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2005年10月08日
津軽海峡のアーチ橋、旧戸井線の遺産
今週は先日訪れた北海道遺産について書いています。今日は先月の28日に訪れた函館市戸井(旧・戸井町)にある未完成鉄道である戸井線のアーチ橋などの鉄道遺産についてレポートします。
最近、上士幌町・糠平湖にかかる旧国鉄士幌線の古代ローマの水道橋のような橋梁が人気を集めています。地元でその価値をPRしようと地道な活動をした結果、「北海道遺産」に認定されました。特にタウシュベツ川橋梁は見学できりシーズンが限られていることもあり、幻の橋として知られるようになりました。
今回、訪れた旧・戸井線跡は士幌線と同様なコンクリート製のアーチ橋が見られます。戸井線は実際に走ることなく、途中で工事が中断をした未完の線ですが大変興味深い歴史があります。
戸井線は函館本線の五稜郭駅から分岐して湯の川を経由して戸井町まで至る路線として工事がスタートをしました。建設の目的は戦時下に突入し、外部からの攻撃にさらされ易い津軽海峡(青函航路)の航路距離を短くするため、本州と北海道の距離が一番短い北海道側の戸井町と青森側の大間の間に代替行路を計画しました。また、戸井に要塞が計画されており、その建設資材や兵員を運ぶために戸井線が建設されました。
もうひとつの青森側では2001年に廃止になった下北交通(旧・国鉄大畑線)の終点である大畑駅から大間に向かって鉄道建設工事が行われましたが、戸井線と同様に資材不足のため昭和18年で打ち切りになっています。今でも大畑から下風呂温泉付近にかけての国道沿いには橋梁などをいくつか見ることができます。
さて戸井線の産業遺跡(遺産)といえるアーチ橋は汐首岬近くにあります。湯の川温泉を抜け、恵山方面へ向かうと、すぐにのどかな漁村風景になります。北海道にしては道が狭く、山が迫っており、青森や岩手の漁師町のような風景です。また、瓦屋根の家がかなりあり、北海道ではたいへん異色です。
アーチ橋は4箇所あり、汐首岬にあるそれは階段があり、上まで上ることができました。戸井線のアーチ橋は道路に利用されていたり、民家の一部になっていたりとかなり生活の一致部化しています。このあたり糠平のローマ風アーチ橋や根北線の品川橋梁と違うところです。
架けられたアーチ橋は現地の砂利と木や竹を使った「木筋コンクリート」橋であったと言われています。美しいコンクリート製のアーチ橋ですが、資材不足の折、身近な素材を活用したわけで、糠平でも同様な理由と聞いています。但し、戸井の場合は木や竹を混入したためか壊れやすいようで崩れた跡や補修痕をいくつか見ました。
戸井のアーチ橋、海岸に出てテトラポットに登り、眺めてみました。道路からはあまりにも近すぎるのでこれくらいの距離がちょうどいいようです。
津軽海峡の潮風が心地よく、アーチの下に干された昆布が地域色を出していました。
投稿者 hokutonomado : 2005年10月08日 22:57 | [EDIT]
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