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2007年12月01日更 新

自家源泉と鄙びた家族宿 台温泉・滝の湯旅館(最近泊まった宿)

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滝の湯木造本館入口と2食付7500円の夕食そして湯量豊富な源泉風呂

鉛温泉・藤三旅館の翌日は、同じ花巻温泉郷でも北に位置する台温泉に宿を取った。

花巻駅前の観光案内所で宿の紹介を頼むと連休の土曜日と紅葉でどこも満室かもしれないと言われたが、管理人は台温泉は空いているという予想をしていた。事前にパンフで調べたが、素泊まり2千円くらいからの湯治宿が何軒かあり、写真で見ると鄙びているところが多い。連休中とはいえこういった宿へカップルやOLグループが本物温泉ブームとはいえ足を伸ばすとは思えなかった。

その中で「滝の湯旅館」が気になった。自家源泉も持っているようでかなり古そうな木造3階建て。これは管理人好みである。食事も付き、設備も整っていそうである。
早速、電話をしたが、「休前日にひとりでもいいですか・・・」と質問すると「空いてますよ。どうぞ」とシンプルな応答。観光パンフに書いてある料金より安い2食付7500円で、ひとり客料金や連休中の特別料金も取らない良心的な宿のようである。

チェックインの前、花巻近郊の土澤にある「萬鉄五郎美術館」に出かけてみた。管理人の知人が萬画伯の孫にあたるので以前から訪れたいと思っていた。ちょうど特別展では「熊谷守一」展を開催中。熊谷守一は管理人が生まれた豊島区千早町の自宅アトリエがあり、家がすぐ近くでよく通りかかったもので懐かしい。
それにしても地方の美術館は連休に関わらずガラガラ。さらに料金が常設と企画展を見ても700円なのだ。これは羨ましいことだ。

土澤からの帰り、釜石線の本数がなく、岩手県交通の路線バスで花巻へ。JRよりも3倍する運賃であった。花巻からは台温泉行きのバスに乗換え。乗客は3人。途中、豪華な宿が並ぶ花巻温泉を通るが、その先にあるのが台温泉である。

こじんまりした路地に十数軒の温泉宿が並ぶ。どこも規模が小さく、いい味を出している。お世話になる滝の湯は唯一、メインストリートから少し離れ、坂を登ったどん詰まりにあった。新館は鉄筋のようだが、玄関がある本館は相当の年代ものの木造建築である。

休前日にも関わらず泊り客は管理人以外に一組のみ。ちょっと不安であったが、館内は清潔で、実直そうなご夫妻は切り盛りをしている。温泉は自家源泉であるが、湯量が多く、他の温泉にも配湯しているとのこと。台温泉は源泉を共同で管理しているところも多いが、滝の湯は単独で、且つ2つの源泉を持っている贅沢な宿である。

浴槽なシンプルなつくり。打たせ湯がある。鉛温泉同様にくせのない無色透明だが、かすかな硫黄臭がする。
夕食は料金が料金だけに期待していなかったが、10品以上もあり、豪華な食卓であった。松茸料理が2品も出ている。この料金で申し訳ない内容だ。腹が膨れ、地酒で酔い、そのまま深夜まで寝てしまったが、12時過ぎに温泉には入った。

翌朝、オーナーの小瀬川夫妻と話が弾んだ。以前は湯治客が多かったそうだが、今は殆んどいないらしい。夫婦だけであまり宣伝もせずに地味になっていると言ってが、勿体ない気がした。ちゃんとPRができれば十分に復活できそうな宿である。

7500円プラス冷酒代では申し訳ないので1万円を置いてきた。のんびり1週間ぐらい過したい台温泉・滝の湯旅館であった。

台温泉には素泊まりで2千円台の湯治専門の宿が何軒かある。また、レトロな佇まいの中島旅館などいい形で温泉街が残っている。(11/3宿泊)
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