拓殖バスで第二の活躍をする「3扉バス」 東京発でANAセールスが乗車体験ツアーを実施
2012年01月15日掲 載
右写真は「バスマガジン」より 拓バス納車後に方向幕がLEDに変わっている
北海道拓殖バス(音更町、中木雄三郎社長)が所有し、愛好家の間で人気がある「3扉バス」を使った東京発着の十勝ツアーが2月に行われる。 ANAセールス(東京)が企画した。バスは通常は前方と中央にドアがあるが、3扉バス「C2001」号車は後方にもドアがあり、混雑時に2つの扉から乗客を降ろせる。昨年まで関東バス(東京)が運行していたものを、拓殖バスが購入した。(1/14付 十勝毎日新聞)
いやいやこれはマニアックなツアーである。この「3扉バス」、関東バスでおなじみだが最近姿を見なくなった。以前は京王バスや西武バスでも見た気がするが懐かしい。道が狭い新宿区や中野、杉並区あたりで目立ったものだ。
道内で路線バスを使ったツアーとしては沿岸バスが有名であるが名車・珍車乗車ツアーは一昨年に函館バスで行われ、拙サイトで紹介したが、あくまでも着地型のツアーであった。また、2009年にはJALツアーが日本で2番目に長い路線バスである釧路羅臼線乗車体験ツアー「羅臼まで2日間」を実施し、管理人も協力させていただいている。
今回の「AIRDOで行くC2001号車を訪ねる旅」はANAセールスが主催する。ツアーは2月25日羽田空港出発で1泊2日。帯広空港に到着し、バスで幸福駅や帯広競馬場などを回る。 宿泊は然別湖畔温泉ホテル風水で、開催中のしかりべつ湖コタンも楽しんでもらう企画になっている。また、拓殖バス本社内で記念撮影会やバスグッズ即売会も実施される。
拓殖バスの路線バスはすべて中古車を利用しているが、このC2001は1995年製というからかなり年季が入っている。経営が苦しい地方バス会社は中古バスを導入せざるを得ないがバス探しがなかなか大変らしい。同じ十勝管内には十勝バスがあるが、ライバル心からか十勝バスと同じメーカーや車種は導入しないと聞いている。
まさか口コミで「3扉バス」の人気が広がるとは拓殖バスも考えてなかったであろうが、地元でも人気者になってもらいたい。参考までに「3扉バス」の運行スケジュールを紹介しておく。ダイヤは変更があるので拓殖バスに直接確認を。
◎現在の運行路線(平日)
帯広駅バスターミナル発
10:05 一中療養所線
12:35 一中療養所線
15:10 南商業高校線
16:15 中鈴蘭線
網走・斜里・羅臼の各観光協会が流氷情報をツイッターでリアルタイムに発信
2012年01月04日掲 載
流氷情報をリアルタイムに発信─。知床羅臼町観光協会と知床斜里町観光協会、網走市観光協会の3団体は、インターネットの簡易ブログ「ツイッター」上に専用ページを開設し、網走沖から羅臼沖にかけての流氷の動きを随時提供する「流氷なび」を1月から本格的に運用する。地元観光関係者は「冬の観光シーズンに向けた期待のツール。流氷情報を知る新たな形になるのでは」と期待を込めている。(1/4付 釧路新聞)
冬の北海道観光にはなくてはならない流氷だがその情報を得るのが意外に難しかった。
紋別市や網走市などの観光協会や流氷船会社などのサイトからの情報のほか、管理人がよく利用するものとして、海上保安庁のHP「海氷情報センター」や札幌管区気象台のものがあった。
それぞれの情報には長短があり、地域サイトでは海域全体の流氷の動きがわからず、たとえばどのあたりに接岸し、氷の厚さなどの総合情報が届かなかった。また、海上保安庁などのHPでは全体は把握できても性質上、地域ごとの詳細な情報がわからないなどの問題があった。何より、サイトの更新が一日1回程度なので、気象条件で一晩で接岸、消え去るその動きを把握することが出来なかった。
