く客を増やすためにも値頃感がある商品を打ち出すべきである。JRの予約状況がわかる「サイバーステーション」を見ても、4日の開業日から○印の空席だらけである。季節的な問題もあるかもしれないがちょっと驚いた。

それにしても最近のJR東日本のフリーきっぷは、「ウイークエンドパス」や「スリーデーパス」帰省用の「ふるさと行きの乗車券」に代表されるように、普通運賃のみで特急券は別途購入のスタイルが増えている。一見、安そうだが実はそうではない。割安高速道路や高速バス対策への苦心が見えてくる。

②津軽海峡フェリーの新幹線アクセス

津軽海峡フェリーは12月4日の新青森駅開業に伴せて、新たにフェリーターミナルまでシャトルバスを運行する。新幹線効果がフェリーまで波及するであろうか。


■「あおもりシャトルdeルートバス ねぶたん号」 大人200円/小学生100円
①青森駅(ワ・ラッセ前)発 → ②(新幹線) 新青森駅東口発 → ③津軽海峡フェリーターミナル着 → ④青森港フェリーターミナル着
①06:24 → ②06:42 → ③06:52 → ④06:55
①08:26 → ②08:44 → ③08:54 → ④08:57
①12:25 → ②12:43 → ③12:53 → ④12:56
①15:49 → ②16:07 → ③16:17 → ④16:20

④青森港フェリーターミナル発 → ③津軽海峡フェリーターミナル発 → ②(新幹線) 新青森駅東口着 → ①JR青森駅(ワ・ラッセ前)着
④07:12 → ③07:15 → ②07:25 → ①07:44
④11:58 → ③12:01 → ②12:11 → ①12:30
④16:35 → ③16:38 → ②16:48 → ①17:07
④18:35 → ③18:38 → ②18:48 → ①19:07

また、津軽海峡フェリーでは「はこだてクリスマス・ファンタジー」に併せて、函館港から会場のあるラビスタ函館までのシャトルバスを期間中特別ダイヤで運転する。

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「はこだてクリスマスファンタジー」にSLを運転、新幹線延伸を記念した新しい冬季イベント登場

2010年11月03日掲 載

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JR北海道は、12月1日から開催される「2010 はこだてクリスマスファンタジー」に合わせて、今年初めて「SLはこだてクリスマスファンタジー」を運転する。運転区間は函館ー大沼公園間(途中停車駅なし)。12月4日から25日までの金、土、日、祝日の計11日間に1日2往復。「SLはこだてクリスマスファンタジー」は、電飾に輝くC11型蒸気機関車が客車をけん引、グッズを販売するカフェカー1両を含む4両編成で運転される。

函館の冬の定番イベント「はこだてクリスマスファンタジー」の開催にあわせてSLは運行される。運行開始当日の12月4日は東北新幹線の八戸~新青森間の開業日ということもあり、それに合せた記念イベントとも受け取れる。また、冬季観光キャンペーン「函館。いか。ないと」とも連携していると思われるが、冬季にSLが走るというのはおよそ36年ぶりのことらしい(36年前ということはちょうど北海道からSLが消えた頃なので全く記憶なし)。

今回、運行されるC11機関車は毎年春と夏に「SL函館大沼号」で運行されているもので、年中道内のイベント列車として活躍している。本来なら12月は札幌-小樽間のクリスマス列車として、夜間に運転されるのが恒例となっていたが、今回は新幹線開業もあり、函館まで”出稼ぎ”に来ることになった。

JR北海道は先ごろ発表された2010年度4-9月期の連結決算で、上半期ベースでは初の減収減益となった。2011年度3月通期の連結予想も下方修正しており、高速道路の無料化の影響や景気低迷による売店や物販事業の不振が目立つという。

厳しい環境下で現在力を注いでいるのが、東北新幹線の新青森延伸にあわせ、「スーパー白鳥」との利便性を高め、本州からの利用客、特に観光客を道内に呼び込むことだ。

今回のSL運転も新幹線効果に賭けるJRの意気込みが伝わってくる。客室乗務員もサンタの衣装で乗客を出迎える他、JR利用者には「はこだてクリスマスファンタジー」のイルミネーションや夜景の見学に便利なツインクルバス函館「クリスマスファンタジー号」も運行される。

さっぽろホワイト・イルミネーション」に較べ、今ひとつ本州での知名度がないクリスマスファンタジーだが、新幹線効果によって客足を増やせるであろうか。

【参考】この件に関するJR北海道プレスリリース

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「青函温泉フォーラム」開催、両者の恵まれた温泉資源を協業事業にもっと利用すべきである

2010年10月30日掲 載

温泉をキーワードに青函交流を深めよう—。青森県内の愛好家による「青函温泉観光フォーラムin函館」が、31日午後1時から函館市大森町2のサン・リフレ函館で初めて開かれる。両地域の温泉にまつわる基礎知識を問う「温泉検定」やセミナーを行う予定で、約1カ月後に迫った東北新幹線新青森開業を前に、ユニークな視点で青函交流のあり方を問う。主催者は多くの参加を呼び掛けている。(10/30付 函館新聞


温泉街の活性化に取り組む愛好家団体「温泉地活性化研究会」(事務局・青森市、谷口清和代表)が主催。 12月4日に東北新幹線が全線開業し、2015年度には北海道新幹線新函館駅(仮称)の開業を控えることから、両地域の温泉や観光資源について、地域住民に再確認してもらおうと開く。

観光面での青函交流は長年テーマになっていながら、大掛かりなプロジェクトを組むといったレベルには達していなかった(青函トンネル開通の1988年に「青函博」があったが函館で開催)。その背景にはアクセスの問題もあるが、青森側に較べて函館側がいまひとつ本気ではなかったこともあるのではないか。

函館は古くからの観光地であり、北海道の玄関口であった。青森に依存をしなくてもお客さんは来てくれる。しかし、以前の青森は十和田湖と浅虫温泉ぐらいしか観光地がなく、素通りも多かった。その後、トンネルが繫がったものの関門エリアのような本格的な協業体制はつくれないでいた。失礼な言い方かもしれないが、伝統的に函館側が青森側を見くびっていたようなところもあるのではないか。

今回、温泉がテーマだそうだがこれはいいアイデアである。函館・道南エリアは北海道の中でも良質な温泉がもっとも集まる地域だと管理人は思っている。また、青森も温泉資源に恵まれている。酸ヶ湯や蔦・青荷温泉のような秘湯系温泉、浅虫・古牧・大鰐のような施設が整った温泉、下風呂や黄金崎不老不死のような旅情感溢れる海岸部の温泉、津軽平野や三八地方の町中に多数湧出する銭湯型の温泉等バラエティに富んでいるのが特徴だ。

青函エリアは温泉ファンを唸らせるだけの資源を持っているが、一部を除いて知られていない所が多い。東北新幹線の青森延伸をきっかけに、地味であるが「温泉交流」から入るというのも本格的な観光交流へ向けた活性策のひとつであろう。タイプの異なる良質な温泉を多数持つ両者が手を組めば、非常に面白い企画が出来るかもしれない。

管理人にとっても函館周辺・青森県内には紹介したい温泉がいくつもある。

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隠れた名湯ビジネスホテル・函館温泉ホテルが来月末で閉館

2010年10月22日掲 載

大館観光(函館市昭和3、橋本範行社長)が運営する宿泊施設「函館温泉ホテル」(函館市大森町3)が11月末で閉館することが分かった。源泉かけ流しの温泉と、津軽海峡を一望できる眺望で人気を集めたが、長期的な不況と市内の宿泊施設の増加の影響で客数はピークから半減。老朽化した建物の改修が必要とされることから、閉館を決断した。同社は今後、売却先を募る。(10/22付 函館新聞

函館温泉ホテルは1988年に開業。91年には新館を増築し、客室は合わせて81室。国内外の団体旅行者を中心に宿泊客を受け入れるとともに、日帰りの入浴の利用も多かった。しかし、ここ数年は函館駅前地域や本町・五稜郭地域に本州資本のホテルが続々と開業した影響で利用者は減少。また、建物の大規模な改修が必要とされることから11月30日に営業を終了することになった。

 

同ホテルは函館駅からかなり離れているが、目の前が大森浜、茶褐色の源泉掛け流しの豊富な湯量と広めの大浴場があり、管理人も宿泊、日帰り入浴で何度か利用させていただいた。ホテルはビジネス向け客室と団体向け(?)の和室に分けられていたが、1988年開業の割には老朽化が進んでおり、シングルはネットが使えず、洗浄機付きトイレもなし。扉や窓にもガタが来ており,ひと言ぼろかった。

しかし,温泉浴場は質感は素晴らしく、最近では市内各所に温泉付きビジネスHが出来たが、泉質はダントツであると信じており、木箱のようなものから流れ出る源泉が気持ちよかったものだ。また、館内には「春華亭」というラーメン屋が一階にあり、外出が面倒な時はここで夕食をいただいた。

宿泊客は管理人のようなビジネスか修学旅行、格安のパックツアーなどに利用されており、料金もシングルで3千円台、2食付でも6千円以下であったので、経営は相当厳しかったのではないか(数年前はこの倍程度の料金であったと記憶している)。

