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2005年03月22日

鯉川温泉訪問記2

鯉川温泉は100年以上の歴史があり、代々受け継がれている道内では貴重な宿です。現在の建物は築40年以上経過していますが、館内は清掃が行届いており、リニューアルも施されているのでそれほど古いという印象はありません。
昭和30年代前半に前の建物が全焼したらしいですが、それまでは昭和初期に建てられたモダンな宿であったようです。ご主人の八木周治さんの話を聞くと、当時の北海道では珍しい洋室などがあったようで相当モダンな宿であったことが伺え知れます。ちょうど大正末期から昭和初期にかけてはリゾートホテルの黎明期であり、外国人の誘客を目的に雲仙観光ホテルや万平ホテル、今は亡き湯湧温泉の白雲楼ホテルなどが建てられた頃です。当時はまだ遠かった北海道にこうしたリゾート志向のホテルを作られたことは画期的といってよいでしょう。その建物は消失しましたが、湯屋はほぼ当時のまま残されています。
現在は客室が12のこじんまりした宿に落ち着いていますが、その分、北海道では珍しいホスピタリティがある宿になっています。まず、食事は朝夕共に客室までお膳を運んでくれますが、一人滞在でもOKで料金も1万円以下というお手軽さで3種類に分かれています。食事は決して豪華なものではありませんが、地のもの、旬のものにこだわったヘルシーメニューです。大箱ホテルの在り来たりの食事と違い、どれもが工夫されています。板さんがいますが、この規模の宿で料理人を雇っていることは奇跡的といってよいのではないでしょうか。
決して愛想がよいという宿ではありませんが、歴史に培われた実直でホンモノの宿であると思います。言い忘れましたが、お風呂は最高ですよ。いついっても源泉温度を上手く調整しており、熱過ぎたり、ぬるすぎるということがありません。
ニセコはペンションや別荘などの印象が強い所ですが、こういった伝統の宿もあります。ひとつ残念なことは、道内で意外に認知されていないことです。決して秘湯や鄙びた温泉というわけではなく、設備的には物足りなくかんじるのかもしれませんが、もっともっと知ってもらいたい宿です。今年は豪雪で宿も3メートル近い雪に埋もれていますが、5月になると道路から宿玄関までの長い道が桜並木になるそうです。1泊ではもったいない、長期滞在をしたい鯉川温泉旅館です。

投稿者 hokutonomado : 2005年03月22日 22:53 | [EDIT]

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