今回の「流氷なび」はツイッターを使い、各地の流氷の動きがほぼリアルタイムでわかるので前述した問題点もかなり解消されそうである。最近、スキー場のHPでは積雪情報のほか、ツイッターでゲレンデ状況を逐一レポートしてものが多く、非常に便利になった。ケースは違うが、釧路の夕陽も毎日ライブでブログ、youtube、ツイッターなどでレポートしている。
また、広域で情報を一元化できる意味も大きい。ひとくちに流氷といっても地域によって見どころは異なる。釧路新聞によると 「網走は、高密度な流氷群の中を砕氷船オーロラ号で突き進むダイナミックな観光を売りとする。一方で、羅臼は、流氷の上にたたずむオオワシやオジロワシたちを観察する氷上クルージング、斜里は、流氷に直接触れられるアクティビティー「流氷ウォーク」がそれぞれ定評だ。」とあるように知られていない楽しみ方もある。
同じ知床のウトロと羅臼でも流氷の形態も異なる。3地域以外にも北の稚内方面と南の根室方面では流氷の風景がかなり異なる。管理人は春先、根室海峡に流れ込む動く流氷を納沙布岬付近で見たことがあるが感激をした。昔、稚内で流氷船(ふつうのフェリーを使用)に乗った時はポッカリ浮いた氷の間を行き来し、網走の流氷船は厚い氷の中、醍醐味を味わえた(紋別のガリンコ号は乗船機会なし)。同じ流氷といえど楽しみ方も大きく異なる。
これまで流氷観光と云えば、砕氷船での見学が殆どであり、一度きりというケースが多かったのではないか。最近では国内客は減少傾向にあり、砕氷船の利用客も外国人依存であった。流氷観光は「雪まつり観光」同様、閉塞状態にあったと思う。
物見遊山の典型であった流氷観光が情報発信の拡充により、新しいものになることに期待をしたい。リピーターの呼び込みや冬季の滞在型観光の拡充などに繋げてもらいたいと思う。
なお、流氷サイトでは「流氷ナビ」とは別に民間の情報サイトとして「流氷サイト」を発見した。
やはり陸別町が寒さ日本一だった 高い企画力と実行力が知名度を上げている
2011年03月07日掲 載
陸別町内の観光情報発信サイト「りくべつインフォメーションサービス」が気象庁のアメダスデータなどを基に独自集計している「寒さ日本一ランキング」で、陸別町が3年連続の1位に輝いた。関係者は「今年は道北で寒さの厳しい日が多かったが、何とか日本一を維持できた」と安堵(あんど)している。(3/2付 十勝毎日新聞)
同ランキングは、陸別がうたう「日本一寒いまち」をより具体的で分かりやすい指標でアピールする狙い。町職員ら住民有志が同サイトを立ち上げ、2007年から独自集計している。
1、2月の毎日、全国のアメダスデータの日最低気温の上位10傑を、1位10点から10位1点までポイントに換算して集計。陸別は今年、日本一12回、全国10傑入り33回の合計258ポイントとなり、2位のオホーツク管内遠軽町生田原に79ポイント差をつけた(昨年の寒さ日本一に関する紹介記事はこちら)。
最近では寒さそのものを町おこしに使っている自治体も増えている。その中で、陸別町は元祖とも云える場所で、30年以上に亘り「しばれフェスティバル」を開催している。当初は小規模なイベントであったが、雪像などに依存しない元祖・体験型ともいえるユニークな企画が注目を浴び、今では全国的にも知られれようになった。
昨年から寒さをPRするためにキャラクターも登場した。カナダからオーロラに乗ってやってきた「つららちゃん」と、自然との共生を目的に誕生した陸別生まれ(?)の「しばれ君」。2010年の「ふるさと銀河線鉄道まつり」で意気投合し、陸別で住むことになったという-なかなかのストーリー性であり、キャラ自体のつくりもよい。
陸別は「しばれ」も有名だが、ふるさと銀河線を保存した「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」も有名だ。約3キロの線路が保存されており、運転体験もできるので全国からのツアーも行われている(女子限定ツアーの記事はこちら)。