同ホテルは一時、函館駅前に「ホテルオーシャン」と「ホテル第2オーシャン」を運営していたが、現在は売却され「スマイルホテル」になっている。今回の函館温泉ホテルの閉館でホテル業からは完全に撤退すると云う。

函館市内のホテルは何度もこれまで書いているように、供給過剰に達している。3年ほど前に全国から資本が集中したが、その煽りを喰ったひとつが、同ホテルのような地元資本のホテルである。設備は古く、場所も悪いが、手軽な料金と食事、そして温泉でカバーをしていたが、殆ど宣伝もしていなかったので、管理人が勧めても誰も知らなかった。

そういえば先日、大門の屋台村で、店のオーナーと従業員に「市内の温泉でいちばんのおススメはどこですか」と質問をしたところ、揃って「温泉ホテル」と返ってきた。やはり、理由は泉質と云っていた。市内の宿泊事情からして、もうホテルは無理であろうが、この温泉は福祉施設などの形で残していただきたい(市場されあれば、スパ&トリートメント型お手軽リゾートに改造しても面白いと思うが現在の函館では無理)。

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函館朝市と元青森駅前市場「AUGA」

2010年09月14日掲 載

3日連続で青函の話題を。

先日、青森では昔の駅前市場(新町市場・りんご市場)に寄った。今は「AUGA」という三セク系のテナントビルの地下に鮮魚や野菜・乾物、食堂などの店舗が入居している。ニワトリをイメージしたユニークな外観だが、館内は100円ショップや市の公共施設があり、どこか釧路市のMOO(フィッシャーマンズワーフ)を思い出させてくれる。

朝食前に地下の市場を訪れたが、昔の駅前市場をほぼ再現しており、なかなか雰囲気がよい。ホタテやホヤ、雲丹、下北のマグロなど地場食材が並んでおり、値段も安い。商品を覘いていても、店員は殆ど声をかけて来ない。約90軒ある店舗で、「お兄さん」と声を掛けられたのは僅か2軒ほど。買って帰りたかったが、これから函館へ移動しなくてはならないので、見学で終わってしまい残念であった。このAUGA地下にある市場は昔の雰囲気をそのまま残し、観光ずれしておらず、大変好感を持てた。

その数時間後、函館朝市を通った。昼過ぎであったが、まだまだ観光客で賑わっている。管理人は市場の先にあるホテルを取ったので、キャスター付きのバックを引きずりながら歩いていると、すぐに観光客と思われたようでキャッチセールスにあった。カニ、メロンと函館に関係ないものばかりの押し売りであった。

夕食を取った後、10時近くにも同じ場所を通ったが、なんとそんな時間でも食堂のおじさんが声をかけてきた。首を振ると「こんな時間に食べる訳ないよね」と言われ、苦笑いをしてしまった。

管理人は朝市の変遷を20年以上見ているが、露骨なキャッチは以前からあった。しかし、最近は店の種類も増え、朝から晩までである。まだ、ススキノのキャッチの方が質がいいのではないかと思ってしまった。ホテルで観光客の会話を聴いていると、やはり朝市でカニを買うというのが多く、函館=イカではなく、カニなのだとあらためて思った次第だ。

青森の駅前市場と函館の朝市。見比べてみて、地場食材の数は青森の方が上である。認知度の違い、観光客数の違いだけであって、これで新幹線が青森まで延伸し、市や県が駅前(新町)市場を本格的にPRをすれば函館にとって手ごわい存在になりそうである。公設市場とは誰のためにあるのか、考えさせられた。


しかし、青函市場連携というのも新しい観光資源になるのではないか。たとえば、八戸市の「八食センター」は新幹線開通により、多くの観光客が押し寄せ、全国的にも知られるようになった。青森・駅前市場と函館朝市を同時に体験できれば消費者(観光客)の目も肥えて、市場にとっても刺激となり、シナジーが期待できる。

これまで青函連携観光と云われながら、実際は動きが乏しかった。新幹線の青森延伸、さらに北海道新幹線開通に向けて、両者は関係を密にしなくてはならない。

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新幹線延伸を見据えた函館観光プロモーション 「いか。ないと。函館」

東北新幹線の新青森開業を12月4日に控え、函館市や北海道新幹線新函館開業対策推進機構などは10日、今秋に南東北・北関東を中心に実施する観光キャンペーンの内容を発表した。2015年度の北海道新幹線開業を見据えた中で、キャッチフレーズを「いか。ないと。函館」とし、東北新幹線沿線駅での観光キャラバンや北海道物産展でのPRを通じ、オール函館で冬の函館観光をアピールする。(9/11付 函館新聞

先日、青森へ行ったが新幹線延伸で青森駅周辺も整備が進んでいた(駅は新青森だが)。東京から青森まで3時間10分なので、5時間10分程度で結ばれることになる。東京・博多間ののぞみ号所要時間と変わらなくなるが、乗換えがあり、航空機利用者がどのくらい新幹線乗り継ぎにシフトするであろうか。

それでも函館がまた一歩、東京から近づいた実感はある。八戸では遠くかんじるが、青森となると違う。函館市が観光キャンペーンに打って出るのは当然であるが、「いか。ないと。函館」のコピーには失笑してしまった。函館を代表する食材のイカと、クリスマスファンタジーや夜景など、冬の夜の美しさを掛け合わせたものだが、相変わらずのパターンである。

一昨年は山手線にラッピング電車を走らせ、昨年は新宿アルタのモニターに「イカール星人」を映し出し、観光PRをした。イカール星人は若者層を中心にそれなりと認知されかけているが、それが観光集客に結びついているかというと別問題である。

イカへのこだわり、クリスマスファンタジーのプロモーション強化がこのところ函館観光PRで目立つが、どこかずれている気がする。函館へ訪れる観光客はイカではなく、朝市のカニの印象の方が強いようで、クリスマスファンタジーとなると殆ど認知されていない。

どうもメッセージを伝えたい側と受け取る側にズレがありそうだ。イメージとして伝わっている函館は曖昧且つ表面的なものであり、そのズレを修復するのは大変なことである。はっきり云うとイカは地元が思っているほど訴求力がないと管理人は考えている。

夜景や異国情緒だけでは飽きられて、リピーターが育たないというのも理解できるが、むしろシンプルで抽象的、イメージ優先のPR戦略が合っているのではないか。

今一度、函館観光の原点(もっとも賑わっていた頃の手法)に戻ってみてはいかがであろうか。時代は経過しても、函館を訪れる観光客の志向はあまり変わっていないと思われる。

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大沼プリンスホテルが冬季休業決定、このままではジリ貧になる大沼観光

2010年08月09日掲 載

函館大沼プリンスホテル(七飯町西大沼温泉、斎川昭雄支配人)は5日、今年の営業を11月23日までとし、冬場を休業する方針を固めた。営業再開は来年4月16日を予定。冬期間の宿泊客が伸び悩み、慢性的に不採算状態が続いていることから、営業基盤の立て直しの一環で冬期休業を決めた。同ホテルの斎川支配人は「休業をマイナスイメージととらえず、営業の立て直しを図るためのきっかけにしたい」としている。(8/6付 函館新聞)


同ホテルを運営するプリンスホテル管理部は、来年度以降の冬期営業について未定とする一方、2015年度には北海道新幹線の開業や、北海道縦貫自動車道が大沼まで開通される見通しなどから「将来的に明るい材料があるので今回の休業を営業基盤の強化につなげたい」としている。

大沼プリンスは当初、スキー場とゴルフ場、それにコテージで開業、その後、1990年7月にホテルを開新設し、温泉も完備した。道外からのスキーツアーでも賑わったが、宿泊客数は2002年度の14万8000人をピークに減少傾向にある。ここ3年間は10万人台を割り、09年度は5万800人にとどまっている。

プリンス系リゾートはグループのリストラ策により、ニセコ東山のような売却以外にも季節営業が増えている。あのプリンスのシンボルとも云える「苗場プリンス」も現在は冬季のみの営業となっている。

大沼の場合、スキー客減少以外にも、大沼観光全般の不振、函館観光の落ち込みも重なって、悪のスパイラルに入っているのではないか(外国人ツアー客減少も痛い)。

大沼は風光明媚な避暑地として古くから賑わっていた。かつては宿泊客も多く、函館1泊→大沼1泊の定番コースもあったが、函館からの日帰り観光圏に吸収されてしまっている。

宿の数も減り、大沼公園駅に近い「ホテルニットー大沼」も10年以上前に閉鎖(ジャンボ尾崎が所属していた日東興行が経営)。その他にも管理人がお気入りの「山水」も営業している気配はない。数軒の宿がなくなり、その間、JRが運営する「クロフォード・イン」が誕生したが、大沼全体では元気を感じられない。宿ではないが、「ヴェネチアグラス美術館」など客が来そうもない施設もいくつか作られては、早々に閉鎖に追い込まれている。

どうして大沼の客足が伸びないのか。それは函館のサテライト観光圏であり、通過型観光地になってしまっているからだ。また、宿の選択肢も少なく(クロフォードのような良質なホテルもあるが)、団体・個人とも扱いにくい場所なのかもしれない。本州で云えば、ゴースト化した高原リゾート(清里や白馬・北志賀など)とどこか似た雰囲気がある。


大沼プリンスの近くには、似たような施設「グリーンピア大沼」のホテルとスキー場もある。道南圏が苦手としている冬季観光であるが、営業力があるプリンスでも休業せざるを得ないのだからきびしいと言わざるを得ない。都市部に近い温泉や観光地の衰退は全国共通の傾向であるが、これは「函館観光」が抱える問題として考える必要があるであろう。

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渡島振興局が道南広域滞在ツアーを実施、成功へは公共交通・旅行会社との連携が必須

2010年07月27日掲 載

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渡島総合振興局が企画した、首都圏の50代以上に的を絞り、道南の観光地を広域的に巡るツアーが大手旅行業者などによって商品化される。道の企画が商品化に結び付くのは初めて。「今後の観光振興策のモデルにしたい」という。 (7/24付 道新)


渡島総合振興局が「食と歴史」などをテーマに、旅行ルートなどを立案する。9、10月に行うモニターツアーをもとに、クラブツーリズムやJR北海道などが商品の内容を詰め、首都圏で販売していくという。

9月のモニターツアーでは函館市内の西部地区や五稜郭の史跡、はしご酒を楽しむイベント「バル街」を体験してもらう。函館ハリストス正教会でのティータイムなども盛り込み、東京発1泊2日で3万9800円と手頃な料金設定にしている。

10月コースでは青函トンネルを経てJRで道南入りし、渡島管内福島、松前両町、檜山管内江差町などを巡り松前マグロや江差追分を堪能する。肉厚で評判の渡島管内七飯町のシイタケ農園も見学し、東京発2泊3日9万8千円と少し高めである。


現在、国交省では広域観光圏構想を打ち出し、全国でモデル地区を選定している。そのひとつ、「はこだて観光圏 食は“函館・南北海道”に在り」では、道南を6エリアに分け、それぞれのエリアに滞在・地元食材を堪能してもらおうというプランを打ち出している。

6エリアとは都市部(函館とその周辺)・東部(鹿部・七飯など)・西部(江差など)・南部(松前など)・北部(長万部など)・離島部(奥尻)のことで、それぞれの地域に観光客を分散・回遊させて、道南エリアでの滞在日数を増やすことが目的だ。


道南観光の実際は、函館一極集中で、その他のエリアはおこぼれ程度しか行かないことは周知のところ。パック&団体ツアーで脱・函館色を出すのは現状では難しく、個人旅行者の需要を増やすしかない。

今回のツアーは50代以上がターゲットのようだが、先日の拙ブログ「おとなの休日きっぷで函館が大盛況」で紹介したように、交通費が安ければ需要があることがわかった。それも函館市だけではなく、江差線を利用して江差を観光する客もかなり居たので、JRや航空会社の協力させあれば、道南観光での脱・函館も可能なはずだ。


たとえば「おとなの休日きっぷ」の利用期間の延長、フリーエリアの拡大(例・長万部まで)など図れば、個人客の呼び込みは十分可能である。特に、個人客向けの隠れた名湯が多い地域なので、そのあたりと絡ませてキャンペーンを行えば、”名湯と食材の道南”でやっていけるはずである。

また、9月のツアーでは「函館バル街」の体験もあるので、リピーターへの期待もかかる。こういった地域振興策は行政レベルでは限界があり、JRや航空会社・フェリー会社などの公共交通機関との連携、また、旅行会社にはインセンティブが与えられような仕組みづくりなどが必要である。

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「やくもっこり」と「ご当地酒場 八雲町」、東京発八雲町の話題をふたつ

2010年06月24日掲 載

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道新記事より写真は抜粋

不気味な笑顔と体の一部を強調したデザインで、全国的に有名なマスコット「まりもっこり」。その八雲ご当地版となる「やくもっこり」が町内出身の主婦宮下永(はるか)さん=25歳、東京在住=の発案で誕生した。携帯電話ストラップとして21日、発売される。(6/19付 道新)

 
やくもっこり」は、太平洋と日本海をまたにかけた町を体現して、名産のホタテや牛の要素を加えている。

開発者の宮下さんは八雲高1年生のとき町内で洋品店を開き、自力で仕入れ交渉した行動力の持ち主。卒業後は東京で衣料卸業やネット広告の代理店業を手掛けてきた。今回は、「まりもっこり」を開発したキョーワの製造する「やくもっこり」の企画発売元として責任を持つという。 「完全なオリジナル商品じゃないけれど、八雲の知名度を上げるにはこんな掛け合わせも効果的と思いました」と道新記事にある。写真で見るとこの宮下さん、なかなかの美形だ。「やくもっこり」は1個420円。

もっこりキャラは知名度があるので、「やくもっこり」も上手く便乗をして、八雲町をPRしてもらいたいものだ。

もうひとつ、東京のど真ん中、日本橋三越前に「ご当地酒場 北海道八雲町」が人気を集めている。アンテナショップ型の居酒屋だが八雲町も協力をしている。並びには鳥取県や新潟県のアンテナショップがあり、オフィス街ということもあり、かなりの盛況のようだ。

最近人気の水産系であるが、他店よりは場所柄高級感があり、落ち着いている。経営は株式会社fun functionという外食企業だが、特に北海道と縁があっという訳ではないようである。

小さい町だが東京発での情報発信は強力だ。旧熊石町の時代、管理人は埼玉県の西川口に町出身者が経営する「くまいし」という居酒屋があり、ここをアンテナ型居酒屋にしようと動いたことがあるが、間もなく八雲町と合併。三越デパートのまん前に立派な店が出来てしまった。

最近、アンテナ型居酒屋や水産系飲み屋は増えているが、中には行政のバックを受けながらも評判が落ちているところもある。「ご当地酒場」には八雲町のイメージを落とさないように頑張っていただきたい。

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函館で観光電動自転車を導入、クルマから自転車へ 地域の消費拡大へ繋がる新モデルだ

2010年06月11日掲 載

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門司港のレンタル電動自転車 線路は廃線を利用したレトロ観光線 関門橋を望む


函館市や函館商工会議所などでつくる北海道新幹線新函館開業対策推進機構は11日から、JR函館駅前や西部地区で電動アシスト自転車を貸し出す新事業を始める。初年度は計8台を用意し、地域の観光振興や交通インフラの充実を目指す。同機構によると、電動自転車のレンタルは市内では初めて。(6/9付 函館新聞

電動自転車による観光が最近脚光を浴びている。管理人は一昨年、北九州の門司港を訪ねたが、「JOYiNT門司港」の名称で「電動ハイブリッド自転車」の貸し出しをしており、関門海峡を渡り(人道トンネルとフェリー)、下関まで往復をしてきた。1日料金が500円と手頃で、大変重宝をした。

運営をするNPO法人「タウンモービルネットワーク北九州」では電動自転車以外でもカーシェアリングの導入などに取り組んでいる。特にパリで普及している路上にあるステーションにて、利用者自身の手で貸出・返却を行う「セルフレンタル」も始めており、管理人が最近注目をしている住民も巻き込んだ観光エコモデルだ。

今回、函館市で導入される電動自転車は、「はこりん」の名称で、新幹線開業効果を高めるアクションプランの一環として企画。リースした電動自転車をロワジールホテル函館と地域交流まちづくりセンターに4台ずつ配備する。

台数は少ないが坂の多い函館では威力を発揮するはずだ。高台に観光スポットが集中しているので、細い道が多い元町地区へのマイカー流入阻止や違法駐車にも効果を発揮する。市電と路線バス、この電動自転車があれば函館市内の主要スポットはすべてまわれるはずだ(自転車だけでもOK)。

管理人の実家がある鎌倉市も電動自転車の導入を行っている。鎌倉は車の混雑が激しく、道は狭く、週末は駐車場も確保できない状態。また、函館と同じぐらい坂が多く、やはり観光スポットへ行くには登らなければいけない所が多い。民間だが「レンタサイクル鎌倉湘南」や「JRバステック」などが導入をし、好評を博している。また、夕方から朝までは通勤用に市民へ貸しており、行政でも北九州システムの導入を検討しているようである。


北海道観光はクルマ主体であるが、函館や札幌、また坂の多い小樽などは観光スポットも集約しており、電動自転車による観光が適している。地方都市以外でもニセコ、美瑛・富良野、南十勝、知床、釧路湿原など電動が威力を発揮しそうな場所はいくらでもある。

問題は民営だと料金が高くなってしまうことだ。10万円以上するため減価償却をするには値段を上げざるを得ない。通年営業が難しい北海道ではさらにネックである(鎌倉と同じ経営の人力車が函館から撤退したのも季節営業の難しさがあったと思う)。

やはり自転車メーカーの協力(プロモーションを兼ねたアンテナショップ的なサービス)や函館のような行政絡みの協力が必要である。また、観光客利用だけではなく、地域住民も使えて、各所に乗り捨て場があるような欧州形式の導入も考えるべきだ。札幌など最適だと思うが。
 