陸別と隣駅があった川上駅間約10キロは良好な状態で線路が保存されているというので、将来的には距離の延長も考えられる。通常は鉄道ファンなど有志が地元から引継ぐかたちで管理保存をしている例が多いが、陸別の場合は地域一丸となって鉄道を町のシンボルとしている。
さて、寒さの方は日本一を死守した。全国の天気予報でも、その日の最低気温で陸別の名が登場するので知名度もある。パックツアーなどに組み込まれたら面白いであろう。なお、ランキングの結果はこちらのサイト上で公開している。
「人に教えたいとかちアンケート」 十勝の魅力は観光地ではなく、何気ないものにあるのでは
2010年10月29日掲 載
十勝の観光情報や食の魅力をPRする「知っとかち~きっと十勝に何かある」(十勝観光連盟主催)が24日午後1時半、帯広市内のとかち館で開催された。管内外の男女約900人を対象に行ったアンケート「人に教えたい十価値(とかち)ベスト10!」の結果を発表、管内1位は「勝毎花火大会」、管外1位には「景観」が選ばれた(10/26付 十勝毎日新聞)
地元が1位に選出したのは「勝毎花火大会」だが1時間15分の間に2万発を打ち上げるということでさすがスケールは十勝だ。しかし、勝毎の記事なので手前味噌かも。これが釧路であれば「釧路新聞花火大会」になる可能性がある。
こう見ると、十勝はメジャーな観光地は少ない。しかし、スイーツや農畜産などを含め、十勝全体の資産そのものが観光ブランドになっているのが他と違うところだ。
管理人のお気に入りの十勝を順不同で選んでみた。
然別湖・ナイタイ高原牧場・帯広市内の温泉銭湯(アサヒ湯など)・北海道ホテル・柳月スイーツガーデン・ばんえい競馬・冬の十勝川の白鳥・神田日勝記念美術館・幌加温泉・北の屋台・太平洋岸湖沼群(晩成・ホロカヤントウなど)・豊頃町大津付近・日高山脈・岩内仙境・十勝清水の甜菜工場・雌阿寒温泉&オンネトーなどなど
十勝の魅力は観光スポットよりも、まっすぐななにげない道や小麦畑やじゃがいも畑の花、雪原など地元の人間が見たら普段意識しないようなものにハッとした美しさをかんじるところにあると思う。
やはり日本一寒かった陸別町、弱みを強みに変えた典型的な事例がここにある
2010年03月08日掲 載
町内の観光情報発信サイト「りくべつインフォメーションサービス」が気象庁のアメダスデータなどを基に独自集計している「寒さ日本一ランキング」で、陸別町が2年連続の日本一に輝いた。(3/5付 十勝毎日新聞)
「しばれフェスタ」などで寒さ日本一でPRをしている陸別町。今回のランキングデータで本当に「日本一寒い」ことが実証された。
ランキングの手法は1、2月の毎日、全国のアメダスデータの日最低気温の上位10傑を1位10点から10位1点までポイントに換算して集計。陸別は今年、1位15回、トップ10入りも39日で合計331ポイントとなり、今冬の国内最低気温を2月4日に記録した上川管内占冠町に124ポイントの大差をつけて1位に輝いた。
ポイントを付けるあたり、なかなかの発想力である。また、最も厳しい寒さを記録した2月4日、陸別の気温はアメダスでは氷点下30.9度だったが、北見工大などと共同研究をしている「町しばれ技術開発研究所」が独自に設置する観測機(通称マメダス)では同35.2度(下陸別)を記録。場所によっては同39度まで下がったとの報告もあるので、まさに「しばれの町」だ。
ランキング上位を見ると多くが道東である。また、1,2月の間、道外で1位になったのは長野県の菅平(2回)、開田高原(1回)。信州は寒く、雪質のよいゲレンデがある場所が来ている。
陸別町は「寒さ」という北海道が持つ弱点を強み(ウリ)に変えた町だ。こういった逆転の発想、負の遺産としか思えないようなものをプラスにすることは重要である。地元に住んでいると、なかなか気付かないかもしれないが、地域再生ヒントの原点が陸別に隠されていると思う。
【参考】「陸別情報発信サイト 寒さ日本一ランキング」