電動自転車の観光が普及すればエコ対策ではではなく、地域内での消費額が大幅に増えるはずだ。クルマでは通過型になってしまうが、宿泊客が増えるという期待もある。スロー型ツーリズムには最適な電動自転車である。

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函館・ひかりの屋台 『大門横丁』

2010年06月02日掲 載

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上から大門屋台村入口・筍の炭火焼・「ことぶき亭」外観

久しぶりに函館駅近くにある屋台村「大門横丁」に立ち寄ってみた。実は訪れるのは2度目で、いつもは素通りをしていたが覗いてみることにした。

屋台村がある大門地区は函館イチの繁華街であったが、次第に廃れて、かなり怪しげな小路がひしめく寂れた飲み屋街になっていた。かつての中心街を何とかしようと、地域の三セクまちづくり会社・はこだてティーエムオーが中心となり、屋台村を始めた。開始した当時は帯広の「北の屋台」や八戸の「みろく横丁」などの成功事例があり、ならばということで5年ほど前にオープンをした。

ちょうど屋台村が構想中の時、大門・駅前地区の活性シンポジウムのゲストに呼ばれたことがある。屋台村そのものの発想に新鮮味がなかったことや、小樽の「屋台村レンガ横丁」にその前に招待をされ行ったが、苦戦をしているようだったのでどうなるかなと思っていた。


横丁に入ると、人は少なめ。呼び込みをやっている。また、客が多い店と全く居ない店とが極端である。これはどこの屋台村でも見られる傾向だが。入ったのは、函館海鮮炭焼を看板に掲げる「ことぶき亭」。客はいなかったが、60代と思しきオーナーとおばちゃんがきり盛っている。炭焼きで魚介類や野菜、肉を焼いてくれるが、鉄板焼きの炭焼き版とでも云った方がよいであろうか。

オーナーの畠山さんは朴訥とした誠実そうな方。初めは飲食店は素人かと思ったが、尋ねると、東京・ホテルニューオータニの鉄板焼レストラン「フォックステイル」に居り、その後六本木店、最後はサンフランシスコの料理店ではたらいてたという華麗なキャリアの持ち主。60を過ぎて、故郷の函館に戻ってきたという。「フォックステイル」といえば、ステーキや伊勢エビなど高級食材を何事もないように焼いてしまう高価な店で、接待とゴチで2度ほど行ったことがある(自腹は切っていない)。

管理人はくじら肉、ラム、筍、アスパラなどを焼いてもらった。お客さんが少ないので心配していたが、途中から地元のギャル三人組や常連のおじさん、美熟女などが入り、盛り上がる。

土曜にしては屋台村内を歩く人は少ないような気がしたが、それでもこの日は盛況だと云う。普段は相当暇そうと見た。観光客が多いのではという先入観があったが、実際は地元客が圧倒的とのこと。観光客は最近店が増えたベイエリアで食事を済ませてしまうらしい。最初は地元と観光客が交流できるスペースを目指して始めたはずだが目論みとは違ってしまったかもしれない。それでも、地元客が戻ってきているのなら、当初の目的の半分ぐらいは叶ったのではないか。

全体的に見て、店舗の個性が薄いようにかんじた。また、同じような業態の店が多い。帯広の「北の屋台」の方が、個性的な店舗構成で、食材フェアのような形で、地域特産品を各店で使うイベントを定期的に開催している。地産地消にも貢献し、十勝ブランドのPRにもなっている。


屋台村内には「箱館バル」という店があった。『函館バル街』の影響か、この屋台村や大門地区では定期的に「大門バル」というイベントを開いているらしい。各店ピンチョスを出すところまでも同じだが、先輩が成功したからといって、もうひと捻りしてもいいのではないか。開催の経緯は知らないが節操がない気がする。やるなら帯広のような食材イベントの方が観光客の呼び込みにも繋がると思うが。


そういえば、函館駅2階にある飲食店街にも「はこだてバル・ブォン・ビィアッジョ」という立飲み屋が出来ていた。喫煙OKで、店内は煙たそうななのでパスしたが、この店、以前は禁煙&女性客限定のパスタ店ではなかったか?変われば変わるものである。

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地元の美女たちが盛り上がる

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女性専用パスタ店が喫煙OKの乾き物バルへ転身

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函館の新名所になるかもしれないミュージアムが登場 『北海道鉄道博物館』

2010年05月29日掲 載

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今年の4月JR函館駅前WAKOデパート内に『北海道鉄道博物館』がオープンした。管理人はこの情報を知らず、たまたま駅前で頭上を見上げると看板があり、どんなものかもさっぱりわからず入ってみた。同じく最近十字街にできた「坂本龍馬記念館」レベルのものかと思ったが、究極のホンモノ志向とでも云っていいような、趣向を凝らした鉄道ワールドがあった。

博物館があるWAKOデパートは駅前、棒二森屋の前に位置している老舗だ(銀座和光とはまったく関係ない)。ところが1階からシャッター店舗だらけで、エスカレーターで2階に上がると大半の店は閉まっており、【博物館へ行く方はエレベーターに乗り換えて下さい】という表示がある。3階以上はカラのようで専門店の機能を既に果たしていないのだ。

博物館は6階にあるが、エレベーターを降りるなり、とんでもない世界が広がってくる。フロアは4つのコーナーからなっているが、鉄道グッズや書籍などを集めた「カラマツMEGAトレイン函館店」、昭和30年代の産炭地の商店街をイメージしたレトロタウン「駅前商店街」、道内鉄道を中心に函館市電などの珍品も集めた「北海道鉄道博物館」、坑内をイメージした怪しげな空間を旅する「炭鉱トロッコ列車」の4構成から成っている。

このうち鉄道博物館と炭鉱トロッコ列車が有料になっている。博物館入場券とトロッコ券はそれぞれ500円、共通券で買うと900円になる。チケットは懐かしい硬券きっぷだ。博物館の展示物は相当レアなものばかりだが、鉄道ファン(特に北海道の)でないと価値がわからないものが多い。入門の鉄子さんや子供にはヘビーかもしれない。

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おすすめが炭鉱トロッコだ。トロッコに乗って、遊園地のお化け屋敷にようなところを2周するのだが何と人が押す人車なのだ。坑内を模倣しており、大変よくできている。1周目はゆっくりと、2周目は”高速運転”となる。展示してある標識(例:火気厳禁)などは多くがホンモノであり、乗車したトロッコも空知の万字炭鉱で使っていたものなのだ。このトロッコは大人でも楽しめるので是非乗車を。


この博物館を運営しているのは、北海道発の鉄道グッズショップで有名なカラマツだ。最近では三笠のトロッコ列車運転を手がける(⇒拙ブログで紹介)など販売だけではなく、多方面で活動の場を広げている。

また、グッズコーナーは面積が広く、書籍なども値段が安い。道外では入手困難なものも多いので足を運ぶ価値があると思う。


鉄道博物館はWAKO6階の全フロアを使っているのでかなり広い。また、7Fには別経営だがアニメ関係のキャラクターショップがあり、地方の衰退した百貨店もこういった使い方をすれば人が戻ってくるかもしれない。観光客だけではなく、地元若者も呼べそうなテナントが他にもあるので函館の"プチAKB"になるかも。

真面目な話、鉄道博物館は本来「摩周丸記念館」で作るべきであろうが、民間(それも鉄道ファン)がつくったからこそ、ここまで痒いところまで手が届き、遊び心がある施設が完成したと思う。

今後、口コミなどで広がっていけば函館の人気観光スポットになり得るとかんじた。単なるマニアが集まる場所ではなく、幅広い客層が呼び込めそうだ。今後、ジオラマや食堂車も作るようなので楽しみだ。

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地域を疲弊させるホテルのダンピング競争-函館の事例から-

2010年05月28日掲 載

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じゃらんネットより 5/30一人利用で検索 画面クリックで拡大


先日のブログでホテルの価格低下・ダンピング競争がホテル側だけではなく、客の質低下にも繋がっていると書いた。札幌市内のシティホテルでの話だが、道内最大の激戦区(?)函館では常識を超えたような低価格競争が繰り広げられている。そのあたりは、以前の拙ブログで触れたが、今回宿泊してみてそれを実感した。

函館には22,23日と連泊。週末にも関わらず宿泊予約サイトは大半のホテルが空いている。22日は地場資本のホテルで改装をしたホテルニューオーテと決めていた。このホテルは以前紹介をしたが、ターゲットをファミリー層に切り替え、新しい船出をした。ニューオーテに関しては別の機会に取上げたい。


当日、楽天やじゃらんなど宿泊予約サイトではシングル3千円台はザラ。2千円台も珍しくない。その中でも目立ったのが、元・JALシティの「チサングランドホテル函館」だ。何とスーペリアルツインがシングルユースで3,100円、朝食付き3,900円とある。JALシティ時代に泊まったことがあるが確かシングルで8,500円した記憶がある。

このホテル、外資のソラーレホテルグループが運営をしている。同じ函館市内では駅前のロワジールホテル(旧・ハーバービューホテル)も同じ系列で、前ホテルの半額程度で出している。


どんなものかチサンホテルに泊まってみることにした。通された客室は5Fで、謳い文句通り海が見える。客室も広く25平米以上はあり、ネット環境やアメニティもよい。これで3,100円というのは信じられない。

当日は日曜日にも関わらず混んでいる。外国人のバックバッカーなども何組かおり、どこで情報を知ったのであろうか。駐車場はいっぱいだったので、別の場所に移動してくれた。

利用者から見れば文句はないであろう。しかし、観光に携わる者から見れば文句はある。前述したが、函館はホテルが飽和状態であり、廃業や新築の中止などが相次いでいる。特に道外から参入し、新築・買収したホテルは一線を越えた安売りを掛けている。ソラーレグループもそうであろう。安価でJALシティを買収したのであろうが、どう考えても3,100円では利益が出ているとは思えない。そこまでしても部屋を埋めて、これからの観光シーズンに備えたいのであろう。


これでは潰し合いの消耗戦であり、地域のバランスが崩れてしまう。たとえば、ある商店街に八百屋が何軒かあったとする。そのうち新しく進出をした1軒が利益度外視で安売りをしたらどうなるであろうか。その店は儲かるかもしれないが他の八百屋は消耗戦の上、潰れる。その新しい八百屋も最後は力尽きるかもしれない。

昔、ダイエーやヨーカドーが中心地に出店した時、地元の店はこぞって反対運動をした。しかし、スーパー側は核が出来ることで更に地域は繁栄すると説いて回った。勿論、地元商店街にとって大ダメージだが、それでも共存共栄の論理でやってきたはずだ。

ホテルの過剰、観光客の減少、デフレスパイラルの昨今、常識を超えたダンピング合戦は地域経済をさらに疲弊させる。価格設定で何らかのガイドラインを設けるなどの時期が来ているのではないか。

かつては旅館組合やJTB,日観連などが強く、極端な値崩れがなかったが、加盟数の減少や国内・外資のチェーンホテルの物量攻勢、ネットエージェントの登場により、「良識」が崩壊してしまったような気がする。

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駅前旅館の流れを汲む地元ホテルの新たなる挑戦-ホテルニューオーテ(函館)-

2010年04月18日掲 載

函館観光の不振についてはこれまで何度か触れてきた。特にこの3,4年の間に市場規模を無視したホテル(おもにビジホ)建設ラッシュにより、宿泊施設のダンピング競争が起きている。宿泊予約サイトを見ても、観光シーズンの週末でもかなり空いており、シングル3千円台のホテルはザラだ。そんな状況下、連絡船時代から営業を続ける駅前ホテル「ホテル・ニューオーテ」がターゲットをファミリーに変えて、リニューアルオープンをすることになった。このエリアにはなかった新しい試みなので紹介したい。

先日、旭川の知人が函館駅前にある元航空会社系ホテルを2千円台で泊まったと聞いた。最初は耳を疑ったが、これが現実のようである。このホテルがある朝市周辺には、かつて多くの駅前旅館があった。今でも何軒か残っているが、函館を訪れる度に気になっていた。

その中にある「ホテルニューオーテ」が大改装に踏み切ることになった。改装の目的は顧客ターゲットをビジネスから家族層に変え、一室4~5名宿泊できるファミリールームを複数新設することで、新たな需要を開拓することだ。

ビジホは既に飽和状態。大半の全国チェーンが進出しており、同じ土俵では勝負はできない。昨年、拙ブログでも紹介をした「ホテル駅前」のように家族的サービスと全国チェーンに負けない設備で健闘しているところもあるが、同じコンセプトでもうひとつは難しい。そこでニューオーテのオーナーは「家族」という市場に目を向けた訳だが、ここから先はオーナーのブログから抜粋する。

[多少景気が回復したところで、ビジネス需要が戻るとは思いません。生産年齢人口が加速度的に減少していくからです。では、これからは何に頼るべきなのでしょうか。団体旅行から個人旅行というのは常識中の常識。その個人旅行の中で伸びているものは意外と語られていません。「外国人」は伸びていますが別カテゴリー。答えは家族旅行です。

ファミリー層と外国人の取り込み強化を図る為に、この度のリニューアルを決断しました。全国チェーンのビジネスホテルとは別の土俵で勝負します。脱ビジホ。築40年になるホテルを今後10年以上続けていくため、△千×百万ほど借り入れし、私の退路も無くなりました(大袈裟?)。ダーウィンではありませんが、生き残るのは変化できるもの。生き残れるためどうか皆さん応援して下さい。]とある。


悲壮感すら感じるが、この英断に拍手を贈りたいと思う。今や旅行の主流は個人客、特に函館で人気を集めている宿をネット予約サイトで調べると個性的な宿が多い。

たとえば、じゃらんで調べると「ヴィラ・コンコルディア」、「箱館元町の宿 饗場」、「ガーデンハウスCHACHA」、「函館元町ホテル」など客室数が20以下のペンション型宿の評価が高い。また、「ラビスタベイ」、「ウイニングホテル」、「HAKODATE男爵倶楽部」など都市型リゾートホテルの人気も高く、これらは個人客、特に女性を含めた家族客やグループ旅行・カップルに人気があるようだ。

家族的な小宿やリゾートタイプに人気が集まる都市は北海道では函館だけと云ってよいであろう(富良野が多少似ているが、あそこは観光オンリーなので比較対象にならない)。北海道全般の傾向として、個人宿(小宿)の評価が低く、数も少ないのだが函館は状況が変わってきている。やはり、キーワードは個人客・家族客・女性客・女性グループである。


駅に近く、観光定番・朝市に近く、リーズナブル。ポジショニングとしては間違っていないのでは。ニューオーテは大型連休前にリニューアルオープンする予定だ。

管理人は地場資本の宿に出来るだけ泊まり、特に家族経営のような宿を大切にしたいと心がけている。成功を祈りたい。

なお、この「ホテルニューオーテ」の試みについては、御馴染みの「HAKODADIⅡ」さんでも紹介されている。


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御礼 「HAKODADI VOL.2」さんがナッチャン記事を紹介

2010年02月27日掲 載

函館発の最新情報と切れ味鋭い評論で御馴染みの地域発サイト「HAKODADI VOL.2」が拙サイトを紹介してくれた。

これまでも何回も取上げていただき、その度アクセス数も増えているが、今回は「ナッチャンが新幹線延伸で出張航海」と題し、3回に亘って取上げた記事を紹介していただいた。

「HAKODADI VOL.2」ならびにHさん、いつもありがとうございます。

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湯の川の高級旅館が地元漁協と共同で旬の食材提供、一般ホテルへの普及も重要では

2010年02月17日掲 載

南かやべ漁業協同組合など函館市の5つの漁協と湯の川温泉の旅館が共同で、冬の函館の水産物の魅力アップに取り組む。5漁港が函館近海で捕れた旬の魚を旅館側に提供。各旅館が工夫を凝らしたメニューとし、観光客らにPRする。(2/9付 日経新聞北海道版)

この冬季キャンペーンは3月末まで「函館満喫冬味覚」と銘打ち実施する。参加する宿は竹葉新葉亭と旅館一乃松、割烹旅館若松の3施設。5漁協で水揚げされたマツカワガレイやババガレイ、サクラマス、ゴッゴなどを刺し身やしゃぶしゃぶ、吸い物など懐石料理として提供するというもの。


函館の食というと何を連想するであろうか?道外の人ならまずカニ、そしてイカといったところか。函館の人から見ると不本意かもしれないが、なかなかそれ以外のものが連想できない。特産のがごめ昆布でさえも殆ど知られていないのが現実である。

函館=カニは朝市やそれに関連した通販(番組)、そして格安ツアーの影響が大きいと思う。特にこの時期、首都圏からも1泊か2泊の函館滞在の格安ツアーが多く出る。航空機なら出発が遅いか早朝便を利用、JRなら往復「はやて」-「白鳥」乗り継ぎのコースなどで平均価格は2万円台前半、中には2万円を割っているものさえある。これで2食付なのだから安い。

これらのツアーで使われる宿の多くは湯の川温泉にある部屋数が多い大箱ホテルである。夕食はバイキングやカニ食べ放題などが多く、YHH,YTT,HBH,HK,OYH,BHなどがよく利用される。勿論、これらの宿が悪い訳ではなく、中には独自の仕入れ(?)で非常によい海産物を出す宿もある。

今回、「函館満喫冬味覚」に使用される宿は竹葉新葉亭・旅館一乃松・割烹旅館若松であるが、この3ヶ所は客室数も少なく個人客が中心の高級旅館。団体ツアーでも利用されるが、おもにDXツアーである。

折角の冬の美味を一部の高級旅館でしか味わえないのは残念な気がする。団体が多く泊まる宿でも旬の食材を提供することができないものか。すべて高級なものでなくてもいいのだ。函館=カニ&イカの単純方程式から脱却するためにも多くの宿で冬の味覚を満喫してもらい、宿泊客が口コミで伝えることができれば、ワンパターン化した函館観光を変えるきっかけになると思うが。

今のままでは格安ツアー(ロシア産冷凍カニ食べ放題)と高級旅館(地元漁協の旬の食材満喫)とのギャップが大きすぎてしまい、これまで以上の二極化が生まれるのではないかと危惧する。デフレの冬のこの時期、利益が出なくても団体客が取らなければやっていけないのはわかるが、これまでの「叩き売り」からひとつ発想の転換を行い、バイキングコーナーや和食御膳の一角に「函館満喫冬味覚」と銘打ち、旬な食材を置き、それをPRするだけでも付加価値が生まれるのではないか。人が来ない⇔安売り⇔レベルの低下→安かろう悪かろうで二度と函館へ来ないの悪循環から脱却しなくてはならない。

このフェア、実施している旅館サイトには載っているが、温泉共同組合のサイトには出ていない。

 

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青函観光でブロガー対象の無料ツアーを実施 発信効果は期待できるか

2009年12月02日掲 載

旅の日記(ブログ)をインターネットで公開する「ブロガー」を対象とするモニターツアーの一行3人が29日、青森から函館入りし、金森倉庫群などの観光名所を取材した。近く旅の模様をネットで公開し、青函圏観光の魅力を広く発信する。 (11/30付 道新)

最近、ブロガー対象のモニターツアーが増えている。現地紹介などの掲載を参加条件に旅費や滞在費を受け入れ側が負担するものだが、今年の2月には利尻島の利尻富士町観光協会が同様なツアーを実施している。交通費や宿泊代を含め2泊3日で1万円のツアーを実施したが、ブログを開設する関東地方在住者を対象に募集したところ、数日で定員に達した。参加者のブログを読んでみたがなかなか面白い。

道新記事によると、函館ツアーは函館国際観光コンベンション協会青森観光コンベンション協会、地球の歩き方T&Eが共同企画。ツアーは2泊3日で完全無料。旅の模様をブログに書くことを条件に参加者を募り、応募者約300人の中から東京、福岡、愛知の3人が抽選で選ばれた。 初日の28日は青森を観光し、29日は金森倉庫群やイルミネーション行事「はこだてクリスマスファンタジー」を見学したという。


このプロモーション、いくつかの目的があるが、まず一つめとしては低迷する函館観光の活性化、特に個人客の呼び込み対策だ。イカール星人が今年動画サイトを通じて有名になったので、webの力を利用しない手はないという訳だ。

二つめとして、冬季は大幅に減る観光客対策がある。「はこだてクリスマスファンタジー」を組み入れているのもそのあたりだ。前述の利尻島では、観光客が訪れるシーズンが限定され、冬季は開店休業の状態。利尻では、厳冬のもうひとつの利尻を知って貰うことで既存のイメージから脱却をして、新たな集客を図りたいという狙いがあるはずだ。

最後に三つめてして、今回のツアーは青森観光コンベンション協会との共催であるが、来年度には東北新幹線が新青森まで延伸するので、当然、新幹線効果による集客対策がある。新幹線の函館延伸の前に、函館をPRしておこうという狙いがある。

ブロガーを観光活性に活用するのは、世界中で行なわれており、海外では口コミサイトと旅行予約サイトが上手くパッケージされているので効果が期待できるが、日本では「4トラベル」や「トリップアドバイザー」などは比重的に海外旅行が中心であり、今回タイアップしたのは地球の歩き方T&Eの「旅スケ」である。サクラを使って、どこまで効果があるかは未知数である。

ブログの場合、普段入ってこないニッチな情報を提供することで価値がある。クリスマスファンタジーのようなどこでも拾える情報ではなく、たとえばイカール星人に破壊された場所の検証やラッキーピエロの情報、秘湯系の体験など情報が限られたものの方がヒット率は高くなる。冬の利尻島などはまさにその例であり、管理人も興味深く読んでしまった。

なお、今回の3人の旅行記は、12月中に地球の歩き方T&Eの運営サイト「旅スケ」に掲載される。

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バカラの「金森美術館」が閉館、ミュージアム観光は曲がり角か

2009年06月18日掲 載

函館市の観光地の中心部にある「金森(かねもり)美術館」が閉館したことがわかった。1989年に開館した当時は、仏バカラ社の高級クリスタル製品を常設展示する仏国外唯一の美術館として注目され、年間約3万人が訪れるなどにぎわったが、国内でバカラ社製品を扱う店が増え、近年は来館者数が伸び悩んでいた。(6/17付 読売新聞北海道版)

金森美術館は函館の赤レンガ倉庫近くに1989年オープン。館内には、バカラ社製の大型の花瓶や水差しなどクリスタル製品約60点が展示されており、バカラ社製品を常設展示するフランス以外では唯一の美術館であった。

開業時はバブル期、バカラブームとも重なり、開館後しばらくはグラスやアクセサリーを買い求めるバカラファンが相次いで来館し、ピーク時には年間約6000万円を売り上げたが、近年は来館者数が伸び悩んでいた。

バブル期には国内各地にアートミュージアムがつくられた。小樽には「北一ヴェネチア美術館」が金森と同時期につくられている。当時はバカラやヴェネチアグラスなどの高級品は東京でもなかなか手に入らず、わざわざ函館や小樽まで買いにきた客も多いようだ(管理人も母がヴェネチアングラスが好きなので小樽で買ったことあり)。

まもなくブランドガラスや食器などは百貨店に多数流通するようになり、さらに円高で欧州まで気軽に買出しへ行けるようになった。その後、ブランドものを取り扱う量販店などにも出回るようになり、その頃から飽きられ始め、さらに日本の長期経済低迷(不毛の10年)もあって、すっかりこれらの商品の価値は下がってしまった。最近ではウエッジウッドの倒産、バカラも米国資本になったようで、最顧客であった日本人が買わなくなったことが大きく影響していそうだ。


観光地にはお決まりのミュージアムが多数ある。欧州のブランドものの他に、よく見かけるものとして、テディベアミュージアム、トリックアート、片岡鶴太郎などで他にもありそう。どれも一見さん相手で全国展開しているのであろうか。

そろそろこういったミュージアムは飽きてきたこないか。日本人の目も肥えてきているのでこれからは難しいであろう。

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減り続ける函館訪問観光客、その背景にある根深い理由とは

2009年06月08日掲 載

函館市は、08年度に函館に訪れた観光客が前年度比5・3%減の456万2千人だったと発表した。07年度に続き2年連続の減少で、過去10年間で最も少ない。市観光振興課は、原因としてガソリンなど燃料の高騰や世界的な景気の悪化などを挙げている。(6/8付 朝日新聞北海道版)

函館観光の落ち込みが止まらない。 函館のを訪れる観光客は98年度の539万人がピークで、05年度に500万人台を割って以来、減少傾向に歯止めがかからない状態だ。景気後退、外国人観光客の減少、燃料高、航空機の小型化や減便、高速船の休止など理由はいくつかあるが、さらに深いところに函館観光低迷の原因があると思う。

少し話が逸れるが、5/29から5/31までパシフィコ横浜で観光業界の見本市「旅フェア」が開催された。北海道の自治体からは函館市と美瑛町・富良野市が出展し、両ブースは仲良く軒を連ねていたが、この二つは相容れない関係なのではないかと直感した。

どういうことかというと、函館と美瑛・富良野とでは観光目的・スタイルが異なる。函館は観光ルートに従った名所旧跡探訪がメインの典型的な観光地であるが、美瑛・富良野はお決まりのスポットに加えて、観光客自らお気に入りのポイントを探して、また来たくなるような自由選択的な要素がある。たとえば一回目はツアーバスなどで来たが、時間をかけてもう一度、個人旅行や違った季節に来て見たいという動機付けを与えれてくれるという点だ。夏の美瑛の丘陵はよかったが、真冬の美瑛もよさそうだ。今度、来るなら制約があるツアーではなく、個人旅行で来てみたい・・・・・

函館はリピートを促す動機付けに欠けていると思う。特に道外観光客を触発させるものが足りない。それは何であろうか。道外からの観光客は北海道に対して非日常的な環境を求めてゆく。簡単に言えば雄大な自然であるが、函館はそういう場所ではない。むしろ異国情緒溢れた北海道では異質な観光地である。カテゴリーとしては本州の観光地に近いであろう。このあたりが函館観光不振の本質があると思う。メニューが完成されており、それが面白みに欠けるのか。

前述した美瑛・富良野を訪れる観光客が函館にも寄るであろうか。北海道が初めてという周遊型観光ではありえるだろうが、最近は平均2泊3日程度が主流なので札幌は外さなくても、函館は外されてしまうであろう。また、函館は周遊観光をする場合、次の観光地に移動する距離がかなりあり、公共交通の場合、アクセスも悪い。このあたりも函館が敬遠される理由ではないか。


来年末の新幹線が新青森駅まで開業をするが、函館観光を北海道観光の玄関口として位置づけるのか、北東北観光の延長線として考えるのか重要なテーマである。さらに新幹線が函館まで開通した場合、宿泊客が減り、通過型の観光地になるかもしれないという危機感を持つべきである。

物見遊山型観光地から脱却できない函館であるが、歴史があるという道内での異質さ由の宿命であろうか。管理人はそれだけではないと思う。むしろ、その歴史が足を引っ張っており、さまざまな面で複雑化させているのではないか。

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江差町に4万円の高級旅館が開業 地域の特性にあった宿展開に期待する

2009年06月04日掲 載

滞在型の高級宿泊施設が増える道内で、道南の江差町にも、1泊2食付き(2人1室利用)で1人4万円という高級旅館「江差旅庭群来(くき)」が11日にオープンする。客室7室にはすべて源泉掛け流しの風呂を完備し、地元食材を生かした創作懐石料理を提供する。(6/4付 読売新聞北海道版)

このところお篭り系高級宿が続々誕生しているが、まさか道南・江差に出来たとは驚きである。運営は江差町の経済人などが出資する檜山地域振興公社ということだが名前から察すると三セク?江差の中心に温泉宿が出来るという話はかなり前から聞いていたが、資金調達に手間取ったのであろうか。

旅館のデザインは、小樽の「蔵群」や登別温泉の「望楼NOGUCHI登別」を手がけた建築家に依頼し、料理は「料理の鉄人」でも有名な「なだ万」の中村孝明氏が監修というからかなりの気合の入れようである。

場所は江差観光の中心、鴎島の入口にあり、客室はすべて63平米と広く、各室かけ流しの天然温泉完備という豪華版である。料金は1泊2食付で一人4万円(冷蔵庫やアルコール類など飲料代含む)。 6月10日まではキャンペーン期間とし2万5千円て宿泊できる。


北海道の日本海側、とりわけ松前から岩内あたりにかけての「追分ソーランライン」沿いは宿泊施設が少なく、これまで豪勢な宿とは縁遠いエリアだった。典型的な通過型地域であり、江差町には古いビジネスホテルと家庭的な旅館があるのみ。管理人も2度ほど民宿とあまり変わらない旅館に宿泊したことがある。

江差には以前、五厘沢温泉という江戸時代から続く温泉場があり、北海道振興が経営していた「緑館」があったが潰れ、今ではその場所に天然温泉かけ流しのラブホテル「ツインリーフ」が建っている(贅沢)。

桧山エリアの宿というと前浜で取れた海の幸とかけ流しの温泉は魅力的だが、多くが民宿の延長線のような宿か公共施設で、いきなり4万円の宿が出来るとは少し極端過ぎる気もする。

管理人は鶴雅グループのような3~4万円単価の宿もいいが、1万円台で高品質のものを提供できる宿がこのエリアには合っていると思う。たとえば八雲町の「銀婚湯旅館」、知内町の「知内温泉旅館」、鹿部町の「鹿の湯」、函館市内の「池之端」のような1万5千円程度で、こじんまりして、しっかりした料理を提供、温泉もいい・・・・こんな宿が似合っており、他の道内の温泉地にはない、歴史のある道南だからこそ提供できるものではないかと考える。

同じ追分ソーランラインのエリアなら寿都にある「鰊御殿」を利用した宿など地域の資産を活用した宿もあり、そんなに豪華なものをつくらなくても・・・・果たして道内・道外からの宿泊客が少ない江差町で高級お篭系が成り立つのか、価格からすれば道外客がターゲットになるであろうが、どうやって告知をして、江差まで誘導をさせるのか、不安材料はある。

江差は地ビールブームの時、すぐに立ち上げたが、あっという間に撤退をしている。世間の風に流されず、身の丈、江差に合った宿をつくるべきであろう。利益が大きく、滞在客が期待でき、ブランド化につながるとでも判断したのかもしれないが、同じようなものをいくつも作ってどうするのだ。江差は温泉地ではなく、湖もない。江差に限らず、地域の特性(強み)をわかっていないところが多い。ワンパターンのオーベルジュ然り、お篭り系然りである。津別町の「チミケップホテル」のようなオンリーワンが育ってほしい。

「江差旅庭群来(くき)」成否のカギは価格設定と札幌・道外大都市へ向けたPRをいかにするかである。江差という町も知られていない。オフシーズンの集客にも課題が残る。

【参考】旅館公式サイト

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秀逸な地域情報ブログ「HAKODADI VOL2」

2009年05月28日掲 載

先日、「函館ユジノ線が再開 函館をロシアとの玄関口に」とするブログを書いた。内容は、函館空港を極東ロシア方面とのハブ空港化したらどうかというものだが、その後、情報収集をしていると「HAKODADI VOL2」というブログサイトに行き着いた。

目を通すと読み応えがある内容だ。HAKODADIさんの「函館ユジノ線存続(2)」では、さらに具体的な提案を書かれている。たとえば、「すでに新潟がウラジオストク、ハバロフスクとの定期航空路線を持ち、ロシア沿海州方面へのハブ空港化を狙っているようだが、サハリン・カムチャッカ方面はまだまだチャンスはある。さしあたり現在チャーター便をユジノ、カムチャッカと成田・大阪に運航しているウラジオストク航空の招致が鍵となる」など分析力も優れている。

HAKODADIさんの他の記事を読んでみてもその見識の広さに驚かされる。多分、函館から発信されているのであろうが、地元に住むと灯台元暮らしとなり、無関心、情報の偏り、誤った分析などしがちだが、客観的に函館ならびに北海道を見られている。拙サイトの得意ジャンルである観光・交通・地域づくりなどの分野に於いても舌を巻くような幅広い見識を持たれているので、是非、参考にしていただきたい。

HAKODADIさんには、拙サイトを紹介していただき、且つお褒めの言葉までいただいているので、この場を借りて御礼申し上げる。

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函館-ユジノ線が再開 函館をロシアとの玄関口に

2009年05月25日掲 載

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搭乗率の低迷で4月下旬から運休しているロシア・サハリン航空の函館―ユジノサハリンスク線が、6月3日から運航を再開する。同航空日本総販売代理店UTSエアサービス(札幌)などによると、休止前と同様、週1往復を運航する予定で、同航空は再開に向けて往復料金(8万3300円)を値下げする方針を示している。(5/23付 函館新聞)

サハリン航空は日本とサハリンを結ぶ航空路のさきがけとして、函館-ユジノサハリンスク間に就航、ビジネス客を中心に一定の支持を得ていたが、8年前に新千歳-ユジノ間に同じサハリン航空が週1便B737を使った路線を開設、また、ウラジオ航空が成田-ユジノ間にチャーター便ながら週2便(A320など)の路線を開設し、競争が激しくなった。

さらにサハリンにおける天然ガス開発に伴うビジネス需要が一段落したこともあり、函館線は廃止も視野に入れられていたようだが、運賃を値下げし、ターゲットをビジネスから観光にシフトをする戦略を打ち出し路線を存続させることにした。今回、正規往復運賃、現行83,300円を40%値下げ、約50,000円にするという(ウラジオ航空の成田-ユジノ線は7-9万円程度)。


函館は古くからロシア領事館があり、観光施設となっているロシア教会や墓地があるなどロシアとは縁が深いところだ。最近ではウラジオとの航空路がある新潟や富山の方が極東ロシアとの経済的結びつきが強く、北海道でもサハリンと航路がある稚内の方がロシアとの玄関口の印象が強い。

日本とロシアの交流は古いようでも、頻繁に自由に行き来ができるようになったのはここ10年である。それもビジネス客が主流であり、日本からサハリン・極東ロシアへ訪れる観光客はまだ少なく、ツアーの数も乏しい。同じく同地域から日本に来るロシア人観光客の数もPR不足もあり、まだまだこれからといったところだ。

函館とユジノに就航していたサハリン航空は、ソ連製の古い双発機アントノフ24であまり乗りたい気分にはならなかった(唯一の国際線プロペラ機は日本の安全基準にひっかかり撤退、B737やボンバルディアになったらしい)。


これからが日本と極東ロシアの本格交流の時代になると思うが、函館は極東ロシアへのハブとして名乗り出たらどうか。サハリンの他にウラジオやシベリア方面、カムチャカ便の基地として発展すれば、新たな経済・観光需要が期待できる。本来なら新千歳がロシアの玄関口だが、あそこは航空自衛隊基地があるのでそれは難しいであろう。そうなれば函館である(昔ソ連のミグ戦闘機が亡命して大騒ぎになったことがある)。


管理人もサハリンやシベリア方面に観光をしてみたく計画を立てたこともあったが、乗継アクセスの悪さ、ツアーと情報の少なさには閉口した。北方領土問題もあり、道内の行政が大々的にロシア誘客プロモーションは打ちにくいであろうが、民間ベースが頑張ってもっと両国の魅力をPRして、交流を増やしていただきたい。夏のカムチャッカなどは是非訪れたいところだ。

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民営化した熊石ひらたない荘が新規オープン

2009年05月10日掲 載

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かなりこじんまりした印象の新生・ひらたない荘 レストラン(RESTAURANT)のスペルが違っている 写真提供は「観光まるごと北海道」のK氏より

昨年10月に閉鎖された八雲町熊石の町営国民宿舎「ひらたない荘」が、「熊石ひらたない荘」として4月24日にオープンした。

新しいひらたない荘は、民間運営だが、昨年、町が老朽化し赤字が続いていた同荘について、建て替えのうえ経営を引き継ぐ事業者を、運営方針などを提案してもらうプロポーザル方式で公募した。町内、町外の各一社が応じ、結果、八雲町で温泉旅館を経営する「遊楽亭」を選んだ。このあたりの経緯は昨年のブログで紹介している。

老朽化した建物は11月に取り壊されたが、新たに地上2階地下1階、延べ1729平方メートル、客室数21の施設がつくられた。以前のものに較べるとこじんまりとしており、僅か半年余の突貫工事で建てたようだ。

客室は和洋室からシングルルームまであり、以前のものとは比較にならない。あとは中身がどう変わったか。

また、併設する温浴施設「あわびの湯」も町営から遊楽亭へ移管されたようだ。

17日には恒例の「あわびフェスタ」が同施設がある熊石青少年村で開催される。今年は熊石出身の伊吹吾郎がゲストで招かれ、水戸黄門ショー(?)が開催される。どんなことをやるのであろうか。

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函館のホテルオークランドが閉館、 難しくなってきた地方の泊・食・宴型ホテル

2009年01月21日掲 載

乳製品製造の北海道乳業(函館市)は20日、市内で経営するシティーホテル「ホテルオークランド」(58室)を3月末で閉館することを決めた。ホテル跡地は当面、工場用地として保有する予定で、社員20人とパート従業員55人は解雇する。(1/21付 毎日新聞北海道版

ホテルオークランドは観光客にはあまり知られていないが、地元では飲食や宴会でよく知られているホテルである。国道5号線沿い、JR五稜郭駅にほど近いところに立地しており、中華料理やボウリング場が有名。管理人も地元の方に食事で何度か連れられて行ったことがある。

函館は新幹線の延伸が決まり、このところホテルの新設ラッシュが続いている。しかし、大半が宿泊特化型ホテルであり、ハーバービューやJALシティなどは売りに出されて名前が変わった所もいくつかある。客室数は1万室を越えて飽和状態。値引き競争も激しい。

以前のブログでも書いたが、泊・食・宴とホテル機能がすべて揃った地方のホテルの苦戦が続いている。先日、閉鎖が決定した小樽グランドホテルもそうだが、宴会(結婚式やパーティなど)や外食機会の減少は地方の地場ホテルに深刻な影響を与えている。今回のオークランドもその例に洩れないであろう。当初、改築を考えたらしいが、費用対効果から考えて回収は無理と判断したようだ。

ホテル(シティホテル)は、百貨店と同じような運命を辿っている気がする。よほどの資本力があれば別だが、地方のホテルが泊・食・宴のすべてを提供することはきびしい時代に突入した。大変残念なことだが消費スタイルが劇的に変わらない限り、改善は難しいであろう。

オークランドの閉鎖は、イコール地域経済の衰退であり、こういった事例は全国で益々増えていく。

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「トリップアドバイザー」で函館がアジア観光地9位に

2009年01月14日掲 載

米国最大の旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」が集計した「アジアのこれから注目の観光地ランキング20」で、函館市が9位に選ばれた。日本国内の都市ではトップ。函館観光の定番といえる函館山からの夜景を評価する声が多く、観光客の減少に歯止めを掛けるため、グローバルな視点に立った誘致宣伝活動が求められそうだ。(1/13付 函館新聞)

このランキングは2007年9月から1年間のアジアの観光地に関する情報の閲覧や書き込みなどの回数について、独自の算出法で採点した指標に伸びがあった地域を対象にしている。国内ではこのほか、長野が14位、飛騨高山が20位に顔を出している。

「トリップアドバイザー」は全世界で600万人を誇る旅行口コミサイトだが、日本語サイトは昨年秋に開設されたばかし。このジャンルでは「フォートラベル」が先行しているが、どこまで日本人向けのきめ細かいサービスを提供できるかがカギであろう。

日本語サイトも見てみたが、こちらでは札幌が行きたい都市の9位にランクされていた。外国語サイトで北海道関連の口コミを見るとシンガポールなどアジア系の国やオーストラリアなどが目立った。

函館への口コミもこのあたりからだが、観光客が年々減少し、外国人も頭打ちの函館市。観光素材は多すぎるせいか絞込みが不足している気がする。そういう意味ではシンプルに「函館夜景」に絞り込んで原点に帰った情報発信をするのも必要かも。

【参考】「トリップアドバイザー」日本語サイト

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牛に乗せられ・・・「MOOMOOタクシー」で函館観光

2009年01月01日掲 載

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新年あけましておめでとうございます。

今年の干支は丑、最初はそれにちなんだ話題を。函館に「モーモー・タクシー」という会社がある。車の外観も内観も白黒の牛カラーにして、車内には天井から牛の縫ぐるみがぶら下がっている凝りようだ。運転手がかぶりものをする時もあるらしい。

また、ピンクと白に塗装された車両もあり、このクルマに巡り会うと幸運になるとか、女子高生の間では彼氏ができるなどという噂をモーモーの運転手から聞いたことがある。さらに金色の車両も登場したようで、画一的なタクシー業界に旋風を吹かしている。

公式サイトもなかなか面白い。FLASH機能で走るタクシーをクリックすると「モー」と鳴く。ドライバーの紹介もあり、楽しいサイトに仕上がっている。

函館市は帝産バスを運行する函館タクシーが牛耳っているが、こういう頑張っている会社があると楽しい。それまで函館のタクシーはよく言えば素朴だが、無愛想なドライバーも多く、観光地として物足りなさもかんじていた。札幌へのMKの進出など再編が続くタクシー業界だが、実際にはたらいてみたくなるような会社は少ない。そういう意味でも「モーモータクシー」には期待する。

「牛にひかれて善光寺参り」ならぬ「牛に乗せられ夜景見学」はいかが。

【参考】モーモータクシー紹介ムービー

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桧山地方の観光客激減、通過型からの脱皮には魅力ある宿が必要

2008年12月04日掲 載

桧山支庁は2日、本年度上期(4―9月)の管内観光客入り込み状況(速報値)を発表した。入り込み総数は88万3400人で、前年対比は11・2%減、実数でも11万1800人と大幅に減少した。同支庁は「観光客の大半はマイカーで管内入りしている。(12/4付 函館新聞
上半期や夏季の道内観光入込み数は各地とも減少している。特にドライブ比重が高いエリアではその影響が出ている。しかし、減少理由としては燃料高だけではなく、恒常化した低落傾向であり、ガソリンが安くなっても増えることはないであろう。

桧山地域の町別では、江差町38万300人(前年同期比8・4%減)、上ノ国町6万2600人(同18・8%減)、乙部町10万6400人(同19・8%減)、奥尻町3万4000人(同7・1%減)、今金町3万3300人(同7・2%減)、せたな町18万1600人(同15・%減)と軒並み減少。管内7町で増加したのは厚沢部町8万5200人(同2・5%増)だけだった。

それでなくてもこのエリア(追分ソーランライン)は通過型で、奥尻を除いては滞在宿泊率は低い。アクセスの悪さは道内一と思われるが、その分、素朴で、浜文化のよさが残っている。「桧山」という括り自体が崩壊しかけているが、行くとなかなか味があるところ。地味だがそのよさをどうやってPRするか。カギとなるのは宿泊施設であろうか。いい温泉もあるが、泊まりたい宿が無いのが桧山の泣き所だ。

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桧山地方の観光客激減、通過型からの脱皮には魅力ある宿が必要

桧山支庁は2日、本年度上期(4―9月)の管内観光客入り込み状況(速報値)を発表した。入り込み総数は88万3400人で、前年対比は11・2%減、実数でも11万1800人と大幅に減少した。同支庁は「観光客の大半はマイカーで管内入りしている。(12/4付 函館新聞
上半期や夏季の道内観光入込み数は各地とも減少している。特にドライブ比重が高いエリアではその影響が出ている。しかし、減少理由としては燃料高だけではなく、恒常化した低落傾向であり、ガソリンが安くなっても増えることはないであろう。

桧山地域の町別では、江差町38万300人(前年同期比8・4%減)、上ノ国町6万2600人(同18・8%減)、乙部町10万6400人(同19・8%減)、奥尻町3万4000人(同7・1%減)、今金町3万3300人(同7・2%減)、せたな町18万1600人(同15・%減)と軒並み減少。管内7町で増加したのは厚沢部町8万5200人(同2・5%増)だけだった。

それでなくてもこのエリア(追分ソーランライン)は通過型で、奥尻を除いては滞在宿泊率は低い。アクセスの悪さは道内一と思われるが、その分、素朴で、浜文化のよさが残っている。「桧山」という括り自体が崩壊しかけているが、行くとなかなか味があるところ。地味だがそのよさをどうやってPRするか。カギとなるのは宿泊施設であろうか。いい温泉もあるが、泊まりたい宿が無いのが桧山の泣き所だ。

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